中国NEWS2010

Last-modified: 2010-11-07 (日) 00:01:17

中国のオンラインゲーム市場が熱い!日本エンタメ企業の生き残りをかけた対策は?

http://moneyzine.jp/article/detail/182532?p=1
http://moneyzine.jp/article/detail/182532?p=2
 中国のオンラインゲーム市場は、2009年には4,000億円弱となったが、日本の家庭用ゲームソフト市場は3,300 億円程度にとどまったと推測される。中国のオンラインゲーム市場の急拡大の背景には、インターネット利用者の急激な増加という側面のほか、オンラインゲームならではのコミュニティの形成がインターネット上のキラーコンテンツになっていることが考えられる。

 CNNICによると、インターネット利用者は09年6月には3 億3,800万人に達しており、その約64.2%、約2.2億人がオンラインゲームを楽しんでいる。

http://moneyzine.jp/article/detail/182532?p=3

中国のオンラインゲーム企業の状況

インターバンク直結提供 中国のオンラインゲームは、Shandaのようにオンラインゲームから発展して、その他のコンテンツも扱うプラットフォームを形成していく場合と、TencentやSOHUのようにインスタントメッセンジャーや検索エンジンなどをベースにしたポータルサービスを軸に、オンラインゲームを取り込んでいく場合がある。

 当初はMMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game:多人数同時参加型オンラインRPG)で月額課金が主流だったが、アイテム課金モデルが主流になり、MMORPGだけではなく、カジュアルゲームも台頭している。ゲームで遊ぶことも目的にはなっているが、コミュニティを形成することが目的となっていることも多いとみられ、コミュニティのオペレーションが人気化する重要な要素となっている。

 企業規模は営業利益では日本のサードパーティを超える企業も登場しており、人気化したタイトルを運営している多くの企業は株式を公開している。人気があるのは、Shandaの「Legend of Mir II」「The World of Legend」や、Tencent の「Dungeon and Fighter」「Cross Fire」、NetEaseの「Journey to the West 2」、Giantの「ZT Online」など。
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http://moneyzine.jp/article/detail/182532?p=4
「QQ Game」運営会社Tencent の拡大
Tencentは「QQ」といわれるインスタントメッセンジャーソフトを皮切りに、総合ポータルサイト「QQ.com」、オンラインゲームサイト「QQ Game」、SNS サービス「Qzone」などを展開している。10/3 期第3 四半期の売上高は33.7億元(66%増)、営業利益は16.8億元(2.1倍)。

  売上高のうち、オンラインゲーム関連の売上高は15.3億元。登録インスタントメッセンジャー利用アカウント数は10.6億件、アクティブインスタントメッセンジャー利用者は4.8億件、インスタントメッセンジャーの最大同時利用者数は7,550万件、「QQGame」の最大同時利用者数は570万人、インターネット関連サービスの課金ユーザー数は4,790万人。MMORPGの「Dungeon and Fighter」の最大同時接続者数は200万人、「Cross Fire」は160万人である。

オンラインゲーム運営会社Shandaの成長
 Shandaはオンラインゲーム運営会社として、韓国などのオンラインゲームの運営を行っている。一時期は、月額課金モデルからアイテム課金モデルへの移行時に売上高が減少したものの、その後アイテム課金モデルが定着し、再び成長軌道に乗っている。

 また、以前はプリペイドカード決済が主流だったが、ネットカフェから家庭からのアクセス比率が移行していることから、クレジットカードやデビットカードの決済が増加している。

 10/12期第2四半期の売上高は12.4億元(48%増)、営業利益は5.1億元(53%増)。MMORPGの売上高は10.7億元(55%増)。アクティブ課金アカウント数は858万件、ARPUは41.7元(前年同期は43.8 元)。

 テクモの「Dead or Alive Online」を運営しているが、出足は不振のもよう。要因としては、格闘技という遊び方自体に慣れ親しんでいないこと、中国で人気化するにはコミュニティを形成するという側面が重要であること、アイテム課金モデルには適していないとみられることなどが要因として考えられよう。

http://moneyzine.jp/article/detail/182532?p=5
出遅れる日本企業と今後の課題
 エンタテインメント業界において、中国に進出して成功を収めた日本の企業はほとんどない。以前は、スクウェア・エニックスの「クロスゲート」が人気化したが、その後は継続しなかった。中国国外企業にとっては参入障壁が高いことは確かではあるが、日本の家庭用ゲームソフトに匹敵しつつある市場規模やオンラインゲーム関連企業群の利益水準をみれば、もはや無視できない市場になりつつある。

 日本企業がこの市場で成功するためには、提携などを通じて、コンテンツの流通、運営等は現地企業に任せ、コンテンツを提供してライセンス収入を得る方法が有効的であろう。特に、日本のコンテンツの知名度は高いことから、そのポテンシャルは高いといえる。

 課題としては、オンラインをベースにした場合にはコミュニティの要素が重要になるとみられ、日本のパッケージを中心としたコンテンツは人気化しづらい点が考えられよう。逆に、中国のRekoo Mediaが開発した「サンシャイン牧場」が日本で人気化した。

 日本においてはオンラインコミュニティを取り込んだコンテンツを開発できる企業は限られるが、こうした企業が開発したコンテンツは中国でも人気化する可能性が高いだろう。そこには大きな成長の可能性が秘められていると考えられる。

【中国】拡大を続けるオンラインゲーム市場、昨年40億 US ドル突破

http://japan.internet.com/finanews/20100112/9.html

2009年の中国オンラインゲーム産業は過去数年見せた急拡大から一転し、安定したペースでの伸びに転じた。iResearch の調査によると、2009年の中国オンラインゲーム市場規模は271億元(約39.7億 US ドル)、前年からの成長率は30.2%となった。

中国オンラインゲーム市場のアクティブユーザー数は、インターネット人口の約5分の1にあたる6,000万~7,000万人と見られている。

中国オンラインゲーム市場は過去数年の間に急激な伸びを示してきたが、今後3年以内にも市場はさらに倍増すると予想されている。これは、インターネット人口の拡大が続いていること、さらに、オンラインソーシャルゲーム市場、携帯ゲーム市場が急拡大していることがその理由として挙げられる。

なお、チャイナテレコム(中国移動通信)は2010年の発展計画としてデータサービスの拡充を掲げている。チャイナテレコムは中国31省でその管理が異なるが、このうち15省がゲーム市場の拡大を重点項目として挙げている。

中国発の超大作MMORPGがついに日本上陸!『英雄島』2010年春サービス開始

http://www.inside-games.jp/article/2010/02/13/40400.html
GMO Gamesは、Windows向けMMORPG『英雄島』の日本国内独占提供契約を獲得、2010年春にサービス開始予定であることを発表しました。

『英雄島』(えいゆうとう)は、中国国内にて2009年7月にオープンβが開始されて以来、台湾と中国においては多くのプレイヤーから絶大な支持を受けているというMMORPG。既存のオンラインゲームにはない膨大なコンテンツ量、多種多様なアバターアイテム、組み合わせにより無限に広がるキャラクター育成パターンなどが特長となっています。

プレイヤーはまず、「物理攻撃系」「魔法攻撃系」「射撃攻撃系」という3つの属性から、好みのものを持つキャラクターを選択します。職業や属性による専用装備という概念は存在しないので、例えば「物理攻撃系」(戦士)でも、魔法使いのようにローブを身に着けたり、ガンナーのように銃を持つことができます。

3つの属性キャラクタースキルの組み合わせの合計は約1,900パターン。戦闘に関するスキル以外にも、自分の装備を製作する際に必要な資源を探す「採取系」、料理を作る、木を加工する、家具を作るなどの「生活系」、その他「土地経営」「ペット」「結婚」「ハウジング」などなど、一見冒険とは無縁に感じられますが、実は戦闘を有利に進めるために不可欠なゲームシステムが30以上実装されているということです。

『英雄島』は2010年春サービス開始予定。基本プレイは無料のアイテム課金方式です。

All trademarks referenced herein are the properties of their respective owners.
Heroes Island<英雄島>is Designed and Developed by Shenzen Domain Network Software co., Ltd.
(C)2007-2010 Shenzhen Domain Network Software Co, Ltd. All rights reserved.
Exclusively licensed to and published by GMO Games, Inc in Japan

中国オンラインゲーム市場大盛況、しかし外国勢は苦戦―仏メディア

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100303-00000024-rcdc-cn
http://rd.yahoo.co.jp/media/news/medianame/articles/?http://nsearch.yahoo.co.jp/bin/search?to=2&p=Record%20China
2010年2月28日、AFP通信は中国におけるオンラインゲーム産業の盛況ぶりについて報道した。公式統計によると2009年、中国のオンラインゲーム市場の規模は260億元(約3394億円)となっており、前年比で39.5%の上昇が見られた。3月1日付で環球時報が伝えた。

記者が北京市内のインターネットカフェを取材したところ、多くの若者がヘッドフォンをつけ、モニターに集中。声をかけても返事がないほどだ。店員に聞いたところ、「利用料は1時間3元(約39円)。客の多くは4~5時間は滞在する」と語る。政府によると、若者のうち2400万人がインターネット中毒で、さらにその半数がオンラインゲーム愛好家だという。

こうした市場の勝ち組はもっぱら国内企業。中国市場専門調査企業JLMパシフィック・エポック社のアナリストDaniel Vlad氏によると「海外のゲーム開発会社は苦戦期へ入っている」という。「欧米のプレイヤーと異なり、中国のプレイヤーはより多くの時間をゲームに費やすため、趣向が異なり、その満足を得るのは困難」と語る。そのため、欧米製ゲーム離れが進んでいる。また、中国のビデオゲーム産業に詳しいマルチメディア系コンサル企業Niko Partnersの創業者Lisa Hanson氏によると「文化的ギャップ以上に、政府によるインターネットへの管理が最大の障害だ」という。

こうしたインターネットゲームの中国市場での盛況は、コンピューター製品が廉価であること、ネットワークへの接続料金が割安であることが考えられる。マルチメディア系調査企業i Researchによると、「オンラインゲームは今後数年間、IT産業の中心でい続けるだろう」という。同社は、2012年には市場規模は730億元に達し、ユーザー数は2億7000万人に達すると予測する。(翻訳・編集/小坂)

中国は、バリバリに保護貿易

【中国】ソースコードなどのIT機密開示強制問題、中国譲歩で決着へ、日中間で大筋合意[03/20]
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1269035247/
IT機密開示強制問題、中国譲歩で決着へ

 中国政府が5月の適用開始を予定しているIT(情報技術)製品の機密情報を強制的に
開示させる制度について、中国の国有企業が購入する製品を対象外とすることで、
日中間が大筋合意したことが19日、分かった。

