カプコンNEWS2008

Last-modified: 2010-09-15 (水) 00:54:21

カプコン、第3四半期業績を発表―『アンブレラ・クロニクルズ』は好調など各種数字も

http://www.inside-games.jp/article/2008/02/07/26930.html
カプコンは、2008年3月期の第3四半期業績を発表しました。それによれば、売上高は516億5500万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は61億0100万円(同8.2%減)、経常利益65億2000万円(同15.3%減)、銃利益は35億7400万円(同17.8%減)となりました。家庭用ゲームソフト事業は好調でしたが、アミューズメント施設運営や業務用機器販売が落ち込みました。

主要タイトルの数字では、期待されたWii『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』が全世界で95万本(計画62万本)と好調だったほか、Wii『宝島Z バルバロスの秘宝』が同30万本(非開示)、PS2『MotoGP 07』が28万本(非開示)と堅く推移したほか、ミリオンセラーを超えた『モンスターハンターポータブル 2nd』の期中リピートも27万本(非開示)となりました。数字は不明ながら『戦国BASARA HEROES』も堅調だったとのこと。

その一方で、Wii『WE LOVE GOLF!』やDS『流星のロックマン2』は伸び悩んだとしています。

今後の作品では1月末に既に発売になっている『デビル メイ クライ4』は当初計画の180万本から190万本に修正され、3月発売の『モンスターハンターポータブル 2ndG』も当初計画50万本から90万本に修正されています。

アミューズメント施設運営は落ち込み、業務用機器販売では小粒なラインナップに加え、『ドンキーコング バナナキングダム』の不具合などで営業赤字となりました。

通期では第4四半期のタイトルの好調を予測していて、売上高816億円、営業利益115億円、経常利益110億円、純利益62億円と予想を上方修正しています。

PS3/Xbox360『デビル メイ クライ4』が全世界200万本出荷

http://www.inside-games.jp/article/2008/02/20/27198.html
カプコンはPLAYSTATION3とXbox360で発売した『デビル メイ クライ4』が全世界で200万本の出荷を達成したと発表しました。2001年に第1作が発売されてから累計出荷900万本を誇る、個性豊かなキャラクターや爽快な操作感が人気のスタイリッシュアクションゲームの最新作です。

『デビル メイ クライ4』は次世代機で初のシリーズ作品として、ハードの高度な表現能力を十二分に生かした美麗なグラフィックと、新主人公による斬新で多彩なアクションが特徴です。発売当初から注目を集め、PS3とXbox360の双方で本体との同梱版が発売されさました。日本では1月31日に、北米と欧州でも2月5日と8日に順次発売されました。

ダブルミリオンの到達はシリーズで最速だったということです。プラットフォーム別の内訳は公表されていません。

マルチプラットフォーム開発の難しさを『戦国BASARA2 英雄外伝』開発チームに聞きました

http://www.inside-games.jp/article/2008/02/26/27369.html
―――今回初めてWii版を用意したのは新規ユーザーを狙いたいということでしょうか?

小林: そうですね。購入者アンケートの回収したものを見るとWiiは新規の方が圧倒的に多くて、一方PS2はBASARAシリーズのファンという傾向があります。これは当初から狙っていたことでした。まだ集計は完全に終わったわけではありませんが、おかげさまで発売から年末年始にかけて売れ続けているので、新規ユーザーは増えているんじゃないでしょうか。Wii版はWiiのタイトルとしては初めてディスク2枚組を実現しました。といっても、1枚は『BASARA2』で、もう1枚が『HEROES』ということです。外伝だけではこれからBASARAをプレイする人には不親切だろう、という思いですが、かなりお買い得なパックになったんじゃないかと思います。

―――開発はPS2と Wiiで分かれていたんですか?

島守: 基本的には同じですが、まずはPS2の『BASARA2』をWiiに移植しようということで、そこをやるチームと、新しく『HEROES』を開発していくチームで作業を分担しました。効率よく作れるように、なるべくWii用に新たにデータを起こさないで済むような作り方を考えながら並行して進めていきました。

小林: プログラマーはPS2の『HEROES』とWiiの『BASARA2』を同時に作り始めて、企画・サウンド・グラフィック担当は『HEROES』のみを作っていきます。『BASARA2』の移植をしながら出た問題点を、『HEROES』には最初から反映させて、Wiiに移植する時になるべく時間がかからないように組んでいきました。

今回は3タイトル(PS2版『HEROES』、Wii版『BASARA2』、『HEROES』)が同時に完成するという劇的な感じでしたね(笑)。

―――PS2の『BASARA2』をWiiに移植するのは大変な作業だったのでしょうか?

小林: 大変でしたね。単にスペックや後発ハードだというだけでは計れない部分が多かったですね。任天堂さんのハードの構造や特性と、ソニーさんのそれとではやっぱり違って、そうすんなりとはいきませんでした。ここに関してはマルチプラットフォームを熟知している社内のスペシャリストに参加してもらってなんとか乗り越えました。チームのプログラマーたちが頑張ってデータのコンバーターを沢山作って作業してくれたので、デザイナーの作業はそう多くならなくて済みました。

―――操作に関して大変だった部分はありますか?

小林: Wiiということで、最初にWiiリモコンを振るような操作などにもチャレンジはしました。でもやっぱりPS2の爽快感や面白さが表現できなかったので、最終的には「振る」のはやめてPS2と同じような操作にしました。ですので、ヌンチャクやクラシックコントローラーには対応しましたが、リモコンを振る動作は使っていません。

―――ボタンの数で困った部分はありますか?

小林: ボタンの数がPS2と比べて少ない中で、どれだけ楽しく遊べるモノにできるかというのは企画担当と相談しながらトライアンドエラーを繰り返しながら作りました。具体的には、Wii版ではカメラの操作が省かれていますが、Wiiのコントローラーで出来ることを最大限に追求するということで、そこは割り切って考えました。

■ゲームプレイ
―――開発の期間としてはどのくらいだったのでしょうか?

小林: 今回は2006年10月くらいからスタートして、昨年の10月くらいまでですね。ちょうど1年くらいです。今までの中では長いですね。『1』や『2』は8〜9ヶ月くらいで作っているので。という話でみんなを騙していたんですけど、13ヶ月で3本と9ヶ月で1本ですからね(笑)。外伝という位置づけなので、ボリュームは『2』と比べると減りましたが、その分、開発人数も少なくて、マルチプラットフォームということもあってやはり大変でした。

―――2人用モードが追加されたのは大きな変化ですね

小林: はい。これまでも2人用はやりたかったのですが、プログラマーとの意見調整が・・・(笑)。今回、ついにプログラマーが折れてくれました(笑)。これまでは優先順位としてそれほど高くはありませんでしたが、『HEROES』はこれまで試せなかったことを積極的にやろうというテーマだったので、2人用はぜひ挑戦したい要素でした。そこでまずは特殊な設定下での2人用として8種類のミニゲームを作ってみました。最終的には、島守:をはじめとしたプログラマーが凄く頑張ってくれたお陰で、「天下統一」という本編のモードでも2人用を実現することができました。

島守: 2人用を実現できるかは最後まで本当に読めない部分でした。最初は「天下統一モードでの2人プレイなんて無理無理」と言っていたんですが・・・。要望も多く、やらなければ、という気持ちが強くなっていきました。元々メモリのやりくりが厳しいタイトルでしたので、いろいろと試行錯誤を繰り返しました。最後まで戦っていましたね(笑)。

