ディー・エヌ・エー決算2009

Last-modified: 2010-09-27 (月) 22:17:45

期首計画

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部門別

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2009年2009年2009年2009年2009年2009年2009年2009年
売上Q1Q2Q3Q4ターム売上Q1Q2Q3Q4
モバイル事業(千円)7,430,19214,533,21922,143,63830,729,729モバイル事業(千円)7,430,1927,103,0277,610,4198,586,091
Webコマース事業 (千円)1,207,1512,466,7703,901,0345,287,367Webコマース事業 (千円)1,207,1511,259,6191,434,2641,386,333
その他事業(千円)372,557702,3471,050,9981,590,237その他事業(千円)372,557329,790348,651539,239
消去又は会社(千円)----消去又は会社(千円)----
売上高(千円)9,009,90117,702,33727,095,67037,607,334売上高(千円)9,009,9018,692,4369,393,33310,511,664
利益利益
モバイル事業(千円)4,403,9777,951,17011,968,94416,249,061モバイル事業(千円)4,403,9773,547,1934,017,7744,280,117
Webコマース事業 (千円)293,370613,524989,2591,350,849Webコマース事業 (千円)293,370320,154375,735361,590
その他事業(千円)-158,425-296,254-470,024-614,066その他事業(千円)-158,425-137,829-173,770-144,042
消去又は会社(千円)-268,800-547,329-804,440-1,142,481消去又は会社(千円)-268,800-278,529-257,111-338,041
営業利益(千円)4,270,1217,721,11111,683,73815,843,362営業利益(千円)4,270,1213,450,9903,962,6274,159,624
経常利益(千円)4,337,9197,845,56811,872,61616,099,451経常利益(千円)4,337,9193,507,6494,027,0484,226,835
当期純利益(千円)2,395,6694,303,9116,524,1577,956,058当期純利益(千円)2,395,6691,908,2422,220,2461,431,901

Q1

国内のインターネット市場は、PCについてはブロードバンド(高速インターネット回線)、携帯電話については高速データ通信や定額料金制の普及等を背景に成長過程にあります。平成20年3月末には、FTTH、DSL等のブロードバンド契約数は2,874万回線となり、インターネット接続サービス契約数の87.9%を占めております(総務省調べ)。また、平成20年6月末現在、高速データ通信が可能な第三世代携帯電話加入者数は9,083万人となり、加入者全体の87.6%を占めております(電気通信事業者協会調べ)。
このような状況の下、当社グループは当第1四半期連結会計期間におきまして、携帯電話向けのサービスを中心に事業展開を実施してまいりました。
特に、携帯総合ポータルサイト「モバゲータウン」を収益、トラフィックの中核とし、アフィリエイトネットワーク「ポケットアフィリエイト」、携帯電話オークション「モバオク」(「auオークション」を含む。以下同じ。)、携帯電話専用ファッション系ショッピングサイト「モバコレ」、携帯電話向け総合ショッピングサイト「モバデパ」等も「モバゲータウン」との連携を引き続き強化することで、サービス間シナジーの最大化を目指してまいりました。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間のグループ総取扱高(注)は30,606,866千円(前年同期比8.8%増)となり、また、当社グループの売上高は9,009,901千円(前年同期比60.7%増)、営業利益は4,270,121千円(前年同期比109.3%増)、経常利益は4,337,919千円(前年同期比108.0%増)、四半期純利益は2,395,669千円(前年同期比133.7%増)となりました。
(注)グループ総取扱高は、当社グループが運営するマッチングサービスにおける売買成立高の合計額であり、「ビッダーズ」及びその提携サイト、「ポケットビッダーズ」、「auショッピングモール」、「モバデパ」、「モバオク」、「auオークション」、「モバコレ」、「ネッシー(NETSEA)」、株式会社エアーリンク(旅行取扱高)を集計対象としております。

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モバイル事業

「モバゲータウン」の当第1四半期連結会計期間末の会員数は1,078万人(前年同期末比474万人増)となり、1,000万人を超える国内最大級のモバイルメディアとして会員基盤を強化してまいりました。モバイルメディアとしての媒体価値の向上により、大手広告主との共同タイアップ企画や、その他広告販売の売上が好調に推移してまいりました。また、幅広い年齢層のユーザに対するサービスの充実及び新規収益源の創出を図るため、大人向けゲームコンテンツ「モバカジノ」やゲーム会社各社と共同開発したアイテム課金型ゲーム等の配信を開始し、ゲーム分野を中心とするサービスの強化を実施してまいりました。
また、サイトの健全性の維持に対する社会的な要請が高まりを見せている中で、青少年の保護をより強化することを目的に、モニタリングシステム等の強化やサイトパトロール等のための人員体制の増強など、システム面、人員面双方において監視体制を強化し、健全性維持の取り組みを継続して実施してまいりました。
「ポケットアフィリエイト」は、当第1四半期連結会計期間末の累積媒体主数が51万(前年同期末比7万増)となり、アフィリエイトネットワークとしての規模を引き続き拡大し、営業の強化等により他社媒体の売上が引き続き伸長してまいりました。加えて、検索連動型・コンテンツ連動型広告等の携帯電話向けP4P(Pay for Performance)広告ネットワーク「ポケットマッチ」のサービスを開始し、既存のネットワーク力を活かした総合的な広告配信事業の強化に着手いたしました。
「モバオク」の当第1四半期連結会計期間末の有料会員数は110万人(前年同期末比20万人増)となり、課金売上等が順調に推移いたしました。また、当第1四半期連結会計期間末の出品数は332万品(前年同期末比45万品増)、当第1四半期連結会計期間における取扱高は17,977,107千円(前年同期比3.8%増)となりました。
「モバコレ」は、引き続き販売商品の品揃えの充実を図るとともに、男性向け商材を扱うコーナーを独立させ、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの提供するiモード公式サイトに登録されました。加えて、女性向けカジュアルブランド系ショッピングサイトを新たに開設する等、ユーザの趣向に沿った販売戦略の展開に着手いたしました。
電子商取引に係る収納代行サービスを提供する株式会社ペイジェントは、「モバオク」向けに導入した決済エスクローサービス「モバペイ」を含めた当社グループ内のサービスにおける利用促進に継続的に取り組んでまいりました。加えて、当社グループ外のEC事業者等による利用の拡大にも継続的に取り組んでおり、営業損益が改善基調にあります。
以上の結果、モバイル事業の売上高は7,430,192千円(前年同期比73.9%増)、営業利益は4,403,977千円(前年同期比96.8%増)となりました。

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Webコマース事業

当第1四半期連結会計期間におきましては、引き続き携帯電話向け総合ショッピングサイト「ポケットビッダーズ」、eショッピングモールサイト「auショッピングモール」及び「モバデパ」などのモバイル分野が好調に推移いたしました。
また、オークション&ショッピングサイト「ビッダーズ」の新規出店キャンペーンプランの継続による店舗数の大幅な拡充により、マーケットプレイスとしての基盤の強化及び拡大に努めてまいりました。
当第1四半期連結会計期間末の携帯電話向けサービスを含む「ビッダーズ」の会員数は804万人(前年同期末比198万人増)、出品数は405万品(前年同期末比147万品増)、ショッピングサービスを提供する有料法人会員組織「クラブビッダーズ」加盟店舗数は3,837店(前年同期末比1,464店増)、当第1四半期連結会計期間の取扱高は9,445,054千円(前年同期比17.1%増)となりました。
以上の結果、Webコマース事業の売上高は1,207,151千円(前年同期比20.7%増)、営業利益は293,370千円(前年同期比49.7%増)となりました。
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その他事業

