ソ連 RankI 中戦車 T-34 1940
概要
Open Betaから存在する車両。ソビエト連邦をプレイしていく上で一番最初の戦車となる。傾斜装甲を取り入れているのが特徴
車両情報(v2.25.0)
必要経費
必要小隊レベル | 0 |
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車両購入費(SL) | 20,000 |
報酬
SL倍率 | 1.4 |
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車両性能
項目 | 数値 |
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砲塔旋回速度(°/s) | 25.0 |
俯角/仰角(°) | -5/25 |
リロード速度(秒) | 7.1 |
スタビライザー/維持速度(km/h) | 無し / - |
車体装甲厚 (前/側/後)(mm) | 45 / 45 / 40 |
砲塔装甲厚 (前/側/後)(mm) | 45 / 45 / 45 |
重量(t) | 26.0 |
エンジン出力(hp) | 954 |
2,050rpm | |
最高速度(km/h) | 49 |
実測前進~後退速度(km/h) | *** ~ -*** |
視界(%) | 83 |
乗員数(人) | 4 |
武装
名称 | 搭載数 | 弾薬数 | |
---|---|---|---|
主砲 | 76mm L-11 cannon | 1 | 77 |
機銃 | 7.62mm DT machine gun | 1 | 1890 |
弾薬*1
名称 | 砲弾名 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
76 mm L-11 | BR-350A (MD-5 fuse) | APHEBC | 6.3 | 150 | 615 | 73 | 71 | 65 | 57 | 51 | 45 |
BR-350SP | APBC | 6.8 | - | 615 | 77 | 76 | 69 | 61 | 54 | 48 | |
OF-350M | HE | 6.2 | 621 | 615 | 9 | ||||||
Sh-354T | Shrapnel | 6.2 | 85 | 615 | 37 | 35 | 29 | 25 | 20 | 17 |
カモフラージュ
小隊ツリー
前車両 | - |
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次車両 | T-34 1941 |
解説
ソ連の戦車の中でも最も有名なT-34シリーズの初期型である。
特徴
【火力】
炸薬や貫徹力は78mmとそれほど強くない。弱点をちゃんととらえることができればある程度の格上の中戦車程度なら撃破可能である。イギリス戦車のように炸薬が不足しているわけではないので初心者にとっては満足のいく火砲である。しかし俯角(砲を下に向けることができる角度)が5°しかないため、丘などでハルダウンするには向いていない。
【防御】
装甲は45mm程度と信用できるものではない。傾斜装甲を採用しているので昼飯の角度をつければ敵の砲弾をはじくことも可能である。弱点は砲塔の付け根と正面のハッチであり、昼飯でもあっさり撃破されてしまうことが多々ある。側面はもちろん貫通され一撃爆破される。ソビエトバイアスのご加護を受けている。
【機動性】
大出力のエンジンを搭載しており前進・後進とも加速性能がよく、移動には不自由しない。
登坂力も良好で悪路もスイスイ進んでくれる。機動性で装甲面をカバーしている。敵の背後や側面をとることも得意である。
史実
T-34はソビエト連邦が第二次世界大戦中に運用した中戦車。全てのMBTの先祖にあたるとされ、英国の菱型戦車と同様に戦車史上で非常に重要な位置にある。ロシアでは英雄的兵器。その生産量などからT34ショックと呼ばれる事態にも陥っている。
1939年、コミンテルン名称国営ハリコフ機関車工場(第183戦車工場/KhPZ)では歩兵支援軽戦車T-26と快速戦車BT-7両方の後継として45mm戦車砲20-Kを装備したA-20と76mm戦車砲L-10を装備したA-32の開発が行われていた。このうちA-32の方が高性能とされ装甲を強化したA-34が1939年12月19日、ソ連邦共産党中央委員会政治局及びソ連邦閣僚会議で決定された国家防衛委員会決議第443号によってT-34中戦車として制式採用された。これは異例のことでまだT-34は1輌も完成していなかった。しかし1940年中にKhTZは200輌のT-34を完成させ、1942年には生産を完全にT-34へと移行することになったのだ。また大祖国戦争初期にドイツ軍によって破壊されるまで疎開せずT-34の生産を続けることになるスターリングラード=トラクター工場(STZ)も生産に加わった。
