イギリス RankV 中戦車 センチュリオンMk.1
概要
対ティーガー用に開発された紅茶国家の中戦車である。
車両情報(v2.25.0)
必要経費
必要小隊レベル | 5 |
---|
車両性能
項目 | 数値 |
---|---|
砲塔旋回速度(°/s) | 18.0 |
俯角/仰角(°) | -12/20 |
リロード速度(秒) | 5.9 |
スタビライザー / 維持速度(km/h) | 無し / - |
車体装甲厚 (前/側/後)(mm) | 76 / 51 / 38 |
砲塔装甲厚 (前/側/後)(mm) | 127 / 76 / 76 |
重量(t) | 47.0 |
エンジン出力(hp) | 1,212 |
2,550rpm | |
最高速度(km/h) | 43 |
実測前進~後退速度(km/h) | *** ~ -*** |
視界(%) | 119 |
乗員数(人) | 4 |
武装
名称 | 搭載数 | 弾薬数 | |
---|---|---|---|
主砲 | 76.2 mm QF 17pdr cannon | 1 | 74 |
機銃 | 7.92 mm BESA machine gun | 1 | 3375 |
弾薬*1
名称 | 砲弾名 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
76.2 mm QF17-pounder | Shot Mk.6 | AP | 7.7 | - | 883 | 171 | 168 | 155 | 139 | 126 | 113 |
Shot Mk.4 | APC | 7.7 | - | 883 | 171 | 168 | 155 | 139 | 126 | 113 | |
Shot Mk.8 | APCBC | 7.7 | - | 883 | 190 | 187 | 172 | 155 | 140 | 126 | |
Shot SV Mk.1 | APDS | 3.5 | - | 1203 | 269 | 264 | 246 | 226 | 207 | 189 | |
Shell Mk.1 | HE | 7.7 | 580 | 883 | 20 | 20 | 18 | 16 | 15 | 13 |
発煙弾
砲弾名 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | |||||
Shell SS Mk.1 | Smoke | 8.44 | 50 | 229 | - |
装備
設置場所 | 装備名 | 説明 |
---|---|---|
砲塔 | 発煙弾発射機 | 視界前方に煙幕を張る |
小隊ツリー
解説
特徴
イギリスにしては珍しい走攻守のバランスが極めていい中戦車である。
【火力】
前車と同じ76.2mm(17ポンド)砲を装備している。なので砲弾の使用方法と攻撃力については同一なのだが本車両を苦しめる要因として「砲弾開発レベルの高さ」がある。この車両のAPDSは後続のラーテル 90開放後ではないと開発できない。APCBCも同じであり、しばらくはAP弾とお付き合いする必要がある。ただ前車と同じ砲とだけあって一度乗り越えた紳士諸君なら乗りこなすことは十分可能なはずだ。
ただやはり前車に引き続き、貫通力、加害力不足を感じさせられる場面があることも確かである。
【防御】
どうぞ抜いてくださいと言わんばかりの垂直正面装甲は廃止されゆるい傾斜のついた前面装甲となった。一方で側面装甲はほぼなくなってしまったので頭の正面装甲を遮蔽物から出し、側面を隠す運用方法も有効である。
といいつつも後進速度が-10km/hほどでるようになったため側面装甲の減少もそこまで悲劇的な変化ではない。砲塔は基本的にブラックプリンスと同じため大口径自走砲系以外に抜かれることは少ないものの、接近戦になれば砲塔の機銃口を抜かれるので注意。
【機動性】
格段に向上した。基本的走行性能はT34系列には及ばないもののパンター?と同程度を確保し、後進速度に関しては-12km/hと大幅に上回る速度を確保している。よって機動性で困ることはほぼない。
【総評】
走は非常に優秀になり、攻は前車に引き続き弾薬次第で標準的、守は前面のみ多少頼れるといった感じで立ち回りでカバーできることが大幅に増えた。戦術の幅も広がったのでぜひ使いこなしてあげて欲しい。本車両に続くラーテル 90は今までの貫通力への不満を解消するかのごとき貫徹を誇っているので*2後続にも期待しつつ経験値をためていってほしい。
史実
皆さんご周知のとおり、第二次世界大戦時のイギリス軍では、歩兵支援用の「歩兵戦車」と偵察・撹乱任務用の「巡航戦車」の二本立てで運用していた。戦法としては「歩兵及び重装甲の戦車が敵陣に穴を開け、その空いた穴から機動力に長けた戦車が陣地を広げる」と言うものであった。
しかし、重装甲の歩兵戦車はまだしも*3、快速でも紙装甲・豆鉄砲の巡航戦車では流石に戦力不足と判断され、新たな巡航戦車の開発の必要が出てきた。
1943年頃になると、巡航戦車の生産とアメリカからの装備が十分揃い、最新の技術を使った新型戦車の開発ができる余裕が出始めた。そして開発に乗り出したのが重装甲巡航戦車「A41」後の「センチュリオン」である。
