キリコポイエカシ

Last-modified: 2017-02-05 (日) 22:19:29

【クラス】セイバー
【真名】キリコポイエカシ
【容姿】民族衣装を纏った剣士
【英雄点】40:令呪2画消費
【HP】30 / 30
【筋力】EX:8
【耐久】A+:6
【敏捷】A+:6
【魔力】B :4
【幸運】E :1
【スキル1】対魔力:キャラシート作成時、英雄点5を得る。魔術防御時、補正値5を得る。
【スキル2】報復の剣:物理攻撃時、補正値2を得るとともに、ダイスの面数を2増やす。
【スキル3】無双の剣豪:物理攻撃時、相手のクラススキル以外のスキルを無効にする。
【宝具1】『喰らい尽す怨嗟の剣(エペタム・オボコロベ)』 1/1
【ランク・種別】対軍宝具
【効果】
敵前衛全体に物理攻撃を行う。敵前衛の数だけ追加で補正値を得る。
この宝具を使用した攻撃でダメージを受けた対象に、「被食」の状態異常を付与する。
「被食」の状態異常を持つキャラクターは、次の手番に行動できない。

【宝具2】『奪還せし我が鎧(ハヨクペ・キリコポイエカシ)』 1/1
【ランク・種別】対人宝具
【効果】
令呪を1画失う。
HPが0になった時発動、一度だけHPを25回復して耐え切る。

【その他】
芽衣の首飾りを触媒に召喚されたセイバー。桂恋関係の逸話の闇鍋英雄。
本人に願いは無く、首飾りを持つ芽衣を鎧を託したばかりにしなせてしまったメノコに重ねて守り抜くことを誓う。
宝具であるオボコロベは首飾りのメノコの魂が宿っており意思疎通可能。
しかしオボコロベの声を聴けるのはセイバーだけであるため、傍から見るとカタカタ震える刀に話しかける男と言う不審者。

【泥】
昔、桂恋に武勇に秀でた男がいた。名をキリコポィエカシと言う。
彼はその武勇はもちろんだが、彼の鎧もまた見事なもので、アイヌ達はみなそれを羨ましがっていた。
ある日、キリコは桂恋のチャシの上に、鎧を干して出かけた。
鎧を任された留守居は首飾りをつけた美しいメノコだった。
メノコはキリコの子を孕んでおり、その腹は大きく膨れていた。
お昼時分、メノコは喉が渇いたので水を汲みに沢に降りた。
すると突然にブシ矢が飛んでメノコの背中に刺さった。
矢は腹まで突き抜け、メノコも、お腹の中の子供も死んだ。
いつの間にか桂恋に潜んでいたのか、キタミアイヌが三十人ばかり、チャシの上に現れキリコの鎧を盗んで逃げていった。
キリコは、帰ってこの一大事を知ると激怒した。
メノコの亡骸を抱えひとしきり泣いた後、キタミアイヌの後を追った。
この時、メノコの血が、メノコがお腹の子供の血が、自らの刀に付着した事にも気付かずに。
鎧の奪還もだが、メノコを殺したキタミアイヌを思うと彼の頭は怒りでどうにかなりそうなほどであった。
そしてモシリヤのチャシ近くでキタミアイヌへ追いついたキリコは、迷わず刀を抜いた。
多勢に無勢。三十人を超えるキタミアイヌを前に、キリコは一歩も引くことをしなかった。
キタミアイヌもキリコの武勇は聞き及んでいたがその人数差から慢心し、キリコを殺そうと武器を構えた。
戦闘が始まるや否や、キタミアイヌは後悔した。
キリコに傷一つ付けることができずに次々に斬り殺されるキタミアイヌ。
それはあまりに一方的な戦いだった。この男に手を出すべきでは無かったのだ。
しかし、半数近くを斬り殺した頃だろうか、キリコの持つ刀がカタカタと震え出した。
キタミアイヌはこれを聞き、しめたと思った。
キリコの刀に限界が訪れたのだ。まるで古い山刀のように音を鳴らすその刀ではもう人は斬れまい。
そう思い、ひとりのキタミアイヌがキリコへと斬りかかった。
キリコは何も言わず、そのキタミアイヌへと刀を振るった。
瞬間、キタミアイヌの首は胴体から永遠に別れを告げた。
これに動揺したのは残るキタミアイヌの者たちだ。
おかしい。あの刀はもう限界のはずでは。なぜ人が斬れる。
いや、それどころではない。あの刀、切れ味が増しているではないか。
怯えるキタミアイヌへと向き直ったキリコは、その刀を宙に放り投げた。
するとどうだろう。キリコの手を離れた刀はまるで命を持ったかのように飛び上がり、キタミアイヌへと襲い掛かった。
キリコの刀は、メノコと赤子の血を吸い妖刀オボコロベと化していたのだ。
キタミアイヌを皆殺しにしたオボコロベは、キリコの元に舞い戻ると静かにその鞘に収まった。
キリコは鎧を取り返すとチャシへ帰還し、メノコを弔った。