『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』100万本出荷を達成

http://www.inside-games.jp/article/2008/03/04/27529.html
カプコンは日本国内で11月15日、北米で11月13日、欧州で11月30日にそれぞれ発売した、Wii向け『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』が全世界で100万本の出荷を達成したと発表しました。同じくWiiで発売された『バイオハザード4 Wii edition』も100万本を突破していて、今期にシリーズ2作がミリオンということになります。

『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』は、シリーズ最大の謎であり、常に背後で描かれた、アンブレラ社の崩壊を追った作品で、ゲーム内容としてはこれまでのものと異なり、Wiiザッパーに対応したガンシューティングとなりました。緊張感溢れるアクションが好評を集めました。

「バイオハザード」はシリーズ累計で3450万本(2月29日現在)の出荷を誇るカプコンの代表するゲームであると共に、映画でも「バイオハザード」〜「III」の3作品で公開され世界でヒットしています。現在はソニー・ピクチャーズ エンタテインメントと共同でフルCG長編アニメーション作品として「BIOHAZARD: Degeneration」も製作中だということです。

カプコン、CS事業やAM施設事業について質疑応答を公開

http://www.inside-games.jp/article/2008/03/13/27761.html

カプコンは2008年3月期第3四半期の業績発表に合わせて実施したテレフォン・カンファレンスでの質疑応答の概要について公表しました。家庭用ゲーム機やアミューズメント施設などについて今後の方針などについて話がされています。

コンシューマ用ゲームソフト事業について、コンソールとハンドヘルドの割合や、各プラットフォーム毎の優先順位の考え方、ここ半年くらいで変更点があるかどうかも踏まえて教えてください

変更点は全くありません。国内向けか、海外向けタイトルかという点で切り分けます。海外向けタイトルで当社の有力なタイトルは、映像がやはり非常に綺麗です。PS3、Xbox 360、PCの3 つのプラットフォームで開発できるゲームを海外で出していきます。国内については、やはりハードではWiiの普及台数が多いので、Wii向けも積極的に対応しなければと考えております。但し、ゲームの質や特性を考えて開発する必要がありますので、かなり慎重に、毎月タイトルラインアップを少しずつ修正しております。従って、方針の大きな変更はなく、やはりマルチプラットフォームを推進していきます。これは、常に申しあげているように、当社は良いコンテンツがあるので、そのコンテンツを収益性の高い領域に適切に投入する、というのをコンセプトにしています。

アミューズメント施設不振の要因はWii などが大きいのでしょうか

(1) 昔、アミューズメント施設市場でキラーコンテンツと言いますか、カードゲームを目的に子供達が多数来店しましたが、これは数年前になります。今はこのようなキラーコンテンツがありません。

(2) 加えて、現在は子供達が家庭用ゲームで遊んでおり、家庭用ゲームのマーケット環境が良い状況のため、子供達だけでなく大人もゲームを購入している状況が大きな要因となっています。これは過去のトレンドからもわかるのですが、PS1やPS2が発売された時のようにプラットフォームが変わる時には、数年程度は家庭用ゲームが良くてアミューズメント施設が悪い時期が続きます。従って、マーケットの環境や潮目が変われば、またお客様が戻ってくることが考えられますので、その点を注意深く見極めてまいります。またもう一回店舗施策を見直し採算性を見極めたうえで、スクラップアンドビルドを行っていくのが当社の戦略です。

また、映画「ストリートファイター」への出資については次のようにコメントしています。

我々は映画会社ではないので、映画に大規模な出資をするつもりは全くありません。ゲームと映画のコラボレーションがそもそもの趣旨です。日本では昨年11 月に公開した「バイオハザード?」は成功しました。公開時に「バイオハザード・アンブ レラクロニクルズ」を発売したので相乗的に出荷本数が増加しました。今回、「ストリートファイター」の映画製作にあたっては、当 然「ストリートファイター」のゲームの発売を念頭においておりますので、ゲームとどのようにコラボレーションしていくかを考えています。この中で今回「ストリートファイター」の出資を決定しました。

アミューズメント施設の新規出店については他社が退店を進める中で条件交渉はしやすくなっている状況だそうです。カプコンでは40店舗を大規模店を中心に展開していて、不採算店についてはスクラップ&ビルド戦略で数店ずつ閉めていく事も考えているものの、基本的には商材などの見直しでてこ入れしていくということです。

議論再び…『バイオハザード5』と歴史的背景の問題をニューズウィークの記者が追求2008年04月13日 03:40:00

http://gs.inside-games.jp/news/156/15640.html
過去にも散々取り沙汰されてきたバイオハザード5のトレイラーと人種差別の問題に、海外でまたしても火がついて激しく議論されているようです。今回発端となったのは、MTV Multiplayerというサイトが掲載した人種問題とビデオゲームの関係を取り上げた連載インタビュー企画。ニューズウィーク誌でも人気のゲーム系Blogを担当しているアフリカ系アメリカ人記者N'Gai Croal氏は、このインタビューの中で、バイオハザード5の舞台や歴史の設定は問題点が多く、マーケティングにも説明が不足していたのではないかと再びゲーマーやパブリッシャーに疑問を投げかけています。

以下、ソースのインタビュー中から要所を抜粋。(かなり長文)

N'Gai Croal: 歴史、それも(アフリカの)植民地独立後からそう遠くない歴史を踏まえれば、あなたは自分自身に問いかけるでしょう。なぜ、批判を受けることなくこのような映像を公開したのかを。「バイオハザード4ではスペイン人のゾンビを倒していたのに、バイオハザード5で黒人のゾンビが出てきたら怒るのか?」と反論する人もいるでしょうが、これはそのように単純な問題ではありません。(二つのゲームの)舞台設定は同じではなく、題材としている歴史も、またその重みも異なります。残念ながら私は、これ以上明確に説明する方法がわかりません。

(中略)

N'Gai Croal: ゲームの舞台は、アフリカではなく、ハイチやカリブのどこかだと言う人もいますが、トレイラーで使われている音楽は、アフリカのソマリアを舞台にした映画『ブラックホークダウン』で使われていた曲に酷似しています。そしてそれは、あるとても不安な一つの考えを思い浮かべさせます。「Wow、開発チームは一体どんなリサーチをやったんだ?彼らはただブラックホークダウンを観て、あの曲を使ったのか?」と。

私はカプコンのチームの開発を妨げることは望んでいません。私はもっと彼らにリサーチをしてほしかったのです。しかし、あのトレイラーを見る限り、それはとても難しかったようです。ブラックホークダウンは、狭い焦点で描かれ、歴史への忠実性を欠いていたとして、公開当初は一握りのメディアと多くのアフリカ系アメリカ人、そしてアフリカ人から問題視された映画です。

N'Gai Croal: 重要な点は、多くの住民が黒人で貧窮化した国(らしき場所)を舞台にしたゾンビゲームを、カプコンが作るべきではない、と言っているのではありません。私が言いたいのはつまり、もし私がカプコンに勤めていたら、あのトレイラーを公開しろとは指示しなかったでしょう。私ならこう言います、「あのね、このトレイラーは途方もなく多大な誤解を招く要素があるから、ちょっと先に誤解を招かないように警告する必要があるよ」と。

それは、あなたが注意を払って扱わなければならない設定です。例えばあなたが、1940年代のヨーロッパを舞台に、衰弱してやつれたユダヤ人のようなゾンビが登場する映画を作ろうとしていたら、周囲から「あんた狂ってるのか?」と言われるでしょう。これは、それと同じことのように見えます。このゲームの舞台設定には歴史があります。他に偽りようのない現実の歴史的背景を持っているのです。そうしたポテンシャルを秘めた題材を扱うのなら、マーケットにおいて予期しない反響が起こることを認識する義務がクリエイターにはあります。 

