プロマシアの呪縛/第5章~第8章/闇に炎

Last-modified: 2012-06-17 (日) 18:34:32

■  第2節<闇に炎>

 テンゼンの姿が見えないようだ。
 彼を探し出し、エシャンタールに
 会うためにもう一度、ジュノを
 目指すことにしよう。


■ ミザレオ海岸・リヴェーヌ海岸

(岬にTenzenが立っている。背後にはヒュム♀忍者が跪いている)

Tenzen:……そうか。
 白帝江も「虚ろなる闇」に飲まれたか。

???(ヒュム♀忍者):白帝江が干上がり、
 蛮族どもが国境を越えること容易に。
 国の守りが揺らいでおります。

???:テンゼン様の剣さえあれば
 すべてが変わりましょう。
 一刻も早く合流なさって下さい。

Tenzen:しかしな、
 我が炎は、すでにない……。

???:存じております。
 けれども、帝はお許しになるそうでございます。

???:今は集まりし蛮族を倒し、
 その血肉にて再び、鳳凰丸を鍛えればよいと。

Tenzen:それでも
 足りなければどうする?

???:そのときは、
 ようやく我らの悲願果たされしとき。
 あなた様の情報に基づいて、中の国の
 ジュノへと攻め入ることになりましょう。

???:虚ろなる闇を滅するためには、
 母なるクリスタルを開放する他
 ないのでござりましょう。

Tenzen:……いかにもそうだ。
 しかし我輩はいまだ、帰るわけにはいかぬ。
 霊獣フェニックスより授かった最後の使命を
 果たすまでは。

???:それは……?

Tenzen:鳳凰丸が我らが命を救うために
 その力を解き放ったとき、我輩には、
 皆の声が聞こえたのだ。

Tenzen:我輩の弱さのために
 助けることかなわなかった子らの声がな。

Tenzen:ここで彼らを裏切っては
 信義にもとる。彼らに託されたこの命、
 燃やし尽くさねばならん。

Tenzen:ヴァナ・ディールの存亡をかけて
 母なるクリスタルを救うがために……。

???:承知いたしました。
 そう、お伝えしましょう。

(煙と共に消えるヒュム♀忍者)

(背後から現れる[Your name])

Tenzen:……
 [Your name]殿で、ござるか。
 おひとりでござるな?

Tenzen:我輩も
 ひとりになってしまったでござる。

Tenzen:まこと、別れとはにわかに訪れ、
 ことのほか寂しいものでござるな。

Tenzen:霊獣フェニックスは
 我輩に、第5の母なるクリスタルに
 そなたを連れていけと命じたのでござる。

Tenzen:そして……

Tenzen:……霊獣フェニックスが
 その身を投じて作り出してくれた時、
 あまり残されてはいないでござる。

Tenzen:さぁ、飛空挺にて
 いまいちどジュノを目指そうでござる。
 
 
■ 海獅子の巣窟

Sueleen:一足遅かったな!
 先ほど、ジュノから飛空挺が到着してな。
 プリッシュたちを乗せていったよ。

Sueleen:ウルミアは
 おまえを待とうと言っていたが、あのプリッシュは
 おまえはひとりでも来れるはずだと言い張ってな。

Sueleen:次の飛空挺でも
 すぐによこすつもりなのだろうか。

Sueleen:もしもそうならば、
 マッキーたち3人もしばらくここで待っていれば
 良かったものを。密航者まがいな真似をして、
 タルにつまって飛空挺に乗っていったよ。
 
 
■ ル・ルデの庭・大公宮前

(後ろから走ってくるWolfgangと親衛隊)

Wolfgang:[Your name]!
 ジュノ戦闘艇隊に追いついたそうだな?

