■ 第3節 第1小節 みっつの道-南方の伝説
タブナジア礼拝堂にあった「アル・タユ
の絵」は、ミスラたちのもとより持ち出
されたものだという。
ウィンダス森の区にいるミスラの族長
から、詳しい話が聞けるといいが……。
■ ウィンダス森の区・族長宅
Perih Vashai:冒険者よ。
「アル・タユ」について聞きたいと?
Louverance:待ちなさい。
単刀直入にそのようなことを尋ねるとは、
紳士の風上にもおけませんよ。
Louverance:失礼いたしました。
ウィンダスの族長ペリィ・ヴァシャイさま。
Louverance:私は、ルーヴランス・ミスタル。
ヴァナ・ディールと人を救うがために、歴史の裏に
隠されし真実を追う者。
Louverance:破滅の時が近づいています。
あなたさまがたミスラに伝わる古き知識、
その導きをどうか私たちに……
Perih Vashai:……話はよくわかった。
しかしあたしも、あの絵に描かれている
「アル・タユ」なる都についてはなにも
知らぬ。
Perih Vashai:罪狩りのミスラに尋ねても、
おそらく答えは得られぬことだろう。
彼女たちは今、重要な使命を負って旅をしている。
Louverance:……そうですか……。
ところで、立ち入ったことをお聞きしますが、
罪狩りのミスラ殿は、なにかの罪を追って?
Preih Vashai:そう。罪狩りのミスラは、
タブナジアの枢機卿に罪を償わせるために来た。
Louverance:な!? タブナジアの枢機卿を?
それはいったい、どのような罪なのです?
Perih Vashai:奇しくもそれは、
おまえたちのいう「絵」にまつわる罪だ。
Perih Vashai:盗人の手によって
ウガレピ寺院より持ち出されたあの絵。
Perih Vashai:罪狩りのミスラが
それを取り返そうとタブナジアへ向かったおり、
タブナジアの枢機卿とやらは、罪狩りのミスラに
ある取り引きをもちかけたのだ。
Louverance:取り引きを?
Perih Vashai:タブナジアの枢機卿は、
ミスラに伝わる伝説、その使命のこと、
そのすべてを知っていたそうだ。
Perih Vashai:そして、タブナジアには
その使命を果たす準備がされていると言った。
Perih Vashai:だからこそ、その当時の
罪狩りのミスラは、その取り引きを飲んだ。
人の運命を、その枢機卿に託したのだ。
Louverance:待ってください
ペリィ・ヴァシャイ族長さま。
Louverance:お聞かせください。
ミスラに伝わる伝説、そしてその使命とは?
あなたがたは、なにをするつもりだったのです?
Perih Vashai:それは、あの絵を描いた
古代の民が、ミスラに伝えた使命。
眠れる神々を目覚めさせること……。
Louverance:眠れる神々……!?
Perih Vashai:古代の民が楽園の扉を開き、
ヴァナ・ディールを傷つけたという話を
きいたことがあろう?
Perih Vashai:その傷口からあふれ出た
「虚ろなる闇」は、山を、海を、空を、森を、
そして命を飲み込もうとした。
Perih Vashai:ヴァナ・ディールに
生きとし生けるものたちは、女神アルタナが
流した涙で世界を清めることにした。
Perih Vashai:しかし5つ目の涙を巡って
人の王と竜の王に争いが起こり、その決着は
いつまでたってもつかず……
Perih Vashai:残された人々は、
眠れる神々の力で
ヴァナ・ディールの傷口を癒した。
Louverance:……それが、
ミスラに伝わる伝説……?
Perih Vashai:冒険者よ。
おまえならば、人里はなれた辺境や
密林の奥地にて、静かに輝く巨大な
クリスタルを見たことがあるだろう。
Perih Vashai:あのクリスタルこそ
神々の臥所であり、閨(ねや)。
Perih Vashai:伝説の時代、
ヴァナ・ディールの傷口を癒すために
呼び出された神々の眠る地なのだ。
Perih Vashai:そして、
ヴァナ・ディールの傷口が開かれ
「虚ろなる闇」があふれ出た今……
Perih Vashai:あたしたちは
一刻も早く、眠れる神々を呼び覚まし、
ヴァナ・ディールを癒さねばならぬ。
Louverance:……その役目を、タブナジアの
枢機卿ミルドリオンは行おうとしていたと?
