【女尊男卑】

Last-modified: 2024-01-27 (土) 17:56:56

概要

女性が尊重され、男性が軽視される風潮のこと。対義語は「男尊女卑」。
DQにおいて女尊男卑と評されることが多いものには、【プレイヤーキャラクター】【性別】が選択可能な作品において、女性専用装備の種類が多かったり、性能が異常に良い装備が存在する場合や、能力値・その他のシステムにおいて、女キャラが男キャラより優遇されている場合などが挙げられる。
DQ3やDQ4などの説明書等で「男女に性能の違いはありません」と説明されていることもあり、男キャラを選択した後で実際のプレイでは同じ職業でも装備品などによって大きな男女差があることに気付いたプレイヤーなどから不評要素として挙げられることが多い。
一方、DQ10オフラインやバトルロードシリーズやバトルスキャナーシリーズの主人公は性別による装備差、性能ともに全く無い。【ひかりのドレス】でさえも。
 
プレイヤーが性別を選べないキャラにおいて、覚える呪文特技やキャラ独自の特性などによって男キャラよりも女キャラの方が戦闘力に優れていると評価されることがあるのも、広義の女尊男卑の1つと言えなくもない。
ただしそれは、職業特性を含む「キャラ独自の性能の差」であるため、単純に性別で分けて比較しても意味がないので本項目では記述しない。
女性キャラの扱いや評判について知りたい場合は、各キャラの個別記事を参照してほしい。
 
なお外伝作品で歴代のナンバリング主人公が出演する場合は、性別を選べる作品であってもたいてい男主人公が選ばれ、この点では逆に男尊女卑といえる。

DQ3

FC版DQ3から既にこの傾向が見られ、4コママンガ劇場でも女性の装備が強力なことをネタにされていたりする。
 
一足先にMSX/MSX2版のDQ2に登場していた【あぶないみずぎ】が女性専用装備として今作に初登場し、さらに【ゆうわくのけん】【まほうのビキニ】が新登場した。ただし、危ない水着はMSX/MSX2版DQ2と異なり特殊効果は無く【しゅび力】が極端に低いため実用性は皆無。
誘惑の剣は【遊び人】最強武器、魔法のビキニは【武闘家】【商人】・遊び人最強鎧であるが、これらの【職業】の女性がやや有利になる程度で、別に無くても何とでもなるものである。
ただし誘惑の剣は女性であれば装備不能キャラでも使うことはできるので、この部分のアドバンテージは非常に大きい。誘惑の剣を入手直後はプレイヤーによっては【メダパニ】を習得していない場合も多く、たとえメダパニを覚えていたとしても女勇者や女僧侶が参加できるメリットは大きい。
特に【アレフガルド】突入直後のレベルでは他の手段で【はぐれメタル】狩りを行うのは難しいため、男ばかりの構成にすると【どくがのこな】を買い込む必要があり、財布に厳しい。
 
ちなみに、遊び人が習得する遊びに関して、「仲間のお尻を触る」のはパーティの遊び人以外のメンバーに女性キャラがいないと見られない他、後期ロム限定で女遊び人のみがLv60以降に覚える「自分のスカートをめくって敵に見せる」というものがある。
いずれも無駄行動なので攻略上は何も影響しないが、男性のみのパーティだと見られない要素ではある。

リメイク版

リメイク版DQ3はシリーズ中最も女尊男卑が激しいと言われる。
本作の女性専用装備は「種類が豊富」で「性能も高い」ため、その格差をこれでもかと見せつけられるのである。
 
まず種類の多さに関してだが、オリジナル版に加えて本作に追加された分がかなり多い。
性能に関しては、まず多くの職業で女性専用防具が文句無しの最強装備になっている点が槍玉にあがることが多い。さらに、オリジナル版ではネタ枠だった【セクハラ装備】にも、性能が高い物が追加されている。
 
