ディー・エヌ・エー決算2008

Last-modified: 2010-10-17 (日) 00:35:51

期首計画

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部門別

2008年2008年2008年2008年2008年2008年2008年2008年
売上Q1Q2Q3Q4ターム売上Q1Q2Q3Q4
モバイル事業(千円)4,273,2119,279,37116,051,05523,637,813モバイル事業(千円)4,273,2115,006,1606,771,6847,586,758
Webコマース事業 (千円)999,9282,109,8303,305,4054,488,457Webコマース事業 (千円)999,9281,109,9021,195,5751,183,052
ソリューション事業(千円)77,555116,937227,417316,367ソリューション事業(千円)77,55539,382110,48088,950
その他事業(千円)257,661501,936802,3081,293,716その他事業(千円)257,661244,275300,372491,408
消去又は会社(千円)----消去又は会社(千円)----
売上高(千円)5,608,35712,008,07520,386,18629,736,354売上高(千円)5,608,3576,399,7188,378,1119,350,168
利益利益
モバイル事業(千円)2,238,2805,045,6838,977,94213,152,744モバイル事業(千円)2,238,2802,807,4033,932,2594,174,802
Webコマース事業 (千円)195,955488,630883,6581,100,600Webコマース事業 (千円)195,955292,675395,028216,942
ソリューション事業(千円)51,00560,907116,221150,371ソリューション事業(千円)51,0059,90255,31434,150
その他事業(千円)-242,984-438,866-677,886-845,910その他事業(千円)-242,984-195,882-239,020-168,024
消去又は会社(千円)-201,818-420,660-635,352-895,553消去又は会社(千円)-201,818-218,842-214,692-260,201
営業利益(千円)2,040,4374,735,6948,664,58412,662,252営業利益(千円)2,040,4372,695,2573,928,8903,997,668
経常利益(千円)2,085,7244,818,2408,776,08012,820,247経常利益(千円)2,085,7242,732,5163,957,8404,044,167
当期純利益(千円)1,025,2332,371,6274,499,3216,776,240当期純利益(千円)1,025,2331,346,3942,127,6942,276,919

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Q1

国内のインターネット市場は、PCについてはブロードバンド(高速インターネット回線)、携帯電話については高速データ通信や定額料金制の普及等を背景に成長過程にあります。平成19年3月末には、FTTH、DSL等のブロードバンド契約数は2,643万回線となり、インターネット接続サービス契約数の85.9%を占めております(総務省調べ)。また、平成19年6月末現在、高速データ通信が可能な第三世代携帯電話加入者数は7,469万人となり、加入者全体の76.2%を占めております(電気通信事業者協会調べ)。
 このような状況の下、当社グループは当四半期におきまして、モバイル事業、Webコマース事業を中心に、引き続き規模の拡大に取り組みました。
 モバイル事業は、携帯ゲーム&SNS「モバゲータウン」を中心に、アフィリエイトネットワーク「ポケットアフィリエイト」、携帯電話オークション「モバオク」(「auオークション」を含む。以下同じ。)、携帯電話専用ファッション系ショッピングサイト「モバコレ」等がいずれも好調に推移し、売上、利益が前期に引き続き大幅に伸長いたしました。
 Webコマース事業は、携帯電話向け総合ショッピングサイト「ポケットビッダーズ」及びeショッピングモールサイト「au Shopping Mall」等のモバイル分野の強化に引き続き取り組み、好調に推移いたしました。
 その他事業は、株式会社エアーリンクにおける旅行・保険代理店事業に加えて、平成19年4月25日にスカイゲート株式会社を100%子会社化いたしました。
 以上の結果、当四半期のグループ総取扱高(注)は28,132百万円(前年同期比25.4%増)となり、また、当社グループの売上高は5,608,357千円(前年同期比138.4%増)、営業利益は2,040,437千円(前年同期比154.9%増)、経常利益は2,085,724千円(前年同期比158.1%増)、当四半期純利益は1,025,233千円(前年同期比103.3%増)となりました。
(注)グループ総取扱高は、当社グループが運営するマッチングサービスにおける売買成立高の合計額であり、「ビッダーズ」及びその提携サイト、「ポケットビッダーズ」、「au Shopping Mall」、「モバデパ」、「モバオク」、「auオークション」、「モバコレ」、「ネッシー(NETSEA)」、株式会社エアーリンク(旅行取扱高)、「スカイゲート」を集計対象としております。

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モバイル事業

「モバゲータウン」は、テレビコマーシャルを中心とした積極的な広告宣伝活動による会員基盤の一層の拡充を図り、当四半期末の会員数603万人(前年同期末比513万人増)、月間107億ページビューのサイト規模に拡大いたしました。モバイルメディアとしての媒体価値の高まりに伴い、大手広告主との共同タイアップ企画やその他広告販売の売上も好調に推移しております。また、ユーザの分身(アバター)の表現方法の高度化等の実施により、「ポケットアフィリエイト」と連動したスポンサーサイト登録やアバター購入が活性化し、売上が大きく拡大いたしました。また、投稿系コンテンツ「クリエイター」に関しては、「モバゲー小説大賞」、「モバゲーミュージックオーディション」など、アーティストやクリエイターを目指すユーザを支援する企画を開催し、既存サービス・ユーザ資産を活用した新たな事業展開に着手いたしました。
 「ポケットアフィリエイト」は、モバイル広告市場及びアフィリエイトサービスに対する需要の拡大や営業人員の強化に加え、「モバゲータウン」、「モバオク」等の巨大なトラフィックを有する自社媒体との連携強化により売上が順調に拡大しました。
 「モバオク」は、有料会員数の安定的な増加により、引き続き課金売上及び広告売上が堅調に推移いたしました。当四半期末の有料会員数は90万人(前年同期末比23万人増)、期末出品数は287万品(前年同期末比64万品増)、当四半期における取扱高は17,313百万円(前年同期比10.8%増)となりました。
 「モバコレ」は、男性向け商材等の強化により販売商品の品揃えが一層充実し、新規ユーザ層の開拓が進展しました。また、「モバゲータウン」等からの積極的な集客により、売上拡大基調を継続するとともに、物流コスト等の削減に伴い営業利益が黒字基調へ転じました。
 インターネット・携帯電話上での電子商取引に係る収納代行サービスを提供する株式会社ペイジェントが「モバオク」向けに導入した決済エスクローサービス「モバペイ」は、取引の安全性及び利便性の向上を図るため、引き続き利用率の向上等の課題に取り組んでまいる方針です。また、「ビッダーズ」内でショッピングサービスを提供する「クラブビッダーズ」加盟店舗や、「ビッダーズ」以外のEC事業者等に対して、「モバペイ」とは別途の決済サービスの提供を本格的に開始いたしました。
 中華人民共和国において北京得那網絡科技有限公司(DeNA北京)が、平成19年2月より携帯電話専用無料SNSサイト「加加城」の試験サービスを開始しており、中国市場のニーズに合致したサービス展開に向けた取り組みを慎重に進めております。
 以上の結果、モバイル事業の売上高は4,273,211千円(前年同期比181.9%増)、営業利益は2,238,280千円(前年同期比233.9%増)となりました。