カプコンがどう考えているのか私にはわかりません。私にはあのゲームを発売することがとても難しいように思えます。世の中には、このような題材を持ったゲームのことをよく理解していない人々や団体が存在します。彼らは、大手小売店がゲームを販売することに疑問を持つかもしれません。

このように様々な観点から、Croal氏はバイオハザード5のトレイラーについて警告ともいえる発言をしています。ソースの記事には賛否両論のコメントが大量に寄せられて激しく討論されており、Croal氏はコメント欄の中でも、バイオハザード5の舞台設定に関して以下のような視点を変えた別の指摘をしています。

もし、バイオハザードの舞台設定が1940年代の中国や朝鮮で、日本人の主人公が中国人や朝鮮人のゾンビをなぎ倒していくという内容だとしたら、日本の植民地支配の歴史からも、それが好意的に見られるとは思えません。

欧米に比べ、人種問題に関する議論が行われることは少ない日本でも、バイオハザード5の舞台設定に関しては様々な意見を聞くことができそうです。しかし、Croal氏の着眼点は、決して人種差別という単純な言葉だけではなく、バイオハザード5のトレイラー映像を、ゲームのストーリー背景や設定をしっかりと説明することなくプレゼンした、メーカーのマーケティングにも向けられていることは理解する必要がありそうです。

そうはいってもまだ発売日も決まっていないバイオハザード5。Croal氏の指摘するように、欧米をはじめとする海外での発売が茨の道になるのかどうかは、メーカーの配慮や対応次第で、まだ充分に選択の余地が残されているようにも思えます。

カプコン創業25周年で記念DVDが「ファミ通」に

http://www.inside-games.jp/article/2008/03/24/27950.html

カプコン、ゲーム開発のケーツーを買収

http://www.inside-games.jp/article/2008/03/28/28073.html
カプコンは本日の取締役会で、現在開発中の業務用『サムライスピリッツ閃』や、Xbox360『ロストプラネット』のリアルタイムデモ、Xbox360『天誅 千乱』などで知られる大阪のゲーム開発会社、株式会社ケーツーを株式交換で完全子会社化することを決定したと発表しました。

買収の理由についてカプコンでは、より一層の成長を期すためコア・コンピタンスである開発部門の拡充を図る必要があり、自社からのゲーム開発受託で実績や信頼のあるケーツーをグループに収めることで、連携を深め、効率的、機動的な開発展開を図る事が可能になるとしています。

株式交換ではケーツー1株に対してカプコン3362株を割り当てます。ケーツーの平成19年7月期業績は売上高3億1100万円、営業利益2000万円、経常利益2000万円、純利益1100万円でした。

カプコン、「IRサイト総合ランキング」で5位に選ばれる

http://www.inside-games.jp/article/2008/04/03/28185.html
カプコンは2008年4月2日(水)、同社の経営・財務状況等の情報を投資家に向けて発信するインベスター・リレーションズ(Investor Relations=IR)のサイトページが、ゴメス・コンサルティングが選定する「IRサイト総合ランキング」において第5位に選出されたと発表した。

今回発表されたゴメス・コンサルティングの「IRサイト総合ランキング」は、日本国内の全株式上場企業・3,934社のウェブサイトを対象に、2007年12月1日(土)から2008年3月15日(土)に掲載された内容を評価して選定されている。
ランキングの評価方法は、「ウェブサイトの使いやすさ」「企業財務・決算情報の充実度」「経営組織・戦略情報の充実度」「きめこまかな情報開示」の4カテゴリを軸に行われている。ゴメス・コンサルティングは、ウェブサイトに関する情報提供やコンサルティング業務を行っており、その分析・評価には定評がある。

「IRサイト総合ランキング」において、カプコンのIRサイトは、全体的なコンテンツの見せ方やサイト構造などで高い評価を受けている。また、会社「らしさ」を表現しているIRサイトという点も評価ポイントとして挙げられている。

カプコンのIRサイトは日本工業規格(JIS)に準拠しており、音声読み上げソフトへの対応、サイト内検索システムの強化、動画のFlash Video形式への対応など、先進的なウェブの技術が導入されている。また、株式の利回り計算機能の新設やCSR(社会貢献活動)ページの充実、6ヵ国語での対応なども特徴といえる。
なお、「IRサイト総合ランキング」のトップ10企業は以下のとおり。

◆ゴメス・コンサルティング「2008年3月 IRサイト総合ランキング」TOP10
1位 株式会社東芝
2位 KDDI株式会社
3位 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
4位 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
5位 株式会社カプコン
6位 松下電器産業株式会社
7位 東京ガス株式会社
8位 株式会社ファーストリテイリング
9位 TDK株式会社
10位 エーザイ株式会社
10位 アサヒビール株式会社
10位 オムロン株式会社

カプコン、6月11日で創業25周年を迎える

http://www.inside-games.jp/article/2008/06/11/29582.html
カプコンは本日6月11日で創業から25周年を迎えました。これを記念して新聞各紙に一面広告が掲載されています。

公式サイトでは代表取締役会長CEO 辻本憲三氏のコメントが紹介されています。

「当社の企業理念は「遊文化をクリエイトし、感動と驚きを与えるソフト開発をメインとする感性開発企業を目指します」ですが、25周年の今年、この理念は理想的な形で実現できているのではないかと自負しております。あたらしいコミュニケーションツールとして、様々な時と場所で当社のゲームを和気藹々と遊んでいただいている風景を見かけるようになり、我々の企業理念の価値についてより一層確信を深めております。当社は今後も個性豊かなオリジナルコンテンツの開発に注力し、ユーザーの皆様に新しい遊びを提案してまいりたいと思います」
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カプコン、「Unreal Engine」の契約を継続。欧州で未発表作品を開発中

http://www.inside-games.jp/article/2008/06/25/29851.html
カプコンは2008年6月25日(水)、アメリカ・ノースカロライナにあるゲーム及びゲームエンジン技術の開発会社・Epic Games, Inc.と、Epic Gamesのゲーム開発ツール「Unreal Engine 3」に関する2度目のライセンス契約を締結したことを発表した。

「Unreal Engine 3」は、ゲーム開発ツールとして数々の受賞歴を持つ「Unreal Engine」シリーズの現行モデル。「Unreal Engine 3」は、最先端のグラフィックスを提供するツールセットとしての機能を保持しつつ、大規模なゲーム世界やマルチ・プロセッサー、次世代コンソールに向けての最適化が行える機能を備えている。

カプコンの開発統括本部・常務執行役員の稲船敬二氏は、「Unreal Engine 3は、我々が欧州で推進する開発プロジェクトに最適で、高いクオリティの実現が可能になります。プロジェクトの開発チームはUnreal Engine 3に精通しているのに加えて、Unreal Engine 3の優れた汎用性は、このプロジェクト特有のニーズにも充分に応える事ができるでしょう」と述べている。

また、Epic Gamesのバイス・プレジデントであるマーク・レイン氏は、「カプコンが、開発中のゲームのために再びUnreal Engine 3を選択したことにとても興奮しています。カプコンは我々の業界では伝説的な会社で、彼らと一緒に仕事ができて光栄です」とのコメントを寄せている。

カプコンが「Unreal Engine 3」を用いて欧州で開発中のタイトルは未発表のものとされており、どのような作品が誕生するのかも気になるところだ。

カプコン、フランスに現地法人を開設

http://www.inside-games.jp/article/2008/07/03/30013.html
カプコンは、英国、ドイツに続いてフランスに現地法人を開設することを発表しました。新たに設立されるカプコンエンターテインメントフランスS.A.S(Capcom Entertainment France, S.A.S)は、英国にあるカプコンの子会社CE Europe, Ltd.の100%子会社となります。

