M247

Last-modified: 2024-05-24 (金) 00:22:42

アメリカ RankVIII 自走式対空砲 M247

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概要

連装ボフォース40mm砲を持つ自走対空砲。

車両情報(v2.*)

必要経費

必要小隊レベル15

車両性能

項目数値
砲塔旋回速度(°/s)90.0
俯角/仰角(°)-10/85
リロード速度(秒)
0.2
スタビライザー/維持速度(km/h)二軸 / 75
車体装甲厚
(前/側/後)(mm)
110 / 76 / 35
砲塔装甲厚
(前/側/後)(mm)
25 / 12 / 12
船体崩壊
重量(t)49.4
エンジン出力(hp)1,431
2,400rpm
最高速度(km/h)52
実測前進~後退速度(km/h)*** ~ -***
視界(%)192
乗員数(人)3

武装

名称搭載数弾薬数
主砲40 mm M266 cannon2250

弾薬*1

名称ベルト名弾種弾頭
重量
(kg)
爆薬量
(g)
初速
(m/s)
貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m2000m
40 mm
M266
既定SAPHEI/HEFI-T0.86262.351,100383630241915
M811 Fuze DelaySAPHEI/SAPHEI/SAPHEI0.86262.351,100383630241915
M811HEFI-T/HEFI-T/HEFI-T0.86262.351,100383630241915

弾種

名称弾頭
重量
(kg)
爆薬量
(g)
初速
(m/s)
貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m2000m
SAPHEI0.86262.351,100383630241915
HEFI-T0.86262.351,100121210865

装備

設置場所装備名説明
砲塔発煙弾発射機視界前方に煙幕を張る
主砲二軸スタビライザー移動中の砲の垂直と水平方向への揺れを軽減

搭乗員

搭乗員名説明
車長砲手が気絶した際に砲手の役割を代行する

小隊ツリー

前車両M3ブラッドレー
次車両-

解説

特徴

 

【火力】
40mm機関砲を二門積んでいるので対空砲ながら対地戦闘も可能。
しかし最大で250発と持っていける弾がとても少ないので無駄打ちは控えよう。
ちなみに本家ではVT榴弾ベルトが使えるが、MobileではVT信管が発動しない為ただの対空弾と変わらない。

 

【装甲】
車体はM48パットンのものを流用しているので対空砲の中では固いが、砲塔は簡単に貫通される上、砲塔両脇、砲塔直下に弾薬を配置しており、正面を抜かれれば誘爆すると思って良い。

 

【機動性】
M163と比べるとエンジン出力は大幅に増加しているが、重量も車体も数倍になっている為、小回りが効かず、最高速度も遅いため陣地移動はよく考えて行おう。

 

史実

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第2次世界大戦ではM24軽戦車を母体としたM19対空自走砲を、そして戦後は同様にM41ウォーカー・ブルドッグ軽戦車を母体とするM42ダスター対空自走砲を実戦化したアメリカ陸軍であったが、1973年からM42対空自走砲の退役が始まった以後は、機甲部隊の運用は制空権を掌握した状態で行うというドクトリンを背景として、本格的な対空戦車を保有しないという列強各国でも稀有の存在となっていた。
しかし1973年の第4次中東戦争(ヨム・キプール戦争)におけるソ連製対空戦車ZSU-23-4シルカの活躍や、ソ連空軍の対地攻撃能力の強化、そしてMi-24攻撃ヘリコプターの登場に加えて、新世代戦車XM1、同じく新世代戦闘車XM2/XM3の開発着手に伴い、それまで機甲師団の対空車両として用いられてきたM163対空自走砲とM48シャパラル対空ミサイル・システムでは、これら新型車両と行動を共にして防空任務を行うには機動性に難があるとの判断が下された。
このためアメリカ陸軍は1977年4月より、「DIVAD」(師団防空兵器)の呼称で新型対空戦車に関する研究を開始した。
この研究から生まれたのが、M48パットン戦車を母体とするM247ヨーク対空自走砲である。
研究から導き出されたDIVADに対する要求の主たるものは、

・FCS(射撃統制システム)を組み込んだ捜索レーダーとIFF(敵味方識別装置)を備え、予備として光学照準機を
 備えた自動砲の装備
・自動砲の射程と捜索距離は4,500mを下回らないこと
・車体にはM48A3戦車を用いること

の3点であった。
すでにM60戦車シリーズに主力MBTの座を譲って、二線級となっていたM48戦車にとっては格好のリクルート先だったわけである。
このアメリカ陸軍の要求に応じて、以下の各メーカーがDIVADの基本概念案を提出した。

・フォード・エアロスペース社
近接信管を備える弾丸を用いる、スウェーデンのボフォース社製の40mm対空機関砲L/70の改良型を連装装備し、F-16ファイティング・ファルコン戦闘機向けとして開発されたAN/APG-66レーダーFCSを搭載