当第1四半期連結会計期間におきましては、インターネット旅行事業を強化・拡大し、多様化する旅行者やインターネット利用者のニーズに応えていくため、平成20年4月に、株式会社地球の歩き方T&Eより、格安航空券販売サイト「アルキカタ・ドット・コム」における格安航空券販売事業に関する事業譲受を実施いたしました。
また、中高年向けSNS「趣味人倶楽部」はSNSを活用した旅行商品の開発やユーザ参加型のイベント等、ユーザの行動を活性化させる企画等を実施してまいりました。
以上の結果、その他事業の売上高は372,557千円(前年同期比11.1%増)、営業損失は158,425千円(前年同期は191,979千円の営業損失)となりました。
(注)前連結会計年度まで区分表示しておりました「ソリューション事業」は、金額的重要性がなくなったことにより、当第1四半期連結会計期間より「その他事業」に含めることといたしました。
そのため、前年同期の数値を変更後の事業区分に組み替えて、前年同期との比較を行っております。

質疑応答

【Q1】
アバターとアフィリエイトは、無料配布の過多が原因で、今後も販売は減少するのでしょうか?それとも復活するのか教えてください。
【A1】
アバター無料配布数は去年の3Qに比べ今1Qは約2倍になっています。ただ、無料配布数を減らせばいいという単純な事ではなく複合的に考えていく必要があると考えています。一番の要因は新規性の欠如だと思いますが、それに関して有効な手を打てていなかった。今後、有効な手を打つことで、伸びる余地は十分にあると考えています。

【Q2】
ゲーム内において、モバゴールドをどのように使わせていくのか教えてください。
【A2】
モバコールドは、例えばカジノで使うカジノコインをモバゴールドで買っていただき、ゲームに勝てばカジノコインが増えてモバゴールドを増やすことができます。一方で、ゲーム会社各社と共同開発しているゲームポータルは、モバゴールドではなくモバコインを実際にお金で買っていただきます。こちらに関してはコンビニで(ウェブマネーを)購入いただくことになりますが、今後はキャリア課金などを導入することで利便性が向上すると考えています。現在はモバコインで購入できるアイテムが限定的なので、ゲームユーザ数の伸びや、ゲーム展開の動向を見てアイテムなどを順次増やしていこうと考えています。

【Q3】
他社サービスへユーザが流れているような感触があるのか、またそれに対する対策を教えてください。
【A3】
他社から来るユーザもいるので分かりませんが、他社サービスとの比較というよりも、ユーザにフォーカスして、楽しく飽きのこないコンテンツやコミュニケーションを取れるサービスを用意することが大事だと考えています。

【Q4】
ゲームポータルへのキャリア課金の導入はいつごろになりますか?
【A4】
なるべく早い時期に実現したいと考えています。ソフトバンクに関しては既にキャリア課金を実現しており、多くのユーザに既に使っていただいています。他キャリアのユーザに関しても利便性の向上という意味で、なるべく早く実現することを目標にしています。

【Q5】
アバターの利用状況がよくなかったのは、新規ユーザの獲得件数が以前より減少したことが要因ではないでしょうか?
【A5】
ご指摘の通り、新規ユーザ獲得の件数が以前より減少したことは要因の一つだと考えています。10代は友達紹介のクチミコで増えていましたが、すでに多くの10代が入会している現状では、新規獲得ユーザの年代は20歳以上が中心です。20歳以上はクチコミよりもTVCMが影響する世代なので、今1QでTVCMを打たなかったことが、結果として新規ユーザがそこまで多く増えなかった要因の一つとなったのではないかと思います。前4Qで行った携帯ポータル化CMが新規ユーザの獲得という点において費用対効果が悪く、戦略を変更する必要があったため今1Qでは行っていませんでした。2Qからは戦略を練り直し実施する予定です。

【Q6】
モバゴールドとモバコインの2つあり、ユーザが混乱して利便性が損なわれていないか?
【A6】
ゲームポータルのゲーム全部に対し、共通のモバコインが使えるので利便性は担保されていると考えています。当社では、モバゴールドに貨幣価値を持たせないことにより、モバゴールドを活用したマーケティングを実施してきました。モバゴールドに貨幣価値を持たせないことを守るためには、収益に直接結びつく別の通貨の導入が必要だったので、モバコインを導入いたしました。

【Q7】
TVCMについて、無料ゲームという言葉では他社との差別化は難しいのではないでしょうか?
【A7】
去年の3Qまでは「ゲームが全部無料」というメッセージでTVCMを行い、新規ユーザ獲得の費用対効果はよかったのですが、モバゲータウンの携帯ポータル化戦略を理解していただくために「携帯で検索するならモバゲー」というメッセージにしたところ、新規ユーザ獲得の費用対効果はよくありませんでした。今後、TVCMを新規ユーザ獲得の拡大という目的に絞った場合は、以前のようなメッセージに変えていくと思います。

【Q8】
レップとの包括的代理店契約(7/22リリース)について、純広枠の買切りはどういう形になるのですか?
【A8】
包括的代理店契約に関しては、純広(バナー・メール広告)の販売について、最低限の売上のコミットをいただいております。ただし、それを超えたアップサイドに関しては、当社もレップもインセンティブが働く形式になっています。

【Q9】
モバゲータウンの売上の中で、広告関連の売上が12億とありますが、純広・タイアップ・コンテンツマッチの内訳を教えてください。
【A9】
純広が6割、タイアップが2割、コンテンツマッチやサーチ連動が2割です。

【Q10】
20・30代や高齢者のユーザを獲得する為のコンテンツは考えていますか?
【A10】
具体的には申し上げられませんが、今までと同じことをする場合にも20代以上を意識するとともに、それ以外の場合も20代以上に対応したコンテンツを投入する予定です。しかし、いきなり大きく変える必要はないと思いますので、少しずつ投入する予定です。現在でも、トップページのコンテンツ表示を年齢ごとに出し分けたり試行しています。

【Q11】
TVCMを流さないと新規ユーザ数が増えないという現状をメディアとしてどう考えていますか?
【A11】
TVCMを出さなくても新規ユーザ数は増えているので、新規ユーザ数の獲得を加速する為の手段としてという意味であります。費用対効果を見て、一定のコスト以下であれば、メディアとしてどうかというような、指摘には該当しないと思っております。

【Q12】
ビッダーズについて携帯分野が好調だと言ってましたが、PCよりマージンの高い携帯が伸びたにもかかわらず売上高が4Qと同じということは、キャンセルが多いのでしょうか?
【A12】
eコマースは季節要因が激しいので、前4Qとの比較ではなく昨年の1 Qと比較して携帯が大幅に拡大したと申しました。携帯でのコマースサイトのキャンセル率は、PCと比べると少し高いですが、確認のページを何度か入れるなどのキャンセルを低減する施策を入れているので、キャンセル率が課題ということはありません。

【Q13】
PCよりも携帯の方がマッチング手数料が高い理由は何ですか?
【A13】
ビッダーズの集客に関しては、モバゲータウンではモバデパ、auショッピングモールではEZwebトップからの純正サイトとして、またドコモやソフトバンクでは公式サイトになっていることから、集客力が抜群に強

【Q14】
今期の売上高の対通期進捗率が21%ということですが、これは想定の範囲内なのか、場合によっては通期目標を下げることも考えているのか教えてください。
【A14】
利益を重視した展開になっていますので、そちらをしっかりと拡大していきたいと思っています。下期に施策をしっかりと結実させて、売上高のアップを見込んでいきたい。

【Q15】
モバゲータウンのアフィリエイト売上が低減している理由を教えてください。
【A15】
アバター需要の低減と、キャリア課金が可能になり直接課金にシフトしている為です。

【Q16】
広告代理店事業として、今後アフィリエイト事業は下がっていくのでしょうか?
【A16】
P4P広告は市場としても成長基調にありますし、弊社のポテンシャルとしてもまだ可能性が大きいと思いますので、CPA型とCPC型をあわせ総合的にクライアント開拓をしていきたいと考えています。

【Q17】
モバゲータウンにおいて、18歳未満のアフィリエイトとアバターの売上比率を教えてください。
【A17】
アバター販売は11%、アフィリエイトは27%です。