家庭用ゲームソフト市場は海外を中心に成長を続いています。カプコンでは「昨今顕著に成長を続けている欧州市場で一層のシェアを拡大するには、直販体制の推進による収益性の改善と、現地拠点におけるマーケティング組織の強化が不可欠と判断した」としています。

会社概要
(1) 商 号: Capcom Entertainment France, S.A.S
(カプコンエンターテインメントフランスS.A.S)
(2) 代表者: 飛澤 宏(株式会社カプコン取締役)
(3) 資本金: 37,000 ユーロ
(4) 資本構成: CE Europe, Ltd. 100%子会社
(5) 主な事業内容: 家庭用ゲームソフトの販売
(6) 決算期: 3 月31 日

ハリウッド映画化!「ロスト プラネット」2011年公開予定

http://www.inside-games.jp/article/2008/07/16/30262.html
カプコンは2008年7月16日(水)、人気アクションシューティング『ロスト プラネット』のハリウッドでの映画化を発表した。公開は2011年の予定。

映画「ロスト プラネット(仮題)」の配給を手がけるのはワーナー・ブラザーズで、プロデューサーはアヴィ・アラッド氏、脚本をデイビッド・ヘイター氏、製作会社はシーサイドが担当する。

アヴィ・アラッド氏は、「X-メン」や2002年以降の「スパイダーマン」シリーズなどのプロデュースを手がけており、エンターテイメント性の高い人気作品を提供する名プロデューサーである。

脚本のデイビッド・ヘイター氏は、映画「X-メン」でも脚本を担当しており、アヴィ・アラッド氏とのコンビネーションも抜群といえるだろう。

なお、監督やキャストなどは決定しておらず、ゲームで主人公・ウェインのモデルとなった韓国の人気俳優イ・ビョンホンの起用も現時点では不明となっている。

カプコンは、ゲームの映画化に積極的に取り組んでおり、2009年の『Street Fighter: The Legend of Chun-Li(仮)』や『クロックタワー』、2011年の『鬼武者』の映画版なども控えているほか、フルCG長編作品『バイオハザード ディジェネレーション』の製作も行っている。

Character Wayne by (C) Lee Byung Hun/BH Entertainment CO., LTD,
(C)CAPCOM CO., LTD. 2008 ALL RIGHTS RESERVED.

なんとWiiで『デッドライジング』が発売決定―カプコン

http://www.inside-games.jp/article/2008/07/18/30305.html
カプコンは2006年9月にXbox360で発売し、世界中で大きな反響を集めたアクションゲーム『デッドライジング』の最新作をWiiで今冬に発売すると発表しました。画面から溢れんばかりのゾンビ、ハイクオリティな映像、生と死が隣り合う極限状態のゾンビパラダイスアクションです。

Wiiで発売される『デッドライジング ゾンビのいけにえ』では、世界観やストーリーはそのままに、プレイヤーである主人公を映すカメラにビハインドカメラを採用。臨場感と興奮度が更に高まります。さらにWiiリモコンの特性を生かした操作方法で、新たな遊びに生まれ変わったということです。

現在はロゴが公開されています。明日には画面写真も公開される予定ですのでお楽しみに。

「バイオハザード」シリーズ初のフルCG長編作品が制作決定―カプコンとSPE

http://www.inside-games.jp/article/2008/07/28/30454.html
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントとカプコンは、映画「バイオハザード」のシリーズ初となるフルCG長編作品「biohazard: DEGENERATION」(バイオハザード: ディジェネレーション)の共同発表を米国サンディエゴで開催中の2008 Comic-Conにて開催しました。

本作は監督に「日本沈没」「L Change the World」で特技監督を務めた神谷誠氏、脚本は「甲殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「CASSHERN」などの菅正太郎、制作は「アップルシード」「エクスマキナ」などで手がけてきたデジタル・フロンティアです。そして『バイオハザード4』や『デビルメイクライ4』のカプコン・小林裕幸氏がプロデュースします。

biohazard: DEGENERATION
監督 神谷誠:『日本沈没』『L Change the WorLd』(特撮監督)
脚本 菅正太郎:『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』『CASSHERN』
制作 デジタル・フロンティア:『アップルシード』『エクスマキナ』
プロデューサー 小林裕幸(カプコン):『バイオハザード4』『デビル メイ クライ 4』
(デジタル上映、上映時間約98 分)

神谷誠監督は、「昔からゲーム版バイオハザードのファンでこのお話を頂いたとき、非常に興奮しました。と同時にこれだけのビックタイトルを手掛けることについてプレッシャーを常に感じながら作っております。現在制作も追い込みに入り、バイオハザードファンの期待を裏切らない出来に仕上がってきていると思います。楽しみにしてください」とコメント。

小林裕幸プロデューサーは、「今回、バイオハザードシリーズ初のCG長編作品ということでワクワクしながら作っています。ゲームの続編であることを意識し、レオン・クレアを登場させております。ゲームをプレイしている人はもちろん、プレイしていない人でも楽しめる作品に仕上げています。これをきっかけにゲーム「バイオハザード」も楽しんで頂ければと思っております」と話しています。

「biohazard: DEGENERATION」は『バイオハザード2』の主人公である、レオン・S・ケネディとクレア・レッドフィールドが登場。ラクーンシティの惨劇から7年後、アメリカ中西部のとある空港で巻き起こる恐るべきバイオテロ、そして氾濫するゾンビとの壮絶な闘いが描かれます。

10月18日(土)より世界に先駆けて、東京・新宿ピカデリー、大阪・梅田ブルク7、名古屋・ミッドランドスクエアシネマの全国3 館2 週間期間限定のデジタル上映で劇場公開予定です。

カプコン、2009年Q1はコンシューマーゲーム機が好調

http://www.inside-games.jp/article/2008/07/31/30527.html

カプコンは、2008年度第1四半期業績を発表しました。売上高は163億5200万円(前年同期142億円)、営業利益29億7800万円(20億円)、経常利益40億2400万円(25億円)、純利益23億8200万円(11億円)と、いずれの数字も前年同期を上回る良好な結果となりました。

事業別でみると『モンスターハンターポータブル2ndG』が大ヒットしたコンシューマー用ゲームソフト事業が好調で、利益の大半を稼ぎ出した形でした。アミューズメント施設運営、業務用機器販売はいずれも赤字、コンテンツエキスパンション事業は黒字を確保しました。

今後の主要タイトルとしては、PS3/Xbox360『BIOHAZARD 5』(当年度計画: 230万本)、PS3/Xbox360/PC『ストリートファイターIV』(170万本)、PS3/Xbox360/PC『バイオニックコマンドー』(150万本)、『デッドライジング ゾンビのいけにえ』(50万本)などが予定されています。

売上高953億円、営業利益146億円、経常利益148億円の通期予想は据え置いています。

『モンスターハンター3』は米国でも発売される? カプコンUSA幹部が答える

http://www.inside-games.jp/article/2008/08/19/30744.html
PSPで社会現象にまでになったカプコンの「モンスターハンター」シリーズですが、次回作の『3』(トライ)はWiiで発売されることが決定しています。まだ情報の全然ない最新作ですが、カプコンUSAの副社長ビジネスデベロップメント&ストラテジックプランニングのChristian Svensson氏は公式ブログで「米国でも発売しないのか?」という読者からの質問に答えています。

―――これまでに聞かれたことがあったらすみません、『モンスターハンター3』はアメリカでも発売するのですか? 私が聞きたいのは単純に出るかどうかということで、いつ出るかや、どんなゲームになるか、どのハードなのかは気にしません、単純にアメリカ版が発売されるかということが聞きたいのです・・・