この戦車に最も求められた事は「17ポンド砲を無理なく載せられる」事と「8.8cm砲の攻撃に耐えられる」という事だった。また、A41はそれまでの巡航戦車に課せられた様々な規則を撤廃した従来の巡航戦車とは一線を画すものだった。一番の変更点は「鉄道輸送を考慮しなくて良い」という事だった。従来は戦車を輸送するには鉄道を使う必要があり、それに則ってイギリス巡航戦車達は大きさを抑えた設計になり砲塔リング径に制限が付いていたのである。その為、強力だが大柄な17ポンド砲を搭載しようとするとチャレンジャーのような”粗悪な”砲塔にやっつけで載せるか、コメットの様にそこそこの威力に落とした主砲を載せるしかなかった。だがA41が開発される頃になると新型戦車を載せられる輸送トレーラー*4の開発に目途がたったので鉄道輸送を考慮する必要がなくなったのである。これにより砲塔リング径に余裕を持たせる事ができ、同じく17ポンド砲を載せていたシャーマンファイヤフライの砲塔リング径が69.5インチだったのがセンチュリオンでは74インチにまで拡大されかなりの余裕を持たせることができた。ここまで余裕を持たせた理由としては、将来の火力強化を見越してのことだった。また、輸送トレーラーの開発の目途がたっていたとはいえ直ぐにできる訳でもなかったので、ある程度の距離を自力で走行できる高い巡航性能も求められた。
防御面では8.8cm砲を防げるよう意図的に設けられた傾斜装甲や優れた防御力を誇る砲塔が載せられた。この砲塔は初期のものにはポールステン*520mm機関砲が載せられていたが、わざわざスペースを割いてまで機関砲を載せる必要性がなかったので7.92mmベサ機関銃に置き換えられた。
この他に細かな要求として、後退速度をなるべく速くするようにというものがった。これは戦車兵達からの強い要望で、身動きが取りにくい環境で危険な状態から早く逃れる手段は可能な限りの速さでバックで逃げることが最善だとされたからである。
原型は1944年にミドルセックスのAEC社に20両発注され、1945年に先行量産型6両が完成し、イギリス軍には引き渡されたが、ベルギーへの輸送中に終戦を迎えた。
イギリス軍最後の巡航戦車として完成したセンチュリオンだが、歩兵戦車の影響も受けている。不整地走行性能はあのチャーチル戦車と同等であり言ってしまえば、歩兵の行ける所ならどんな所でも行けるのである。
後に本車は、中戦車から発達した「主力戦車」の親としてイギリス軍の第一線を支えると共に、鉄道や航空母艦と並ぶ「イギリスのチャレンジで世界が変わった」実例の一つとなった。
小ネタ
最初は巡航戦車としてオーダーされたため、クルセイダーやクロムウェルと同様に「名前の頭文字はC」という巡航戦車の命名規則に沿った制式名となっている。センチュリオンの後、本格的に「主力戦車」「MBT」に舵をきった以降もチーフテン、チャレンジャー1、チャレンジャー2(Wikipedia日本語版)と「Cから始まる名前の戦車」がある種の伝統として続いている。
イギリス人は紅茶が大好き。朝起きてまず一杯。コーヒーなんて泥水ネー!お昼に一杯。おやつの時間に一杯。もちろん、イギリス軍でもそれは例外ではなかった。訓練の合間に紅茶を飲むのはもはや慣例となっており、いついかなる時も紅茶を飲んでいた。
そんな中、第二次世界大戦が勃発、ドイツと戦争になる。嗜好品としての紅茶はイギリス兵の士気を高めるためだけではなく、一瞬の休息を兼ねていたと思われる。そこまでして飲みたいかね?
さて、本戦車には電気ケトルが装備されていた。なぜかって?そう。紅茶を飲むためだ。
イギリス軍の戦車に電気ケトルが搭載されたのは1945年ころに開発された本戦車が最初といわれており、それ以降の戦車には常に電気ケトルとティーセットが常備されていたという。またそれに伴い、軍専用の紅茶ブレンドが開発され、戦地の過酷な環境の中、「味わい」「香り」を楽しめるように専用にブレンドされたものが使われている。
その紅茶セットは現代のチャレンジャー戦車にも搭載されており、アメリカ独立記念日にはイギリス戦車兵がおいしい紅茶の入れ方をSNSに投稿した。その中には、「ティーパックをマグカップの中に入れましょう。港に捨ててはいけません!」とブリカスイギリス人らしい皮肉も織り込まれた楽しい動画となっている。
参考までに
外部リンク
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編集用コメント
- ページ作成 -- TWR? 2023-09-26 (火) 22:01:25
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- 機敏な動きと優秀な正面装甲でパンターレベルなら一方的に殴れるがこいつに抱く期待は「APDSで敵のクルーを削ってチームメイトに貢献できる!」程度に留めておかないと後悔する。あとおすすめされてるラーテル90は遅さと曲がらなさで度肝を抜いてくるそびえ立つ糞なので注意。 -- 2023-10-15 (日) 04:09:20