Tier 4 イギリス 中戦車
スペック
HP | 320 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 51/38/38 |
最高速度(km/h) | 39 |
重量/最大積載量(t) | 28.12/28.6 |
本体価格(シルバー) | 138,500 |
修理費(シルバー) |
戦車パッケージ
パッケージ名 (必要経験値/購入シルバー) |
┏ | ━ | ━ | ━ | ━ | Sherman III (--/360,000) | |||
Grant (--/138,500) | ━ | Grant I (--/30,000) | ┻ | Grant II (--/48,150) | ━ | Grant II* (--/45,150) |
詳細
パッケージ名 | エンジン | 武装 | 履帯 | 砲塔 | 他 | ||||||||
出力 | 弾種 | 貫通力 | ダメージ | 総弾数 | 弾代 | 発射速度 照準時間 精度 | 旋回速度 | 砲塔装甲 | 旋回速度 | 視認範囲 | HP | 通信範囲 | |
Grant | Wright (Continental) R975 EC2 | 75 mm GUN M2 | Grant I | Grant I | 320 | 350 | |||||||
400 | AP AP HE | 90 102 38 | 110 110 175 | 65 | 56 7G 56 | 17.14 1.8 0.47 | 40 | --/--/-- | 42 | 325 | |||
Grant I | Wright (Continental) R975 EC2 | 75 mm GUN M3 | Grant I | Grant I | 375 | ||||||||
400 | AP AP HE | 92 109 38 | 110 110 175 | 65 | 56 7G 56 | 20 2.10 0.41 | 40 | --/--/-- | 42 | 325 | |||
Grant II | General Motors 6046 | 75 mm GUN M3 | Grant II | Grant I | 450 | ||||||||
410 | AP AP HE | 92 109 38 | 110 110 175 | 65 | 56 7G 56 | 20 2.10 0.41 | 42 | --/--/-- | 42 | 325 | |||
Grant II* | General Motors 6046 | QF 6-pdr Mk. III | Grant II | Grant I | |||||||||
410 | AP APCR HE | 105 170 30 | 75 75 100 | 76 | 45 6G 32 | 26.09 2.20 0.42 | 42 | --/--/-- | 42 | 325 |
解説
Tier4のイギリス中戦車で、アメリカからレンドリースされたM3 Leeのイギリス仕様。
そう、あのLee先生である。
37mm砲搭載の副砲塔は飾りで車体前部搭載の限定旋回式主砲で駆逐戦車のように戦うのも、車高のせいで隠蔽率が極端に悪いのも同じ。
- 火力
初期砲は75mm Gun M2。性能はLee搭載のものとほぼ同一だが、課金弾がAPCRからAPに変更されており貫通力が低下している。
最終砲候補はLeeと同じ75mm Gun M3と、イギリスではおなじみのQF 6-pdr Mk. III。
貫通力や装填速度は6ポンド砲の方が上だが、一発辺りのダメージとDPMはM3の方が上。*1
ただLeeと違い、M2同様M3も課金弾がAPCRからAPに変更されているため、貫通力が低下している。
課金弾をあまり使わないなら75mm砲を、課金弾運用をするならAPCRが170mmという高い貫通力を誇る6ポンド砲の砲が向いているが、上記の通り一発辺りのダメージがかなり低い点に注意。
砲の性能自体はTier4中戦車として優秀な部類なのだが、最大の問題点は砲の配置。
車体前部右側に搭載されており射角が限定されているため、目標へ指向するには駆逐戦車のように車体自体を向ける必要がある。