回答: ごめんなさい、いい情報はありません。ただ、私がここ最近言ってるのは、「モンスターハンターは欧米のマーケットにとっても非常に重要なフランチャイズになっています。私たちは長期的なスパンで大きな野望を抱いていて、このブランドが日本のように大きな看板になることを期待しています」これ以上のことは今の時点では言えません。ちなみに付け加えると『モンスターハンター3』はまだ日本の発売日も決まってないんだけどね。

だとのこと。続報はいつでしょうか、楽しみです。

「DSマジコン訴訟の実害は?」「PS3は本格稼動へ」などカプコンQ1決算質疑応答

http://www.inside-games.jp/article/2008/09/01/30983.html
カプコンは先日発表した、2009年3月期第1四半期決算に関するカンファレンスコールの質疑応答の概要を公開しています。その中では、カプコンも参加した任天堂主導のDSマジコン訴訟や、今後のラインナップ、悪化が懸念されるアミューズメント事業の概況などについてコメントがされています。気になる部分を一部紹介します。

ニンテンドーDS のマジコン販売差し止めに関する提訴について、実害および今後の影響を伺いたい
A. 被害額は実際に計算するのは難しく正確には把握できませんが、実害はあると考えております。アメリカでもダウンロード販売などを無許可で行っている業者はあり、また中国では海賊版の流出が激しい状況です。これに対して、業界を挙げた対策として、今回の提訴でまず先鞭を切りました。現段階で甚大な影響がある訳ではありませんが、今後こうした業者に対して注意を施すことを目的としております。

『バイオハザード5』をはじめとした大型タイトル発売に向けて、PS3 は本格的に普及したと考えているのか。
A. 『メタルギアソリッド4』の成功や今後の大型タイトルのラインナップから、PS3 はいよいよ本格始動したと考えています。加えて、今回のE3において価格の若干の値下げも発表されており、当社の『バイオハザード5』が発売される来年3 月までにはより一層の普及が期待できます。また、プレイステーション3 だけではなく、Wii やXbox 360 も同じように世界で市場が拡大することで、当社のソフトをまんべんなく供給していきたいと考えております。

アミューズメント施設運営事業について、8月の動向を教えてほしい。
A. 環境としてはこれまでと変わらない、もしくは悪くなる可能性があると考えております。これはガソリン 代が上がるだけでなく、夏の猛暑やオリンピックの開催によるものです。通常オリンピックが開催される年は、ユーザーがオリンピックを見るために家に留まることから客数の減少に繋がる可能性が高く、当社としては楽観視しておりません。

第1 四半期業績に関して、良かった部分と悪かった部分を教えてほしい。
A. コンシューマ用ゲームソフト事業は好調であり、アミューズメント施設運営事業は当初想定していたよりも軟調に推移しましたが、コンテンツエキスパンション事業と業務用機器販売事業はほぼ計画通りとなりました。下期の数字については、業務用機器販売は『ストリートファイター4』および下期に発売されるタイトルにより当初計画は達成可能かと思います。また、第2四半期以降、パチンコ・パチスロ事業は積極的な展開を行ってまいりますので、こちらも計画数字は達成できると考えております。従って、現段階ではアミューズメント施設運営事業をリストラクチャリングしていくことが経営の課題となっております。

【CEDEC 2008】稲船敬二氏が語る「ゲームというビジネス、ビジネスというゲーム」

http://www.inside-games.jp/article/2008/09/12/31145.html
CEDEC2日目の基調講演に登壇したのは、カプコンの名物プロデューサーとして有名な稲船敬二氏です。稲船氏は「ゲームというビジネス、ビジネスというゲーム」と題して、現場のスタッフがクリエイターと経営者の双方の視点を持ちながら開発を行う重要性について、「稲船節」全開で、会場から笑いを誘いつつ語りました。

稲船氏は「ロックマン」「鬼武者」シリーズのプロデューサーとして、ゲームファンには有名なクリエイターです。4年前から同社の開発を統括し、最近では「デッドライジング」「ロストプラネット」を世に送り出した人物として知られています。両タイトルが北米でミリオンセラーを記録し、「ロスト〜」のハリウッド映画化製作にまで繋がったのは、氏の強力なリーダーシップなしには考えられなかったでしょう。

はじめに稲船氏は「今日の講演タイトルは、常に自分が考えていること」と述べ、プロデューサーとしての信念や、考え方のようなものを講演内から汲み取って欲しいと切り出しました。

ゲーム開発はクリエイティブな行為で、ゲーム雑誌のインタビューなどには、クリエイターの「こだわり」や執念が満載されています。しかし、稲船氏は「それが正義のように語られているが、ビジネスという、クリエイターがあまり考えたくないことも、すごく大事だと思っている」と指摘しました。これがタイトルの「ゲームというビジネス、ビジネスというゲーム」に繋がるというわけです。

もっとも、クリエイティブとビジネスは本来、矛盾する行為です。稲船氏としても、「開発中のタイトルを今期中に間に合わせて欲しい」などと言われると、煩わしいと思うそうです。しかし、ここ数年、この矛盾とどう向き合うかが、成功の鍵と感じるようになってきたとのことでした。「カプコンは面白いことをやっていて、外部からは羨ましく思えるかもしれないが、実はビジネスのことをすごく考えていて、これが新しいモノを作る原動力になっている」(稲船氏)。

稲船氏は「矛盾はヒットのキーワード」だと続けます。例に出したのが「女性にもてる方法」でした。女性誌のアンケートなどには、好きな男性のタイプとして、常に「優しさ」と「頼りがい」が上位にランクインします。しかし本来これは矛盾する内容で、男性は優しければ頼りなくなり、頼りがいがあれば女性をけなす方向にいきがちです。実際「優しくて頼りがいのある男性」がいたら、必ず女性にもてるのは言うまでもないでしょう。ビジネスとクリエイティブについても両立が重要で、稲船氏は無理だと思考停止をせずに、全クリエイターが考えるべきだと指摘しました。

■苦しいときほどリスクを恐れない

ここから稲船氏は、カプコン再建のエピソードについて語りました。稲船氏が開発統括を任された当時、カプコンは有名クリエイターの退社などもあり、「どん底状態」(稲船氏)で、株価も低迷していました。これを立て直す過程で、この「矛盾」から逃げずに、向き合う重要性に改めて気づかされたといいます。「どん底の時、経営サイドはリスクを回避してくれと言う。8〜9割が続編で、1〜2割がオリジナルという意味だが、僕は「はい」と返事をしつつ、それを逆に実行した」(稲船氏)。これが「デッドライジング」「ロストプラネット」の大成功に繋がったのは、言うまでもありません。

稲船氏は「苦しいときほど新しいチャレンジが大切」だと続けます。現場の開発者が疲弊している時に、単に「頑張れ」といっても意味はないが、開発者はクリエイティブ集団なので、新しいことや楽しいこと、つまり「新世代機でオリジナルタイトル」といった課題を与えると、意外と奮起するというわけです。もっとも、これは非常に高いハードルで、経営陣にとっても大きなリスクです。人は未来について保証を求めたがるものですが、未来は誰にもわかりません。時には嘘をついてでも押し通すことが重要だと語ります。

もっとも、こうした話を聞くと「稲船さんだからできることで、自分には無理」と感じる人も多いでしょう。この時点で自分に負けていると指摘しました。稲船氏は「クリエイターには甘えている人が多い。自分たちはクリエイティブな才能があるが、経営者に言っても無駄と、自分の殻に閉じこもってしまう」と続けます。先ほどの例で言うと「優しいけど頼りない人が多い」というわけです。