しかしどうやって?
Perih Vashai:それは、
このあたしも知ることではない。
Perih Vashai:だが、どうしても知りたいと
いうのならば、あの戦乱を生き延びたという
タブナジアの神学生に尋ねるといい。
Perih Vashai:……その罪が狩られる前にな。
Louverance:……!
Perih Vashai:説明はいらぬだろう。
罪狩りのミスラは、決して罪は逃さない。
罪人は死んでいても、罪は死なぬということ。
Perih Vashai:気をつけることだ。
あたしたちには裁けないが、おまえが犯した罪は、
いずれおまえを裁くだろう。
(族長の前を辞すルーヴランスとPC)
Louverance:[Your name]、
あなたは彼女の話をどう思いました?
Louverance:ミスラに伝わる教義には、
サンドリア大聖堂のものと大きく異なる点が
いくつもあります。
Louverance:特に、女神アルタナさまの
5つの涙に関する伝説は、私たちの伝説とは
まったくもって食い違っている……。
Louverance:ですから、彼女たちの言うこと
すべてを、鵜呑みにするわけにはいきません。
Louverance:しかし伝説はさておき、
彼女たちの言うように「虚ろなる闇」が各地に
現れているということは紛れもない真実です。
Louverance:ただ、罪狩りのミスラたちは
ミルドリオン枢機卿ではなく、神学生プリッシュを
追っているようです。
Louverance:それはつまり……
罪狩りのミスラたちでも、ミルドリオン枢機卿を
見つけ出すことはできなかったということ。
Louverance:ミルドリオン枢機卿は
既に没したのでしょうか?
Louverance:ならば、
私の強運もついに尽きたか?
(ブラッククロークを着込んだタルタルが歩み寄る)
Honoi-Gomoi:お久しぶりでございます。
覚えていらっしゃるでしょうか?
このホノイゴモイのことを。
Honoi-Gomoi:いやいやまったく、あなたさまも
お人が悪い。あなたさまがいらっしゃっていると
聞いて、たいへんに驚きましてございますよ。
Honoi-Gomoi;しかもこれはまた、
あいもかわらず見事なお手前で。
Louverance:……。
Honoi-Gomoi;おっとこれは失礼。
本日は、あなたさまの腹心の方々より、
これをあなたさまに渡すよう、助言を
いただいて参りました。
Honoi-Gomoi;あなたさまのお仕事に、
ようく役立つ品でございましょう。
Louverance:これは……!
Honoi-Gomoi;ええ、ええ。
あなたさまがあの憎たらしいブッキーの奴らと
剣を交えになったときに、割れてしまったもので
ございます。
Honoi-Gomoi:このわたくし、
これを修復するために、いやはや
あれやこれやと手を尽くしました……
Honoi-Gomoi:それに加えて、ずいぶん前に
あなたさまより依頼された件、やっとめぼしが
つきましたでございます。
Honoi-Gomoi:あなたさまをあのような目に
あわせました、あの憎らしき賞金稼ぎ……。
Louverance:……
やっとわかったのですか?
Honoi-Gomoi:はい。
ミスラの海賊どもの話では、あやつはマウラより
南にある小さな無人島を買い取ったとか……。
Louverance:なるほど。
これは、ツキがもどってきたようですね。
Louverance:[Your name]殿。
ここから先は、私ひとりに任せていただきたい。
Louverance:私の強運は、私だけのもの。
今後、この強運があなたに迷惑をかけることも
あるでしょう。では……。
・イベント終了後に話しかけると
Perih Vashai:冒険者よ。
あの男とともいるはよくないぞ。
あれは業を背負った男だ。
Perih Vashai:業は清めねば、
いずれわが身へと返ってくるもの。
それが自然の摂理だ。
■ 水の区・ホノイゴモイ邸
Honoi-Gomoi:おまえは、
ルーヴランス様と一緒にいた奴だな。
ルーヴランス様の足を引っ張ったりは
してないだろうな?
Honoi-Gomoi:あの方は今、
マウラより南にある小さな無人島で、
大事なお仕事をしようとしていらっしゃる。
まさか行こうなどとは思うなよ?
End