【Q18】
iPhoneなどのタッチパネル型のインターフェースに対する開発の考え方や方向性を教えてください。
【A18】
モバゲータウンをPC展開したので、iPhone等からも全くストレス無く利用できます。しかし、モバゲータウン特有ではなく全般的な問題ですが、打ち込み難さがあるので、双方で解決していかなければいけないと思います。

Q2

国内のインターネット市場は、PCについてはブロードバンド(高速インターネット回線)、携帯電話については高速データ通信や定額料金制の普及等を背景に成長過程にあります。平成20年6月末には、FTTH、DSL等のブロードバンド契約数は2,934万回線となり、インターネット接続サービス契約数の88.7%を占めております(総務省調べ)。また、平成20年9月末現在、高速データ通信が可能な第三世代携帯電話加入者数は9,365万人となり、加入者全体の89.3%を占めております(電気通信事業者協会調べ)。
このような状況の下、当社グループは当第2四半期連結累計期間におきまして、引き続き携帯電話向けのサービスを中心とした事業展開を実施してまいりました。
特に、携帯総合ポータルサイト「モバゲータウン」を収益、トラフィックの中核とし、アフィリエイトネットワーク「ポケットアフィリエイト」、携帯電話オークション「モバオク」(「auオークション」を含む。以下同じ。)、携帯電話専用ファッション系ショッピングサイト「モバコレ」、携帯電話向け総合ショッピングサイト「モバデパ」等も「モバゲータウン」との連携を引き続き強化することで、サービス間シナジーの最大化を目指してまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間のグループ総取扱高(注)は62,130,846千円(前年同期比10.5%増)となり、また、当社グループの売上高は17,702,337千円(前年同期比47.4%増)、営業利益は7,721,111千円(前年同期比63.0%増)、経常利益は7,845,568千円(前年同期比62.8%増)、四半期純利益は4,303,911千円(前年同期比81.5%増)となりました。
(注)グループ総取扱高は、当社グループが運営するマッチングサービスにおける売買成立高の合計額であり、「ビッダーズ」及びその提携サイト、「ポケットビッダーズ」、「auショッピングモール」、「モバデパ」、「モバオク」、「auオークション」、「モバコレ」、「ネッシー(NETSEA)」、株式会社エアーリンク(旅行取扱高)を集計対象としております。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりであります。

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モバイル事業

「モバゲータウン」は、特に夏季においてテレビコマーシャルを中心とした広告宣伝活動等による会員基盤の拡充を図り、当第2四半期連結会計期間末の会員数は1,164万人(前年同期末比421万人増)となり、国内最大級のモバイルメディアとして会員基盤を引き続き強化してまいりました。モバイルメディアとしての媒体価値の向上により、大手広告主との共同タイアップ企画や、その他広告販売の売上が好調に推移してまいりましたが、今後も市場の拡大が見込まれるモバイル広告市場において、戦略的に大手広告主を含めた広告販売の一層の強化等を図るため、平成20年7月に、株式会社ディーツー コミュニケーションズ及び株式会社サイバー・コミュニケーションズとの間で、広告枠の販売に関する包括的代理店契約を締結いたしました。一方で、主要な収益源であるアバター関連売上(アバター販売及び成果報酬型広告)に関しては、各種需要促進企画の活性化による一時的な復調は見られたものの、アバター自体や利用シーンの新規性の不足、健全性施策の強化による若年層のコミュニティレベルの低下等の複合的な要因による減少傾向が継続いたしました。第3四半期連結会計期間以降、新規性のあるアバターの開発や、SNS以外の他サービスとの連携による利用シーンの拡大によりアバター需要の喚起を図ってまいりたいと考えております。また、大手ゲーム会社各社と共同開発したアイテム課金型ゲーム等の配信を開始し、ゲーム分野を中心とするサービスの強化を本格的に実施してまいりました。今後は、モバイルゲームプラットフォームとして、アバター関連売上、広告関連売上以外の新たな主要な収益源に確立してまいりたいと考えております。
また、サイトの健全性の維持に対する社会的な要請が高まりを見せている中で、モニタリングシステム等の強化やサイトパトロール等のための人員体制の増強など、システム面、人員面双方において監視体制を強化し、健全性維持の取り組みを継続して実施してまいりました。加えて、平成20年9月には、青少年の保護と健全な育成を目的として審査・認定及び啓発・教育活動を行なう第三者機関である有限責任中間法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)より、「コミュニティサイト運営管理体制認定基準」に適合するサイトとして認定されました。
「ポケットアフィリエイト」は、当第2四半期連結会計期間末の累積媒体主数が53万(前年同期末比7万増)となり、アフィリエイトネットワークとしての規模を引き続き拡大してまいりました。加えて、検索連動型・コンテンツ連動型広告等の携帯電話向けP4P(Pay for Performance)広告ネットワーク「ポケットマッチ」のサービス等の展開を本格的に開始し、既存のネットワーク力を活かした総合的な広告配信事業の強化に着手してまいりました。
「モバオク」の当第2四半期連結会計期間末の有料会員数は113万人(前年同期末比18万人増)となり、課金売上等が順調に推移いたしました。また、当第2四半期連結会計期間末の出品数は314万品(前年同期末比18万品増)、当第2四半期連結累計期間における取扱高は35,543,149千円(前年同期比4.7%増)となりました。また、平成20年8月より、従来の個人間の取引を中心とした形態に加えて、法人及び個人事業主による出店・出品を可能とするストアオークションのサービスを開始し、マーケットプレイスとしての拡大施策を実施してまいりました。
「モバコレ」は、販売商品の品揃えの充実を図るとともに、女性向けカジュアルブランド系ショッピングサイトの新規開設や男性向けサービスの充実等を通じ、ユーザの趣向に沿った販売戦略の展開を実施してまいりました。
電子商取引に係る収納代行サービスを提供する株式会社ペイジェントは、「モバオク」向けに導入した決済エスクローサービス「モバペイ」を含めた当社グループ内のサービスにおける利用促進に継続的に取り組んでまいりました。加えて、当社グループ外のEC事業者等による利用の拡大にも継続的に取り組んでおり、当第2四半期連結累計期間の営業損益が黒字化いたしました。
以上の結果、モバイル事業の売上高は14,533,219千円(前年同期比56.6%増)、営業利益は7,951,170千円(前年同期比57.6%増)となりました。

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Webコマース事業

当第2四半期連結累計期間におきましては、特にオークション&ショッピングサイト「ビッダーズ」の新規出店営業の強化による店舗数の大幅な拡充により、マーケットプレイスとしての基盤の強化及び拡大に努めてまいりました。
当第2四半期連結会計期間末のショッピングサービスを提供する有料法人会員組織「クラブビッダーズ」加盟店舗数は4,329 店(前年同期末比1,733 店増)、当第2 四半期連結累計期間の取扱高は18,499,954千円(前年同期比16.3%増)となりました。
以上の結果、Webコマース事業の売上高は2,466,770千円(前年同期比16.9%増)、営業利益は613,524千円(前年同期比25.6%増)となりました。

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その他事業

当第2四半期連結累計期間におきましては、インターネット旅行事業を強化・拡大するため、平成20年4月に、株式会社地球の歩き方T&Eより、格安航空券販売サイト「アルキカタ・ドット・コム」における格安航空券販売事業に関する事業譲受を実施いたしました。
また、中高年向けSNS「趣味人倶楽部」はSNSを活用した旅行商品の開発やユーザ参加型のイベント等、ユーザの行動を活性化させる企画等を展開するとともに、ユーザ獲得のための販促活動を実施してまいりました。
以上の結果、その他事業の売上高は702,347千円(前年同期比13.5%増)、営業損失は296,254千円(前年同期は377,958千円の営業損失)となりました。
(注)前連結会計年度まで区分表示しておりました「ソリューション事業」は、金額的重要性がなくなったことにより、第1四半期連結会計期間より「その他事業」に含めることといたしました。
そのため、前年同期の数値を変更後の事業区分に組み替えて、前年同期との比較を行っております。
なお、文中の連結経営成績に関する、前年同期比及び前年同期の数値は参考として記載しております。

