作品全体におけるある人物への誤認を誘うトリック。
犯行を行った(可能な)人物は、年配である。女性である。怪我をしている等、発見された断片的条件に合致しない人物であるよう読者に思わせ、容疑者リストから外させる。
人物誤認(AがBでない、Bでもある、AはBができない等)
項目
- 身体的要素
- そもそも本当に人間かどうか
- 性別
- 年齢
- 身長
- 体重
- 服装
- 手や、足の大きさ
- 声
- 障害(視力、足、できないと思わせておく)
- 内面的要素
- 癖や習慣
- 性格
- 筆跡
- 記憶、思い出
- 社会的要素
- 氏名、呼称(愛称、あだ名)
- 人間関係、家族関係
- 社会的地位(職業)
方法
- 登場人物による純粋な誤認(不意図・偶発的)
- 髪の長い後姿を勘違い
- シークレットブーツを履いた姿を見て身長を誤解
- 歩道の縁石の上を走る姿を見て、身長を誤解
- 犯人による変装・偽装(意図)
- 太っているように、腹に詰め物をする。
- わざと大きめの靴を履く
- 女装、男装
- 怪我、負傷しているように見せる
- 叙述トリックによる誤認(上述と重複しつつ用いられる場合もある)
- 特定のまたは複数の人物の呼称を、同一呼称にする。
- 本の登場人物や道具や建物や無生物と、生物の名前を混同させる。(人間らしい呼称で人外のものを人間と誤認させる)
- 動植物の名前と、人間の名前を混同させる。人数を誤解させたり可能不可能の行動を誤解させる。
- 在る人物を本名とあだ名を用いて、二人いるように見せる。
- カメラマン、子供、ウェイトレスなど死角にいる他愛ない人物(実行犯)を極力描写しない。
- 精神的病気の治療や、壮大な実験、大掛かりな設定で、その人物の虚偽の発言や言動をあえて否定せず肯定する。
- Aが人間であると誤認させる(実は3歳の”猫”なので簡単に塀を飛び越せたとか)
- 医師という男を連想させる職業だけ描写したり、報道で○○男と呼称され、犯人=男と思い込む