アメリカ/2007/Dec

Last-modified: 2010-09-01 (水) 00:54:55

加熱するWii争奪戦「600ドルでも・・・」―米国

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/02/25452.html
米国の雑誌「FORTUNE」によれば、ホリデーシーズンが始まって、子供を持つ親たちにとってどうやってWiiを入手するかどうかが悩みの種になっているそうです。「Wiiの需要は全く予期しなかったレベルです。このシーズンのキラーギフトです。もしWiiと『ギターヒーローIII』をゲットできれば最高クラスの幸せですね」と調査会社IDCリサーチのビリー・ピジョン氏はコメントしています。

米年末商戦の開始の一週間だけで35万台を売り切ったWiiは完全に需要が供給を超過した状態で、記事によればブラックフライデーから1週間で、大手オークションサイトeBayでは、定価250ドルのWii本体が平均420.5ドルで5000台以上が売れたそうです。Amazon.comのユーズドストアでも未使用品に490ドルの値が付いているということです。ライバルのハードが公式に値下げを行ったのとは対照的です。

「これはHD画質や最先端のチップパワーよりも、誰にでも遊べる事や、『Wii Sports』に代表される楽しいゲームの方を消費者が明確に選んだ事を示すものです」とラザードキャピタルのコリン・セバスチャン氏は述べています。「価格だけがハードの売り上げ要因ではないということです。安いから買う、売ってるから買う、そうではなく、消費者は欲しいものを選ぶということです」とアルカディア・リサーチのジョン・テイラー氏は話しています。

非常に入手が困難なようですが、今後も定期的に出荷は行われるということです。一昨年のDSのような状態になってきました。いよいよ米国でも火が付いたということでしょうか。

Wiiの需要と供給がバランスするのは4月?―米国予測

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/04/25493.html
Wedbush Morgan証券のアナリストであるMichael Pachter氏が今年のホリデーシーズンの各プラットフォームの売上について占っています。最も売れるのは引き続きWiiで、需要が供給を超過した状態が続いていますが、バランスするのは2008年4月になるだろうと予測しています。

Pachter氏は今年のホリデーシーズンについて3機種共に「最高に良い」シーズンになるだろうと断定、シーズンの開幕となる11月末の一週間だけでメーカー発表の数字ですがWiiは35万台、Xbox360は31万台が販売され、PS3は発表はないものの「15〜20万台は売れた」と推測されています。12月の販売台数もWiiが170万台、Xbox360が150万台、PS3が80万台と昨年の倍になると予測しています。

既に旧世代機に分類されるPS2の売上も年初の予想よりも悪くなく、ソフト売上は前年の-24パーセントに留まっているそうです(予想では-32パーセント)。

Wiiに関しては品不足が深刻ですが「恐らく需要と供給がバランスするのは来年の4月ごろ。Wiiは2007年と2008年にそれぞれ600〜650万台が売れる」と予測しているということです。

景気後退も懸念されましたが、ハード、ソフト共に好調で昨年よりも米国市場は年間で19パーセントの成長が期待できるとしています。

米国任天堂、Wiiの宣伝を取りやめ―十分に供給ができないため

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/07/25615.html
MarketingWeekが伝えるところによれば、任天堂オブアメリカはクリスマスに向けてWiiの需要が供給を超過し、過熱している事を受けて宣伝キャンペーンを取りやめる方針を明らかにしたそうです。予定されていたものは、今後ニンテンドーDSの宣伝に切り替えられるということです。

任天堂の広報担当者は「私達はこのようなキャンペーンを一年を通じて実施していますが、現在のような状況でこれを煽るようなことをするつもりはありません」とコメントしています。

キャンペーンは広告代理店のKarmaramaが企画し、メディアバイイングはMediaedge:ciaが担当しました。

任天堂は月産180万台を継続していますが、欧米を中心に供給不足の状態にあります。

DSは今年一年だけで600万台―米国

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/12/25679.html
今年はWiiやPLAYSTATION3そしてXbox360といった家庭用のゲーム機が市場を賑わした一年でしたが、実は一番売れたのはニンテンドーDSであると任天堂オブアメリカが発表しています。それによりば2007年1月から11月30日までの売上は600万台を超え、5秒に1台ずつ売れた計算になるということです。また2004年に発売されてから年々販売台数を増加させているそうです。

「減速の兆候は全くありません。ニンテンドーDSはコアとカジュアルな両方のゲーマーに強くアピールし、この人気は2008年も継続することが間違いありません」と任天堂オブアメリカのジョージ・ハリスン上級副社長マーケティング&コーポレートコミュニケーションズはコメントしています。

DSは当初、米国では『脳トレ』などが大ヒットした日本や欧州と比べて低調が売れ行きが続きましたが、今年に入ってからは絶好調で、クリスマス商戦の最初にあたるサンクスギビングの週だけで65万台を売るなど人気が高まっています。

Wii品不足の損失は10億ドル以上?

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/17/25823.html
ニューヨークタイムスは「A Year Later, the Same Scene: Long Lines for the Elusive Wii」(一年後の同じ光景、Wiiへの長い行列)という記事の中で、Wiiの品不足によって引き起こされる損失は10億ドル(約1100億円)以上にも上るという見方を伝えています。これはハードのみの数字で、ハードによって売れるだろうソフトを含んでいません。

MDBキャピタルグループのアナリストのジェームス・リン氏は、「任天堂はモノさえあれば売上を倍にすることもできたはずです」として品薄の影響は13億ドルにも上るという見解を示しています。

任天堂オブアメリカは品不足への対処として、大手小売店のGameStopと提携して、購入チケットを販売すると発表しています。これは249ドルの全額を事前に払ってもらうことで1月中の購入を保障するというものです。ジョージ・ハリスン副社長は「消費者を満足させられないことで、他に流れてしまうことを懸念している」と述べています。

ソニーのハワード・ストリンガー会長もWiiの不足は幸運でチャンスであるという見方を示しています。

丸和証券の大谷正之アナリストは「ブームは急速に去るもので、任天堂は作りすぎることを懸念しているのではないか。全ての需要を一気に満たすことは望んでいない」と分析しています。任天堂は月産180万台体制で生産を行っていますが、米国だけで11月は100万台が売れるなど需要に供給が追いつかない状態が続いています。

Wiiが1秒間に17台売れた―Amazonのホリデーシーズン

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/27/26081.html
今年の米国のホリデーシーズン商戦は全体的に好調で、オンラインストア最大手のAmazon.comでも非常に良い結果だったようです。同社の発表によればピークは12月10日で、その日にはなんと540万個の商品が1秒間に62.5個のペースで売れたそうです。「顧客に感謝します。そして世界中の従業員に。良いホリデーを、そして2008年を」と創業者でCEOのジェフ・ベゾス氏は述べています。

Amazonは200以上の国に、ピークの日には390万個の商品を出荷し、99%を期限までに配送することができたそうです。最も遠くへの配送の一つは「Full Metal Panic Fumoffu」(※2003年放送の日本のアニメ作品)のDVDをアラスカに届ける事だったということです(以上は.com、.co.uk、.co.jp、.fr、.de、.caを含むデータ)。

そしてこちらは米国のAmazon.comだけのデータですが、Wiiは在庫がある時には1秒間に約17台のペースで売れたそうです。また、11月15日〜12月19日の期間のベストセラーはビデオゲームでは、Wii本体、『スーパーマリオギャラクシー』、『コール・オブ・デューティ4』だったとのこと。