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Webコマース事業

 当四半期におきましては、引き続きモバイル分野の「ポケットビッダーズ」、「au Shopping Mall」及び「モバデパ」が好調に推移いたしました。また、株式会社ファミリーマートとの共同開発によるスイーツ販売を推し進めました。年間を通じてファミリーマート店頭での販売を実施することで、「ビッダーズ」の知名度向上にも貢献することが期待されます。当四半期末の「ビッダーズ」の会員数は606万人(前年同期末比157万人増)、期末出品数は258万品(前年同期末比37万品増)、ショッピングサービスを提供する有料法人会員組織「クラブビッダーズ」加盟店舗数は2,373店(前年同期末比62店増)、当四半期の「ビッダーズ」の取扱高は8,066百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
 以上の結果、Webコマース事業の売上高は999,928千円(前年同期比30.1%増)、営業利益は195,955千円(前年同期比15.9%減)となりました。
(注)当四半期よりBtoBマーケットプレイス「ネッシー(NETSEA)」を、その他事業からWebコマース事業へセグメント変更いたしました。
 
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ソリューション事業

 当四半期におきましては、引き続き既存案件に対する取り組みを実施しました。
 以上の結果、ソリューション事業の売上高は77,555千円(前年同期比14.0%増)、営業利益は51,005千円(前年同期比12.2%増)となりました。

その他事業

 当四半期におきましては、平成19年4月25日にソネットエンタテインメント株式会社より、インターネットを利用した航空チケットを中心とする旅行商品の販売、旅行に関連する情報提供を主業務とするスカイゲート株式会社の全株式を取得価額100百万円で取得し、100%連結子会社化いたしました。今後は、スカイゲート株式会社の運営する総合旅行サイトが持つ、リアルタイム空席照会、即時予約、即時決済のワンストップ提供や携帯電話対応といった強みと、株式会社エアーリンクの持つ顧客対応等に対するノウハウを融合し、また、当社グループのPC及び携帯電話上のインターネットサービスにおける総合的な集客力を活かすことで、旅行代理店事業におけるシナジー効果を最大限発揮すべく、事業を展開してまいります。
 また、保険代理店事業に関しては、平成19年4月にオンライン保険の総合Webサイト「総合保険センター」を開設し、6月より「モバゲータウン」と連携した携帯サイト上での保険サービスの提供を開始しました。
 以上の結果、その他事業の売上高は257,661千円、営業損失は242,984千円となりました。
(注)当セグメントは平成19年3月期第2四半期より新設されたものであるため、前年同期との比較は記載しておりません。