ほとんどの経営者はそれとは反対です。「経営者はゲームよりも諭吉(お金)が好きで、諭吉をいかに増やすかが、彼らにとってのゲーム性」だと笑いを誘い、「一般的に頼りがいがあるけど、偉そうで、優しくない人が多い」と述べました。どんな優秀なビジネスセンスを持った人が経営者になっても、それだけではヒットゲームが生まれないのも、これが遠因というわけです。その上で「クリエイターと経営者が、互いに理解しようとする姿勢がない点が、ゲーム業界の一番悪いところ」だとコメントしました。

実際にビジネスとクリエイティブの双方の才能があれば、ゲームは必ずヒットするでしょう。しかし、それが希有な例であることは、言うまでもありません。稲船氏もまた自分が凡人の一人だと述べた上で「常にみんなは諦めるが、僕は諦めたくない」と強く語りました。たとえば海外で売れる作品作りは、日本では敷居が高いのも事実です。北米で人気があるFPSも、日本の開発者にとっては、自分たちが3D酔いしてしまうこともあって、モチベーションが抱きにくいものです。結果として、自分たちが得意なゲームジャンルに向かいがちになります。そこで無理だと決めつけていいのか、というわけです。

稲船氏は「無理」という言葉を、なるべく排除して仕事をするのがモットーだと語り、どうやって経営陣に理解してもらうか、努力を怠らないと続けました。経営サイトに歩み寄る手段の一つとして、携帯電話で自社の株価をまめにチェックするようにもなったそうです。自身は株をあまり持っておらず、買いたいとも思わないが、株価をチェックすることで、経営者の考え方や、世間の評価もわかります。「クリエイターは全員、ゲーム業界の株価を見て、比較してみると良い。ただし任天堂は比べるだけ無駄なので注意(笑)」(稲船氏)。

経営以外の分野においても同様です。ゲームを作る上でゲームに詳しいことは、自慢にならないと良くいわれます。もっとも漫画や映画、マーケティング、広告と、クリエイティブな分野から離れるほど、自分には関係ないと思ってしまいがちで、それではダメだというわけです。稲船氏にとって、最近衝撃を受けたのはiPhone 3Gでした。世間の評判からiPhone 3Gを購入したが、ことのほか使いこなす上で難易度が高く、説明書もないなど、ある種の常識からかけ離れていることに驚いたそうです。しかし、今までの携帯電話と比べるからつまらないのであって、攻略することがゲームだと思えば、すごく楽しくなりました。そして、これが世界と日本の大きな差だと気づかされたと言います。

「形式や建前に囚われない動きをする人々が海外にはいる。特にフロンティア精神に富むアメリカ人には多く、これが世界を動かしている部分がある。これに日本がついて来ておらず、ゲーム業界も同じだ。海外のゲームを研究する上で、僕もわりと柔軟性を深めたと思っていたが、iPhoneでさらに目が覚めた」(稲船氏)。

■ブラジルに3点リードしたら、どうするか

最後に稲船氏はサッカーの試合にたとえて、現状を説明しました。仮に日本とブラジルが試合をして、前半を0-3とリードされて折り返したとします。ここで守備を固めるのが凡将、思い切って攻撃させるのが名将だといます。3点リードされた時点で、これ以上守っても意味がないというわけです。しかし日本のゲーム業界がやっているのは、3点リードされたにもかかわらず、いまだに閉鎖的で保守的で、守備重視だと指摘します。負けているからこそ、攻めに転じる必要があるのにです。

逆に前半を3-0でリードしたらどうでしょう。凡将ほど守りを重視しがちです。その結果ブラジルの嵐のような猛攻撃を45分間も受け続けることになります。自分が監督なら、リードしているからこそ、攻撃を指示すると述べました。攻撃して守備の時間を減らした方が、逃げ切るチャンスも増えます。攻撃は最大の防御というわけです。

稲船氏は「今のカプコンは日本がブラジルに3点リードした状態」だと自己分析しました。株価も1000円だった時代から3000円以上になっています。その上で守りに入らずに、もっとリスクを取って、攻め続けたい。その一つとして、開発人員を増やして、海外の大手パブリッシャーと互していきたいと私見を述べました。同社の開発体制は約600名で、これでは1000人規模の企業とは肩を並べられません。そのためスタッフは常にフル稼働で、申し訳なく思っていると言います。

本来なら開発陣を増強して、良質なタイトルを数多く世に出していきたい。しかし、これには人員増による固定費の増加を恐れて、なかなか経営陣が頭を縦に振らないそうです。それでも、いろいろと話をしながら、自分自身が戦っているところだと言います。「桶狭間で今川を破った規模のまま、全国制覇に乗り出す信長のような状態」だと認めながら、「しんどいけど、あきらめない」と述べました。

「良い物を作るために遅れて何が悪い」。昔のカプコンには、こうした風潮があったと稲船氏は述べます。しかし、これは「甘え」だと切り捨てました。その時にも、きちんと経営陣と向き合って、数字で説得しないとダメだと言います。一方で経営者もクリエイターに対して耳を傾ける必要があると指摘しました。稲船氏は「経営や数字はそんなに難しい話ではなく、ゲームを作る力があれば理解できる」と述べます。

一方で日本のゲーム業界には、大ヒットを出した時の個人報酬が少ない点にも触れ、ストックオプションなどのシステムの不備を指摘。これが経営とクリエイターが交わらない理由の一つにも上げました。こうしたシステムも徐々に変えていきたいと稲船氏は語ります。「世界から3点を取ったカプコンが、4点、5点目を取れるのか。これから4〜5年先の取り組みを見てもらいたい」と述べ、基調講演が締めくくられました。

【TGS2008】業界トップか語る グローバル時代におけるトップメーカーの戦略と野望

http://www.inside-games.jp/article/2008/10/11/31612.html
CESA会長でありスクウェア・エニックス社長でもある和田洋一氏の基調講演に続いては、カプコン社長辻本春弘氏、バンダイナムコゲームズ副社長鵜之澤伸氏も加わったパネルディスカッションが行われました。和田氏の基調講演を大胆に要約すると「日本のゲーム業界は資金が潤沢で勉強が足りない」ということです。パネルディスカッションは、日本のゲーム業界が再び世界のリーダーとなる可能性を模索するものでした。抄録は以下の通り。

■各社の2008年の見通しについて

経済不況が叫ばれる中、ゲーム業界は影響を受けるのでしょうか。

確かに最近の経済ニュースを見聞きすると不安になるかもしれないが、人は遊びたいものだし、ゲームは安価で大勢で長時間楽しめる。そうかんがえると、そう悲観することではないと思う。世界市場は慎重に推移を見守る必要はあるが、この年末、ハードが売れればソフトも売れる。その勢いを来年にも続けたい。(カプコン・辻本春弘氏)

需要は基本的に落ちないだろう。いくらでもチャンスがある。経済でよくないことは停まっちゃうこと。よくても悪くても動いていればいい。(スクウェア・エニックス和田洋一氏)

ゲームは手軽なエンターテイメントだから、大丈夫。来期は今期よりいいかと言うとコミットはできないけど(笑)。(バンダイナムコゲームズ 鵜之澤伸氏)
■グローバル化について 各社のグローバル化への取り組み

世界中の人たちにうちのソフトを認知してもらっている状態。グローバル化の達成度はまだ1合目か2合目。当社の売り上げ構成比は日本とそれ以外が半々。これはまずい状態だと思っている。世界の市場へ拡大する必要を感じる。FFは500万本クラスのタイトルだが、日本でしか売れない。日本で売れているというと聞こえはいいけれど、グローバル化と言う面では1合目となる。日本で売れているからいいとは思わない。むしろ危機感を感じている。(和田氏)