 中国が文書で確約することで折り合う見通しで、予定通り5月から実施する。
欧米も同様の内容で合意する方向だ。

 中国が公表した「情報安全製品の強制認証制度」は、IT製品を制御する
ソフトウエアの設計図「ソースコード」などを企業に強制的に開示させるもの。
日本企業が得意なハイテク製品が幅広く対象になる可能性があり、
開示を拒めば、中国への輸出や現地生産・販売が出来なくなる。

 日米欧が「知的財産が中国企業に流出する恐れがある」として猛反発。
これを受けて中国政府は、対象を輸入製品全般ではなく政府調達に限る譲歩を示した。

(2010年3月20日03時03分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100320-OYT1T00086.htm
島国大和のド畜生
http://dochikushow.blog3.fc2.com/blog-date-20100310.html
■ゲームの話
 中国は、バリバリに保護貿易なので。
 日本で作ったネットゲームを中国で商売しようと思ってもかなり難しい。中国資本が入ってないとダメとかね。
 その上で、かれらのネットゲームは、戦略的な位置づけにあるから、国からの大量の投資があるし、税金も優遇されてる。保護貿易でシャットアウトしている日本やアメリカのゲームをパクリ放題。ネットゲ以外はコピー大会。
 まったくカンベンしろよ。という話を書こうと思って、ある程度書いたら、切込隊長がもっと広い視点で書いてた。
 追記;今見たら補足記事があった。
 超困った事に、4gamer向けに書いたのと丸かぶりだー。(いやそれほどじゃないけど)

時給48円、30度の室内でマウス2000個を組み立てる工場 ― 米NGOが中国の工場を告発

http://www.inside-games.jp/article/2010/04/18/41648.html
時給48円、15時間労働、室温30度に厳しいノルマ・・・。中国の労働事情は想像以上に過酷であるようです。

米国のNGOであるThe National Labor Committeeは、マイクロソフトに製品を供給する工場の労働条件が極めて悪いとするレポートを提出しています。

台湾KYE Systems Corp.の中国工場では、時給65セント(約60円)で15時間にも渡る労働が要求されているそうです。同社の主な取引先はマイクロソフトで、中国工場ではPC用のマウスやカメラ、Xbox360用のコントローラーが生産されています。

従業員たちには1シフト当たりマウス2000個を組み立てるノルマが課せられており、30度にも達する工場で汗みずくになって働いているといいます。トイレに行ったり水を飲んだりするのも基本的に禁止で、室温が調整されるのは「外国人のクライアントが現れる時だけ」とのことです。

給料からは衣食住の代金が引かれ、手取りは時給52セント(約48円)。宿舎では14人が一部屋にまとめられ、スポンジで身体を拭いてシャワーの代わりとしている・・・とレポートは告発します。

KYE Systems Corp.側は管理しやすいという理由で18~25歳の女性を好んで雇用し、工場の警備員からは性的な嫌がらせも行われているとされています。中国では16歳以上にならないと働けませんが、中には14~15歳の少年少女も混ざっていたそうです。従業員たちは工場を「刑務所」と呼び、6ヵ月前後でほとんどが辞めていくとのことです。

マイクロソフトのエンターテイメント&デバイス部門のバイスプレジデントであるBrian Tobey氏は以前の2年間で提出されたレポートでは問題はなかったものの、再度調査を行い「全ての適切な措置を執る」としています。

任天堂、中国の製造委託先を調査開始・・・従業員の自殺者が多発

http://www.inside-games.jp/article/2010/05/28/42302.html
28日付の日本経済新聞やブルームバーグニュースは、任天堂がWiiなどの生産を委託しているEMS(電子機器の受託製造)大手で、台湾・鴻海精密工業の中国子会社である富士康国際(フォックスコン)で従業員の自殺が相次いでいる問題で、任天堂が調査を始めたと報じています。

フォックスコンでは任天堂、ソニー、マイクロソフトの全ての家庭用ゲーム機を生産するほか、アップル、デル、HPなど数多くのトップブランドの製品の受託製造を行うEMSで世界最大のブランドです。急成長の一方で、従業員の待遇は非常に過酷なものであると盛んに報じられていて、自殺者も相次いでいます。

任天堂ではCSRに基づく調達ガイドラインを作成し、それに準拠したサプライヤーのみを調達元としています。それによれば、(1)人権の尊重とコンプライアンスの推進 (2)労働安全衛生の確保 などが掲げられています。フォックスコンについては昨年来多くの問題が報道されていることから、再度実態の調査を始めたということです。

26日にはアップルとHPも同様の調査を開始すると明らかにされています。

「Kinect」が中国で販売禁止、マイクロソフトは現地の法体制を尊重する姿勢7/13

http://www.gamasutra.com/view/news/29387/Microsoft_Along_With_Xbox_360_Policy_Restrictions_Block_Kinect_In_China.php?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+GamasutraNews+(Gamasutra+News)
http://doope.jp/2010/0715505.html
Xbox 360のホリデーシーズンの目玉となるモーションコントローラー「Kinect」が中国で販売禁止となった事が中国マイクロソフトのCOOを務めるMichel Van Der Bel氏から明らかにされました。

これはSinoCastのDaily Business Beatに登場したMichel Van Der Bel氏が明らかにしたもので、理由として中国の文科省が2000年から実施しているゲーム機の輸入と生産を禁止する条例が挙げられています。これはソニーPS2の中国進出を阻んだ条例としても知られていますが、2006年には新たにゲーム機関連の輸入と生産を認めた娯楽関連管理条例が新たに発令されており、どうやら中国の現状では相反する条例が並行して有効になっている状況である事が判りました。

マイクロソフトはこれについて上訴は行わず中国国内の条例に協力する姿勢である事がDaily Business Beatにて語られています。これらの厳しい法令とは逆に灰色の市場としての存在感も強い中国が今後どのようなマーケットとして成長していく事になるのか、昨今のGoogleとの争いなどと共に、経済と文化の両側面から動向が気になるところです。

過酷な労働条件が伝えられる中国フォックスコン、従業員の賃金を20%アップ

http://www.inside-games.jp/article/2010/05/30/42320.html
任天堂、ソニー、マイクロソフトがいずれも家庭用ゲーム機の生産を委託しているEMS大手の中国・富士康国際(フォックスコン)で従業員の自殺者が多発している問題で、同社は従業員の賃金を20%上げると発表しました。

同社は家庭用ゲーム機に留まらず、アップル、HP、デルなど多くのトップブランドの製品を製造していて、急成長を続けています。その一方で、今年に入ってから少なくとも10名の従業員が自殺しています。以前にはiPhoneのプロトタイプを紛失した従業員が自殺に追い込まれた事件もありました。

このため、任天堂やアップルなどが事態の究明に乗り出しているほか、海外メディアが春頃から相次いで報道しています。

ただ、過酷な労働条件を強いる同様の製造工場は数多くあるとも指摘されています。米国のFair Labor AssociationのAuret van Heerden代表は「フォックスコンで違ったのは、他の例にも増して厳しく、そして秘密主義を貫いている事だ」とコメントしています。

中国で8月からゲームに関する新条例が実施、未成年の不適切なオンラインゲームプレイが禁止に6月23日

http://doope.jp/2010/0615261.html
http://www.examiner.com/examiner/x-48103-Austin-Video-Game-Industry-Examiner~y2010m6d22-China-Cracks-Down-On-Gamers
今週火曜日に中国文化省が8月1日から実施される新しい条例を発表、未成年を不健全で堕落的なコンテンツから保護する事を目的にした内容で、中国国内のオンラインゲーム企業に強い規制を強いる物になっています。

文化省はぞっとするような残酷で不健全な内容を禁止し、未成年者を不適当なゲームから守る施策を展開していく必要があると述べ、性的な表現やカルト、迷信、ギャンブル、暴力などが描かれたオンラインゲームが全て禁止される事を明らかにしました。

なお、不健全な内容の定義は示されておらず、デベロッパやパブリッシャには未成年者のゲームプレイ時間を制限する技術を開発するように要求しています。

さらに、これに併せて未成年者の仮想マネーやアイテムの売買がいずれ禁止される事も記されており、オンラインゲームに実名登録の義務付けが実現化しそうな状況も併せ、中国のゲーマーは今後かなり厳しい制限の時代に突入する事となりそうです。

中国ネットゲーム曲がり角 複雑「RPG」低迷、簡単「交流」に活路

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100720/mcb1007200504028-n1.htm

中国もMMO頭打ち、ブラウザゲーの時代へ。

コラム:中国の据え置き型ゲーム機禁止令とその事情7/22

http://www.kotaku.jp/2010/07/china_consoleban.html
中国で据え置き型ゲーム機は法律で禁止。

しかし皮肉にも、Wii、PS3、そしてXbox 360などはご存知の通り、「メイド・イン・チャイナ」。その上、盛況のPCゲーム文化が存在します。そんな中、禁止にまでする理由がなにかあるに違いありません。

海賊版ゲームが盛んであると同時に、実は禁止令が出ているワケで、このちょっと興味深い状況を米Kotakuのブライアン・アッシュクラフト記者が調べてみました。続きでどうぞ。
 

 
市場調査機関のNiko Partnersの一員であるリサ・ハンソンさんによると、「ゲーム機は2000年以来、中国内で禁止されている」との事。「中国政府は、テレビゲームに時間を費やし、衰えてしまう青年を守りたいという親の訴えがあった事により、禁止令を出しました。」

しかしその一年後、オンラインゲームの人気が急上昇し、市場の利益は1億ドルとなったため、ハンソンさん曰く、「(ゲームの)問題は解決しなかった。」

中国のニュースサイト、Sina.comの最近の記事を見てみると、こんな事も書いてあります。

2000年6月に、中華人民共和国文化部は、企業、及び個人の電子ゲーム機器、または周辺機器の製産、販売を禁じると、通知を発しました。

 

 
家庭用ゲーム機が禁止されている中、コントローラーをテレビに直接差し込む「プラグアンドプレイ」タイプのゲーム機が法的な代替手段となっています。

任天堂はソフトウェア開発会社のWei Yen社と手を組み、「iQue Player」を中国市場でリリースしました。60ドルの価格で発売されたこのゲーム機は、ニンテンドー64の代表タイトルをプレイできる他、64MBのフラッシュメモリーを店頭に持っていくと、新しいタイトルの購入も可能。コントローラー自体がゲーム機となっており、カートリッジも直接差し込む形となっています。

2003年には任天堂の岩田聡社長はこのような事も発言されています。

日本や欧米などの先進国には優れたゲーム機でターゲットしていますが、中国の様な幅広い人口の中、特に沿岸地域に比べて豊かでない内陸にお住まいの方々にも楽しめるよう、ゲーム機は安くしないといけないと考えました。