質疑応答

【Q1】
10月のアバター販売状況を教えてください。
【A1】
8月は売上が拡大し、下げ止まりの兆候を感じましたが、9月は一転減少いたしました。具体的な数値はお答えできませんが、10月は9月よりは良い推移を現状たどっています。但し、全体のトレンドとして、底を打ったと断定するには、もう少し様子を見たいと思っています。

【Q2】
3Dアバターの投入により、需要を喚起しようということですが、そもそもユーザがアバター自体に飽きているのではないでしょうか。各種施策によって下げ止まり局面は見られるかもしれませんが再浮上するのでしょうか。
【A2】
再浮上する術はあると思っています。以前、動くアバターを導入した際、大幅に需要が伸びましたが、アバター需要に関しては計画が立てづらい面があります。3Dアバターを投入することにより、現状のアバターに満足しているユーザに対して着替える喜びを提供していきたいと考えています。

【Q3】
モバゲータウンの広告関連売上が、上期に比べて下期は約10億円増加する前提となっているようですが、包括的代理店契約による純広告部分(バナー・メルマガ)の増加がどれくらいあるのでしょうか。また、その売上は確保されていると考えていいのでしょうか。
【A3】
詳細な数字はお答えできませんが、純広告部分は売上が確保されています。タイアップ広告および検索・コンテンツ連動型広告に関しては売上が確保されているわけではありませんので、景気の低迷等により売上が減少する可能性もあるという前提で計画を立てております。

【Q4】
3Dアバターのコスト構造について教えてください。また、収益性は下がるのでしょうか。
【A4】
従来のアバターと比較して3Dアバターは継続的に一定の制作費用等がかかります。但し、ユーザ需要が喚起できれば、利益率が高い点に変わりはありません。

【Q5】
広告関連売上の内訳を教えてください。
【A5】
広告関連売上の内訳は、従来は純広告:タイアップ広告:検索・コンテンツ連動型広告=60:20:20で推移してきました。2Qはオリンピック関連の出稿需要の高まりでタイアップ広告が少し大きくなり、純広告:タイアップ広告:検索・コンテンツ連動型広告=55:25:20となりました。

【Q6】
会員数、PV(ページビュー)の伸びと比較して、広告関連売上の伸び率が小さい理由はなぜでしょうか。
【A6】
タイアップ広告も含めて考えれば、PVの伸びに比べてそれほど乖離していないと考えております。景気の先行きに不安があるため、業界全体で多少軟調であると聞いており、その影響はゼロではないと思います。広告関連売上に関しては、会員数よりもメディア力の指標としてのPVに比例すると思います。

【Q7】
実際サービスを使用しているユーザ数(UU)のトレンドを教えてください。
【A7】
詳細は開示しておりませんがUUのトレンドは拡大しています。

【Q8】
そうするとUUあたりのPVは減少しているということでしょうか。
【A8】
多少減少しています。

【Q9】
10月からの電通グループとの具体的な取り組み内容を教えてください。
【A9】
広告商品に関しましては、主にディーツー コミュニケーションズ(D2C)さんとレビューをして、ラインナップや価格の見直しを行っています。また、純広告に関しては最低保証をいただいておりますが、しっかり販売するために弊社社員をD2Cさんへ常駐させて純広告の営業に共同で取り組んでいます。

【Q10】
先行投資としてゲームタイトルの拡充等を含めて約8億円ということですが、2Qで「原価(その他)」の約9億の大半がゲーム会社への業務委託とすると、この金額は少し小さいのではないでしょうか。
【A10】
モバゲータウンを中心とするシステム増強等に伴う上期の「減価償却費」約5億円強に対し、下期は約7億円弱となります。加えて、ゲームタイトル拡充によるレベニューシェア(ゲーム会社に支払う金額)等が「原価(その他)」として約1億強見込まれ、合計で約8億円となります。なお、2Qの「原価(その他)」約9億の内訳としては、ゲーム会社へのレベニューシェアではなく、モバゲータウンのコンテンツコスト(アバター、ニュース等)、モバコレの商品仕入等が多くを占めています。

【Q11】
純広告に関しまして、仮に、包括的代理店契約の契約期間が半年間だとすると、下期は売上が拡大しても、実績値を考慮して契約が更新されない場合、来期の上期は売上が減少するリスクがあると思いますが、どのようにお考えですか。
【A11】
最低保証金額の販売を実際に達成できるか否かは非常に重要ですので、パートナーが損失を被らないようにするために、弊社社員を先方へ常駐させて共同で営業活動をしています。販売状況に関しては、新体制が稼動してまだ1ヵ月であるため、状況を判断するのは時期尚早と考えます。但し、販売状況等に問題があるのであれば早急に解決していく予定です。なお、契約内容は非公開である為、契約期間等に関しては申し上げられませんが、お互いにWin-Winの関係になるように全力を尽くしてまいります。

【Q12】
ポータル戦略の中核としてゲームを考えているとのことですが、同様の他社サービスと戦略的にどのように異なるのでしょうか。ポータル戦略の中核サービスとして、ゲーム以外のサービスも考えているのでしょうか。
【A12】
差別化要素としては、ゲーム数が圧倒的に多い点です。また、携帯電話事業者の提供しているゲームサービスと比較すると、クロスキャリアプラットフォーム(異なるキャリア間の連動)も大きな点です。ゲームを嗜好する約1,200万人の会員基盤を活用し、1タイトルを提供すると短期間で100万ユーザに登録していただける程の強力な送客力を考えると、今後の収益の柱として最も期待してよいものの一つではないかと思います。また、小説、ニュース等も非常に好調に成長しており、ポータルのコンテンツとしてより一層充実させていきたいと考えております。なお、ゲーム以外の収益の柱についても検討していますが、現時点では発表できません。

【Q13】
モバゲータウンのサービスの核はコミュニティであると考えていますが、コミュニティを活発化させるためにどのような施策を考えているのでしょうか。
【A13】
具体的なものとしては、ゲームとコミュニティの連携を今後強化させていきたいと考えています。また、ニュースや芸能人コーナー等ユーザのコミュニティが活発化するようなコンテンツの提供を積極的に行い、コンテンツとコミュニティ機能のシームレス化を進めていきたいと考えております。

【Q14】
モバゲータウンにおいて、18歳未満のアフィリエイトとアバターの売上比率(2Q)を教えてください。
【A14】
アバター販売は12%、アフィリエイトは28%です。

【Q15】
モバゲータウンにおいて、18歳未満のPVの比率を教えてください。
【A15】
公表しておりません。

【Q16】
下期のゲーム関連売上予想に関して、期末の会員数の前提について教えてください。
【A16】
会員数をベースに計算しているのではなく、日々の売上が数百万となっている現状を踏まえ、タイトル数の増加を考えると約4億円にはなるという考えです。

【Q17】
当初通期業績予想と修正後の通期業績予想を比較すると、営業費用(売上高-営業利益)の金額が20億減少しています。先行投資を行うとのことでしたので、計算上営業費用が少ないと思いますので、考え方を教えてください。
【A17】
当初計画に関して、期初の段階で費用的には多少多めに見積もる傾向があります。今回の修正計画の策定にあたって、先行投資として必要な部分は上乗せし、不要な部分を適宜見直しをしました。