追加された女性専用防具を列挙すると、以下の通り。

 
このうちパーティードレス、うさみみバンド以外は、女性でありさえすればどの職業でも装備できる。さらに【船】入手前にある程度の装備品が手に入るので防具屋で買う手間も省ける。これのおかげで職を気にすることなく仲間うちで使い回ししまくることができ、異常に便利になってしまう。またこの汎用性の恩恵を受けて、装備品が少ないことがデメリットである武闘家や【盗賊】も異様に装備が充実した状況になる。
中でもひかりのドレスが強烈。女性なら職業問わず全員装備可能という汎用性を持ちながら、【ひかりのよろい】と耐性面で同等・守備力は勝るというぶっ壊れた性能を持つ。いかにクリア後のすごろくとはいえ、いくつでも店で買えてしまうから最終的にはエラいことになる。
そのため、【勇者】以外は職業別男女間のアイテム守備力・耐性の差が酷いことになった。
特に【戦士】は顕著で、女性専用装備が無い場合は光のドレスの1つ下である【やいばのよろい】、耐性も考える場合は【まほうのよろい】【ドラゴンメイル】まで落ちてしまう。ここまで装備に差が出てしまうと【すばやさ】の低さも相まってあまりにも柔らかくなってしまい、守りの得意な戦士としての本分を果たせない。呪われる覚悟で【じごくのよろい】を採用するのも手だが、あまりにもリスクが高くお勧めはできない。
SFC版やGBC版以外のリメイクなら光のドレスは一点物なので他の装備は選択の余地に入る。

  • やいばのよろい→物理一辺倒の相手なら使える
  • まほうのよろい→呪文主体の相手なら使える
  • ドラゴンメイル→炎ブレス主体の相手なら使える

男性専用防具もあるにはあるのだが、【ステテコパンツ】【シルクハット】は個数限定品の上に大して役に立たない。【おしゃれなスーツ】はそれなりに使えるが、同時にパーティードレスが手に入るので、男性独自の利点にはあまりなっていない。その上おしゃれなスーツは1点もの、パーティードレスは3着入手可能ときたもんだ。
【きんのネックレス】を装備することで変化する【むっつりスケベ】も悪くはないのだが、やはり対となるガーターベルトと比較すると見劣りする。
男性主体パーティで進める場合、装備品は装備できなくとも高額で売れるのが僅かな救い。多少性能で劣る店売り装備を買う足しにはできる。
 
装備品以外にも本作は重要な女尊男卑がある。それはリメイク版での追加要素【性格】
具体的には、女性専用性格の【セクシーギャル】が筆頭に挙がる。全ての能力が平均以上に上がるため、「リメイク版DQ3は全員女性にする」というセオリーが確立してしまった影響は非常に大きい。
セクシーギャルは万能過ぎて前衛だと最適解とは言えないが、戦士・武闘家向けの女性専用にも【おとこまさり】があって、【ちからじまん】の完全上位互換であり、やはり男性をあえて選ぶメリットは少ない。
しかも女勇者限定のイベントとして、主人公の性格を上記のセクシーギャルかおとこまさりに変えてくれるものまで存在する(⇒【おかしら】を参照)のだが、一方男勇者限定のイベントは存在しない。
 
【ラッキーマン】【おじょうさま】ではラッキーマンの方が多少実利があるのが救いか。
ただし、おじょうさまの方が優れている点もあり、男性の方が完全上位とまでは言えない。
 
ただ、不幸中の幸いと言うべきかDQ3は他作品に比べてかなり種集めがし易い。性格によるステータスの格差については、大量ドーピングで無理やり不足分を補うことはできるのだ。
ただ、それを言ってしまうと性格システムの意義が限りなく薄くなってしまうし、そもそも女性キャラであってもドーピングは可能で、女尊男卑の性格システムにより能力が高い女性の方が遥かにドーピングが楽なのは言うまでもない。
また、たとえドーピングやステータスに合わせての性格変更でステータスの方はどうにかなっても装備品格差の方はどうにもならない。
光のドレスによる耐性が得られない男性陣は、【しんりゅう】戦での【しゃくねつ】などに耐え難くなってしまうのだ。
キャラの性別を男性と設定するのは最早ある意味縛りプレイと言っても良いかも知れない。
 
そんな中、女尊男卑を逃れているのは商人の「みる」においての鑑定技術。こちらは男性の方が鑑定技術が高く、さいごのかぎについて女性は「全ての扉を開けられる」と断言する中、男性は「ほとんどの扉を開けられる」と正確な鑑定を行う。
これ以外にも全体的に男性の方が正確な鑑定を行うため、ここの所だけはなんとか男性の方が有利となっている。
まあ、当然ながらステータスや装備といったクリアに必須な要素には関係なく、実利はゼロと言っても良い。商人自体、常に連れて歩くプレイヤーはほとんどいないだろうし。
 
もう1つ、「男の仲間キャラ」に限るなら【アッサラーム】【ぱふぱふ】イベントがある。
また、【鏡】を調べたときに2番目のキャラが男性だったときのみ追加でリアクションしてくれることがある。
が、これらのイベントも実利的な意味は全く無い。見たい場合もそのときだけ連れてくればいいのだから。