その上、ゲーム機を中国で販売するには、「それほどゲーム機に見えない」モノにして、不正コピーをできないようにしなくてはいけなかったとの事。それ以来、任天堂はマスコットやゲーム関連商品などを販売促進する時、中国では「iQue」ブランドを使用しています。

 

 
中国のソフトウェア著作権侵害は凄まじい問題であり、ゲーム会社が市場に進出するのをためらう理由となっています。しかしそれが理由ででテレビゲームが禁止されているワケではありません。2009年12月には、ニンテンドーDSiが合法にリリースされました。しかし現時点でWiiはまだ発売されていません。

同様に、ソニーもマイクロソフトも中国本土では据え置きゲーム機を発売していません。しかしながら香港支店を持つ二社は、その地域ではリリースを果たしています。香港空港には、PS3のデモユニットさえあります。

 

 
コンソール禁止令は法律上存在しますが、厳密に施行されているものではありません。一方で、著作権侵害はどんな法律よりもゲーム機の進出を止めています。2004年1月、ソニーは中国でプレイステーション2をリリースし、ソフトとハードの不正コピーをローンチから喰らってしまう程の大被害を受けました。

しかし、財務上の成功ではない代わり、ブランド名は築き上げられました。一方、Wiiは中国の会社によってコピーされ、モーションコントロールを使用する「Vii」が発売されました。そしてPS3のコピーハードは「勝者」と言う名で発売中。家庭用・PCゲームの海賊版はごく普通の事。家庭用ゲーム機を体験できるカフェだってあります。

正規のゲーム機はグレイ・マーケットを通して、不法に売買が行われます。Niko Partnersのハンソンさんによると、中国ゲーマーはグレイ・マーケットで買ったコンソールを改造し、海賊版ゲームの使用を可能にするそうです。「コピーゲームのやりにくいPS3は、やはり3つのブランドの中で最もマーケットシェアが小さい」との事。

 

 
ゲーム機禁止令をちゃんと管理する取締機関が存在しない以上、状況は改善しないのです。しかし、ハンソンさんは中国政府の文化部がいずれその役割を得るのかと推測しています。それまでは、グレイ・マーケットの売買がどんどん続くのでしょう。

【China Joy 2010】中国最大のゲーム展示会はじまる・・・

http://www.inside-games.jp/article/2010/08/01/43481.html
中国最大級のオンラインゲーム展示会「チャイナジョイ」(China Joy)が7月29日~8月1日、上海の新国際博覧中心で開催中です。中国政府の肝煎りで2003年にスタートし、今年で第8回目となるイベントで、昨年度の入場者数は12万人を数えます。

「華流」ゲームといえば『パーフェクトワールドー完美世界ー』などのMMORPGというイメージが一般的です。一方で昨年はmixiアプリで『サンシャイン牧場』をはじめ、ブラウザゲームが大ブレイクしました。中には中国産タイトルと気がつかずに楽しんだ人も多かったのではないでしょうか。

このようにコアユーザー向けのMMORPGから、カジュアルユーザー向けのソーシャルゲームまで、気がつけば華流ゲームは日本にずいぶんと身近な存在になりつつあります。もっとも、まだまだ日本のユーザーにとって、中国ゲーム事情は縁遠いのが事実。そこで最新情報を求めてチャイナジョイまでやってきました。

ざっと会場をまわった第一印象としては、立体視ゲームの展示がいくつか見られたのが印象的でした。いち早く3Dゲーム化した韓流ゲームに比べて、華流ゲームは2Dゲームが多いという印象がありましたが、いよいよ華流ゲームも3D、そして立体視の波が訪れようとしています。会場ではNVIDIAの立体視ゲームソリューション「NVIDIA 3D Vision」を活用したタイトルデモや、ブースでの映像展示が幾つか見られました。

 
またブース展示に加えて熱いのがコスプレイヤーとeスポーツ。コスプレ関係では全国のトップコスプレイヤーが集結し、団体で演技を競う「2010チャイナジョイ・コスプレカーニバル全国決勝」が開催。eスポーツでは「Zhangjiang Cup Chinajoy E-sport Competition」が開催され、多くの観衆が詰めかけていました。

このほか今年からスタートした試みとして、各種カンファレンスがあります。会期にあわせて別会場で「China Game Developer Conference」をはじめ、技術・ビジネス・アウトソーシング関連の会議が開催されます。

【China Joy 2010】上海も萌えていた!こちらでも発展中の中国メイド喫茶事情

http://www.inside-games.jp/article/2010/08/01/43489.html
上海の電脳街をぶらぶらしていたら、メイド喫茶に遭遇しました。

地下鉄6号線「徳平路」駅から徒歩5分。PCやデジカメなどのショーケースが並ぶ電脳ビル。その地下1階に降りると、見慣れたメイド服のキャラクターと、萌え系の入り口が・・・。店内をのぞくと、アキバでおなじみのメイドさんが飲み物を運んだり、テーブルで談笑しています。

店名もずばり「MAID JUMP」。さっそく入店して、いろいろ話を伺ってみました。

店内は1フロアでテーブル席が並び、ほぼ満席状態。日本のメイド喫茶と異なり、女の子がテーブルでお客さんと一緒にカードゲームやオンラインゲームに興じているのが特徴的です。

メニューを見ると、コーラが25元(約350円)、アイスクリームが35元(約450円)など。ファーストフードのハンバーガーセットが15元なので、かなり高めのお値段です。ま、このへんの価格設定は日本も同じですよね。

さらにメイドさんの写真撮影料が10元、客とのツーショットは15元と記されています。メニューにはありませんでしたが、60元でメイドさんを1時間テーブルに呼ぶ権利も得られるとのこと。楽しそうにお客さんと談笑していたのも、実は営業だったんですね、納得です。

もちろん自分たちだけで談笑したり、ゲームを楽しむこともできます。店の奥にはボードゲーム類があり、無料でプレイ可能。ジェンガを楽しんだり、PSPで対戦ゲーム(太鼓の達人!)を遊ぶカップル客も見られました。店の一角にはゲーム機と薄型テレビもあり、ゲーム大会などもできるようです。

店長で26歳のルーラーさん(英語名)によると、開店したのは1年半前で、主なお客さんは18歳から30歳。大学生が中心で、男女比は約7:3だそうです。女の子でも日本の漫画やアニメが好きな層が来店するとのこと。チャイナジョイなどのイベント時は、特に混雑するそうです。

店内でオンラインゲームを遊べるようにしたのも、学生中心のお客さんのニーズにあわせた結果とのことでした。メイドさんと一緒に遊ぶ客も多いとのことで、ちゃりんちゃりん店内にお金が落ちるお金が、どこからか聞こえてくるようです。さすが商売上手って感じですね。

メイドさんも漫画やアニメが好きな娘が多く、日本語での会話も片言ならこなせます。17歳で高校2年生のネネさんは、店のマスコット猫のピエール君(オス)を抱いて接客。たどたどしい日本語でメニューを取る様は、アキバでは失われてしまった何かを感じさせる物がありました。

同じく高校2年生でメイドのメグさんは「可愛いモノが好きだったから」とメイドになった理由を話してくれました。ちなみに店内のメイドさんは総じてルックスが高めです。現役女子高生でたどたどしい日本語を喋る、可愛いメイドさんに萌えたい人は、ぜひオススメだと言ってしまいましょう。

ちなみに同様の店舗は市内に3~4件あるそうですが、同店の売りは独自にメイドさんの写真同人誌(50元・約650円)を出版しているところ。フルカラーで4コマ漫画もあり、なかなかレベルが高いです。公式ブログにはメイドさんのコスプレ写真なども掲載! ちゃんと付加価値をつけて差別化を進めているところなど、さすが優秀ですね!

日本風を意識した店頭 独自発行のメイドさん写真同人誌 公式ブログにはコスプレ写真も!

■MAID JUMP
公式ブログ:http://blog.sina.com.cn/maidjump
住所:上海市浦东新区张杨路721号(太平洋数码三期)地下一层T03

【China Joy 2010】上海で見た海賊版事情のいま8/1

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=1922

懐事情の乏しさだけは他にひけをとらないインサイド取材班。ホテルもチャイナジョイ会場近くではなく、地下鉄で40分近くかかる格安ホテル。毎日ごとごと揺られて通います。

そんな中で気がついたことがありました。車内で使われるデジタルガジェットといえば、まず携帯電話。そして、たまにPSP。一方でDSは、まったくと言っていいほど見かけません。

関係者によるとPSPはインターネットでゲームソフトを不正ダウンロードし、メモリースティックからプレイできるので、比較的人気があるとのこと。一方でDSは上海といえども、マジコンがネットで入手しづらく、人気がないそうです。

その一方で、街の再開発にあわせて、ゲームやDVDの海賊版を売る店も激減したという噂もありました。確かに、以前は地下鉄の構内で海賊版DVDを売る露天商がよく見かけられましたが、今回の取材では一度も見られませんでした。

実際問題どうなのよ、ということで会場の取材もそこそこに、電脳街に繰り出した取材班。さすが電脳街だけあって、街中には「首だけガンダム」を筆頭に、香ばしいアイテムがずらりと並んでいます。

まずは一番派手そうな量販店に入ってみました。すると入り口でさっそく、「iQue DSi 」(ニンテンドーDSi)の特設ブースがあるじゃないですか! DSi の目玉機能の一つであるデジカメ機能をプッシュした体験イベントで、壁には本体機能で加工した写真類が張られています。写真を撮るのも撮られるのも好きな中国人気質をうまくついた宣伝です。

価格はDSi が1498元(約19500円)で、DS Liteが1398元(約18000円)。ソフトは「newスーパーマリオブラザーズ」など5点が並んでおり、それぞれ288元(約3700円)。このほかDSiソフトのダウンロードに使うプリペイドカード「iQue」の1000ポイント券が50元(約650円)です。

売り場を離れようとしたら、「ニンテンドッグス」がプリントされた、チラシ入りバッグがもらえて、ちょっと得した気分。しかし、これは正規品で、海賊版ではありません。

そこでさらに、ぷらぷらと歩き続けること数分。ちょっと薄暗い家電量販店の1階に、明らかに他とは違う構えの店を見つけました。フィギュアやグッズ類が販売されているオタク系ショップの奥に、地下に続く階段があります。グッズも並行輸入品と思われるものから、明らかに海賊版とわかるものまで多種多様。下着姿の初音ミクが半ずれで印刷されているクッションを見ると、思わず萎えてしまいます。

地下1階で取材班を迎えていたモノは、明らかに手作りと思われる段ボール製のコンボイ司令と、漫画「ONE PEACE」に登場する帆船。そしてアジアンテイストにあふれた小店舗群です。