Wolfgang:話は聞いたぞ。
 バハムートへの奇襲は失敗したが、
 ヤツに大きな打撃を与えることができたとな。

Wolfgang:エシャンタール様はこれより
 ジュノ戦闘艇本隊へ乗り込み、真龍どもへ
 総攻撃を与えるために再度、出発する予定だ。

Wolfgang:その前におまえたちに
 一度会いたいとおっしゃっていた。
 内密の話ゆえに、上層の酒場に来てほしいと。

Wolfgang:お待たせするな。急いで行け。
 おまえたちにも健闘を祈る。
 
 
※ ル・ルデの庭親衛隊の台詞

Crooked Arrow:あのアルマター機関でも
 完全に撃退できなかった真龍……。いまさらながら
 我々が相手にしている敵の大きさを
 思い知らされるな。

Petva:私もジュノ戦闘艇への乗り込みを
 志願したが、あえなく却下されてしまった……。
 確かに私が乗り込んだところで、お荷物になって
 しまうだけなんだろうが……。

Petva:それでもここで見張りをしなければ
 ならない自分の境遇に、ふがいなさを感じる。
 あぁ、力がほしい!!

Chapi Galepitai:指名手配中であった
 怪しい少年少女だが、少女の方の手配書は
 取り下げられた。

Chapi Galepitai:どうやら既に
 どこかで死亡していたようだ。まったく
 咎人とは、ろくな死に方をしないものだな。

Anchefort:真龍への奇襲はかなりの効果が
 あったようだ。戦闘艇の補給と修理をすませれば
 再び攻撃に向かうとか……。
 作戦の成功と無事を祈るばかりだ。

Colti:エシャンタール様の奇襲作戦で
 真龍はかなりのダメージを受けているらしい。
 次の出航で、完全に壊滅できるだろう。そうすれば
 また平和なヴァナ・ディールに戻るというわけだ。

Pherimociel:……近頃、
 ナグモラーダ様も、ちょこまか煩わしい
 3人のタルタルたちも姿を見せないな。

Pherimociel:いや、タルタルたちならば、
 バストゥーク行きの飛空挺で見かけたという
 兵士がいたな。バストゥークで問題を起こさ
 ねばいいが……。

Neraf-Najiruf:結局、ジュノ戦闘艇に
積み込まれた秘密兵器とはいったい
 何だったんだろうな?

Adolie:うむ……。確かにその正体は
 今でも極秘になっているが、あの真龍に多大なる
 ダメージを与えたということだ。

Neraf-Najiruf:それだけの兵器ならば、
 取り扱いに十分、注意しなければならない
 だろうな。もちろん使わぬにこしたことはないが……。
 
 
■ ジュノ上層・限定酒場

(酒場で待つ一同と[Your name])

(鎧姿のEsha’ntarlと、Prishe、Ulmiaが入ってくる)

Mildaurion:皆さん、
 ご無事でなによりのことでした。

Shikaree Z:ミルドリオン!

Jabbos:そのお姿……、……司祭様……!

Mildaurion:お二人ともお久しぶりです。

Mildaurion:スカリーZ、あなたは20年ぶり。
 ジャボス、あなたは100年ぶりになりますね。

Mildaurion:そして、あなたも。
 驚くほど悪運の強いお方。

Louverance:……ミルドリオン様に
 再びお目にかかれたこと、心より嬉しく思います。

Mildaurion:再会を祝して
 乾杯したいところですが、
 そう言ってはいられません。

Mildaurion:霊獣バハムートが私たちに告げた真実。
 「世界の終わりに来る者」は神都アル・タユにある
 という話……。

Mildaurion:これまでアルマター機関は、
 神都アル・タユは、1万年前に滅びた
 との判断を下していました。

Mildaurion:しかし、霊獣たちの話、
 そしてセルテウスの記憶から考えても、
 神都アル・タユは存在しているようです。

Mildaurion:アルマター機関は、より詳細な
 情報を得るために、このたびの作戦の最終目的を
 霊獣バハムートの捕殺から拿捕へと切り替えました。

Mildaurion:これよりエシャンタールは、
 ジュノ戦闘艇隊の本隊に乗り込み、再び、
 雲海の果てを目指します。

Mildaurion:……しかし、それとは別に
 私たちは、5つ目の母なるクリスタルに
 関して重大な問題に直面しています。

Mildaurion:何者かがそれを
 クリスタルラインより分断したようなのです。

Louverance:クリスタルラインというのは、
 あのセルテウスという少年が現れたとき、
 霊獣バハムートと共に通ってきたという……?

