西村真琴

Last-modified: 2018-08-06 (月) 15:10:42

キャラシート

 
「さぁ、征こうか學天則。この世の理を示す時だ」
『─────!!』
 

【クラス】キャスター
【真名】西村真琴
【容姿】鋼の外装を纏った男性。
【英雄点】45点(ステ26点・スキル19点):令呪3画消費
【HP】40/40
【筋力】A:5
【耐久】EX:8(10)
【敏捷】E:1
【魔力】A:5
【幸運】A:5
【スキル1】陣地作成:D+
10点:移動フェイズに陣地を作成できる。
陣地内では魔術攻撃と物理防御と魔術防御と奇襲防御時、補正値5を得る。
また、遠距離攻撃フェイズで受けるダメージを無効にする。
【スキル2】幻想外装:B
4点:物理防御と魔術防御と奇襲防御時、補正値2を得る。
【スキル3】学芸百般:C
5点:1巡に1度、自陣営の宝具と乗騎の攻撃時、補正値5を与える。
相手の攻撃時、攻撃対象を自分に変更できる。
【宝具】『真理を象れ、夢想の生命』(せかいをしめせ、がくてんそく)1/1
【ランク・種別】E:対人宝具 レンジ:5-10 最大捕捉:500人
【効果】自身の陣地内でのみ、任意のタイミングで英雄点20の乗騎「學天則」を召喚出来る。
乗騎を召喚している限り、他のエリアへ移動できない。キャスターの陣地が破壊された場合、この乗騎は脱落する。
【属性】秩序・中庸・人 男性

 

【名前】學天則
【クラス】乗騎
【容姿】巨大な人造人間。
【HP】40/40
【筋力】E:1
【耐久】EX:8(10)
【敏捷】E:1
【魔力】A+:6(7)
【幸運】E:1
【その他】陣地内でのみ行動可能。

キャラクター個人データ

真名:西村真琴
クラス:キャスター
出典:史実
性別:男性
身長・体重:154cm・48kg(幻想外装含まず)
地域:日本
年代:1883年~1956年
属性:秩序・中庸・人
好きなもの:生態系観察、子供達
嫌いなもの:無意味な区分

ステータス

筋力:A
耐久:EX
敏捷:E
魔力:A
幸運:A
宝具:C

クラス別スキル

・陣地作成:D+
 自らに有利な環境・性能を備えた陣地を作り上げる。
 キャスターは、特に環境の整備について強い適性を示し、直接的に自身を強化するというよりは、自分や味方が動くのに不都合しないようにする、特殊な"環境結界"を構築できる。
 
・道具作成:A+
 魔術的な道具を作成する。
 研究室の中で、多くの手を借りずに極めて精緻な人造人間を作り出した逸話から、高ランクでこのスキルを保有している。
 然るべき環境と、相応の資源・時間があれば、低級宝具に匹敵するほどのアーティファクトをも作成可能。

保有スキル

・学芸百般:C
 自然科学、特に植物生物学を中心として、哲学・機械工学・社会学など、複数の領域に跨り深い学識を持つ。
 該当する分野の知識を参照することで、主に情報取得に関して有利な補正を得る。
 
・森羅万象:D+
 自然の在り様を研究し、その真髄を見抜く観察眼。
 主に生物学や社会科学の分野で発揮されるが、特に"生態系にまつわる観察"に於いては飛び抜けた効果を持つ。
 
・騎乗:E
 騎乗の才能。自身の宝具である"學天則"の運用についてのみ、正確にこれを動かしてみせる。
 本来學天則は固定式のロボットの筈だが、後世の創作により、若干その性質を変化させている。それを作り出したキャスターもまた、その影響を受けてこのスキルを獲得した。
 
・幻想外装:B
 キャスターが生前造り上げることを夢見た、"国も人種も越えた、哲学の現れとしてのロボット"。その幻想が具現化した、魔術的強化外装(ファンタズム・アーマー)
 キャスターがその夢を抱き、朽ちぬ輝きを放ち続ける限り、この外装は強固な鎧としてキャスターを守護する。具体的には、筋力・魔力のステータスを合計で5ランクアップし、耐久を大幅に向上させるが、その重量から敏捷が3ランクダウンする。
 夢幻の果てに、いつかそれが叶う日が来ると信じる心は、時に現実という脅威をすら跳ね除ける。

宝具

『真理を象れ、夢想の生命』(せかいをしめせ、がくてんそく)
ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:5~10 最大捕捉:500人
 幻想外装と同質の"夢"によって変質・強化された、この世の理を体現する人造人間「學天則」を召喚する。
 本来固定式で、内部構造によって規定された動作を繰り返すものでしかなかった學天則は、"労働代替者ではなく、人と同じ哲学的存在であれ"とされる願いにより、自意識を持ち思考する機械生命体へと変化。構造のくびきから解き放たれ、その巨体を自在に動かし、活動することができる様になった。
 同時に召喚される機械鳥"告暁鳥"により周辺を観測し、霊感を発揮せしめる左手の"霊感灯"からは光の一撃を放つ。右手の鏑矢型のペンは、彼が目にしたものを精密に書き写し、他者と意思疎通を図ると共に呪的な文字による魔術行使を可能とする。
 あらゆる人種の特徴を含む造形を持ち、食物の根源を表す葉の冠を被り、世界を示す秩序(コスモス)の花を胸にあしらった學天則は、この宇宙の摂理を体現することを企図して造られた。己を得た今、彼は、世界こそは我の如くあれという人間存在に対する問い直しを、より強く投げかける哲学者となって、対峙するものの心に働きかける。