・ジェネラル・ダイナミクス社
当初西ドイツのマウザー製作所製の30mm対空機関砲の3連装案を提出したものの、その後スイスのエリコン社製の35mm対空機関砲連装案に改め、捜索機材とFCSはアメリカ海軍の近接防御兵器ファランクスを流用

・レイセオン社
エリコン社製の35mm対空機関砲を連装で装備し、CA-1チーター対空自走砲(ゲーパルト対空自走砲のオランダ陸軍仕様)で用いられているホランズ・シグナラパラット・コントラバス社製5PZF-CレーダーFCSを装備

・ジェネラル・エレクトリック社
A-10サンダーボルトII攻撃機向けに開発された7銃身の30mmガトリング砲GAU-8/Aに、当初はロックウェル社製のレーダーFCSを組み合わせていたが、後にウエスティングハウス社製に変更
捜索、追尾レーダーを一体化した小型砲塔に収容

・スペリー・ランド社
エリコン社製の35mm対空機関砲に改良を加えて、対空目標には3,000発/分、地上目標には160発/分で、1,464発を収容する弾倉から給弾される6銃身の37mmガトリング砲T250ヴィジランテと、自社製の低光量TV(LLLTV)とレーザー測遠機に、テレダイン社製の弾道コンピューターという組み合わせを当初提案し、後に対空機関砲は35mmに変更、上面に自社製の捜索、追尾レーダーとIFFを備える防弾アルミ製砲塔を装備
アメリカ陸軍ではこれら各社の案を比較検討して、最終的に1978年1月13日付でジェネラル・ダイナミクス社とフォード・エアロスペース社の両案を選択し、それぞれ「XM246」、「XM247」の呼称で試作車1両ずつの製作契約を結び、1980年6月までに引き渡しを求めた。
両社共にその引き渡しは2カ月遅れたものの、フォート・ブリス射撃場におけるフェイズ1試験において、QF-86F標的機2機とUH-1ヘリコプター5機、小型無人標的機21機の撃墜を記録した。
このフェイズ1試験終了後の1981年5月7日付で、アメリカ陸軍はフォード・エアロスペース社の手になるXM247を「M247 連装40mm自走砲」(Twin 40mm Self-propelled Gun M247)の制式呼称で採用することを決め、併せて「サージャント・ヨーク」(Sergeant York:ヨーク軍曹(第1次世界大戦時のアメリカ陸軍の英雄、アルヴィン・C・ヨーク軍曹に因む))の愛称が与えられることになった。

1981年11月からは「RAM-D」(信頼性と有用性、整備性、耐久性)と呼ばれる運用試験が、翌82年2月まで実施された。
しかしこの試験において、M247対空自走砲は寒冷地では油圧機構の油漏れなどの問題が発生し、高速目標に対する砲塔の指向速度が遅いなどという問題も指摘された。
しかし最も問題視されたのは、すでに30年という長期間に渡って用いられてきたM48戦車の車体に、20tに達する砲塔を搭載した対空戦車が果たしてM1戦車やM2/M3戦闘車と行動を共にでき、それを守れるかということであった。
しかしそれは、開発当初にM48A3戦車を母体として選択した時から分かっていたはずで、それを今さらいわれてもという感が強いのだが、その裏には政治的な問題が存在していたのかも知れない。
その後もM247対空自走砲は継続して試験が行われたものの、すでに旧式化が目立つM48A3戦車を母体とした車両だけに多くの問題を払拭することはかなわず、このため当初発注された163両は1985年5月に146両へと下方修正され、そして同年8月27日に最終的に下されたのは当時の国防長官キャスパー・W・ワインバーガーによるM247計画のキャンセルであった。
この時点までにM247対空自走砲は50両近くが完成していたが、その大半はアメリカ空軍機の爆撃目標に供され、現在では3両が展示物として現存するに過ぎない。
このM247計画が頓挫したことで、M2歩兵戦闘車にFIM-92スティンガー携帯式対空ミサイルを搭載したM6ラインバッカー自走対空システムと、HMMWV(汎用高機動装輪車両)にスティンガーを搭載したM1097アヴェンジャー対空ミサイル・システムが急遽開発され、戦列化することになった。

結果的には1991年のソ連崩壊と、それに伴うワルシャワ条約機構軍の消滅により対空戦車自体の必要性は霧散したが、これは幸運だったというべきだろうか。
アメリカ陸軍は現在もなお本格的な対空車両を保有せず、空軍の絶対的な支援の下で作戦を遂行するという特殊なドクトリンの下で運用が続けられている。
しかし近年急速に軍事力を強化している中国など新勢力の台頭により、近い将来アメリカ空軍が絶対的な制空権を握れなくなる日が来るかも知れない。
そうなった場合にアメリカ陸軍の貧弱な防空能力が問題になるのは明白であり、アメリカもようやく本腰を入れて強力な対空車両の開発に着手するのではなかろうか。

小ネタ

外部リンク

 

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*1 爆薬量はTNT換算