質疑応答

【Q1】 業績予想修正後の中間期の予想と第1四半期の実績を比較すると、売上・利益ともに第1四半期と第2四半期がほぼ横這いという予想になっています。第1四半期で特殊な売上があったのか、あるいは逆に第2四半期に特殊要因があって売上・利益が横這いになるという理由があるのか確認させてください。
【A1】 第1四半期の売上・利益の伸びの要因としては、特に「動くアバター」の大ヒットがあります。ただし同じようなヒットを出し続けることが出来るかどうかはわからないので、第2四半期も第1四半期と同じベースで拡大するとは考えず、少し固めに考えています。
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【Q2】 アバター販売が思ったよりも良かったということですか。
【A2】 その通りです。
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【Q3】 前回の説明会の時に、今期中にモバゲータウンの会員数1,000万人を目標とするという話がありました。これに対して広告も回数を増やすということで、会員数の増加傾向も変更していると思うのですが、お考えを教えていただきたい。
【A3】 モバゲータウンのユーザ数ですが、(4月25日発表の)前回の事業計画は900万人を前提としており、今回も変わっていません。ユーザ数ではなくモバゲータウンにおける売上要素の伸びについて修正を行っています。必ずしもユーザ数と売上が方程式のように結びついているわけではありません。計画値としては3月末時点で900万人、目標は1,000万人だということを申し上げましたが、やはり1,000万人を1日も早く達成するということに関しては、変化はございません。
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【Q4】 第1四半期の売上の内訳で、「その他事業」が前四半期比で減少していると思います。この理由と今後の動向について説明をいただきたい。
【A4】 「その他事業」は旅行代理店事業と保険代理店事業になりますが、特に保険代理店事業が主に2月と3月、一部4月もありますが、年度末に殆どの売上が上がるような構造になっており、季節要因が非常に大きくなっております。今後新たな、現在の季節要因とは別のパターンをもつような取り組みも徐々に行っていきますが、今年度も第4四半期に大きな売上が上がるということに、あまり大きな変化はないと思われます。
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【Q5】 モバゲータウンの成長は、若干右肩上がりではなく段階で増えているような感じになっています。PVの成長の見方や、ユーザの活動状況についてお答えいただければと思います。
【A5】 利用動向は、会員1人当たりの1日平均PV、投稿日記数、掲示板投稿数、ミニメールの送受信回数、クリエイターの投稿数など全般的に非常に高いレベルにあります。TVCMによって入ってきたユーザとその前のユーザの活動レベルを比較しましても、大きく下がっていることはありません。むしろアバターを「大人買い」しているというユーザが増えており、利用度合いの傾向については心配しておりません。PVの成長については、ユーザの中には高校生や大学生も多いものですから、夏休みや春休みはPVが非常に上がります。もちろんCMをやっているかやっていないかも大きな影響を受けますが、大まかなトレンドとしては、非常に健康的な成長をしているのではないかなと思っております。
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【Q6】 モバゲータウンの規模の拡大と共に、リスクも考えなければいけないと思っているのですが、考えられるリスクやリスクをヘッジするための施策等、始めているものがあればお聞かせいただきたい。
【A6】 モバゲータウンは、やはり若いユーザが多いので、色々なリスクを気にしているところであります。
サイト内での誹謗中傷・喧嘩・いじめもあり得ますし、男女の出会いに活用されることもあり得ます。さらに物の売買自体を禁止しておりますが、違法な物の売買の連絡に使われるというような可能性もございます。
いずれも24時間・365日でのサイトのパトロールの実施に加え、メールなどのサンプリング抽出やユーザからの通報等により対応しております。悪質な場合には、強制退会していただくこともあります。
少数のネガティヴな事件でモバゲータウン全体が否定されることがないように、バランスを見て、モバゲータウンはこんな風に使われています、ということも発信しながら運営していきたいと思っております。
また、カスタマーサービスの体制面の強化に加えて、経営トップとしても健全コミュニティー委員会というものを定期的に開催しまして、その期間にあった事柄を委員会としてレビューし、私自身も把握すると共に、適切な指示をしております。また、モバゲータウンだけではなく、他の似たようなサービスにおける事件の報道についても、定期的に全ておさらいをして、当社サービスでそうした事件が起こるリスクや起こった場合の対策のシミュレーション等をしております。
モバゲータウンは当社の一番の企業価値の源泉になっておりますので、相当なコストと経営陣のリソースを投入してリスク管理を徹底してまいりたいと思います。
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【Q7】 アバターの大ヒットについて、何が良かったのか分析されていらっしゃったらご解説いただきたい。
【A7】 アバターの大ヒットは、なかなか分かりにくいものも多いのですが、やはり若い社員の感性で全て現場からの発案となっており、ユーザの声も反映して楽しいものを作っているというところです。アバター自体は非常に安価に作れるものです。非常に低いコストで色々と作って試してみることが出来るのも、ひとつのポイントなのではないかと思っております。今回大ヒットしたのは、アバターが動くというものですが、非常にユーザに喜んでいただきました。また、「動くアバター」をモバゴールドで直接買うのではなく、アバターを合成すると「動くアバター」に変わる可能性があるといった遊びの要素も、大ヒットした要因のひとつとなっていると思います。
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【Q8】 モバゲータウンに対する広告主、特にナショナルクライアントの見方が、この半年から1年でどのように変わっていたのかご解説いただきたい。
【A8】 昨年末から大きく変化していると感じています。まず携帯での広告出稿、あるいは携帯でのキャンペーンということに対して、非常に前向きになっていらっしゃいます。その中でもモバゲータウンは、これまでのキャンペーンが大成功し、着実に、確実に成果が出ているということもあり、まず新しいことをチャレンジしようというナショナルクライアントから順番に試していただいているところがございます。
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【Q9】 海外のモバイルSNSでは、アプリケーションをダウンロードするクライアント型のものが多いが、こういったサービス形態については、どのように考えていますか。
【A9】 いまのところはプランにはないですね。例えば上期中に何か出てくるとか、対応するというようなことはないです。
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【Q10】 今後携帯電話に色々新しい機能が乗ってくるということが想定される中で、モバゲータウンはどういったサービス展開になっていくのか、開発状況や投資金額、機能についての考え方を聞かせて欲しい。
【A10】 ユーザが600万人以上いらっしゃるので、たくさんのユーザが楽しんでいただける内容にしたいと思っております。機能の高度化、端末の搭載ソフトの高度化、通信スピードの向上いった進化を見据えて、できることを全て視野に入れてサービス展開を考えています。ただし、非常に戦略的なことでもありますので、今後実際に展開されるサービスを見てご判断いただきたいと思っております。
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【Q11】 投稿コンテンツの商品展開の際には、どういった形で収入をとるのか、投稿されたユーザとのレベニューシェアなどがあるのか、といったところをご説明していただきたい。
【A11】 詳細には非常にセンシティヴな部分なのでお話できないのですが、サイト内でデジタルコンテンツとして販売するほか、パッケージ化してサイト外で販売するということも十分に考えられます。その辺りの動きについては、次の2四半期中に概要くらいはお話できるかもしれないですね。
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【Q12】 アバターも利用した広告キャンペーンとのタイアップが、アバター関連の収入を押し上げる要因になるかということをお伺いしたい。
【A12】 広告キャンペーンは、ユーザがモバゴールドを払って何かを買うというよりも、逆にそのキャンペーンに参加することによって、モバゴールドをもらうというものが通常ですので、それほど大きくアバター収入を押し上げる、ということにはなりません。ただ、イオンさんとのキャンペーンのように、モバゴールドを用いてアバターを買って初めてコンテストに出られるというものでも、6万人も参加しており、キャンペーン企画によっては、アバター収入を押し上げる効果・可能性は十分にあるのかな、とは思っております。
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【Q13】 今後アバター関連の売上が大きくなっていくに従って、サイト内で擬似通貨を扱うことについて、当局から指摘を受けたりするというリスクについては、どう考えていらっしゃいますか。
【A13】 モバゴールドは換金性はなく、通貨価値を持たせているものではありません。このモバゴールドを活用してモバゲータウン内でどのように遊ぶかという話ですので、いまのところ当局からご指摘をいただいたことはありません。その辺りも気をつけて推進してまいりたいと思います。
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【Q14】 広告予算についてですが、業績の動向を加味して広告戦略の変更があれば教えてください。
【A14】 今年の2月・3月に実施した規模のキャンペーンを今年度は2回程行うというのが、当初の計画でしたが、足元の非常に好調な勢いを最大限活かしたいと考えており、またTVCMの効果も非常に良いため、回数を増やすことを検討中であります。