DQ4

【勇者】のみが性別を選べるので、本項目では勇者についてのみ記述する。
FC版でもかわのドレス、【ピンクのレオタード】、ひかりのドレス、【きんのかみかざり】と男勇者が装備できない女性専用防具が盛り沢山。
しかし、その中で勇者にとって実用性があるのはきんのかみかざり(守備力12の兜)のみ。
男勇者がこの代わりに使う【てつかぶと】(守備力16)に比べて560G安く、守備力は4低いだけ。
入手時期も若干早く【コナンベリー】で入手できるため【大灯台】では女性の場合のみ守備力が6多く(男勇者がこの時点で使う【きのぼうし】は守備力6)得られる。
女勇者の優位は基本的にはそれだけで、後は例外的なプレイで【パノン】が装備する【まどろみのけん】を活用する目的で長い間彼を連れて旅する場合、混乱耐性が役に立つぐらい。
 
それ以降は基本的にはその時点でそれ以上の防具が手に入っているのでほとんど意味が無い。タダで1つ手に入るピンクのレオタードも勇者にとってはそのまま装備するより、売って【ドラゴンメイル】あたりを買った方が強くなる。
 
単純に選択肢が多くて損することは無いが、女性一択というほどではない。

リメイク版

男勇者が装備できず、女勇者が装備できる装備にマジカルスカート・【てんしのレオタード】が追加され、スマホ版ではさらに【プリンセスローブ】【フラワーパラソル】があった(ただし期間限定品で現在は入手不可能)。この内天使のレオタードは炎・吹雪のブレスに加えてメラ・ギラ・イオ系呪文にまで耐性が付く強力な防具で、これを装備できるか否かが無視できない差になっている。
【しゅび力】【耐性(防具)】の項目を読めば分かるが、防具の性能において大切なのは守備力よりも耐性なのだ。よって天使のレオタードは多くのキャラにとって最終装備候補となり、それは勇者であっても例外ではない。
 
勇者の鎧の最終装備候補である【てんくうのよろい】【はぐれメタルよろい】はいずれも呪文に対する耐性を持っているが、ブレス攻撃に対する耐性が一切無い。守備力を落とせばブレス耐性を持つ鎧はあるにはあるが、固定値でたった20軽減の【ドラゴンメイル】のみ。
弱いわけではないが、第六章ボスの【エビルプリースト】にもなると平均ダメージ160のしゃくねつ、平均ダメージ220の強化版【かがやくいき】を繰り出すので、完全に焼け石に水。ブレス耐性の鎧は無いも同然。
しかもドラゴンメイルには呪文耐性が一切備わっていないため、呪文耐性付きの【ミラーシールド】を装備させない限り、【イオナズン】【メラゾーマ】を軽減無しでモロに喰らってしまう。
 
一方で女勇者にはこの天使のレオタードがある。ブレスを2/3という割合軽減でしっかりガードし、呪文も同じ耐性があるため穴が無い。ヒャド・バギ系の呪文は軽減できないが、使い手自体が少ないうえにこれらは無耐性でも凍える吹雪程度のダメージしか喰らわず、エビルプリーストはこれらを一切使ってこない。他の敵を相手にする場合でも、天使のレオタード+ミラーシールドという組み合わせならそのヒャド・バギ系の穴まで塞がる。男勇者が抱えるジレンマを1つで全て解決してしまえるのだ。
 
この天使のレオタードの存在のために、最終的な装備品の強さも女性勇者の方が優遇されるということになり問題となった。

DQ9

主人公・仲間キャラとも男女を選べる今作では、男女それぞれ専用装備が対になっていることが多く、男女差は大幅に軽減されている。ただし、落差が全くないわけではない。
まず、全体的に女性専用の方が圧倒的に種類が豊富。特定職業専用防具に関しては、基本的に対になっているが、戦士、武闘家、賢者、スーパースターの専用装備などは、設定ミスなのか仕様なのか不明だが、男女兼用と女性専用でセットになっている場合があり、女性側が優遇されている。
これらの装備は基本的に男女兼用側のほうが性能が高いが、そんな事情も関係して基本的に数が限られていたり女性専用側より入手に手間がかかる場合が多いことが問題になる。また、同一職業が2人いる場合などは最低でもどちらか一方、できれば両方が女性である方が望ましい。
強力な男性専用装備として【おうじゃのマント】があるが、【レンジャー】【盗賊】以外は男女兼用かつ上位互換である【メタルキングよろい】を装備でき、この2つの職もクリア後の立場は微妙。
他には早期入手しやすく職を選ばないので使い勝手のよい【けがわのベスト】が男性限定。
逆に下半身防具は差が顕著で、女性は5属性に7%の耐性を持つ【マジカルスカート】に、2属性だけだが10%の軽減率を持つ(ついでに僅かに守備力の高い)【きわどい水着下】があるが、男性にはこれらに対応するものがないため、男女兼用で性能の劣る【レッドタイツ】【ホワイトタイツ】になってしまう。頭防具も【おうごんのティアラ】が優秀なので、全体的に見るとやはり男性が不利か。
今作では【旅芸人の証】を入手できればこれを装備することでそれぞれの性別専用装備を装備することもでき、これにより肌の露出が多い装備以外は装備できる為、ある程度格差を埋めることもできるがアクセサリー枠を消費してしまうので不利と言わざるを得ない。
 