そのうちの一つに入ってみると、PS3のゲームソフトが陳列されていました。すべて正規品でアジア版です。発売されたばかりの「戦国バサラ3」のアジア版が320元(約4200円)と、日本より安めなのにビックリ。国産ソフトだけでなく、北米版「ゴッドオブウォー・コレクション」もあります。その横には洋画のブルーレイディスクも販売されていました。こちらも当然のように正規品です。

ところが、ふと脇を見るとありました。ファイルケースに大量に挟み込まれたパッケージのカラーコピーの数々。お客がファイルから選ぶと、すぐに海賊版DVDを渡してくれる、いわゆる一つの海賊版ソフトです。ファイルを見るとWiiとXbox360の最新ソフトが、ほぼ網羅されていました。価格は1本5元(約65円)となっています。ただし現行機のみで、PS2ソフトはもはや見られませんでした。

となりのDVDショップでも、ブルーレイとHD DVDのロゴがパッケージについていて、でも中身はDVD、しかも圧縮方法はMPEG4という謎の海賊版アニメが売られていました。「機動戦士Zガンダム・テレビ版全話+映画版3本」などの商品が並びます。こちらも価格はディスク1枚につき5元で、これが一つの基準のようです。

  • PS3は正規版がずらり ブルーレイビデオも正規版だ
  • WiiとXbox360は海賊版を販売中 DVDビデオも海賊版が売られていた

ちなみに他はDSの正規品ソフトが若干あった程度で、PSPに至っては海賊版すら全滅。店主曰く、みんなインターネットでダウンロードしてしまうので、商売にならないそうです。DSのマジコンも流通が少なく、ネット通販も難しいので、人気がないとのこと。上海よりマジコンが入手しやすい日本というのも、なかなかシュールな話です。

わずかなサンプルでしたが、明らかにパッケージとしての海賊版ソフト販売は下火になって来ているように感じられました。もっとも、その背景に海賊版流通がインターネットに移行した点があるのは、言うまでもありません。また上海以外の都市、特に内陸部では、また事情が違いそうです。

これに対してメーカー側でも、ネット接続でフィルターをかけるなど、幾つかの施策が採られはじめています。またPS3の海賊版ソフトが皆無というのも、改めて大きな発見でした。ニンテンドー3DSでも新たな海賊版対策が行われると言われています。今後もさらなる施策やユーザーの意識向上を期待したいところです。

ガンホーのオンラインRPG『エミル・クロニクル・オンライン』、中国向け提供企業がアクセスブライトに決定

http://www.inside-games.jp/article/2010/08/01/43484.html
日本のゲーム・エンターテインメント関連企業の中国展開を支援するACCSESS BRIGHT LIMITED(以下、アクセスブライト)が、ガンホーが運営するオンラインRPG『エミル・クロニクル・オンライン』の中国向けにローカライセンシー(現地配信予定企業)に決定しました。

『エミル・クロニクル・オンライン』は、ハートフルがキーワードのオンラインRPG。オンラインゲームが初めての人でも簡単で安心に楽しめる仕様で、すでに日本を含めて7カ国/地域で提供されている日本発の人気タイトルです。

アクセスブライトは、これまでも日本のゲーム・エンターテイメント関連企業の中国進出に向けた各種コンサルティング業務、エージェント業務を中心とした幅広い活動を行っています。その豊富な経験と強力なサポート体制により、これまでも中国進出を目指す日本企業の支援をしてきており、今後も日本と中国のコンテンツビジネスの架け橋となりそうです。

【China Joy 2010】東京ゲームショウやE3には見られないまったり感

http://www.inside-games.jp/article/2010/08/02/43507.html
毎年7月に開催されるのが恒例となっているChina Joy。日本から中国ゲームビジネスをウォッチする立場としては、定点観測をするうえで最も重要なのがこのイベントです。

ただし、東京ゲームショーやE3とは違い、熱心なゲームファンによって開場が埋め尽くされるのにも関わらず、なんとなくユルる感じてしまうのもこのイベント。世界でも有数のオンラインゲーム大国にのし上がった事実なんてなんのそのです。そこでそんなChina Joyを筆者の気の向くままにまったりとリポートしてみます。

■新作発表やデモよりは、グッズをゲットするのに精力を費やす一般来場者

一般的にゲームショーと言えば、新作のお披露目が主で一般来場者も新作品を少しでも早くその手で触ろうと頑張るわけですが、China Joyでは新作の試遊というよりはむしろプロモーショングッズを無料でゲットすることに至上の喜びを感じているという雰囲気です。

されにコンパニオンの撮影で躍起になっているひとが尋常ではないレベルで多いのも特徴。一般公開日は人ごみとカメラ、販促バッグの山にうもれて動くことすらままなりません。

これに加えてこの時期の上海は猛暑真っ只中。地下鉄でもないのにぎゅうぎゅう詰めのような会場は40歳の身には少々きついです。

更に特徴的なのは、ユーザー参加型であるということ。中国最大のオンラインゲームパブリッシャーのひとつで総合ポータルとしてもトップクラスのテンセント。中国版MSN、QQによる同時接続者数が1億人に達したということで話題になっていますね。ステージ上ではグッズを希望する人たちに手をあげさせ、その人たちに向かって一気に投げるといったパフォーマンスを展開。

一方、盛大ゲームズでは、たくさんのコンパニオンを雛壇上に座らせ、その前で音楽パフォーマンスを繰り広げていました。クレーン台にカメラを装着し、遠方から序々によりながら撮影というプロなみの手法で、その模様を舞台両端の巨大モニターに“中継”。さながらバラエティ番組の生中継といった感があります。パーフェクトのブースでも負けずと音楽ライブのイベントを展開。双方のライブサウンドで相殺してしまいそうな勢いです。

一見、これらのイベントはゲームとは直接関係がないように見えますが、China Joyという機会をうまく利用してファンと交流を図っているというのが大切なのでしょう。

【China Joy 2010】SDガンダムに、ブレイブルー、日本発コンテンツにも人だかり!

http://www.inside-games.jp/article/2010/08/02/43509.html
あらゆるイベントでファンコミュニティ還元型のイベントが目白押しのChina Joyですが、新作ゲームをガッツリと見せるブースもいくつかあります。ここではそれらのブースを紹介していきましょう。

■ゲームをガッツリと見せるネットイース。『Wrath of the Lich King 』が承認され飛ぶ鳥を落とす勢い

まずは網易(英語名 Netease、以下ネットイース)です。中国最大規模の総合ポータルにひとつにして、1作品のみで同時接続者数260万人に達した『夢幻西遊』を運営しているのが同社。

加えて昨年、これまで5年間運営代理だったナインシティとのコンペの結果、今後3年間の中国国内運営代理権を勝ち取った『World of Warcraft』(以下、『WOW』)も絶好調。同作の最新拡張版、『Wrath of the Lich King』(以下、『WLK』)が新聞出版総署により承認され、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。(中国では拡張版が出る度に管轄の行政から内容審査を受けなければならないのです。)

その凄さはブースの活況さから伝わってきました。一つの区間をActivision Blizzardセクションとしたうえで、『Star Craft II』の最新トレイラーを公開したり、『WLK』の試遊台を設け多くの人たちにプレイさせるということで『WOW』の最新版がプレイ可能になったということを大胆にアピールしていました。

当然のようにコンパニン数人による『WLK』のイメージキャラクターもショーケース。全方向で作品群をアピールした形となっています。ただこの区間はChina Joyとしてはある意味、E3を彷彿とさせる異例の空間とも言えました。

一方で、『夢幻西遊』は、ステージ上でライブパフォーマンスを展開。プレゼントの配布やクイズショーといったこともおこなっておりこちらの区間はいかにもChina Joyといった雰囲気。区間の使い分け方が秀逸でした。

■SDガンダムに、ブレイブルー、日本発コンテンツにも人だかりが!

ガッツリとゲームを見せるという点では久遊もそれに当たります。中華圏で著名なコミック、『神兵伝奇』と、『SDガンダム カプセルファイター オンライン - SD GUNDAM Capsule ...』を猛プッシュ。それぞれの試遊台には多くの人が列をつくってプレイに勤しんでいました。

Snail Softも今年度リリース予定の武侠型MMORPG『九陰真経』を全面的にプロモーション。本作品は昨年に引き続きの出展でSnail側の本気度が感じられます。

また、日本ではワクチンソフトで有名なキングソフトも、既にリリースされている大型3DMMORPG『剣侠情縁参』をNvidiaの3D対応作品として、当日は実機にて披露。多くの人たちの注目を集めていました。

なお、純粋にゲームプレイをガッツリ見せたという点で際だっていたのがアークシステムワークスの『Blazblue Continum Shift』(『BBCS』)です。昨年に引き続いての出展ですが、小スペースながら作品を全面に押し出したブース出展により多くの人が列をつくりこぞってプレイしていました。あくまでも認知度向上がねらいのようですが、中国においては、現在『Dungeon Fighters』(日本語名『アラド戦記』)の同時接続者数が220万人を突破するほどカジュアルアクションゲームが人気。この大きな波にいつか『BBCS』にも乗ってもらいたいものです。

【China Joy 2010】IT業界の巨人がゲームへの参入を明らかに

http://www.inside-games.jp/article/2010/08/03/43518.html
China Joyでは、ブース出展の他に公式イベント、企業による独自イベント開催など様々な事がおこなわれていますが、今年は、大企業によるオンラインゲーム産業への新規参入に関する発表が行われ話題となりました。

EVOCグループはエンベッドコンピューティングやコンピュータソルーションに関する総合企業なのですが、これからゲーム業界に参入するということで発表会を行いました。オンラインゲームの展開を予定している具体的な作品などを示したわけでなくあくまでも同集団とオンラインゲームサービス向け新会
社に関する説明だけに留めるという珍しい形での発表となりました。

まず最初はコンパニン数名による太鼓の演技からはじまり、その次は、同企業のオンラインゲームブラン
ド、夢天堂を象徴する天使が登場。最近の中国コスプレイヤーの隆盛を意識しての演出かと思われます。

■資本金10億円強、投資上限60億元強でオンラインゲーム産業へ進出!