Q3

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、世界的な金融市場の混乱等に端を発する景気後退懸念の高まりから、企業の設備投資が減少し、雇用・所得環境も厳しさを増す中で個人消費も弱まるなど、景気の先行き不透明感が増しております。
一方で、国内のインターネット市場は、PCについてはブロードバンド(高速インターネット回線)、携帯電話については高速データ通信や定額料金制の普及等を背景に成長過程にあります。平成20年9月末には、FTTH、DSL等のブロードバンド契約数は2,975万回線となり、インターネット接続サービス契約数の89.1%を占めております(総務省調べ)。また、平成20年12月末現在、高速データ通信が可能な第三世代携帯電話加入者数は9,606万人となり、加入者全体の90.8%を占めております(電気通信事業者協会調べ)。
このような状況の下、当社グループは当第3四半期連結累計期間におきまして、引き続き携帯電話向けのサービスを中心とした事業展開を実施してまいりました。
特に、携帯総合ポータルサイト「モバゲータウン」を収益、トラフィックの中核とし、アフィリエイトネットワーク「ポケットアフィリエイト」、携帯電話オークション「モバオク」(「au one モバオク」を含む。以下同じ。)、携帯電話専用ファッション系ショッピングサイト「モバコレ」、携帯電話向け総合ショッピングサイト「モバデパ」等も「モバゲータウン」との連携を引き続き強化することで、サービス間シナジーの最大化を目指してまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間のグループ総取扱高(注)は98,234,717千円(前年同期比11.5%増)となり、また、当社グループの売上高は27,095,670千円(前年同期比32.9%増)、営業利益は11,683,738千円(前年同期比34.8%増)、経常利益は11,872,616千円(前年同期比35.3%増)、四半期純利益は6,524,157千円(前年同期比45.0%増)となりました。
(注)グループ総取扱高は、当社グループが運営するマッチングサービスにおける売買成立高の合計額であり、「ビッダーズ」及びその提携サイト、「ポケットビッダーズ」、「auショッピングモール」、「モバデパ」、「モバオク」、「au one モバオク」、「モバコレ」、「ネッシー(NETSEA)」、株式会社エアーリンク(旅行取扱高)を集計対象としております。

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モバイル事業

「モバゲータウン」の当第3四半期連結会計期間末の会員数は1,234万人(前年同期末比369万人増)となり、国内最大級のモバイルメディアとして会員基盤を引き続き強化してまいりました。主要な収益源であるアバター関連売上(アバター販売及び成果報酬型広告)に関しては、第2四半期連結累計期間において、アバター自体や利用シーンの新規性の不足、健全性施策の強化による若年層のコミュニティレベルの低下等の複合的な要因による減少傾向が継続いたしましたが、当第3四半期連結会計期間において、継続的なアバター需要促進企画の活性化等が奏功し、アバター関連売上は下げ止まりました。加えて、ユーザのサービス利便性の向上やコミュニティ活性化のための機能開発の推進にも取り組んでまいりました。今後も、投稿・閲覧に際してユーザの利便性を改善する機能改修の強化や、実用系・情報系サービスの拡充を通じたコミュニティ活性化のための施策を積極的に実施するとともに、新規性のあるアバターの開発や、SNS以外の他サービスとの連携による利用シーンの拡大によりアバター需要の喚起を図ってまいりたいと考えております。広告関連売上に関しては、今後も市場の拡大が見込まれるモバイル広告市場において、戦略的に大手広告主を含めた広告販売の一層の強化等を図るため、平成20年7月に、株式会社ディーツー コミュニケーションズ及び株式会社サイバー・コミュニケーションズとの間で、広告枠の販売に関する包括的代理店契約を締結いたしました。これにより、当第3四半期連結会計期間において純広告の売上が伸長いたしました。しかしながら、大手広告主とのタイアップ広告、コンテンツ連動型広告の売上は、景況感の悪化等による影響等を受けております。一方で、大手ゲーム会社各社と共同開発したアイテム課金型ゲームに関しては、購入アイテムの追加やゲーム内企画等の促
進によりゲーム関連売上が着実に成長してまいりました。今後は、ゲームタイトルの拡充等を通じ、アバター関連売上、広告関連売上以外の新たな主要な収益源に確立してまいりたいと考えております。
また、サイトの健全性の維持に対する社会的な要請が高まりを見せている中で、平成20年9月には、青少年の保護と健全な育成を目的として審査・認定及び啓発・教育活動を行なう第三者機関である一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)より、「コミュニティサイト運用管理体制認定基準」に適合するサイトとして認定されました。認定以降も、モニタリングシステム等の強化やサイトパトロール等のための人員配置の最適化などを通じ、健全性維持の取り組みを継続して実施してまいりました。
「ポケットアフィリエイト」は、当第3四半期連結会計期間末の累積媒体主数が54万(前年同期末比6万増)となり、アフィリエイトネットワークとしての規模を引き続き拡大してまいりました。加えて、検索連動型・コンテンツ連動型広告等の携帯電話向けP4P(Pay for Performance)広告ネットワーク「ポケットマッチ」の配信先を拡大し、既存のネットワーク力を活かした総合的な広告配信サービスの強化に着手してまいりました。
「モバオク」は、「モバゲータウン」との連携強化等により当第3四半期連結会計期間末の有料会員数が119万人(前年同期末比17万人増)と堅調に推移し、課金売上等が順調に拡大いたしました。また、当第3四半期連結会計期間末の出品数は297万品(前年同期末比22万品増)、当第3四半期連結累計期間における取扱高は56,418,549千円(前年同期比5.9%増)となりました。また、サービスブランド力の強化を図るため、平成20年10月より「auオークション」を「au one モバオク」に名称変更し、「モバオク」にブランド統合いたしました。
「モバコレ」は、販売商品の品揃えの充実を図るとともに、女性向けカジュアルブランド系ショッピングサイトの新規開設や男性向けサービスの充実等を通じ、ユーザの趣向に沿った販売戦略の展開を実施してまいりました。また、商品力の強化や新規顧客層の開拓を目指し、ファッションブランドとの共同商品開発企画の推進やテレビ連動型通販企画等にも取り組んでまいりました。
電子商取引に係る収納代行サービスを提供する株式会社ペイジェントは、携帯キャリア決済に対応することで総合決済機能の充実を図りました。また、「モバオク」向けに導入した決済エスクローサービス「モバペイ」を含めた当社グループ内のサービスにおける利用促進に加えて、当社グループ外のEC事業者等による利用拡大施策も強化し、決済規模の順調な拡大に伴い営業損益が構造的に黒字化いたしました。
以上の結果、モバイル事業の売上高は22,143,638千円(前年同期比38.0%増)、営業利益は11,968,944千円(前年同期比33.3%増)となりました。

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Webコマース事業

当第3四半期連結累計期間におきましては、引き続き携帯電話向け総合ショッピングサイト「ポケットビッダーズ」、eショッピングモールサイト「auショッピングモール」及び「モバデパ」などのモバイル分野が好調に推移いたしました。特に当第3四半期連結会計期間におきましては、年末商戦の活況もあり、景況感の悪化の中においても、取扱高や広告関連売上が好調に伸長いたしました。
また、マーケットプレイスとしての基盤の強化及び拡大のために、オークション&ショッピングサイト「ビッダーズ」の新規出店営業の強化にも継続的に取り組んでまいりました。
当第3四半期連結会計期間末のショッピングサービスを提供する有料法人会員組織「クラブビッダーズ」加盟店舗数は4,580 店(前年同期末比1,644 店増)、当第3 四半期連結累計期間の取扱高は29,539,479千円(前年同期比15.2%増)となりました。
以上の結果、Webコマース事業の売上高は3,901,034千円(前年同期比18.0%増)、営業利益は989,259千円(前年同期比12.0%増)となりました。

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その他事業

当第3四半期連結累計期間におきましては、インターネット旅行事業の強化・拡大に注力し、特に年末の旅行需要取り込みのための施策を実施してまいりました。
また、中高年向けSNS「趣味人倶楽部」等の新規事業の推進など、事業領域の拡大を目指した戦略的な取り組みを実施してまいりました。
以上の結果、その他事業の売上高は1,050,998千円(前年同期比2.1%増)、営業損失は470,024千円(前年同期は561,664千円の営業損失)となりました。
(注)前連結会計年度まで区分表示しておりました「ソリューション事業」は、金額的重要性がなくなったことにより、第1四半期連結会計期間より「その他事業」に含めることといたしました。
そのため、前年同期の数値を変更後の事業区分に組み替えて、前年同期との比較を行っております。
なお、文中の連結経営成績に関する、前年同期比及び前年同期の数値は参考として記載しております。
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質疑応答