Q2

国内のインターネット市場は、PCについてはブロードバンド(高速インターネット回線)、携帯電話については高速データ通信や定額料金制の普及等を背景に成長過程にあります。平成19年6月末には、FTTH、DSL等のブロードバンド契約数は2,715万回線となり、インターネット接続サービス契約数の86.0%を占めております(総務省調べ)。また、平成19年9月末現在、高速データ通信が可能な第三世代携帯電話加入者数は7,932万人となり、加入者全体の79.9%を占めております(電気通信事業者協会調べ)。
 このような状況の下、当社グループは当中間期におきまして、モバイル事業、Webコマース事業を中心に、引き続き規模の拡大に取り組みました。
 モバイル事業は、携帯ゲーム&SNS「モバゲータウン」を中心に、アフィリエイトネットワーク「ポケットアフィリエイト」、携帯電話オークション「モバオク」(「auオークション」を含む。以下同じ。)等がいずれも好調に推移し、売上、利益が引き続き大幅に伸長いたしました。
 Webコマース事業は、携帯電話向け総合ショッピングサイト「ポケットビッダーズ」及びeショッピングモールサイト「au Shopping Mall」や、「モバゲータウン」と連動した携帯電話向け総合ショッピングサイト「モバデパ」といった、モバイル分野の強化に継続して取り組み、好調に推移いたしました。
 以上の結果、当中間期のグループ総取扱高(注)は56,222百万円(前年同期比19.7%増)となり、また、当社グループの売上高は12,008百万円(前年同期比124.8%増)、営業利益は4,735百万円(前年同期比157.2%増)、経常利益は4,818百万円(前年同期比157.5%増)、中間純利益は2,371百万円(前年同期比126.1%増)となりました。
(注)グループ総取扱高は、当社グループが運営するマッチングサービスにおける売買成立高の合計額であり、 「ビッダーズ」及びその提携サイト、「ポケットビッダーズ」、「au Shopping Mall」、「モバデパ」、「モバオク」、「auオークション」、「モバコレ」、「ネッシー(NETSEA)」、株式会社エアーリンク(旅行取扱高)、「スカイゲート」を集計対象としております。

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モバイル事業

 「モバゲータウン」は、引き続きテレビコマーシャルを中心とした積極的な広告宣伝活動等により会員基盤の拡充を図り、当中間期末の会員数は743万人へと拡大いたしました。また、平成19年8月には月間142億ページビューに達しました。加えて、ユーザの支払方法の利便性の向上を図り、課金手段を多様化したほか、複数のプレイヤーが同時に参加できるオンラインロールプレイングゲームの投入や人気キャラクターのアバター販売を開始しました。さらに、コンテンツマッチ型の広告を導入するなど、「モバゲータウン」の収益拡大を図ってまいりました。
 「ポケットアフィリエイト」は、「モバゲータウン」、「モバオク」等の巨大なトラフィックを有する自社媒体との連携強化による売上は順調に拡大しました。また、モバイル広告市場及びアフィリエイトサービスに対する需要の拡大や営業の強化により、他社媒体の売上も復調の兆しにあります。
 「モバオク」は、有料会員数の順調な増加により、課金売上及び広告売上が堅調に推移いたしました。
当中間期末の有料会員数は94万人(前年同期末比21万人増)となりました。
 「モバコレ」は、季節的な要因もあるなか、販売商品の品揃えの充実を図るとともに在庫管理体制を強化し、男性向け商材の強化等による新規ユーザ層の開拓に注力いたしました。
 電子商取引に係る収納代行サービスを提供する株式会社ペイジェントは、決済エスクローサービス「モバペイ」の推進に加え、他のECサイト等への決済サービスの提供を本格的に開始し、当社グループ外のEC事業者による利用の拡大に取り組みました。
 以上の結果、モバイル事業の売上高は9,279百万円(前年同期比177.8%増)、営業利益は5,045百万円(前年同期比230.9%増)となりました。
 

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Webコマース事業

 当中間期におきましては、引き続きモバイル分野の「ポケットビッダーズ」及び「au Shopping Mall」が好調に推移いたしました。モバイル分野においては、携帯電話向け総合ショッピングサイト「モバデパ」の強化が功を奏し、「ポケットビッダーズ」及び「au Shopping Mall」と並ぶ中核へと成長いたしました。また、「ビッダーズ」の店舗獲得キャンペーンを実施し、基盤の強化及び拡大に努めてまいりました。
 以上の結果、当中間期のWebコマース事業の売上高は2,109百万円(前年同期比32.3%増)、営業利益は488百万円(前年同期比4.9%減)となりました。
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ソリューション事業

 当中間期におきましては、引き続き既存案件に対する取り組みのみ実施しました。
 以上の結果、当中間期におけるソリューション事業の売上高は116百万円(前年同期比11.3%減)、営業利益は60百万円(前年同期比27.5%減)となりました。

その他事業

 当中間期におきましては、旅行代理店事業及び保険代理店事業を主業務とする株式会社エアーリンクと、平成19年4月に100%子会社化した総合旅行サイトを運営するスカイゲート株式会社との連携を強化してまいりました。また、新サービスの立ち上げにも着手いたしました。
 以上の結果、当中間期におけるその他事業の売上高は501百万円、営業損失は438百万円となりました。
(注)当セグメントは、平成19年4月にスカイゲート株式会社が新たに含まれたことにより、当セグメントの構成が大きく変更されたため、前年同期との比較は記載しておりません。