EVOCグループのCEOであるSimon Chen自らが登壇し、実際の収益を得るまでに5億元(62.5億円@1元=12.5円)を上限として投資をしていきたいと大胆に発表。参加した多くのゲームメディア関係者のドキモをぬきました。資本金も1億元(12.5億円)を計上するとのことです。

現在は日本企業も含む複数企業または自社開発によりコンテンツを調達するよう既に動いているとのことです。ゲーム運営でのコンセプトは「ユーザーにとってためになるもの」を強調。それもふまえ、CCTVの教養番組のホストを務める北京師範大学芸術及びメディア学院副学長の于丹教授を特別学術顧問として就任させたとしました。オンラインゲーム依存症などが社会問題化する中での参入とあって、健全性をアピールする
ことが重要ということでしょう。

更にサンドペイント、歌手によるパフォーマンスを中にはさみ、最後は、夢天堂の副総経理樊海方(カイカイホウ)氏によって同社の展望について説明がなされました。

これまでの流れをくみ、樊氏は自身がオンラインゲームをきっかけに、韓国までの一人旅を思い出し、ネット上の仲間の助けによって目的地にたどりついたことを紹介しながら、人とのつながりが重要であると強調。サービスの提供側も享受側もともに幸せいになるべきと、オンラインビジネスの展望を示しました。まさにオンラインゲーム産業参入に対する希望に満ちた見解でした。

発表会自体は、一般的なゲーム業界のプレス発表会では見たことがないような独特な雰囲気のものでした。新規参入のときは誰もが歩む道轍ということでしょうか。これら多様な形で展開されるイベントですが、中国ゲーム産業はこれまでになく活況であることは明らかでした。日本企業もなんとか参入する余地を見つけられればいいですね。

中国で”Kinect”は発売されませんが、Kinect的な”何か”「ebox」で遊ぶ事が出来ます8/10

http://chinagame.178.com/201008/75407069894.html
http://doope.jp/2010/0815776.html
先日、中国で「Kinect」が発売禁止になった事をお知らせしましたが、本日新たにLenovoとLegendホールディングス、Legendキャピタルの3社が出資して設立された中国のBejing eedoo社が2011年にKinect的なモーションコントロールを実現した家庭用ゲーム機「ebox」を中国でリリースする事を発表しました。

eboxはWebカメラ的なデバイスを利用して、プレイヤーのモーションを認識、それによりゲームをコントロールするKinect的なシステムを実現しており、他のコントローラは必要としません。

発表されたスケジュールによると、eedooは今年11月にプロダクトの発表を行うとの事で、発売は2011年の早い時期に行われるとの事。さらに発売時には30種類のモーションコントロールゲームが同梱される模様です。

さらにebox用タイトルの開発には8ヶ国からの開発者が集う16の専門チームが当たっているそうで、その中にはXbox 360とWii用のゲームを開発していた技術者も参加しているそうです。なおeboxは100タイトルオーバーのゲームをリリースする事を計画している事も併せて明らかにされています。

という事で、一体どんな物が出てくるのか、Kinectの発売禁止と関係はあるのか、色んな意味でリリースが楽しみ!です……。

Microsoft hopes for approval on Xbox8/11

http://www.chinatradeinformation.net/china-trade-news/microsoft-hopes-for-approval-on-xbox.html
http://www.kotaku.jp/2010/08/xbox360_china.html
美女コンパニオンがPCゲームを売るのはOKなのに...?

中国では家庭用ゲーム機が発売禁止 だって、皆さんご存知でした?

アチラでは、ゲーム機を個人輸入してくる運び屋さんたちから、Xbox 360含め、家庭用ゲーム機器はカンタンに手に入るそうですが、正規の販売ルートはまだありません。

にもかかわらず、マイクロソフトはこれをキチンと認めてもらい、Xbox 360を合法的に販売しようという希望を捨てずにガンバっているんですって。
 

これについて、中国マイクロソフトの張 亜勤(Zhang Yaqin)副社長は、10年間前からゲーム機を発売禁止にする程度の小さい問題じゃ、マイクロソフトは止まらない...といったコメントを上海日報によせています。

ワタシたちは、今スグにでもXboxを世に送り出したいと望んではいるのですが、こればかりは政府の判断しだいなのです。

張 副社長によれば家庭用ゲーム機が禁止されているのは「いくつかの官省のせい」で、現時点ではXbox 360を正式にリリースする予定はまだないそうです。

中国の家庭用ゲーム機事情を知っているKotaku読者の皆さんはピンときたかもしれませんが、もしかすると「青少年への悪影響」...なんていうのは実は建前で、ホンネは中国国内のエレクトロニクス産業の向上と発展に重点を置いているのが家庭用ゲーム機の発禁理由なのかも...? なんて思うのは邪推でしょうかねぇ。

そっくりコントローラー問題に決着 ― デザインだけでなくソフトも盗用?

http://www.inside-games.jp/article/2010/08/15/43759.html
コントローラーの盗用問題に、ついに決着がついたようです。

スイスの周辺機器メーカーSplitFish GameWare, Incは、中国のメーカーであるBanncoに対して訴えを起こしていました。

SplitFishはプレイステーション3、Xbox360用マウス型コントローラー「FragFX」シリーズを販売していますが、Banncoの「FRAGnStein」「Scorch」シリーズが「FragFX」のデザインなどを盗用していると主張してきました。

バージニア東部地区連邦地方裁判所はSplitFishの訴えを認め、「FRAGnStein」「Scorch」の販売中止命令を下しました。さらに、Bannco側がマウスの制御に使っているソフトウェアのコードがSplitFishのソフトウェアから盗用したものであり、新たに著作権侵害の裁判を起こすに足る重大な事例であるとの見解を明らかにしています。

このタイプのコントローラーはFPS(一人称シューティング)を遊ぶのに便利なだけに、盗用とされたBannco側の対応が注目されます。

China Joy 2010から読み取る、中国ゲーム産業の戦略と展望<前編>8/18

http://www.famitsu.com/news/201008/18032238.html

現在6900万人のオンラインゲームユーザーを抱え、市場規模は今後3年で年平均42%成長、2012年にはユーザー2億3000万人、107億ドル(約1兆700億円)になると分析される、中国オンラインゲーム市場。しかし巨大市場の実態を把握できる情報やデータは少なく、現地調査や政府からの正確なデータ取得も困難とされる中、中国最大のゲームショウChina Joyが今年も開催された。

エンターブレインは日本のメディアで唯一、オフィシャルメディアパートナーとして第1回開催からChina Joyの成功をバックアップしてきた。第8回の開催を迎えた今回、同イベントは中国オンラインゲームパブリッシャーを中心としたゲーム業界関係者にとって、熱心なゲームファンに対する感謝を示す機会であると同時に、プレスに対して当年の戦略や展望を示す、重要なイベントになりつつある。

今回、中国ゲームビジネスの第一人者であり、f-ism.netでも海外ゲーム市場の最新情報を定期レポートしている、立命館大学映像学部准教授・中村彰憲氏が、中国オンラインゲームパブリッシャー各社の戦略展開を浮き彫りにすべく、緊急インタビューを敢行した。

■ 多様化とメディアコンバージェンスの時代に備える‘総レジャー時代’

 今回、もっとも筆者中村が強い印象を受けたのは、オンラインゲームやブラウザゲームのパブリッシャーでありながら、コンテンツの多メディア展開を意識した企業が台頭してきているという事実だ。

 これは、ゲーム産業の長期的発展が続いていると同時に、富裕層を中心とした総レジャー時代が始まりつつあるいう顕れである。最近は『喜羊羊及灰太狼』の劇場アニメ大ヒットという形で、オンラインゲーム以外のコンテンツも成功し、資本力を兼ねそろえた中国ゲーム企業にとって、この状況は千載一遇のチャンスと見てとれるに違いない。

China Joy 2010から読み取る、中国ゲーム産業の戦略と展望<前編>

 現在6900万人のオンラインゲームユーザーを抱え、市場規模は今後3年で年平均42%成長、2012年にはユーザー2億3000万人、107億ドル(約1兆700億円)になると分析される、中国オンラインゲーム市場。しかし巨大市場の実態を把握できる情報やデータは少なく、現地調査や政府からの正確なデータ取得も困難とされる中、中国最大のゲームショウChina Joyが今年も開催された。

エンターブレインは日本のメディアで唯一、オフィシャルメディアパートナーとして第1回開催からChina Joyの成功をバックアップしてきた。第8回の開催を迎えた今回、同イベントは中国オンラインゲームパブリッシャーを中心としたゲーム業界関係者にとって、熱心なゲームファンに対する感謝を示す機会であると同時に、プレスに対して当年の戦略や展望を示す、重要なイベントになりつつある。

今回、中国ゲームビジネスの第一人者であり、f-ism.netでも海外ゲーム市場の最新情報を定期レポートしている、立命館大学映像学部准教授・中村彰憲氏が、中国オンラインゲームパブリッシャー各社の戦略展開を浮き彫りにすべく、緊急インタビューを敢行した。

■ 多様化とメディアコンバージェンスの時代に備える‘総レジャー時代’

 今回、もっとも筆者中村が強い印象を受けたのは、オンラインゲームやブラウザゲームのパブリッシャーでありながら、コンテンツの多メディア展開を意識した企業が台頭してきているという事実だ。

 これは、ゲーム産業の長期的発展が続いていると同時に、富裕層を中心とした総レジャー時代が始まりつつあるいう顕れである。最近は『喜羊羊及灰太狼』の劇場アニメ大ヒットという形で、オンラインゲーム以外のコンテンツも成功し、資本力を兼ねそろえた中国ゲーム企業にとって、この状況は千載一遇のチャンスと見てとれるに違いない。

 そこでここからは、各企業経営者のインタビュー内容を抜粋して紹介していく。まずテンセント(中国語名:騰訊)は、中国ICT業界の巨人であり、中国オンラインゲームパブリッシャーの中でも、盛大ネットワーク、ネットイースと並び、事実上のトップ層を走っている。インスタントメッセンジャーである‘QQ’は昨今、同時接続者数1億人を達成した。久遊は『ダンシングパラダイス』や『O2Jam』などを運営し、カジュアルオンラインゲームの流行をけん引した。現在も音楽カジュアルゲームを展開しつつ小説、漫画などの人気キャラクターのMMORPG化を進めている。またTaomeeは、子供向けブラウザゲーム『摩尓荘園』で大成功を収め躍進した新鋭企業だ。

■ インタビュー001:テンセント
ゲーム初心者の中国ニーズを正確に掴み取れ
 当社テンセントは、Unreal Engine3を用いてFPS『戦地の王』を開発した。一般的に同エンジンを用いての描画には、ハイスペックなPCが必要だが、当社ではコンテンツを調整し、中国国内のどのようなPCでもほぼ対応している。また『クロスファイア』の運営からFPSジャンルの開拓を進めているが、今後さらにこのジャンルを中国市場で広めていく計画だ。

 また将来的に可能性を感じるジャンルの一つとしてスポーツがあるが、弊社としては『NBA 2K Online』を現在開発中だ。またブラウザゲームも重要なジャンルと認知し、弊社タイトルでは『QQ農場』や『QQ牧場』が人気を得ているが、今後は10-60歳まで楽しめるような作品開発に取り組んでいきたい。