性格

 哲学を持つ自然科学者としての思慮深い面と、児童愛護などに注力した社会活動家としての慈悲深い面を併せ持つ、ひとかどの人格者。やや夢想家の気はあるが、現実を見極める目もあり、聖杯戦争に於いては、その豊富な知識で以て良くマスターを補佐することだろう。
 一方、學天則が神秘によらず造られたものであるということもあり、生前から魔術師の世界の常識には疎く、聖杯から与えられた程度の知識しか持ち合わせていない。更に、非常に強固な人道的倫理観を持つ為、まず一般的な魔術師とは反りが合わない。魂食いなど命じられようものなら自害すらも厭わない、それほどの強い信念を持つサーヴァントである。

動機・マスターへの態度

 聖杯にかける願いは、"オリジナルの學天則の供養"。博覧会への数度の出展後、ドイツへ渡って行方不明となった學天則の在り処を突き止め、その最期を知ると共に冥福を祈ることを望んでいる。
 しかし、自身の中の行動優先度としては、願いを叶えることはそれほど高いものではない。最期がどうあれ、自身のマスターピースたる學天則は、後世にその意義を確かに知らしめ、役割を果たしている。その事実が、既に彼にとって望ましい結果を示しているのであり、これ以上を求めることは強欲だとも考えているからだ。
 よって、彼は基本的には勝敗には強くこだわらず、マスターの意向に従って活動する。彼にとっての外道を行うことを命じない限り、極めて協力的かつ従順なサーヴァントとして機能する。

史実上の人物像

 明治初頭に生まれ、昭和中頃までを生きた生物学者。
 旧制中学校時代に自然科学を志し、高等師範学校の博物学科を卒業して、学校長の職に就く。赴任先の満州で教鞭を執る傍ら、生物の研究や標本の採集を行っており、後には、米国コロンビア大学にて哲学博士号を取得して帰国し、北海道帝国大学で教授に就任した。
 この頃、阿寒湖などで絶滅の危機に瀕していたマリモの保護に成功するなどして名を上げ、理学博士号を取得。また、現地のアイヌ民族に対する迫害から彼らを護る為に尽力するなど、社会活動も活発に行っていた。
 しかし、彼がその名を知られるようになった最大の功績は、人造人間───即ち、ロボットを東洋で初めて造り上げたことであろう。
 博士号取得後に大学を退官し、科学随筆を寄稿した縁から大阪毎日新聞に入社した彼は、社長に特に願い出て、研究室を得る。その中で密かに作成され、そして1928年の京都博覧会に出展されたのが、複雑な内部構造を有し、且つその素材に有機的なものを多数用いたことで、瞬きや微笑みといった「自然な」人間の在り様を再現したそのロボットだった。単純な動作を行う“労働代替者《Robota》”としてではなく、文字通りの“人造人間《Artificial Human》”として規定され、人間と同じ様に、自ら世界を学び取り、その調和を体現することを望まれたロボットは、「學天則」と名付けられ、人間のように振る舞いながら書を認める様子を衆人の前で披露した。
 残念ながら、これらの博覧会での展示ではその意図は大衆に理解されず、単なる見世物としての評判を得るに留まってしまったが、しかし、この時点で、彼は自らの強い哲学を胸に抱いていたのだろう。
 その後、十五年戦争に突入していく世間の流れの中で、彼は児童教育・愛護の重要性を説き、保育事業などの拡大普及に務めた。また、日中戦争の混乱期には医療団を組織し、自らこれを率いて渡航。現地で医療行為にあたると共に、中国人孤児らを引き取って日本で育てるなど、自身が主張する児童愛護を死の時まで実践し続けた。
 彼の思想の根本にあったのは、「世界の全ては繋がっている、結びついている」という哲学であり、国や人種を以て人々を分かつことはできないという確信だった。その生涯を掛けて、思想の実現に邁進し続けた彼は、単なる科学者なのではなく、理想に燃え哲学を持った、一人の男でもあったと言える。

聖杯戦争TRPGにおける人物像

 スキル「幻想外装」によって鋼を纏い、自身の発明した學天則と共に戦うアイアンマン風味なおじさま。しかし、外装を損なうと完全に一般人と同じ程度の力しか持たない上、學天則を失うと火力も激減する為、戦力としての運営時にはやや注意を要する。
 自身の確固たる哲学を持ち、いついかなる時もそれに従って行動する。人倫に基づいた暖かなそれは、戦乱の時代を経験しても揺らがない堅牢な意志となっている。マスターが善性を持ち、これを軽んじない限りは、彼はその意志に基づき、大いに力を貸すことだろう。