1940年1月16日、A-34試作車体が工場試験のために引き渡された。当時最新の戦車砲であった76mmL-11を装備しており(ここで注意して欲しいのだが後述するようにT-34の主砲はF-32と決定されていた)、避弾経始に優れたA-34はまさに次世代の戦車にふさわしい存在だった。3月5~17日にはハリコフ~モスクワで試験走行を行い、様々なトラブルを克服して走破した。(この時設計者のコーシュキン技師は高熱であったにも関わらず同行していた) 続いて24日から行われたクビンカでの試験では「赤軍に現在装備されている他の戦車より優越している」と評された。
少し時間は前後するが1939年12月19日、ソ連邦閣僚会議国家防衛委員会決定第443号によりT-34の主砲は76mm戦車砲F-32とされていた。そして1940年1月26日、ソ連邦閣僚会議国家防衛委員会決定第45号によりレニングラード=キーロフスキー工場(LKZ)ではL-11の生産を中止しF-32に生産を切り替えることが決まった。LKZからすれば他所が開発した砲を作るのは快く思わない。彼らは中機械製造人民委員兼重機械製造人民委員V.A.マリゥィシェフの助けを借りてL-11の生産を続行させようとした。4月23日にマリゥィシェフはソ連邦共産党中央委員会政治局及びソ連邦閣僚会議にL-11が低性能とされたことに疑問を投げかける手紙を送ったが5月末に行われた比較試験でなんとF-32の方が生産性に於いても優れていることが露見してしまった。結局決定は覆らずLKZは渋々F-32の生産を始めたが6月に完成した新型駐退複座装置によりL-11の発射速度はF-32のそれを上回り、最終的にT-34にはL-11が搭載されることとなった。
しかしT-34を生産中止の危機が襲う。1939年に締結された独ソ不可侵条約の見返りとしてソ連には2輌のⅢ号戦車(恐らくG型)が持ち込まれ、クビンカで試験を受けていた。自動車装甲戦車総局はⅢ号戦車のサスペンション、光学装置、弾薬や無線機、エンジンや変速機がT-34より優れた性能を有していると報告し、G.I.クリーク元帥は「T-34が包含する全ての欠陥が取り除かれない限り戦車の生産および受領の中止」を主張した。これに対しマリゥィシェフはK.E.ヴォロシーロフ元帥に直接訴え、生産中止の危機はなんとか免れた。
そして1940年7月13日、T-34はレニングラード砲兵科学研究所演習場での試験で対戦車障害に対する優れた突破力を示し、賞賛された。だがその生産はほとんど進んでおらず、さらに9月26日には過労がたたり、設計者のコーシュキン技師が肺炎により42歳の若さで亡くなった。
一方、STZでは10月1日からT-34を生産することが命じられていたが作業は非常に緩慢なものだった。彼らは4月にA-34の設計図を貰えただけだったのだ。6月17日に試作車体が完成したが完成度はあまりにも低く、すぐに多数の欠陥を取り除くよう命じられた。9月30日に6輌分の車体が完成したが彼らは誤って砲塔を試作設計図で生産してしまったため搭載することができなかった。
そんな中10月19日、国家防衛委員会決定第390号によりT-34の砲塔及び車体前部部品への鋳造部品の採用が決定された。鋳造砲塔は溶接のものより装甲防御力が劣るため装甲厚は45mmから52mmに増厚された。
だがこれらの多数の改良を行ったにも関わらず生産ペースは一向に上がらなかった。年が明けて1941年1月、KhTZが軍に引き渡したT-34は166輌。このうち135輌は前年の作りかけであり純粋に1月に製造されたものはたったの31輌であった。STZはもっと悲惨であり、彼らは1月にたったの2輌しか軍に引き渡せなかった。(しかもこの2輌のT-34は試験に不合格したので受領されなかった)
流石に中機械製造人民委員V.マルツェフにより新型中戦車生産計画の不満足な達成状況に対する叱責として指令第48号が出され、毎朝前日の生産台数を報告することになった。このこともあってかKhTZは1941年第1四半期に目標の128.3%の生産を達成した。
こうして、T-34は不可侵条約を破棄して攻め込んできたドイツ軍を迎え撃ち、様々な改良の結果侵略者を首都まで押し戻し勝利を獲得したのだ。まさに祖国の英雄と呼ぶにふさわしい戦車であろう。ちなみに今年のロシア軍事パレードで登場している。戦車はこれしか出てきていないからロシアも相当ウクライナに苦戦しているのであろう。
小ネタ
・驚くことにT-34は3万5000両、戦後のものを合わせると約6万4000両近くが生産されていて、現在でも一部の国が使用している。
・War Thunder Mobileを初めてプレイした人や、兵器に詳しくない人に説明しておく。アメリカにもT34*2という戦車があるが、ソ連のT-34とは何ら関係はない。名前の区別は「-」がついているかいないかだ。
外部リンク
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