【コーディネート】【称号】においては男性専用は【モヒカン武闘家】1つなのに対して、女性専用は【情熱の踊り子】【ムチムチ魔法使い】の2つの称号があるので、女性の方がやや恵まれているといえるか。

DQ10オンライン

男女別で装備が違うセットもあるが、性能差は全く存在しない。
また男女差でのステータスの違いもない。
とあるクエストで種族オーガの女キャラを連れてきた場合のみ(自分自身がオーガ女でも可、サポート仲間は不可)追加でもらえるアイテムがある。ただしこれは男女の違いだけというよりも種族の違いも関係しているが。
オンラインゲームなので今後追加がある可能性もあるが今のところ性別の違いが関係する唯一のクエストである。

DQM2(PS版)・イルルカ

DQM2は当初『ルカの旅立ち』と『イルの冒険』の2つのバージョンに分かれており、それぞれが異なる主人公という設定だったが、PSリメイクの際に1本化されで主人公を男性の【ルカ】と女性の【イル】から選択できるシステムになった。3DS・スマホにリメイクされたイルルカでも同様。
それぞれストーリーの世界や【格闘場】で登場するモンスターが異なったりするものの、明確にどちらかが優遇されているというような差はあまり存在しない。
強いて言えば、ルカを選ぶと一部のモンスター(GB版では【マネマネ】【おおにわとり】、PS版では【キリキリバッタ】)の入手が難しくなり、イルを選べば【へんげのつえ】を使わずに【天空の世界】の「小さな洞窟」に入ることができるくらいである。
 
しかし、PS版では登場モンスターの面で明確な格差が生じてしまっている。
PS版では最強クラスの【他国マスター】が稀に隠しモンスターを連れており、主人公によって連れている可能性のあるモンスターが異なるのだが、イル編では【かくれんぼう】なのに対し、ルカ編ではレベルが9までしか上がらず観賞用にしかならない【じげんりゅう】である。
 
イルルカではどちらを選んでも登場モンスターに差異はなく、小さな洞窟も変化の杖無しで入れる。

ヒーローズ1

主人公を男の【アクト】と女の【メーア】から選べる。今作は明確に男であるアクトの方が強く珍しい作品である。
 
主人公達の専用装備に関しては、数値でアクトが勝っている。
最終的には同じ性能の武器・盾が2本揃うので差はなくなるが、そうなってくると特技の威力、硬直の長さという戦闘時の差が目立ってくる。
装備品で差がつくことが多いドラクエにおいてこの点については珍しく男尊女卑。
攻略中や、アクセサリーの厳選、育成等が済んでいなければ、氷結持ちのメーアも優位ではあるのだが、それらをやり込んでいくと【氷結】が入らないボス(強ボスや魔王等の無効持ち)を相手にすることや、そもそも氷結させずともすぐに倒せる程こちらの火力が高くなること、メーアができることをさらに効率的にこなせるキャラの存在から、最終的にゲストキャラ達と火力という点で差別化ができているアクトが優位に立っている。
次作のヒーローズ2では職業システムの導入により性別による差は完全になくなった。
なお、性別を自由に設定できる作品を除いて、プレイアブルキャラクターの男女比率で女性が男性を上回っている唯一のDQ作品でもある(ただし、次作のヒーローズ2では男性の方が多い)。
まあ、これを女尊男卑と考えたり、逆にこれ以外の作品を男尊女卑と考えたりするプレイヤーはいないだろうが。

星ドラ

ガチャ限定装備は(ドレス等も)全て男女兼用になっており、男女差は大幅に軽減されている。
イベントで入手できる装備にはどちらか片方の性別しか装備できないものがあるが、キャラの性別を後から変更可能なのであまり問題にはならない。