 一方、アクションゲームだが、日本のプレイヤーと中国のプレイヤーでは市場の段階が違うということを理解する必要がある。日本のプレイヤーは十数年ゲームを遊び、さまざまなジャンルのゲームに触れ続けてきたのに対し、中国のプレイヤーはゲームを遊び始めたばかり。多くの人にとって、現在プレイしているゲームが人生の中で初めて触れたゲームである。彼らのニーズと十数年プレイしてきたプレイヤーとのニーズには、大きな違いがある。だが同時にゲーム性や操作性に対する細かさというのは日本市場同様、鍵となってくるだろう。そのゲームの面白さを、如何に中国ユーザーのニーズに合致させるように努めるかが、成功する上で重要となってくる。

■ インタビュー002:久遊網
香港、中国双方で人気のコンテンツをマルチメディア展開!
 我々は、漫画作品のオンラインゲーム化を展開する上で香港、中国大陸内双方で人気のある黄玉郎氏の作品を検討していたが、その中でも特に同氏を代表する作品をと思いゲーム化を進めたのが、『神兵伝奇』だった。また、武侠小説の中でも特に人気のある作家、古龍氏についても、同氏の代表作『流星蝴蝶剣』のオンラインゲーム化を進めている。この作品はこれまで何回もテレビドラマや映画化されてきており、それぞれのプロジェクトに2年前から100名以上の開発スタッフが投入されている。両作品ともUnrealEngine3を採用しているが、技術的な課題は本社でも取り組んでいる。

 ゲームデザインとしては、『神兵』はRPG要素重視、『流星』はアクション重視としているが、『流星』は以前台湾のインターサーブが開発したパッケージ用ゲームからもインスピレーションを受けた。マルチメディア展開も考えており、『神兵』の場合は、黄玉郎氏に制作発表会に参加してもらうなど、原作との連携を進めている。また、適切なパートナーを見つけることができればアニメ化も実現できるだろう。一方で、『流星』は新たにテレビドラマや映画製作の可能性を模索中だ。

■ インタビュー003:Taomee
児童向けカジュアルブラウザゲームトップ企業もキャラをマルチ展開
 現在、6歳から12歳までの中国インターネットユーザーは6000万人と言われているが、基本的に小学生が最初にインターネットで慣れ親しむキャラクターが、我々のもっとも成功しているオンラインゲーム『摩尓荘園』(日本語意訳『ムーアの荘園』)の『摩尓』である。キャラクタービジネスでは、ディズニー、喜羊羊与灰太狼に続き、三番目に人気があると言われ、インタラクティブコンテンツとしては子供部門でもっとも人気があると言われている。

 子供にゲームをプレイしてもらうには、親からの承認が必要なため、私達は健全なネットサーフィンを第一に考え、あらかじめ45分ごとに休憩できるようにプログラムしています。またゲームそのものから収益は望んでいません。私達はオンラインゲーム企業ではなく児童向け娯楽商品の企業なのです。したがって、収益も物販販売から成り立っています。

 また2010年10月には舞台を、そして2011年2月には『摩尓荘園』の映画上映が控えています。アニメ制作にもすでに取り組みました。私達が目指しているのはインタラクティブエンターテインメントを中心としたキャラクタービジネスの展開です。マルチメディア化に加え、書籍、グッズなど、玩具から小物まで、さまざまなものを扱っています。

■ まとめ:ネットワークが成長させた中国コンテンツ産業

 コンテンツ産業が、ネットワークを介することによって合法的な収益に結びつくことが「確認」されて10年。中国経済そのものの発展も手伝い、中国はアジア随一のオンラインゲーム大国へと成長した。同時に収益を上げるためのさまざまな工夫がなされ、コンテンツのマルチメディア展開の多様化が飛躍的に進んだのも、この10年間の特徴と言えよう。

 このコンテンツ享受方法の多様化に加え、海外市場から資金を調達することで、中国コンテンツ産業において大きな影響力をその手にした企業も多数存在する。次回は、China Joy取材時に実感することができたもう一つの潮流、「中国オンラインゲーム企業のグローバル化」について言及した、経営者のコメントを紹介する。

[ Reported by 中村 彰憲 ]

China Joy 2010から読み取る、中国ゲーム産業の戦略と展望<後編>

http://www.f-ism.net/special/chinajoy2010b.html
パーフェクトは、同社自社開発によるオンラインゲームタイトルを中国国内において成功させただけでなく、日本や北米も含む全世界20カ国以上で運営している。さらに米国とロシアに支社を、マレーシアに小会社を設けていることで知られる。2010年4月にも、日本のオンラインゲームパブリッシャー、シーアンドシーメディアをアトラスから買収した。

 またキングソフトも『剣侠情縁網路版』がベトナムで大ブレイクを果たし、同国におけるオンラインゲーム企業の躍進をけん引した。Snail Softは、中国国内企業として最初に韓国市場に参入を果たした企業として知られる。一方、Pop Capは中国にも拠点を設置し、今後の同国における展開の可能性を模索している、世界でも有数のカジュアルゲームパブリッシャーだ。

■ インタビュー004:パーフェクト(完美時空)・総裁 竺氏
地域のニーズに対応した開発と進出方法を選択

弊社は海外市場において、2006年に最初の作品を正規リリースして以来、グローバル化に加速をつけた。海外展開で重要なのはローカリゼーション。グラフィックなど、各地域のニーズに合わせた修正は必須であるが、地域のニーズに対応した開発を徹底した点が、現在弊社がグローバルに成功している理由である。

 我々の中で、海外市場は主に三種に分類できると感じている。一つは中国やアメリカのように、大規模かつ市場が急成長する地域。一方は日本や韓国、台湾のように、ゲームがエンターテイメントとして成熟した市場だ。最後は、急速な成長が進むものの、市場が不明瞭な新興地域。そしてこれら地域ごとに、進出手法を変えていく必要があるだろう。

 また、iPad・iPhone向けコンテンツについては、小規模のゲームや小説などのリリースを考えているが、より大規模なコンテンツ開発については収益の見通しが立つまで参入は控えるのが妥当と考えている。

■ インタビュー005:Snail Soft・副総経理 何一希氏
武侠ジャンルの海外展開に期待

 当社のコンテンツの全売上における海外比率は、4割を占める。現在開発中の『九陰真経』についても、リリース前から日本、インドネシア、中東、南アメリカ以外ではライセンスを販売してきた。またすでにロシア、韓国、香港、台湾、タイ、ベトナム、マレーシア、フィリピン、シンガポール、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、アメリカでのサービスインが決定している。さらに日本についても、何社かアプローチを始めたが、まだあまり手ごたえはない。武侠ジャンルがどこまで海外で受け入れられるかは未知数だが、期待はしている。一時期、『航海世紀』を、中国国内にサーバーを設置し、日本に向けてサービスをしていたがあくまでも市場テストの一環として行っていた。

 現在はアメリカ、ロシアに拠点を設置。グローバル展開の準備を整えている。現段階においては、これらの企業を経営するだけで精一杯であったため、日本にスタジオを設立する段階に至っていない。これまでは、アメリカ、マレーシア、ヨーロッパにおいて、我々の商品が特に受け入れられてきたと感じている。ダンスゲーム『ファイブストリート』は、マレーシアとロシアで人気を得た。我々はさまざまなジャンルのゲームを揃えてきたため、各市場の特徴に伴い、人気を得る作品も違ってきている。

■ インタビュー006:キングソフト・海外事業部、海外業務経理 林峰氏
自社エンジンで3D・MMORPGでリリース

キングソフトは、『剣侠情縁網路版』(以下『剣侠』)を2Dで、『剣侠2』を2.5Dでリリースしたが、『剣侠参』は3D・MMORPGでリリースした。『剣侠参』は、自社エンジンにより、200人以上が5年をかけて開発した大作で、2009年9月23日から中国でサービスが始まっている。ユーザーの反応も良く、ネットカフェでプレイするユーザーと、自宅でプレイするユーザーがほぼ半数ずつ存在する。これは皆で一緒のプレイすることでより一層楽しめるゲーム性からだ。

 『剣侠参』は、従来シリーズ並の収益を得ており、現在弊社では世界各地域でのリリースの可能性を模索している。特にベトナム、マレーシアはオンラインゲーム市場が成長を続けているので、早急に展開を進めるべく交渉を続けている。おそらく2010年末から2011年の初頭までにはリリースできるだろう。また韓国についても、うまくいけば2011年の春には展開できると見ている。

 一方、日本での展開については現存の日本支社での展開よりは、ライセンスアウトが妥当だと思っている。日本支社はソフト販売が専門で、オンラインゲーム運営の経験がないからである。ただ日本のオンラインゲーム市場は、すでに成熟状態であるため、新規性の高いコンテンツは難しいだろう。また、海外展開をする上での懸念は、『剣侠参』が月額課金であるということだ。ただ日本ではアイテム課金が主流となっているが、アイテム課金にしてしまうとゲームバランスに問題が生じてしまうので、実際は困難である。

 もう一方で新たに開発中なのがアクションベースのMMORPG、『上古神殿:Lost Temple』だ。本作は、70人程度で、北京のスタジオで開発しており、2010年末にはリリースする予定だ。西洋ファンタジー系の要素も入った本作品は、キングソフトとして初めての試みだ。今作のグローバル展開だが、まずはマレーシアでサービスインを進め、その後ヨーロッパ、北米、そして南アメリカへと進めていく。各国でパートナーを見つけ、マーケティングテストを行うことで現地のニーズに対する理解を深め、全世界展開を視野に入れていきたい。

 中国オンラインゲームパブリッシャーによる会見やインタビューの中から、前回フィーチャーした「メディア・コンバージェンス」という流れに加え、もう一つの大きな潮流を実感できたChina Joy 2010。

 それは、中国ゲームパブリッシャーに迫る、グローバル化の波だ。今回は特にその実例として、パーフェクト、キングソフト、Snail Soft、Pop Cap Asia経営陣トップのポイントオブビューを、前回に引き続き、中国ゲームビジネスの第一人者である立命館大学映像学部准教授・中村彰憲氏が紹介する。

 パーフェクトは、同社自社開発によるオンラインゲームタイトルを中国国内において成功させただけでなく、日本や北米も含む全世界20カ国以上で運営している。さらに米国とロシアに支社を、マレーシアに小会社を設けていることで知られる。2010年4月にも、日本のオンラインゲームパブリッシャー、シーアンドシーメディアをアトラスから買収した。