当社は3合目くらいという認識。昨今、カプコンのタイトルは欧米を強化している。大きな課題としては、会社としてはグローバル化をやるんだと決めているけれど、全社的な意識がついてきていない。ゲームを作る側はかなり意識している。そうして出来上がったものを海外へプロモーションしていくという部分でまだまだ足りない部分がある。米国向け拠点の拡充などやるべきことはある。全社的なグローバル化への意識改革が必要だ。売り上げの理想は、ゲーム産業における世界の市場構成比と同じ比率に持っていきたい。世界で売ろうという視野を持つと、ゲーム製作にかけるお金が大きくなる。海外のメーカーは1タイトルあたり10億円をかける。日本国内でそれだけのお金を投じる覚悟があるか。意識改革、組織作りとはそういうことも含まれる。(辻本氏)

当社の場合はバンダイのキャラクタービジネスが強み。キャラクター売り上げて言うと、世界の何処が盛り上がっているかと言うより、どの国でウチのキャラクターを使ったアニメなどが放送されているか。これに依存する。ドラゴンボールのゲームは世界でヒットしていて、アメリカで200万、ヨーロッパで100万本。トータルで350万本以上売った。でも、ゲゲゲの鬼太郎は日本でしか売れない。たまごっちは世界中で売れている。コンテンツの中身ではなくてキャラクタービジネスだ。ナムコ側のゲームも世界を見据えたゲームを作り始めた。ソウルキャリバーは世界で220万本売れた。しかし日本は18万本にとどまっている。ゲームの特性が欧米向けだったからだ。ただ、それは結果であって、マーケティングで狙ったことではない。ソウルキャリバーによってやっとマーケティングが判ってきたという状況だ。(鵜之澤氏)

■各社の地域別売り上げ比率 実際にグラフを提示し、現状を説明する

日本が高いという現状。売り上げは何百万本と景気のいいことを言うけれど、売り上げ比率としては日本高し。欧米のメーカーに比べても比ではない。日本で売れたタイトルは海外にもって行けばそれなりに売れる可能性はある。日本で売れたという事実が海外から値注目されてることになるから。ただ、そのまま持っていけば売れるかというとそうではない。モンスターハンターポータブルの場合、日本では公共交通機関を利用する人が圧倒的に多い。だから携帯ゲームとして売れた。しかしアメリカは来るまで移動する人が多い。生活習慣が違うから、日本スタイルをそのまま持っていってもダメだと思う。モンスターハンター自体は面白い良いゲームなので北米にもって行くつもりだが、マーケティング面では見直しをするところだ。(辻本氏)

(グローバル化というテーマでは)あんまり見せたくない図(笑)。いま、会社としては海外向けのタイトル開発の戦略を練っているところ。ただし、そこで若いクリエイターに「海外ではこんなのが受けるんだ」という話をされても任せないようにしている。コンテンツの部分では、海外をあまりにも意識過ぎると失敗すると思う。ちょうど、アメリカ映画にヘンテコな日本人が出てきて私たちが失笑するように、私たちが海外を意識しすぎると、海外の人々からはヘンテコな表現に見えてしまうだろう。コンテンツと同じくらい注意すべき点はインターフェースだと思っている。ボタン配置、どのボタンを押すとキャラクターがどう動くのか。ここで操作感のずれが出てしまっては受け入れてもらえない。(ドラクエやFFを海外に売り込むときに、どうカテゴライズするかという問いに)あれはひとつのジャンル。ストーリーとインタラクティブの融合したエンターテイメントの一形態。それをわざわざ違和感のあるカテゴリーに入れても戦略的には意味がない。(和田氏)

年度によってばらつきはあるが。タイトル数が多いので本数は多い。このグラフは奇しくも、バンダイとナムコの統合後の3年間という内容だ。特に欧州はいい推移となっている。北米のほうが苦戦しているかもしれない。レースゲームなど欧米で受け入れられやすいタイトルも貢献している。海外ではRPGというジャンルが厳しいという話もあるけれど、今後認知される分野だと考えている。アメリカだけではなく、ヨーロッパでも理解されつつある。ただし、コマンドを入れて戦うというスタイルが旧泰然としているという考え方はある。では、世界観を欧米向けに設定して、操作も欧米向けにして、それを突き詰めていくと、結局は私たちが日本で「洋ゲー」と呼ぶタイトルに近くなる。要するに、日本のクリエイター洋ゲーを作れるか。それは難しいと思う。10年前は大雑把にローカライズして日本で売るというスタイルだった。あの頃の洋ゲーを知らないクリエイターが意外と多い。そこも意識改革に必要だ。(鵜之澤氏)

■世界の中の日本 いま、日本のポジションはどのあたりなのか

位置づけと言うとトップではない。ただ、技術力や開発力は海外のクリエイターに遜色はないと考える。日本は日本独自のアイデアが強みだと思う。FFがひとつのジャンルという話があった。当社のバイオハザードもアドベンチャーホラーと言う独自のジャンルを作った。日本の開発者たちが原点に立ち返り、日本独自のアイデアを取り戻すべきだ。ただ、日本国内で作りたいかと言うと、本心では日本だけでオリジナルなものを追求したいけれども、開発者の数が足りない。社内外含めて協力会社と連携する必要がある。その流れの中で海外のクリエイターに参加してもらい、海外ではどういう考え方、作り方をしているのか、それを学ぼうという考え方もある。日本と海外の融合が必要だ。(辻本氏)

リーダーではないかもしれないが。日本が沈んでいるという実感はない。日本のデータはセールスランキングなど集計してくれる会社もあってわかりやすいが、海外に関してはデータが少ない。1ヶ月遅れのデータが突然入手できたり、信頼性について疑問を持ちつつも海外の情報サイトを参照するという程度。海外市場のリアリティが感じられない。(鵜之澤氏)

日本のゲーム産業はプレステ2の頃に楽をしすぎた。海外で差がついた思う部分は、海外ではPCの市場がしっかりある。私たちがプレステ2のときの技術でずっとゲームを作っていたとき、海外メーカーは日々進化していくPCゲームで新しいチャレンジを続けていた。だから次世代機でPCプラットフォームの技術が採用されたときに、海外メーカーはすぐに対応できたけれど、日本のメーカーにとっては(次世代機が)ハードルの高いものになってしまった。ネットワークにしてもそうだ。相対的に、日本のメーカーは研究が足りなかった。(和田氏)

■危機感を持った改革が必要 日本のゲーム企業がグローバル化するために

携帯電話プラットフォームができて、それが日本独自の仕様と海外のスタンダードとかけ離れていたり、Googleが新しい携帯電話ゲームプラットフォームを提案したりと、どんどんゲームに関する環境が変わっている。Googleが動くということは、世界のスタンダードが変わる可能性もある。そういう中で、日本はきちんと対応できるのか。気付かないところでおいていかれてしまうのではないか。(司会)

私はヘビースモーカーだが、明日がんで死ぬぞ、とまで言われない限りタバコをやめないだろう。日本の今のゲーム業界はそんな位置にいる。明日死ぬ。それくらいのショックを与えないと、この状況は脱却できないのではないか。(和田氏)

以前、別の会合で辻本春弘氏さんに会ったとき、ちょうどカプコンさんがグローバル化を推進していて「なんでうまくいったの」って言ったら「だってあんたたちタバコ吸ってるでしょ」って言われた(笑)。(鵜之澤氏)

だって迷惑なんだもの! 遠慮ないんですよ(笑)。(辻本氏)

(グローバル化も)頭では変えなくちゃって判ってる。たしかに即死するくらいまで切羽詰らないと、過去を捨ててまでやり方を変えられない。(鵜之澤氏)