質疑応答

【Q1】e コマース等、年末商戦等で収入が伸びると思われるにも関わらず、業績予想を据え置いた理由を教えてください。
【A1】7月に上方修正したばかりであり、業績予想を更に見直すための根拠、確固たる数字を申し上げる準備が現時点においては難しいと判断したためです。
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【Q2】アバターの売上は四半期で10 億円程だと思われますが、購入人数を教えてください。
【A2】アバターの購入人数は公表しておりませんが、モバゴールドを利用して購入する新規ユーザも含めれば殆どの方がアバターを活用されています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【Q3】コンテンツマッチ広告の売上は、モバゲーの売上の何割にあたりますか?
【A3】7月末に一部のニュースのコンテンツのみから始め、導入としてはまだ初期段階であります。
当四半期としては、5千万円程の売上ですが、概ね9月の数字です。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【Q4】新規事業の計画を教えてください。
【A4】サービスの投入までお待ちいただければと思います。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【Q5】下期の広告宣伝費の予算を教えてください。
【A5】下期は、ポイント等の販促費込みで、全体で20 億強、モバゲーで10~11 億円を予算として組んでいます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【Q6】モバゲータウンの年代別属性では、年代が高くなるにつれて、支払う金額は増える傾向にありますか?
【A6】年代別の支払金額は公表しておりませんが、雑駁な傾向としては、年代が高くなるとアバターを直接「大人買い」する割合は多くなっております。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【Q7】検索エンジンの収益化はいつ頃になりますか?
【A7】今のところ規模が小さいトラフィックでのトライアルですが、すでに検索連動型の広告を始めており、仕組みとしては整っております。今後ユーザ動向に対応したチューニングをしつつ、本格的な運用の開始を決めてまいりたいと思っております。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【Q8】オーバーチュアのスポンサードサーチを使われているのでしょうか?
【A8】コンテンツマッチ広告もスポンサードサーチの広告もオーバーチュアさんのエンジンを使っております。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【Q9】クラブビッダーズの店舗数が2,596 店に増えた要因は、新規出店キャンペーンと伺いましたが、モバイルへの出店キャンペーンという認識で良いでしょうか。また、前年とどれぐらい増えたのか等を具体的な数字でお願いします。
【A9】ビッダーズでは、店舗さんはクラブビッダーズに参加していただくと、基本的なプランとして、PCと携帯のどちらにも自動的に出品できる仕組みとなっています。キャンペーンは、基本的なプランとして月額手数料が5万円だったものを2万円にし、その分売上手数料・取扱手数料を少し値上げする内容となっております。
店舗数は、昨年の9月末時点では2,300 店程度で、今年の6月末が2,373 店と2,300 台で推移しておりますので、本キャンペーンによって、拡大に転じることが出来たという認識でおります。
又、キャンペーンは継続しておりますので、店舗数を更に大幅に拡大したいと思っております。
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【Q10】キャンペーンによって増えた出店者は、PC版とモバイル版のどちらにも出店していると捉えて良いでしょうか。
【A10】PC版とモバイル版の両方に出店される方が殆どです。やはり、モバイルのe コマースならビッダーズという認識が店舗さんや市場に浸透しつつあり、概ね両方に出店されています。
狙いはモバイルのe コマースということです。
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【Q11】アフィリエイトに関しては、伸びがややスローダウンしたという印象を受けますが、クリック数は鈍化傾向で単価は上がってきているという認識で良いのでしょうか。
【A11】具体的な数字は開示しておりませんが、基本的には、他社媒体が伸びに転じたことはネットワークとして非常に重要ですので、むしろ明るい兆しという風に捉えております。
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【Q12】アフィリエイトの仕組みですが、一度登録したサイトから退会して再度入ってもモバゴールドはもらえないという仕組みになっているのでしょうか?
【A12】退会した後に、再入会することによってモバゴールドを得るというゲーミングが起こるような仕組みにはしておりません。
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【Q13】タイアップ、バナーに関して教えてください。2Qは1Qと比較してナショナルクライアントの売上が落ちて、バナーの売上が増えたのではないですか?
【A13】ナショナルクライアントさんのタイアップは引き続き順調でありまして、減っているということはありません。純広の中でもナショナルクライアントさんの割合は多くなってきております。
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【Q14】業種として今占めているのはモバイル系が多いのでしょうか、それとも流通系が増えているのでしょうか。その辺りのイメージを頂けないでしょうか。
【A14】純広の中ではモバイルコンテンツ系が多いですが、EC・人材・教育なども多いです。純広の中で10%以上というとこれらの業種になります。タイアップの方では、飲料系等が多いです。
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【Q15】コンテンツマッチ、スポンサーサイト、いずれもオーバーチュアさんと組んでいますが、収益面・レベニューシェアのところで判断されたのかどうか。他にオーバーチュアを選ばれた理由があれば教えてください。
【A15】今回オーバーチュアさんを選んだのは、レベニューシェアも含めて条件の良いところを選んだためです。我々としては、基本的にはそのトラフィックから得られる収益を最大化することと、ユーザさんの満足度を加味して選びたいと思っております。その時その時、ベター/ベストな判断をしたいと思っております。
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【Q16】検索サービスに関してですが、現時点において、グーグルやオーバーチュアの検索エンジンをそっくり導入してしまうのと、DeNAが開発したものとどのような違いがあるのか。それをDeNA独自でチューニングしていくのと、他社のものと、ユーザのメリットやDeNAの収入等のメリット等でどんな違いが出てくるのか教えてください。
【A16】検索が集中し易いサイトに関しては、ピンポイント率を上げるということをひとつの差別化のポイントとして開発してきていました。どちらかというと、裾野の細かいところというよりも、検索が集中するところに関するピンポイント率に関して、他社に抜きん出たいというのがひとつありました。そこはある程度実現できているのではないかと思います。また、サイトの検索・ブログ・動画・静止画と、横断的に一発で出てくるというのは、見ている側からも使い易いのではないかと思います。現時点ではこの2つのポイントを重視しております。
自社開発にこだわった理由は、ユーザの利用パターンを見て、モバゲーユーザーに特化してチューニングしていく、機能や特性を磨き込んでいくというのが最も重要であると考えたことによります。自社開発にこだわっておりますので、これから差が出てくると考えております。それがどういう差なのかというのは、今、まさに利用のパターンの分析に入っており、且つ極めて戦略的なことですので、この場で申し上げるのは控えさせて頂きます。
【Q17】今後のモバゲータウンの新サービスに関して、「外部の人に開放して新サービスを共に開発していく」、「レベニューシェアで行う」、「SNSのプラットフォームをオープン化することで、色々なサービスを導入し易くし、より利用を活発にする」等を必要性も踏まえて考えているのかどうか教えてください。
【A17】ユーザさんが自由にコンテンツを載せられるという形までは、現時点においては考えてはおりません。ただ、MORPG等もパートナーさんに開発して頂いておりますし、収益シェアの形も既にございます。他社さんの開発力を活用して、モバゲーのコンテンツのリッチ化、媒体力の強化を加速度的に進めていきたいと思っています。
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【Q18】人件費が伸びたのは、増員によるものだけなのでしょうか、教えてください。
【A18】3月末326人だった正社員が410人ということで、人数的にもかなり大きくなっておりますが、加えて、中間期から賞与の引当を始めております。