 またキングソフトも『剣侠情縁網路版』がベトナムで大ブレイクを果たし、同国におけるオンラインゲーム企業の躍進をけん引した。Snail Softは、中国国内企業として最初に韓国市場に参入を果たした企業として知られる。一方、Pop Capは中国にも拠点を設置し、今後の同国における展開の可能性を模索している、世界でも有数のカジュアルゲームパブリッシャーだ。

■ インタビュー007:Pop Cap Asia・オンラインゲームオペレーションディレクター Gary Mi氏
自社に最適なパートナー探しを

当社は、シンガポールに拠点を置き運営サービスを進めているが、市場規模の小ささがかねてからの課題となっている。この国は非常に優れたビジネス環境があるものの、グローバル企業にとって市場の小ささというのは、常に懸案事項となるからだ。

 一方Pop Capは、シアトルをベースとしたベンチャー企業であり、アジアでの展開自体は、まだ実験段階にある。その中で、中国はこれからアウトソーシング拠点から、コンテンツ開発拠点になると感じている。中国の方式が世界で通じるとは誰も信じていなかったが、ここで本格的に展開されたアイテム課金モデルは、今世界を牽引している。ソーシャルゲームにしても、Zyngaが開発した『Farmville』は、上海51Minutesが『ハッピー農場』と銘打ち、農場経営シミュレーションをオンラインゲームとして最初に打ち出したものの、模倣だ。

 現在はFacebookでも数多くのタイトルが中国語でリリースされるようになっている。また、海外企業との合弁や投資が、中国ゲーム業界において活発に行われるようになった。ただ中国の状況を考えた時、コンテンツの開発と運営は切り分けて考えなければならない。コンテンツを開発するノウハウと、現地の消費者を理解し、常にゲームをプレイしたいと意識を掻き立てるノウハウというのは、全く違うものだからだ。重要なのは、どの運営業者が、パートナーとして自分達に適しているのかを見極めることである。これはPop Capにとっても重要な課題だ。

■ まとめ:不可避な中国市場との対峙

 中国市場の躍進。それは中国国内企業の人材のみならず、グローバルに活躍するクリエイター達も感じとっている。今年もChina Joyと時を同じくして行われたIGDA Shanghaiによる開発者パーティでは、800人もの業界関係者が出席。昨年の500人から比較しても、大きく参加者数が伸びている。そしてその多くが、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジアといった、さまざまな地域から新たなビジネスチャンスを狙い来中した人々なのだ。

 今も不断なる成長と拡大を続ける中国市場。この巨大な流れは、否が応でも日本に押し寄せてくる。その特異性から、多くの日本企業は中国ゲーム業界への直視を避けてきたが、もうそのような時代ではない。日本が作り上げてきたコンテンツは、非合法市場でもどん欲に中国人により消費され続けており、日本で生み出されあらゆる作品が中国消費者にとって魅力的なのは明らかなのだ。

 今回筆者が上海万博を視察した際、日本産業館が5時間待ちだったのも、それを物語っている。そしてグローバル経営を意識している多くの中国ゲーム企業は、その魅力を熟知しているのだ。日本のゲーム業界はいずれ、市場、行政、競合、あらゆる意味で「中国」と対峙しなければならない時が来るだろう。

中国で世界最大のマリオコスプレ集会 ― 419人が一堂に会する

http://www.inside-games.jp/article/2010/09/04/44156.html
世界最大のマリオコスプレ集会がギネスに認定されました。

中国の赤峰市では、マリオやルイージ、ワリオのコスプレをした人々が世界記録を達成するために集まりました。

その数なんと419人。230人がマリオの、189人はルイージやワリオのコスプレに身を包んでいたとのこと。赤峰市で行われたアニメフェスティバルの一環とのことで、参加者は『スーパーマリオブラザーズ』のまねやスケートで楽しんだそうです。

ギネス・ワールド・レコーズはこの集会を世界記録として認定したとのこと。中国のマリオファンが打ち立てた新記録、次はどこが打ち破るのでしょうか?

【CEDEC 2010】中国におけるゲームビジネスを俯瞰・・・立命館・中村教授9/5

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2090
CEDEC併催の学生向けイベント「『ゲームのお仕事』業界研究フェア」で1日、立命館大学の中村彰憲氏が「中国ゲームビジネス」と題して講演を行いました。中村氏は中国オンラインゲーム業界がコピーからイミテーション(模倣)の時代を経て、イノベーションの時代に突入したと解説しました。

倍々ゲームで拡大を続ける中国オンラインゲーム市場。01年には約40億円だった市場規模も、09年には3500億円にまで成長し、今年度はさらに上回ることが確実視されています。これに対してコンソールゲームの国内市場規模は3300億円で、すでに中国市場は日本を追い抜いたという見方もできます。

このように市場規模だけが突出して語られがちな中国ゲーム産業ですが、中村氏は「政治動向」「経済動向」「社会動向」「イノベーション」という、4つの環境要因を踏まえながら、多角的に分析することが重要だとコメントしました。

  • 中国オンラインゲーム産業規模の推移
中国オンラインゲーム産業規模の推移4つの外的要因で業界の立ち位置を分析
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まず「政治動向」について。日本を含む西欧諸国は中国の政治を「共産党の一党独裁」だとみなしがちですが、中国側に言わせると「共産党指導にもとづく多党合作、政治協商制度」となります。ポイントはどちらが正しいかではなく、相手の立場を理解して歩み寄る姿勢が重要だと言うこと。その上で国の政策がビジネスに色濃く反映されることを理解しようと語りました。

幸い中国政府は04年よりコンテンツ産業政策の優遇措置を採っているため、この点では追い風となっています。ただしオンラインゲーム産業では保護政策がとられており、外国製のゲームはライセンスアウトが推奨されているのも事実。世界一のユーザー数を誇る『ワールド・オブ・ウォークラフト』もライセンス運営です。今後も海外企業の自社運営は難しいのではないか、という見解を示しました。

続いて経済成長については、09年度の中国の国内総生産(GDP)が約450兆円となり、日本を抜いて世界第2位になることが確実視されています。一方で都市と農村、さらには都市部でも一歩裏通りに入ると前近代的な建物が建ち並ぶといったように、貧富の差が非常に激しい点も特徴。とはいえ母集団の大きさは、やはり魅力的です。中でも3億7千万軒にも及ぶ中国全所帯のうち、年間152万円の収入がある3700万所帯が、嗜好品や旅行などでお金を使いやすいターゲットだと解説されました。

インターネットユーザーについても、ユーザー数が4億2千万人と、中国は世界一のネット大国となっています。興味深いのはモバイルネットユーザーが2億7千万人もいること。また都市と農村部では、農村部で19歳以下のアクセスが突出していること。ネットの利用状況ではゲーム用途が唯一、農村部が都市部を上回っている分野であること、などの特徴が示されました。これらは中国青少年インターネット行動調査報告(CINIC)などの統計資料に基づくものです。

拡大する平均所得差農村部では青少年のネット利用率が高い農村部では唯一ゲーム利用率が上回った
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こうした状況を踏まえて、冒頭の中国オンラインゲーム産業の活況ぶりとなるわけですが、タイトル動向についても変化があったと中村氏は語ります。中国で毎年発表される「10大ゲーム」の変遷を見ると、04年のトップ3を飾った『熱血伝奇』『伝奇3』『伝奇世界』は、同じ源流をたどれるMMORPGです。韓国タイトルの『熱血伝奇』と、その続編『伝奇3』。そして中国国産タイトルですが、『伝奇3』とそっくりな『伝奇世界』。確かに、この時期は「コピーの時代だった」と言われても仕方がないでしょう。

ところが06年には早くも国産MMORPGで、オリジナルタイトルの『征途』がトップを飾ります。日本でも人気の『パーフェクトワールド』も5位にランクイン。一方韓国タイトルは『ダンシングパラダイス』『カートライダー』『ストリートバスケットボール』など、カジュアルゲーム色が強くなります。王道の中国ゲームと、先進的な韓国ゲームという図式です。これに伴い、ビジネスモデルでもアイテム課金が広く受け入れられるようになりました。

08年の『天龍八部』は中華圏で著名な小説家・金庸氏の原作をライセンスした原作付きMMORPG。ゲームエンジンのライセンスや自社開発の動きも始まります。08年は映画『レッドクリフ』がヒットした年でもありました。09年はMOアクションの『ダンジョン&ファイター』、MMORPG『タワーオブアイオン』と、5年ぶりに韓国勢が1,2フィニッシュに輝いた一方で、中国タイトルも2Dスタイルから3Dスタイルへと着実に進化。今年のチャイナジョイでは立体視ゲームも多数出展されるまでになっています。

10大ゲームの変遷ゲーム内容も急速に進化完全無料のSNSゲーム「荘園」
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このように、イノベーションの点でも急速に成長が続いています。最新事例として中村氏が紹介したのが「荘園(モール)」という子ども向けSNSゲーム。もぐらが主人公のソーシャルゲームで、健全性をアピールする意味合いもあり、完全フリーゲーム。グッズや関連商品のライセンスで利益を上げる仕組みです。こうしたビジネスモデルは日本でも例がなく、中国が一歩先を進んでいます。

また中国のオンラインゲーム産業を俯瞰する上で、欠かせないのが流通・決済のシステム。中国では日本と異なり、当初PC房を中心にオンラインゲームが普及しました。決済手段もクレジットカードなどではなく、店頭で買えるプリペイドカード。海賊版ではなく正規タイトルが人気を集めるようになると、メディアの露出も増え、専門誌やゲームサイトなどが立ち上がるようになります。このように優れたコンテンツだけでなく、産業を支えるさまざまなプレイヤーの協力で、市場拡大が成し遂げられたと説明されました。

このほか新しい潮流として触れられたのが、ソーシャルゲームの最新動向です。推定ユーザー数は1億500万人で、利用端末は携帯電話が48.7%とトップ。19歳から30歳が中心と、一般のオンラインゲームよりもユーザー層が高めになっています。また日本と異なる点として、RTSなどのリッチなブラウザゲームも人気があること。こうしたタイトルは有料課金率も高いことが示されました。FlashベースでCGレンダリングを多用したゲーム画面は通常のゲームと区別が難しいほど。日本でもヒットする可能性がありそうです。

ソーシャルゲームの潮流リッチなブラウザゲームは課金率が高い望ましいオンラインゲームの3要件
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最後に中村氏は「望ましいオンラインゲーム」の要件として「公益性」「民族性」「独自性」を上げ、当局としても、こうしたタイトルの普及で近代化の発展を促したいのでは、と推測しました。オンラインゲームは非常に人気があり、外貨獲得や対外的なアピール力の増進作として高い公益性もあります。一方で民族の団結やナショナリズムの鼓舞といった側面があるのも否定できません。そのためには中国らしい、独自性をもったコンテンツが求められます。