日本の豊かなゲーム市場がグローバルの足かせになっているのか。(司会)

そこまでは言わないけれど、日本も日本以外を見ないといけない。見たときに、あまりにもひどい状態だと「見なかったこと」にしたくなる。そうなったら末期症状だ。(和田)

■2010年、グローバルになるという意思は実を結ぶか まとめ。各社の選択について。

経済だから勝たなくてはならない。開発だけではなく、経営、セールスも含めて、総合的に意識を変える必要がある。当社としては独自の戦略を考えている。自社のコンテンツの映像化を進めている。映像コンテンツとゲームでグローバルな展開を進めていく。まずは欧米、次に中国、アジアの順でやっていく。(辻本氏)

2010年はそんなに遠い時期ではない。そこに出すソフトはもう仕込みの時期に入っている。経営的に言うと、統合して3年間が過ぎて、中期的な目標を立てた時期。グローバルな戦略に基づいて開発ラインを引いていることになる。そのとき、グローバル化についてはカプコン方式、任天堂方式がある(マルチプラットフォームで広く展開するか、機種を絞って強みを出していくか)。そこで言うと、Wiiに関しては、かつてファミコンが世界に出たときに、日本のソフトメーカーも一緒に世界に出て、日本製のシェアが6割を取っていた。あの頃の状況に似ている気がする。もうひとつは表現技術で、欧米はフォトリアル志向だ。しかしウチはアニメーションを得意としている。両者は融合する可能性もあるけれど、キャラクターを持っている強みを考えるとアニメーションだろう。これは僕らのグループの独自性、武器になると考えている。(鵜之澤氏)

業界の垣根がなくなってくる。(市場や開発者たちにとって)国境もなくなってくる。ネットワークのハブとなることが重要だ。なにかやろうと思ったときに、いかにハブにたどり着き、あるいは自分がハブになるつもりで取り組む必要があるだろう。企業体や産業がどうなるか。われわれがやらなくちゃいけないのは、シェアでも、心理的にも、新しい技術やビジネスの仕組みでも日本がリードすること。新しい遊びが提案できたのか、新しいモデルが提案できるのか。そこが重要だ。(和田氏)

カプコン、第2四半期業績を発表―『MHP 2nd G』が好調で増収増益

http://www.inside-games.jp/article/2008/11/05/32042.html
カプコンは2009年3月期第2四半期業績(2008年4月1日〜9月30日)を発表しました。

それによれば、売上高312億36百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益33億57百万円(前年同期比9.8%増)、経常利益41 億15 百万円(前年同期比21.2%増)、四半期純利益は18 億73 百万円(前年同期比16.8%増)となりました。PSP『モンスターハンターポータブル 2nd G』が絶好調で、昨年同期と比べて増収増益となりました。

事業ドメイン別には前述のようにコンシューマー用ゲームソフト事業が好調な一方で、アミューズメント施設運営事業は市況の回復が見られず苦戦、コンテンツエキスパンション事業も軟調、業務用機器販売事業は『ストリートファイター4』もあり黒字復帰、その他のライセンス事業などは利益が増加しました。

通期の業績予想は変えず、売上高953億円、営業利益146億円、経常利益148億円、当期純利益86億円を見込んでいます。

またカプコンは本日、パチスロなどの遊技機の開発・設計・製造を行う株式会社エンターライズ(東京都台東区)の株式を取得して子会社化することも発表しています。

『デッドライジング』は映画「ゾンビ」の権利を侵害している?裁判の判決下る

http://www.inside-games.jp/article/2008/11/20/32330.html
ゾンビゲーム『デッドライジング』がジョージ・A・ロメロ監督の映画「ゾンビ」に酷似しているとして、アメリカの映画会社MKR Groupがカプコンを告訴していましたが、連邦地裁はこの訴えを却下しました。

MKR Groupは今年2月、『デッドライジング』は実質的に「ゾンビ」のゲーム化であるとする訴えを起こしました。

「上下二層のショッピングモールを舞台とする」「モールの銃砲店で事件が起こる」「ゾンビに包囲されたモールに主人公がヘリで訪れることで物語が動く」「ゾンビの多くが格子縞のシャツを着ている」「プロパンガスタンクやチェーンソー、車などの道具を工夫してゾンビを倒す」「革のジャケットを着用した、短い茶色の髪のタフな男性がセンセーショナルなジャーナリズムを標榜する」などの共通点を挙げていましたが、EDGE-ONLINEが報じるところによると、Richard Seeborg判事は両作品が「類似的でない」と判断したとのことです。

『デッドライジング』のパッケージには「ゾンビ」と同ゲームが無関係である旨が記載されていますが、オマージュか盗用かという線引きは、ひとまず『デッドライジング』側に有利な判断が下った模様です。

カプコン「DSi向けタイトルは状況を見て」

http://www.inside-games.jp/article/2008/11/27/32429.html
カプコンは2009年3月期第2四半期業績の発表に併せた説明会を開催し、その要旨を公開しました。辻本憲三会長や辻本春弘社長のコメントや質疑応答の模様なども公開されていて、興味深い内容が触れられていますので一部を紹介します。

ニンテンドーDSi について、例えばカメラと音楽など関連したソフト開発を考えているか。
ニンテンドーDSiについては、先般発売されたばかりですので、今後ユーザーの皆様の反応等を見ながら対応させていただきたいと考えております。当社としては、ゲームの企画によってハードを選択しておりますので、ニンテンドーDSi の販売状況およびユーザー動向を見定めたうえで、当社保有コンテンツで適合できるものがあれば、対応させていただきたいと思います。

クリスマスや年末商戦における国内外のゲームソフトの販売動向で、何か兆しがあれば教えていただきたい。
当社でも欧米における年末商戦は気になりましたので、東京ゲームショーにて欧米のパブリッシャーと情報交換を行ったり、事業担当者が北米で調査してまいりました。景気の影響に関しては、やはりゲーム市場に対しては小さいという判断であり、当社が扱っているようなコアゲーマー向けのゲームソフトは更に影響を受けにくいというのが見解です。一方で、カジュアルゲームについては景気の後退で買い控えを招く可能性はあります。したがって当社としては年末年始のタイ
トルについては景気に左右されることはないと考えております。

また、下期の事業戦略では、目玉と見られる『BIOHAZARD 5』の販売計画を引き上げています。国内では3月5日に前倒し発売が決定しましたが、計画では325万本を世界で見込みます。また、『ストリートファイターIV』は170万本、『バイオニックコマンドー』が150万本、『デッドライジング ゾンビのいけにえ』が50万本の計画となっています。

『ストII』最新作、発売三週間で25万本を突破

http://www.inside-games.jp/article/2008/12/19/32791.html
カプコンUSAの公式サイトによると、『Super Street Fighter II Turbo HD Remix』は発売三週間で25万本を突破したとのことです。
同タイトルは一日当たりの売上、並びに一週間当たりの売上本数記録を更新。
30日当たりの売上でも最高記録を出すだろうと予測されています。

『Super Street Fighter II Turbo HD Remix』は1994年に発売された『スーパーストリートファイターII X』をリメイクした格闘ゲーム。カナダのBackbone Entertainmentが開発、UDON Entertainmentがビジュアルを手がけており、単なる移植ではなくグラフィックや必殺技コマンドのリニューアルが行われています。

単純計算で一週間当たり8万本が売れている訳で、ダウンロード専売タイトルとしてはかなりの快挙なのではないでしょうか。現時点では日本での発売はされていませんが、海外のファンから喝采で迎えられているタイトルだけに、是非とも日本展開を望みたいところではないでしょうか。