Q3

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モバイル事業

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Webコマース事業

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ソリューション事業

その他事業

質疑応答

Q4

国内のインターネット市場は、PCについてはブロードバンド(高速インターネット回線)、携帯電話については高速データ通信や定額料金制の普及等を背景に成長過程にあります。平成19年12月末には、FTTH、DSL等のブロードバンド契約数は2,830万回線となり、インターネット接続サービス契約数の87.2%を占めております(総務省調べ)。また、平成20年3月末現在、高速データ通信が可能な第三世代携帯電話加入者数は8,805万人となり、加入者全体の85.7%を占めております(電気通信事業者協会調べ)。
このような状況の下、当社グループは当期におきまして、携帯電話向けのサービスの成長が加速し、売上、利益が引き続き大幅に伸長いたしました。
特に、携帯総合ポータルサイト「モバゲータウン」に関しては、会員基盤の強化により媒体力が成長するとともに、収益力も一段と向上していることから、当社グループ全体の業績を牽引いたしました。
また、アフィリエイトネットワーク「ポケットアフィリエイト」、携帯電話オークション「モバオク」(「auオークション」を含む。以下同じ。)、携帯電話専用ファッション系ショッピングサイト「モバコレ」、携帯電話向け総合ショッピングサイト「モバデパ」等も「モバゲータウン」との連携を強化し、積極的にトラフィックを誘導することにより、順調に成長いたしました。
以上の結果、当期のグループ総取扱高(注)は120,046百万円(前期比15.4%増)となり、また、当社グループの売上高は29,736,354千円(前期比109.7%増)、営業利益は12,662,252千円(前期比181.0%増)、経常利益は12,820,247千円(前期比177.4%増)、当期純利益は6,776,240千円(前期比166.9%増)となりました。
なお、当社は平成19年12月に東京証券取引所マザーズから市場第一部へ市場変更いたしました。
 
(注)グループ総取扱高は、当社グループが運営するマッチングサービスにおける売買成立高の合計額であり、「ビッダーズ」及びその提携サイト、「ポケットビッダーズ」、「auショッピングモール」、「モバデパ」、「モバオク」、「auオークション」、「モバコレ」、「ネッシー(NETSEA)」、株式会社エアーリンク(旅行取扱高)、「スカイゲート」を集計対象としております。

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モバイル事業

「モバゲータウン」は、テレビコマーシャルを中心とした積極的な広告宣伝活動等による会員基盤の拡充を図り、当期末の会員数は987万人(前期末比545万人増)へと拡大し、月間179億ページビュー(平成20年3月)を誇る国内最大級のモバイルメディアとして順調に成長してまいりました。モバイルメディアとしての媒体価値の向上により、収益力も拡大し、広告関連売上やアバター関連売上が大幅に伸長いたしました。広告関連売上に関しては、大手広告主との共同タイアップ企画や、その他広告販売の売上が好調に推移し、加えて検索連動型・コンテンツ連動型広告等を導入するなど、サイトの特性を生かした多様な広告商品の提供を実現してまいりました。アバター関連売上に関しては、人気キャラクターも含めた商品の多様化やアバター関連イベント等、ユーザのアバター等に対する需要拡大施策を継続的に展開するとともに、ユーザの支払方法の利便性の向上を図り、課金手段を多様化する等、主要な収益源として売上を大きく拡大いたしました。また、投稿系コンテンツ「クリエイター」に関しては、アーティストやクリエイターを目指すユーザを支援する企画を開催し、書籍化等の商品化を開始するなど、新たな収益源の創出に
も着手いたしました。さらに、テレビ連動型投稿企画等の新たな試みを実施するとともに、サイト検索サービス、ニュース、天気、乗換案内等の実用系、情報系サービスを本格的に開始し、モバイルポータル戦略を一層推し進めてまいりました。
また、サイトの健全性の維持に対する社会的な要請が高まりを見せている中で、青少年の保護をより強化することを目的に、サイトを利用する上でのマナーや注意事項等をより一層明確に表示し、若年層におけるコミュニケーションの機能等を制限するとともに、モニタリングシステム等の強化やサイトパトロール等のための人員体制の増強など、システム面、人員面双方において監視体制を大幅に強化し、健全性維持の取り組みを実施してまいりました。
「ポケットアフィリエイト」は、当期末の累積媒体主数が49万(前期末比10万増)となり、アフィリエイトネットワークとしての規模を引き続き拡大いたしました。特に、「モバゲータウン」等の巨大なトラフィックを有する自社媒体との連携強化による売上が大きく拡大するとともに、営業の強化等により、他社媒体の売上も回復基調にあり、アフィリエイトネットワーク全体として引き続き売上が拡大いたしました。
「モバオク」は、課金手段の多様化や「モバゲータウン」との連携強化等により、当期末の有料会員数は108万人(前期末比22万人増)となり、課金売上等が順調に推移いたしました。また、期末出品数は327万品(前期末比44万品増)、当期における取扱高は72,960百万円(前期比7.2%増)となり、当社グループ内で最大のマーケットプレイスとして拡大を続けてまいりました。
「モバコレ」は、販売商品の品揃えの充実を図るとともに、「モバゲータウン」等から積極的な集客を実施し、加えて、ブランドとのコラボレーションによる限定商品販売や雑誌連動型通販企画等にも取り組み、順調に売上を拡大してまいりました。また、仕入れ形態の変更や在庫管理体制の強化等により、営業利益の改善に取り組みました。
電子商取引に係る収納代行サービスを提供する株式会社ペイジェントは、「モバオク」向けに導入した決済エスクローサービス「モバペイ」の利用促進に積極的に取り組んでまいりました。加えて、当社グループ内の他サービスへの導入を拡大するとともに、当社グループ外のEC事業者等への決済サービスの提供を本格的に実施してまいりました。
海外事業に関しては、中華人民共和国において携帯電話専用無料SNSサイト「加加城」の試験サービスを実施しており、中国市場のニーズに合致したサービス展開に向けた取り組みを慎重に進めております。
また、平成20年1月に100%出資子会社DeNA Global,Inc.を米国に設立いたしました。英語圏を対象に、グローバルな携帯電話向けサービスの事業展開を行っていくことを計画しております。
以上の結果、モバイル事業の売上高は23,637,813千円(前期比162.2%増)、営業利益は13,152,744千円(前期比225.6%増)となりました。