【Q1】
業績に比して株価が低いと感じているが、自社株買いの実施など株価対策についてどう考えているのか教えていただきたい。
【A1】
株価は当社に対する株式市場からの評価と考えておりますが、業績に比して正直厳しすぎると感じる面もあります。ただ、中長期的な事業の拡大による企業価値の向上こそが本質と考えております。なお、自社株買いについては、株主還元の重要な選択肢の一つと位置付けています。

【Q2】
TVCMについて、有名なタレントを起用するなどして、インパクトをより強いものにしてはどうか。
【A2】
TVCMの効果に関しては獲得単価を基準としており、これまでの実績値を踏まえて制作をしています。個人の主観(インパクト)と、実際の効果が必ずしも一致するとは限らないですが、費用対効果を常に意識しながら実施していく予定です。

【Q3】
海外事業について、いつ頃までにどの程度の事業規模を目指すのか、考え方を教えていただきたい。
【A3】
英語圏の事業については、規模はまだ大きくありませんが、昨年9月のサービス開始後のユーザ数の増加に伴い利用動向が分かってきた段階にあります。今後は、各種分析データをもとにサービスの改善・拡大を実施していきたいと考えていますが、具体的に目標とする事業規模は、まだ申し上げられる状況にはございません。
中国事業については、サービス開始後2年が経過しており、様々な施策を試しましたが、現状のままではうまくいかないと認識しております。しかしながら、サービスを展開することでいくつか発見、気付きを得ることもできましたので、来期中には事業戦略の変更も含めた抜本的な対策を行う予定でございます。
なお、時期についてコメントできる状況にはありませんが、将来的には、海外事業も国内事業と同程度の規模にまで大きくしていきたいと考えていますので、人材の採用やリサーチ、マーケティングなどの強化の準備をしているところでございます。

【Q4】
英語圏の事業について、これまでの成果と事業としての感触をもう少し詳しく教えていただきたい。
【A4】
投稿小説を例にとると、国内(モバゲータウン)では会員数に対する作品数の比率が約4%である一方で、英語版(MobaMingle)では8%に上っており、良い意味で驚きをもって受け止めています。携帯電話で投稿するという行為は日本特有のものであり、海外では受け入れられにくいと思っていましたが、ユーザのコンテンツ発信欲は世界共通のものであると感じました。また、アバター利用のアクティビティについても、日本とほぼ同様に受け入れられているという感触をもっています。
端末の技術的な仕様が日本と大きく異なるため、開発に手間がかかる上、国内と同じ機能が提供できないこともありますが、ニーズは十分にあると感じています。
海外事業を国内事業と同規模にまで育てるということは、非常に挑戦的な目標であると思っていますが、国内事業のみを行ってきた我々が海外で成功を収めるためには、それくらい高い目線でやって行きたいと考えています。

【Q5】
モバゲータウンのサイトパトロール等のコストについて、今期と来期以降の見通しについて教えていただきたい。
【A5】
今期は人件費やシステム投資など含めたコスト全体で年間7~8億円程度と想定しています。来期以降は、サイト規模が拡大してもコストが比例して増加しないように健全性に配慮しつつ効率化を追求していくことで、費用は現状維持、もしくは削減できるのではないかと考えています。具体的には、東京本社で行っている業務については、順次、新潟カスタマーサポートセンターへの移管を行うことで諸経費、人件費の節約を図ることと、システムの効率化を一層推し進めていくことを考えています。

【Q6】
モバゲータウンにおける新サービス・コンテンツの投入方針について、業界トレンドにあわせて実施するのか、自社独自で方針を決定して実施するのか教えていただきたい。
【A6】
結果として、すでに他社で展開しているサービス・コンテンツもあるかと思いますが、競合他社を意識するというよりも、我々のユーザが求めているサービス・コンテンツを企画し、投入しております。

【Q7】
M&Aについて、どのような方針で検討しているのか教えていただきたい。
【A7】
既存事業をサービス面及び収益面から強化するため、あるいは約1,300万のモバゲータウンユーザを活用して新しい事業領域へ進出する際のノウハウ、事業基盤を手に入れるためにM&Aを活用するという考えでございます。なお、M&Aは単に業績数値を積み上げるための手段ではなく、相手先企業の事業及びサービスにも深く関与して、グループ内でのシナジーを最大限発揮させるということが我々のスタンスであります。

【Q8】
趣味人倶楽部について、現時点での最大の課題と対応策を教えていただきたい。
【A8】
既存会員のアクティビティは非常に活発なのですが、新規会員の伸び率が鈍いのが課題であります。モバゲータウンの場合は、10代を中心に口コミ紹介によって宣伝コストをかけることなく会員数が急拡大しましたが、趣味人倶楽部の場合は年齢層が高いため、口コミ紹介について慎重なユーザが多く、紹介経由による新規会員獲得に大きく頼ることができません。よって、テレビや新聞などのメディアへの露出や、旅行会社と協力したキャンペーンを実施するなどの施策により会員基盤を広げていきたいと考えています。

【Q9】
趣味人倶楽部について、事業として目指すところを教えていただきたい。
【A9】
数10億円単位での事業規模を目指していますが、時期については申し上げられる状況にございません。また、コミュニティの内容を分析すると中高年の多様なニーズを感じ取ることができ、今後はインターネットに限らず新しい中高年向けの事業にも可能性があると考えています。

【Q10】
来期のモバゲータウンの広告販売体制について、インタースパイアが加わるということだが、メディアレップとしての特徴を教えていただきたい。
【A10】
既存の専属メディアレップであるD2C及びcciは電通系のメディアレップでございますが、DACグループのメディアレップであるインタースパイアを現枠組みに加えることで、DAC主要取引代理店である博報堂DYグループなどの総合広告代理店を通じた広告主の拡大が期待できると考えています。

【Q11】
モバゲータウンの月間150億以上のPV(ページビュー)を考えると、現状の広告関連売上の規模はまだまだ小さいようだが、会社としての現状認識とポテンシャルなどについて教えていただきたい。
【A11】
確かにPVの規模を考えると現状の広告関連売上は物足りないと感じています。短期的には、昨今の景況感の悪化による広告関連売上への影響は否定できませんが、中長期的にはPVあたりの売上の拡大はもちろん可能だと考えています。

【Q12】
PV拡大に向けた今後の施策を教えていただきたい。
【A12】
モバゲータウンの根幹はコミュニティであると認識しており、コミュニティを活性化させることが一番の課題と認識しています。今後は女性向けコンテンツや、映画レビュー、レシピなど、年齢や性別など会員属性の推移にあわせたコンテンツの拡充を図ることでコミュニティの活性化を行っていく予定でございます。どのコンテンツがヒットするか、投入前に確信を持っているものはございませんが、いろいろなコンテンツを投入してユーザ動向を分析することにより試行錯誤を繰り返すことが重要と考えており、ユーザの趣向に合わせたコンテンツを育てて行きたいと考えています。また、PVへの貢献は少ないですが、ゲームコンテンツの充実によりユーザの滞在時間の拡大にも努めて行きたいと考えています。

【Q13】
天災や新型インフルエンザなど感染症の流行に対する対策(危機管理体制)について教えていただきたい。
【A13】
サービス面については複数のデータセンターによる運用を行い、1ケ所が使用不可能になっても全てのサービスが停止することのないようにリスク分散を実施するとともに、データのバックアップも行っています。また、新型インフルエンザ対策についても、担当部門を中心に対応マニュアルを策定し、必要な備品の整備を進めています。

【Q14】
PVやアバター関連売上が伸び悩んでいる理由について教えていただきたい。
【A14】
サービス開始初期に比べると、PVや売上の成長率が鈍化していることは事実でございますが、アバターを例にとってみても、マーケティングの徹底など、考えうる施策を全て実施できていたわけではございません。また、無料アバターの配布過多や、20代以上のユーザの増加に伴う利用動向の変化に対する施策が追い付かなかったことなども反省点でございます。今後は、過去の状況をしっかり分析した上でコミュニティ活性化やアバター関連売上の増加に向けた施策を丹念に実施してまいります。そういった意味で改善の必要性は非常に大きく、成長の余地が十分に残っていると考えています。