Prishe:ちょっと待てよ!?
 ってことは、そいつを通って、5つ目の母なる
 クリスタルへは行けなくなっちまったってことか!?

Prishe:神都アル・タユに、
 「世界の終わりに来る者」を倒しに
 いけなくなっちまったってことじゃねぇか!?

Tenzen:そうでござるな。
 しかし、霊獣フェニックスが去ってしまった今、
 どちらにしろ、我らは別の方法を探さねば
 ならんでござるが……。

Shikaree Z:待て。
 ミルドリオン、第5の母なるクリスタルを
 「何者かが文壇した」と言ったな?

Shikaree Z:それは、
 いったい誰の仕業だ?

Mildaurion:わかりません。
 けれども、そのようなことができるのは、
 セルテウスかナグモラーダ……。

Mildaurion:現在、ジュノの兵士を
 ムバルポロスにやる準備をさせています。

Jabbos:ム……ムバルポロス……!?

Jabbos:モブリンたち、
 酷い目……あう……!?
 俺……、すぐ行く……!

(走り出すJabbos)

Louverance:まずいですね。
 彼は100年もの間、ムバルポロスに住み、
 モブリンたちを救うために暮らしてきました。

Louverance:心配です。私が追いましょう。

Shikaree Z:私も行こう!

(追いかけるLouveranceとShikaree Z)

Mildaurion:そうですか。
 ジャボスはあれからずっとモブリンたちを
 男神の子ではないと説こうとしていたのですね。

Mildaurion:けれども、
 第5の母なるクリスタルを守るためには
 彼らを調べないわけにはいきません。

Mildaurion:彼らを説得できなかったと
 いうことは、彼らが第5の母なるクリスタルを
 破壊するという可能性もありますから。

Tenzen:クリスタルを破壊!?

Mildaurion:人は、母なるクリスタルより
 生まれ出で、死してクリスタルへ還るもの。

Mildaurion:彼らは、ジャボスよりそれを聞いて
 知っている。ですから、クリスタルを壊せば、
 人を殺めるに同じだと思っているのです。

Ulmia:……そんな!
 なぜ、そんな大事なことを知っていて
 ジャボスは放っておいたのでしょう!

Prishe:仕方ネェよ。
 それを言ったらムバルポロスは
 全滅させられる。モブリンたちも皆殺しだ。

Ulmia:!

Prishe:ミルドリオン様、
 俺には偉そうなことは言えネェけど……、
 このこと、忘れないでくれ。

Prishe:全部、殺しちまえば、
 問題はキレイサッパリ片づくだろうけど、
 そんな方法は、解決っていうもんじゃねぇ。

Prishe:俺たちは、
 霊獣バハムートと同じことをしちゃいけねぇんだ。

Tenzen:……。

Mildaurion:そうですね……
 確かにそれでは、なにも始まらない……

Mildaurion:わかりました。
 できる限り、穏便に済ますことができないか、
 アルマター機関を説得してみましょう。

Prishe:ありがとよ、ミルドリオン様!

Mildaurion:けれども私は、これから先も
 アルマター機関に属し、彼らを監視し続け
 なければなりません。

Mildaurion:目立って動く事はできませんが、
 あなたがたの働きを陰ながら見守っています。
 さぁ全力で、世界と人をお救いなさい。

Prishe:よっしゃー!
 ウルミア、テンゼン、[Your name]!
 ムバルポロスへ行っくぜーーー!

Prishe:「世界の終わり」を
 ぶっつぶしてぇヤツはついてきなっ!!

End


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鎖と絆闇に炎眦決して