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Webコマース事業

当期におきましては、引き続き携帯電話向け総合ショッピングサイト「ポケットビッダーズ」、eショッピングモールサイト「auショッピングモール」及び「モバデパ」などのモバイル分野が好調に推移いたしました。
また、株式会社ファミリーマートとの共同開発によるスイーツ販売を推し進めました。年間を通じてファミリーマート店頭での販売を実施することで、オークション&ショッピングサイト「ビッダーズ」の知名度向上にも寄与いたしました。加えて、「ビッダーズ」の新規出店キャンペーンプランによる店舗数の大幅な拡充により、マーケットプレイスとしての基盤の強化及び拡大に努めてまいりました。
当期末の「ビッダーズ」の会員数は763万人(前期末比211万人増)、期末出品数は383万品(前期末比132万品増)、ショッピングサービスを提供する有料法人会員組織「クラブビッダーズ」加盟店舗数は3,313店(前期末比996店増)、当期の「ビッダーズ」の取扱高は35,001百万円(前期比16.4%増)となりました。
以上の結果、Webコマース事業の売上高は4,488,457千円(前期比29.9%増)、営業利益は1,100,600千円(前期比15.8%増)となりました。
(注)当期よりBtoBマーケットプレイス「ネッシー(NETSEA)」を、その他事業からWebコマース事業へセグメント変更いたしました。
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ソリューション事業

当期におきましては、引き続き既存案件に対する取り組みのみ実施いたしました。
以上の結果、当期におけるソリューション事業の売上高は316,367千円(前期比42.2%減)、営業利益は150,371千円(前期比34.7%減)となりました。

その他事業

当期におきましては、平成19年4月にソネットエンタテインメント株式会社より、インターネットを利用した航空チケットを中心とする旅行商品の販売、旅行に関連する情報提供を主業務とするスカイゲート株式会社の全株式を取得し、100%連結子会社化いたしました。また、スカイゲート株式会社はインターネット旅行事業を強化・拡大し、多様化する旅行者やインターネット利用者のニーズに応えていくため、平成20年2月に、株式会社地球の歩き方T&Eより格安航空券販売サイト「アルキカタ・ドット・コム」における格安航空券販売事業に関する事業譲渡契約を締結し、平成20年4月に事業譲受を実施いたしました。
なお、旅行代理店事業につきましては、スカイゲート株式会社の運営する総合旅行サイトが持つ、リアルタイム空席照会、即時予約、即時決済のワンストップ提供や携帯電話対応といった強みと、株式会社エアーリンクの持つ国際・国内航空券やパッケージツアーの予約・販売をはじめとする旅行代理店事業のノウハウを融合し、両社の経営資源を集中し効率化を図ることを目的に、平成20年3月に株式会社エアーリンクを存続会社とする吸収合併を実施いたしました。
保険代理店事業につきましては、株式会社エアーリンクと当社グループの持つ資産を活かした事業展開を実施してまいりました。
また、新たな事業軸の模索も引き続き検討しており、中高年向けSNS「趣味人倶楽部」等の新規事業にも着手いたしました。
以上の結果、当期におけるその他事業の売上高は1,293,716千円(前期比10.9%増)、営業損失は845,910千円となりました。
(注)当セグメントは、平成19年4月にスカイゲート株式会社が新たに含まれたことにより、当セグメントの構成が大きく変更されたため、営業損失に関して前期との比較は記載しておりません。

質疑応答

【Q1】
第4四半期のモバゲータウンの広告関連の売上が第3四半期と比較して、さほど伸びていない要因について教えてください。
【A1】
広告関連売上に関しては、第3四半期が約10億円で第4四半期が約11億円でした。第3四半期に大型のタイアップ広告があったため、反動がありましたが、引き続き純広告の売上は順調に拡大しており、ポジティブに受け止めています。

【Q2】
モバゲータウンの売上に関して、成果報酬型広告とアバター直接購入の売上の成長トレンドについて教えてください。
【A2】
成果報酬型広告とアバター直接購入を合計したアバター関連の売上について、成長は継続しています。但し、第3四半期のような前四半期比+50%の急激な成長というよりは、安定した成長ととらえています。

【Q3】
今期の売上予想数値の内訳、特にモバゲータウンの広告関連の売上予想について教えてください。
【A3】
事業計画の前提としては、モバイル事業が350億円、その内モバゲータウンが240億円と想定しています。また、モバゲータウンの売上構成の中で、純広、タイアップ、検索・コンテンツ連動型広告等を含めた広告関連売上は、当期中に安定的に3割を超えるよう拡大したいと考えています。

【Q4】
今期業績予想(通期)の営業利益率が、直近の第3四半期、第4四半期のトレンドと比べて低い印象を受けるが、特別な費用等を見込んでいるのでしょうか?
【A4】
営業利益率は2007年度通期と同程度で考えています。特別な費用等を見込んでいるわけではないですが、モバゲータウンのコンテンツ・サービスの充実には重点的に取り組みたいと考えています。

【Q5】
モバゲータウンのゲームポータル関係の売上について、どの程度業績予想に折り込んでいるのでしょうか?
【A5】
モバゲータウンの売上予想の内訳については公開しておりません。

【Q6】
モバゲータウンの広告関連売上の内、検索・コンテンツ連動型広告の売上を教えてください。
【A6】
第3四半期と比較して1割程度の微増です。なお、配信システムの変更等への対応に多少時間がかかっているという要因もあります。

【Q7】
新潟カスタマーサポートセンターを含めた、今期のモバゲータウンのサイトパトロール等の費用について教えてください。
【A7】
2007年度(通期)は人件費、家賃等の直接経費として4億円強でした。今期は、4.5億円程度の増加見込みで、8.5億円程度を想定しています。第3四半期説明会時に、通期で3~4億円程度増加見込みと説明しましたが、健全化に向けた取り組みとして、新潟カスタマーサポートセンターの設立、人材募集が順調に前倒しで進んでいるためです。