Q4

当連結会計年度における我が国経済は、米国の金融危機を発端とする世界経済の減速が秋以降深刻化していることを背景に、輸出、生産及び企業収益とも大幅に減少し、雇用環境の悪化から個人消費も弱まり、景気が急速に悪化してまいりました。
一方で、国内のインターネット市場は、PCについてはブロードバンド(高速インターネット回線)、携帯電話については高速データ通信や定額料金制の普及等を背景に成長過程にあります。平成20年12月末には、FTTH、DSL等のブロードバンド契約数は3,010万回線となり、インターネット接続サービス契約数の89.6%を占めております(総務省調べ)。また、平成21年3月末現在、高速データ通信が可能な第三世代携帯電話加入者数は9,963万人となり、加入者全体の92.7%を占めております(電気通信事業者協会調べ)。
このような状況の下、当社グループは当連結会計年度におきまして、引き続き携帯電話向けのサービスを中心とした事業展開を実施してまいりました。
特に、携帯総合ポータルサイト「モバゲータウン」を収益、トラフィックの中核とし、アフィリエイトネットワーク「ポケットアフィリエイト」、携帯電話オークション「モバオク」(「au one モバオク」を含む。以下同じ。)、携帯電話専用ファッション系ショッピングサイト「モバコレ」、携帯電話向け総合ショッピングサイト「モバデパ」等も「モバゲータウン」との連携を引き続き強化することで、サービス間シナジーの最大化を目指してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度のグループ総取扱高(注)は132,744,906千円(前期比10.6%増)となり、また、当社グループの売上高は37,607,334千円(前期比26.5%増)、営業利益は15,843,362千円(前期比25.1%増)、経常利益は16,099,451千円(前期比25.6%増)、当期純利益は7,956,058千円(前期比17.4%増)となりました。
(注)グループ総取扱高は、当社グループが運営するマッチングサービスにおける売買成立高の合計額であり、「ビッダーズ」及びその提携サイト、「ポケットビッダーズ」、「auショッピングモール」、「モバデパ」、「モバオク」、「au one モバオク」、「モバコレ」、「ネッシー(NETSEA)」、株式会社エアーリンク(旅行取扱高)を集計対象としております。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりであります。

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モバイル事業

「モバゲータウン」の当連結会計年度末の会員数は1,344万人(前期末比357万人増)となり、10代中心のユーザ構成から20代以上へと会員の裾野を拡大しながら、国内最大級のモバイルメディアとして会員基盤を引き続き強化してまいりました。加えて、投稿系コンテンツの強化・拡充や、サービス利便性向上及びコミュニティ活性化のための機能開発等を積極的に実施することで、ユーザのアクティビティの推移に改善傾向が見受けられ、月間187億ページビュー、日次平均6億ページビュー(平成21年3月度)を誇る規模へと成長してまいりました。
収益面においては、アバター関連売上(アバター販売及び成果報酬型広告)に関して、第2四半期連結累計期間において、アバター自体や利用シーンの新規性の不足、健全性施策の強化による若年層のコミュニティレベルの低下等の複合的な要因による減少傾向が継続いたしましたが、第3四半期連結会計期間において、継続的なアバター需要促進企画の活性化等が奏功し、引き続き主要な収益源として伸長いたしました。加えて、新規性のあるアバターの開発や、SNS以外の他サービスとの連携による利用シーンの拡大施策にも着手しており、アバター需要の喚起を今後もより一層図ってまいりたいと考えております。
広告関連売上に関しては、今後も市場の拡大が見込まれるモバイル広告市場において、戦略的に大手広告主を含めた広告販売の一層の強化等を図るため、平成20年7月に、株式会社ディーツー コミュニケーションズ及び株式会社サイバー・コミュニケーションズとの間で、広告枠の販売に関する包括的代理店契約を締結いたしました。これにより、下期において純広告の売上が大きく伸長いたしました。一方で、大手広告主とのタイアップ広告、検索・コンテンツ連動型広告の売上は、景況感の悪化等による影響等を一部受けましたが、営業体制の再構築、新たな商品開発などの施策を通じ、広告主の裾野を拡大してまいりたいと考えております。
大手ゲーム会社各社と共同開発したアイテム課金型ゲーム等のゲーム関連売上に関しては、新規タイトルの拡充とともに、既存ゲームにおける購入アイテムの追加やゲーム内企画等の促進により、着実に成長してまいりました。今後は、アバター関連売上、広告関連売上以外の新たな主要な収益源に確立してまいりたいと考えております。
また、サイトの健全性の維持に対する社会的な要請が高まりを見せている中で、平成20年9月には、青少年の保護と健全な育成を目的として審査・認定及び啓発・教育活動を行なう第三者機関である一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)より、「コミュニティサイト運用管理体制認定基準」に適合するサイトとして認定されました。認定以降も、モニタリングシステム等の強化やサイトパトロール等のための人員配置の最適化などを通じ、健全性維持の取り組みを継続して実施してまいりました。
「ポケットアフィリエイト」は、当連結会計年度末の累積媒体主数が56万(前期末比6万増)となり、アフィリエイトネットワークとしての規模を引き続き拡大してまいりました。加えて、検索・コンテンツ連動型広告等の携帯電話向けP4P(Pay for Performance)広告ネットワーク「ポケットマッチ」が新規収益源として立ち上がり、既存のネットワーク力を活かした総合的な広告配信サービスの強化に着手してまいりました。
「モバオク」は、「モバゲータウン」との連携強化等により当連結会計年度末の有料会員数が118万人(前期末比10万人増)と堅調に推移し、課金売上等が順調に拡大いたしました。月間平均出品数(平成21年3月度)は371万品(前年同月比37万品増)、当連結会計年度における取扱高は77,067,962千円(前期比5.6%増)となりました。平成20年8月より、従来の個人間の取引を中心とした形態に加えて、法人及び個人事業主による出店・出品を可能とするストアオークションのサービスを開始し、マーケットプレイスとしての拡大施策を実施してまいりました。また、サービスブランド力の強化を図るため、平成20年10月より「auオークション」を「au one モバオク」に名称変更し、「モバオク」にブランド統合するとともに、新規入会無料キャンペーンやTVCM等のプロモーション施策にも取り組んでまいりました。
「モバコレ」は、販売商品の品揃えの充実を図るとともに、女性向けカジュアルブランド系ショッピングサイトの新規開設や男性向けサービスの充実等を通じ、ユーザの趣向に沿った販売戦略の展開を実施してまいりました。また、商品力の強化や新規顧客層の開拓を目指し、ファッションブランド等との商品企画開発などにも取り組んでまいりました。
電子商取引に係る収納代行サービスを提供する株式会社ペイジェントは、「モバオク」向けに導入した決済エスクローサービス「モバペイ」を含めた当社グループ内のサービスにおける利用促進に加えて、当社グループ外のEC事業者等による利用拡大施策も強化してまいりました。さらに、携帯キャリア決済に対応することで総合決済機能の充実を図り、決済規模の順調な拡大に伴い営業損益が構造的に黒字化いたしました。
以上の結果、モバイル事業の売上高は30,729,729千円(前期比30.0%増)、営業利益は16,249,061千円(前期比23.5%増)となりました。

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Webコマース事業

当連結会計年度におきましては、引き続き携帯電話向け総合ショッピングサイト「ポケットビッダーズ」、eショッピングモールサイト「auショッピングモール」及び「モバデパ」等のモバイル分野が好調に推移いたしました。また、マーケットプレイスとしての基盤の強化及び拡大のために、オークション&ショッピングサイト「ビッダーズ」の新規出店営業の強化にも積極的に取り組んでまいりました。
当連結会計年度末のショッピングサービスを提供する有料法人会員組織「クラブビッダーズ」加盟店舗数は4,777店(前期末比1,464店増)、当連結会計年度の取扱高は39,409,317千円(前期比12.6%増)となりました。
以上の結果、Webコマース事業の売上高は5,287,367千円(前期比17.8%増)、営業利益は1,350,849千円(前期比22.7%増)となりました。