また砲が低い位置に配置されているため、通常の戦車なら攻撃可能な位置でも砲が地形に遮られ撃てないことが多い。
- 装甲
Leeと大差ない。
正面50mmとそれなりにはあり格下相手なら弾けるが、10.5cm榴弾砲に耐えられる程ではない。
装甲の厚み云々より車高の高さによる被弾面積の広さのほうが問題。
特に高い位置にある副砲塔が狙われやすく、主砲が低位置にあることもあってこちらは攻撃できないのに相手から攻撃を受けるなんてことは日常茶飯事。
駆逐戦車的な運用が必要だが隠蔽率で駆逐戦車に劣るため発見されやすく、正直駆逐戦車より扱いが難しい。
- 機動性
決して悪く無い。
超信地旋回が可能なため小回りがきき、足回りの追随性もよい。
ある程度は中戦車的運用も可能だが、全周旋回式の戦車と機動戦でやりあえる程ではないので過信はしないように。
特に軽戦車のNDKには注意が必要。
- 偵察性能
Leeより5m優れているが、325mと決して良いとはいえない値。
隠蔽率の悪さから、こちらは発見できてないのに一方的に撃たれることもよくある話。
味方の視界が重要だが無線機がLeeより性能が低く、最大450mしかないので離れすぎないように。
- パッケージ
6ポンド砲を運用しないのなら、GrantIIまでで止めておくのが賢明。
- 総論
多少の相違点はあるがLee先生であることには変わりなく、同じ悲しみと苦しみを背負った戦車。
アメリカツリーのM4 Sherman同様、Sherman IIIの前に立ちはだかっているのも同じ。
砲の威力自体は悪くないので駆逐戦車のように一歩後ろで地形に隠れて火力支援を行うのがいいだろう。
ただし、大柄な車体が災いし駆逐戦車より見つかりやすく、集中砲火を受けやすい点には注意。
史実
アメリカ初の中戦車となったM2中戦車の後継として、1940年半ばより開発に着手されたのがM3中戦車です。
折りしも、ドイツの進撃によるヨーロッパ情勢を鑑みて、火力増強が急がれましたが、大型戦車砲搭載の全周囲砲塔はアメリカにとって開発経験がなく、開発期間に余裕がないとみて、手堅い設計を取り主砲の75mm砲を視界の不利を承知で車体右側前面に配し、全周囲砲塔に37mm砲と7.62mm機銃を載せたものに落ち着きました。
1941年秋に量産体制に入ったM3は、M3、M3A1~A5まで開発されました。
A1型はリベット接合だった車体を鋳造式に改めたもので、主にアメリカでの訓練用に使用されました。
A2はM3の車体を溶接式に改め12両ほど作られたもので、A3とA5は空冷星型エンジンからツインディーゼルに換装され、それぞれ、溶接車体とリベット接合車体で、A5はイギリスがグラント2としてビルマで使用しました。
M3も長砲身主砲や、側面ハッチの廃止による防御策など回収を順次受け、イギリスは砲塔3段目のキューポラ兼対空・防御用の7.92mm機銃塔を廃止、主砲砲塔を2段用に改良したものを独自に発注して「グラント」とつけました。
以降、イギリス仕様はグラント、アメリカ仕様はリーと呼ばれましたが、イギリス側でも一部でリーが使われていました。
アフリカ戦線でアメリカ軍はチュニジアに使用されただけに終わりましたが、イギリス軍は対独戦の救世主として、歓迎されました。 特に、車体の75mm砲は榴弾を扱えることが重宝された理由の一つと言われています。 ただし、車体砲を使う際に、どうしても全身を晒さないといけない為に、ハルダウンは苦手と言われました。 初期の頃は、遮蔽物のない砂漠で車体砲を使う度に全身を晒してボコボコにやられてしまったそうです。
一説には、フランス陸軍で使われたソミュアS35を改造した、SAu-40駆逐戦車(当初開発は自走砲として)の影響を受け、形状がそっくりになったとも言われています。
M3中戦車も非公式ではありますが、イギリス軍からイギリス向けの仕様で生産されたものを、南北戦争時の北軍将軍ユリシーズ・S・グラントの名をとってジェネラル・グラント。
アメリカ陸軍向けの仕様のままでイギリス軍に配備されたものを含めて、南軍の将軍ロバート・E・リーの名をとってジェネラル・リーと名付けられていました。
余談ですが、ハリウッド映画界に「リー・グラント(Lee・Grant)」という女優がいました(代表作:刑事コロンボ「死者の身代金」)。