【Q8】
モバゲータウンから誘導されているモバデパの売上はどのサービス区分に計上されているのでしょうか?
【A8】
ビッダーズの売上(Webコマース事業)に入っています。「ビッダーズ」、「ポケットビッダーズ」、「auショッピングモール」、「モバデパ」は基本的には同一のプラットフォームを使用しているためです。

【Q9】
投稿小説の出版に関する売上はどのサービス区分等に分類されているのでしょうか?
【A9】
モバイル事業のモバゲータウンの中に入っています。但し、売上規模は現状小さいため、売上構成の開示上は考慮していません。

【Q10】
サイトの健全性強化策について、達成度合いを測定する具体的な数値目標はありますか?また、コストに関する具体的な算出根拠の考え方があれば教えて下さい。また、会社として目標数値を達成できたとしても、何らかのトラブル等が1件でも起こった場合は、外部からどう評価されると考えているのでしょうか?
【A10】
定量的目標はありますが公表する性質のものではないと考えています。また、サイト規模の拡大に応じて費用が増える部分はありますが、システム効率の改善や、人件費、賃料等を踏まえた東京CSと新潟CSの比重の割合などのコスト効率を常に意識してやっています。人数やコストをかけることが誇らしいことではなく、健全性の維持をしっかり行うことが本質であって、同じことをするならば出来るだけコストの低い方を選ぶという改善は続けていきます。外部からみてどう評価されるかについては、ユーザにとって安心して使ってもらえるサービスであることに、我々は全力を尽くすしかないと考えています。

【Q11】
成果登録型広告(CPA型)と検索・コンテンツ連動型広告(CPC型)を比較した場合、前者はクリックした後の成果登録が報酬要件で、後者はクリックのみが報酬要件となっていますが、単価の違いはあるものの、どちらが収益効率が良いと考えているのでしょうか?また、業績の予想数値の中に、本件に関する考え方が反映されているような部分があるのでしょうか?
【A11】
モバゲータウン内において、成果登録型広告(CPA型)はモバゴールドの獲得をフックとした成果報酬型広告モデルであり、検索・コンテンツ連動型広告は純粋な広告として組み入れています。両者は基本的な性格が異なるモデルであり、最終的にはユーザが選択するものですので、収益効率等によって配分を変えるという性質のものではないと考えています。(「広告配信事業としてのポケットアフィリエイトに関して、ネットワークに参加している他社メディアにとって、他の会社が配信している検索・コンテンツ連動型広告(CPC型)の方が収益効率が良いと考え、売上に影響を与えるリスクは考えられるのでしょうか?」との追加のご指摘に関しては、説明会時には回答申し上げませんでしたが「今後アフィリエイターにとって魅力的な様々な広告商品等を幅広く検討していきます。」という点を新たに追加させていただきます。)

【Q12】
今期の業績予想にフィルタリングの影響は織り込まれていないのですか?
【A12】
第三者機関から認定を受け、フィルタリング規制を受けないということが確定したわけではないですが、認定を得られるということを前提に事業計画を作成しておりますので、今期の業績予想にはフィルタリングの原則化による悪影響は今のところ織り込んでおりません。なお、認定されなかった場合は、何らかの影響が出ると思われますので、その際には改めて発表させていただきます。

【Q13】
携帯電話事業者の既存契約者に対するフィルタリングサービスの適用に関して、いつ頃を想定していますか?
【A13】
4月25日の総務大臣要請を受けて、携帯電話事業者さんも発表されていましたが、既存ユーザに対するフィルタリングの適用は当初よりも遅れる見込みのようです。なお、フィルタリングサービスが適用される際は、第三者機関が認定したリストが反映されることとされていますので、それまでに認定をいただけるように全力を尽くします。

【Q14】
昨年の12月に、18歳未満のユーザに対してコミュニケーション機能を一部制限したが、PV等に対する影響はどの程度でしょうか?
【A14】
全般的にPV等が伸びているので、サイト全体に対して大きな影響はありません。但し、ミニメールは機能制限した範囲のユーザのアクティビティレベルには影響がありましたが、想定の範囲内です。

【Q15】
モバゲータウンのアバター直接購入の売上が伸びているが、購入ユーザ数はどのくらいですか?詳細な開示が難しい場合、伸びの要因としては、購入者の裾野が広がっているのか、それとも、一部のコアなユーザが何万円も購入して購入単価を押し上げているのか、どちらなのでしょうか?
【A15】
購入ユーザ数は公表しておりません。売上の伸びの要因として、購入ユーザ数は増えていますが、購入単価に関しては正確な数字を用意しておりません。

【Q16】
ゲーム会社各社と共同開発した本格ゲームの配信で用いるアイテム課金のためにモバコインを導入するとのことですが、従来以上にキャッシュに近いポイントのような方向への意識が強く働き始めたのかということでしょうか?
【A16】
モバゴールドは貨幣価値を持たせないこととしており、お金で直接買うことはできません。一方、モバコインは直接お金で買えますが、キャッシュに近いポイントのような方向へ全体的に大きく考え方がシフトしたわけではありません。これは通常のオンラインゲーム等が行っているようなイメージで、直接的に収益に結びつくゲーム内アイテム課金を当社も行っていこうという新たな収益基盤の構築に向けた取り組みであります。

【Q17】
モバゲータウン以外でパッケージ販売等のゲームビジネスを展開する考えはあるのでしょうか?
【A17】
ゲームは裾野の広い市場ですし、モバゲータウンのユーザとの親和性も高いので強い関心を持っています。その為、ご指摘のパッケージ販売等も含めて幅広く検討して、モバゲータウン内にこだわらず、事業機会を探って行きたいと思っています。

【Q18】
今期業績予想に関して販管費の内訳を教えてください。
【A18】
今期業績予想の販管費の内訳については公表しておりません。但し、内訳の割合に関して、大きく変化する予算を組んだ訳ではありません。

【Q19】
業績予想では当期純利益が経常利益に対して50%となっており、税率が高めに設定されているようですが、何か特別損益を想定しているのでしょうか?
【A19】
詳細が未定ですので単純に半分にいたしました。具体的な特別損益を想定しているということではありません。