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その他事業

当連結会計年度におきましては、旅行代理店事業におけるインターネット旅行サービスを強化・拡大するため、平成20年4月に、株式会社地球の歩き方T&Eより、格安航空券販売サイト「アルキカタ・ドット・コム」における格安航空券販売事業に関する事業譲受を実施いたしました。
また、中高年向けSNS「趣味人倶楽部」をはじめとした新規事業に関しては、事業領域の拡大を目指した戦略的な取り組みを実施してまいりました。
以上の結果、その他事業の売上高は1,590,237千円(前期比1.2%減)、営業損失は614,066千円(前期は695,538千円の営業損失)となりました。
なお、株式会社エアーリンクにおいて、当社グループのPC及び携帯電話上のインターネットサービスにおける総合的な集客力を活かすことで、グループとしてのシナジー効果が十分に見込めるものと考えておりましたが、当初想定していた収益計画どおりに進展していないため、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、旅行代理店事業に係る固定資産282,364千円並びに同社及び株式会社瀧本に係るのれんの未償却残高の全額636,691千円を減損処理し、合計919,055千円の減損損失を特別損失に計上いたしました。
(注)前連結会計年度まで区分表示しておりました「ソリューション事業」は、金額的重要性がなくなったことにより、当連結会計年度より「その他事業」に含めることといたしました。そのため、前連結会計年度の数値を変更後の事業区分に組み替えて、前期比較を行っております。

質疑応答

【Q1】
モバゲータウンの広告関連売上(4Q)の内訳を教えてください。
【A1】
純広告:タイアップ広告:検索・コンテンツ連動型広告他=78:12:10となっております。

【Q2】
株式会社ディーツー コミュニケーションズ及び株式会社サイバー・コミュニケーションズとの包括的代理店契約について、最低保証による売上の押し上げ効果がどの程度あったのか教えてください。
【A2】
純広告関連売上の実売額については公表しておりませんが、四半期で過去最高値の売上(実売)を達成したことから、販売状況としては良い傾向でありました。

【Q3】
純広告の売上について、売上高が四半期で過去最高値ということだが、実際の実売の勢いについての感触を教えてください。
【A3】
実売額については公表しておりませんので、過去の全ての四半期と比較して最高値ということ以上は回答を控えさせていただきます。(※説明会時に「2008年度の四半期において過去最高値」と説明いたしましたが、「過去の全ての四半期と比較して最高値」と訂正させていただきます。)

【Q4】
モバゲータウンの売上予想210億円の内訳を教えてください。
【A4】
・ゲーム関連売上:30億円程度 ・アバター関連売上(アバター販売と成果報酬型広告の合計値):2008年度横ばい程度 ・広告関連売上:残り というイメージでございます。

【Q5】
モバオク、モバコレ、ペイジェントの各売上予想を教えてください。
【A5】
モバオク:40億円強、モバコレ:30億円程度、ペイジェント:20億円弱と見込んでおります。

【Q6】
4Qのモバゲータウンについて、ユーザ数やページビューの伸びは順調だったが、アバター関連売上(アバター販売と成果報酬型広告の合計値)が3Qと比べて減少した理由を教えてください。
【A6】
有料アバター購入者(モバゴールド消費者)は増加いたしましたが、特に20~30代以上のユーザについて、アバター購入者平均単価(ARPU)(平均モバゴールド消費量)が減少いたしました。理由については、イベントなどの企画部分に起因するのではないかと考えておりますが、詳細は分析中でございます。

【Q7】
他社で推進しているAPI開放戦略について、DeNAではどのように考えているか教えてください。
【A7】
面白いと思っていますが、当社の取り組み等の詳細については回答を控えさせていただきます。

【Q8】
売上原価の「その他」の内、モバコレ等の商品仕入の金額または割合を教えてください。
【A8】
3Qと比較して、モバコレ等の商品売上原価は約8,000万円程度増加しました。なお、モバコレの売上高に対する原価(商品仕入)の割合は、約60%程度でございます。

【Q9】
モバゲータウンにおけるゲーム関連売上を30億円程度見込んでいるとのことだが、上期下期の売上、想定ユーザ数、平均ユーザ課金単価(ARPU)等の想定を教えてください。
【A9】
上期下期の売上、想定ユーザ数、平均ユーザ課金単価(ARPU)等の前提は公表しておりません。なお、投入タイトル数は上期に10タイトル以上を予定しておりますが、本格的な売上貢献は下期からと考えております。

【Q10】
今後のゲーム展開について、他社との差別化をどうやって図っていくのか教えてください。
【A10】
幅広いジャンルのタイトルラインナップを用意していくことが特徴の1つと考えております。また、コミュニティと連動したソーシャルゲームにも大きなポテンシャルがあると感じていますので、この分野にも今後注力していこうと考えております。

【Q11】
非出会い系サイトに対する警察からの各種要請等が報道されているが、実際の事件・事故の件数の傾向や、今後のトラフィックに対する影響等を教えてください。
【A11】
これまで、若年層が事件・事故などに巻き込まれないよう監視等の取り組みを強化してまいりました。実際の事件・事故の件数に関しては、当社で把握している限りにおいては、増えているということはございませんが、今後もサイトパトロールや啓蒙活動などの健全性維持のための施策をしっかりと取り組んでまいります。加えて、業界全体として、これまで以上に連携を強化して取り組んでまいりたいと考えております。また、サイト内でのユーザ対する普及啓蒙活動のみならず、学校などにおいて、携帯インターネットの健全な利用方法等に関する啓蒙活動も積極的に実施してまいりたいと考えております。

【Q12】
業績予想の売上及び営業利益について、上期と下期のギャップが大きい要因を教えてください。
【A12】
売上面に関しては、ゲーム関連売上は下期に本格的に寄与する点と、上期の広告関連売上について景気の不透明感及び広告販売体制移行のリスクを高めに見込んでおりますので、上期の予算は厳しめに想定しています。
コスト面に関しては、上期に3Dアバターの開発、新規ゲーム開発並びにコンテンツの拡充に向けた投資等の予算を大きく見込んでおります。

【Q13】
コミュニティ活性化施策について、他社サービスと比較してモバゲータウンはリアルの人間関係のつながりが強くないと理解しているが、「ソーシャル」と「エンタテインメント」をどのように結びつけようとしているのか、施策の内容と具体的な時期等も含めて教えてください。
【A13】
まずはゲームを中心に、特にソーシャルゲームは収益の可能性が明確な分野なので、しっかりやっていきたいと考えており、すでにその準備に着手しております。 アバターに関しては、現状の2DアバターはSNS内での利用にとどまっていますが、トライアルサービスを開始した3Dアバターはゲーム等のエンタテインメントコンテンツとも連携しますので、ソーシャルとエンタテインメントを結びつける施策に重点的に取り組んでまいりたいと考えています。 また、ご指摘のとおりモバゲータウンはリアルのつながりではなく、バーチャルのアバターを前提としたサイト内のみでのコミュニケーションが特徴であり、他社との差別化にもなっているので、その点を大切にして、これまでの路線を維持していきたいと思っています。

【Q14】
広告関連売上の予想について上期はリスクを大きく見込んでいるとのことだが、下期についての前提も教えてください。
【A14】
広告関連売上に関しては、通期でも厳しく予想しておりますが、上期は特に厳しく見込んでおります。 しかしながら、現状の景況感においては、費用対効果が明確なインターネット広告やモバイル広告に対する期待値もあると認識していますので、上期は新規の広告主を獲得するための営業活動を積極的に実施して、下期の売上増につなげていきたいと考えています。予算としては、現在の予想を最低ラインとして、何とか上回るように頑張っていきたいと考えています。