冒頭に戻りますが、中国でオンラインゲームをサービスインするには、国家新聞出版総署をはじめ、政府機関の許諾が必須です。また、厳しい外資参入制限もあります。こうした環境下でビジネスを進めるにはどうしたらいいか。有効な示唆が隠されているのではないでしょうか。

Access Accepted第275回:レノボが「Ebox」でゲーム用ハードウェアビジネスに参入

http://www.4gamer.net/games/036/G003691/20100904007/

中国のPCメーカーとして有名なレノボ(聯想集団/Lenovo)が,独自の新型ハードを引っさげて,ゲーム市場に参入することになるようだ。これは,中国日報の英語版「China Daily」が8月27日に報じたもので,この秋に正式発表が行なわれ,2011年の早い時期にリリースされる予定だという。

 Eboxの開発と販売を担当するためにレノボが設立したBeijing eedoo Technologiesには,現在40人ほどのエンジニアがおり,出資はレノボの親会社であるLegend CapitalとLegend Holdingsが行っている。出資総額は明らかにされていない。
 記事によると,Eboxの価格は「Wii以上で,Xbox 360以下」で,リサーチ会社のBoston Consulting Groupの試算では「3000元(約3万7000円)で発売されれば,数年で1900万台が売れる」だろうとのこと。

 Eboxの特徴はモニタ上に装着する専用デバイスで,ここに赤外線モーションセンサーとウェブカメラが搭載されており,Kinectを思わせるハンズフリーコントロールが可能になっている。公開された画像には,ゲームパッドらしきモックアップもあるので,必ずしもモーションコントロールしかできないわけではなさそうだが,ともあれカジュアルゲーマー層をターゲットにしているのは間違いないだろう。
 実際,Beijing eedoo Technologies社長のジャック・ルオ(Jack Luo)氏は中国日報の質問に答えて「我々のプロダクトは,ファミリーエンターテイメントとして設計されたものです。Eboxには素晴らしいグラフィックスも,激しいバイオレンスもないかも知れませんが,人々をソファから立ち上がらせ,少し運動したい気にさせてくれるのです」とコメントしている。

 また,違法コピー問題に配慮して,ゲームソフトはダウンロードのみで販売されるという。つまり,ネットが利用できる大都市圏の消費者のみをターゲットにしているわけだが,「大都市圏のみ」とは言え,対象となるのは日本の人口に匹敵する約1億2000万人だ。
 Beijing eedoo Technologiesはまた,国際的なパブリッシャ16社(名前は明らかにされていない)とEbox向けタイトルの販売契約を交わしている。また,とくにゲームを購入しなくとも,30本のソフトがあらかじめ内蔵されているという。

  • MMORPGに代わり、カジュアルゲームで中国市場制覇を狙う

 中国では2000年以降,違法コピーの防止や青少年の健全な育成などを理由に,香港以外でのコンシューマ機の販売が禁止されている。PlayStation 3やXbox 360,そしてWiiやPSPも正式には販売されていないのだ。もっとも,ニンテンドーDSは「iQue DS」という名称で2005年から一般に販売されていたりするが。

 ちょっとした話題にもなったので覚えている人もいるかもしれないが,中国では2007年に「Vii」という名前のコンシューマ機が登場している。名前といい見かけといい,Wiiそっくりなのだが,似ているのはそこまでで,内蔵されたゲームの質や性能は比べるべくもなかった。Viiのほかにも「PoPStation」や「PolyStation 3」など,観光客が面白がって買ってくれることを狙ったとしか思えない「そっくり商品」が数多く出回っているのは,ときどきニュースになるので知っている人も多いだろう。
 もちろん,世界第4位のPCメーカーであるレノボが製造/販売するのだから,そういった商品とは一線を画するものであることは容易に想像できる。それだけになぜElectronic Entertainment Expoなどで正式に発表しないのか,あるいはなぜXboxと混同しそうな名称を使うのかといった疑問も残る。

 もっとも,任天堂,ソニー・コンピュータエンタテインメント,そしてMicrosoftという業界トップ3が参入できていないことに加え,このところ政府によるオンラインゲームへの風当たりが強くなっている今こそ,チャンスなのかもしれない。1200万人のプレイヤーのうち,約半分が中国にいるとされる「World of Warcraft」には,すでに1年以上も営業許可がおりていないし,オンラインゲームで青少年が遊びすぎないよう,一定時間が過ぎるとプレイできなくなるタイマーの導入も義務づけられた。市場は奇妙な空白状態にある。新しいコンシューマ機を発売するチャンスと,レノボが考えても無理はないだろう。
 国内だけを相手にするのであれば,E3の発表などは意味がないし,似たような名称は商品のカラーを明確にする意味で有効だ。

 もし予想どおりに1900万台が中国国内で販売されれば,海外のソフトウェアメーカーも市場開拓の契機と見て,自社のタイトルを次々にEbox向けに移植する可能性も高く,やがて,世界に広がるレノボの販路に乗ってEboxが世界に行き渡り,第4のプラットフォームとして認知される……というところまで思い描いているかどうかは分からないが,その可能性がまったくないとは言い切れないだろう。

 一人勝ちしていたときのPlayStation 2のような,言ってみれば世界標準規格がなくなった現在のコンシューマ機市場では,まず「ローカルで勝つ」ことが重要になってくる。そのためには,なによりゲームソフトを含めた商品が十分に魅力的であることが必要だ。とはいえ,MMORPGのような規制を避けるため,当面は「中国らしさを前面に押し出した,健康的なゲーム」が中心となるだろう。
 果たして,中国の購買者はEboxにどのような反応を示すだろうか?

Q2 revenues dip slightly at Shanda

http://www.gamesindustry.biz/articles/2010-09-09-q2-revenues-dip-slightly-at-shanda
China-based online publisher Shanda has announced its Q2 financial results noting a slight decline in net revenues from \1.16 billion ($171 million) in the three months to the end of June last year, to \1.11 billion ($162 million) this year.

That represents a drop of 2.7 per cent, with a decline in the company's casual game sales compared to Q1 this year, falling from \93.5 million ($13.8 million) to \71.4 million ($10.5 million) in that time, blamed on "weaker seasonality".

The drop in operating income was more significant, down from \431 million ($63.5 million) last year to \324 million ($47.8 million) this year, while operating margin slipped from 37.2 per cent to 29.1 per cent.

"Our second quarter financial results were in line with our expectations, as we improved the game environment for Mir II following the launch of expansion packs in April and June," commented Alan Tan, chairman and CEO of Shanda Games. "At the same time, we continued to advance our strategy to provide high-quality, diverse and innovative game content to expand our user base."

Meanwhile the company announced two additional business deals, one to acquire Dragon Nest developer Eyedentity Games, and another to link up with national broadcaster China Network Television to create an online games video channel.

"Looking ahead, we believe that, over the longer term, our strong pipeline of new games, international expansion, an integrated platform, expansion into mini and casual games, and a broad and loyal user base, as well as an experienced operating team, shall provide us with a solid foundation to achieve our growth potential," Tan concluded.

Earlier this week the publisher also announced a tie-in with Square Enix Europe developer Beautiful Game Studios to bring the Championship Manager brand to the country.

中国Shanda,「ドラゴンネスト」のデベロッパである韓国のEYEDENTITY GAMESを買収9/10

http://www.4gamer.net/games/043/G004358/20100910037/
 上海に本拠を置く中国の大手パブリッシャShandaが,韓国のデベロッパEYEDENTITY GAMESを買収したと欧米の各メディアが報じている。
 EYEDENTITY GAMESは,現在NHN Japanが日本で正式サービスを行っているMMORPG「ドラゴンネスト」の開発元として知られるメーカー。ドラゴンネストは,日本,韓国のほか,中国,台湾,東南アジア地域,そして北米でのサービスが行われており(一部,サービス予定地域を含む),中国では2010年で最も成功したMMMORPGの一つであると評価されている。

 EYEDENTITY GAMESの創業者でありCEOでもあるChris Lee氏は,「ShandaはMMORPGのパブリッシングと運営に豊富なりソースを持っている」とし,「同社が中国でドラゴンネストを運営してくれるのは光栄なことであり,成功を確信している」とコメントしている。
 EYEDENTITY GAMESは今後,Shandaの開発部門としてドラゴンネストのサポートや,新作の開発を行うことになるようだ。

 買収金額などは発表されていないようだが,北米のビジネスサイトQuate.comはドラゴンネストの市場価値などを考慮して,約9500万ドル(約80億円)規模の買収であると,推測している。EYEDENTITY GAMESは,Shandaのほか,韓国大手のNexon,NHNなどとも売却に関する交渉を行っていたようだが,最終的に中国企業に落ち着いたことから,アジアのMMORPG市場の勢力図が微妙に変化することになりそうだ。

KDDI、ソーシャルゲームの中国Rekooと提携……携帯電話やスマートフォン向けにポータル提供

http://www.inside-games.jp/article/2010/09/17/44471.html
 KDDI、中国Rekoo Media、Rekoo Japanの3社は17日、提携を発表した。au・NTTドコモ・ソフトバンクモバイルの携帯電話向けに10月14日より、ビジュアルポータルサービス「サンシャイン王国」を開始する。2010年冬頃からはAndroid対応スマートフォン、PC向けにも提供を行う予定。

 3社は「FacebookやMyspace、中国や韓国のSNSにもソーシャルサービスを提供するRekoo Mediaの企画・開発力」「日本のSNSにサンシャイン牧場を提供するRekoo Japanのサービス運営力、」「セキュアなプラットフォームを構築するKDDIの開発力」など、各社の強みを活かし、エンターテインメント要素、ソーシャル要素、ポータル要素を持つサービスを開始するとしている。

 3社が提携して提供する新たなサービス「サンシャイン王国」は、「王国」と呼ばれるインターネット上のエリアを個々のユーザに提供し、エリア上で植物や建物を、環境バランスに配慮しながら配置することで、王国を発展させていくサービスとなる。配置した建物から関連するサービスのWebページにリンクする、ポータル機能を提供する。au携帯電話では、「au oneアドレス帳」と連携して、「サンシャイン王国」を利用している知人を簡単に見つける機能を提供する。

 対応機種は、au携帯電話がWINシリーズFlash Lite2.0以上のバージョンに対応した機種、他社携帯電話がFlash Lite2.0以上のバージョンに対応した機種となる。Android対応スマートフォンの対応機種およびPCの対応OSについては未定。登録料金、利用料金ともに無料(サービス内の一部アイテムは、有料)。

【TGS 2010】中国そしてアジアに進出していくためには・・・アジア・ゲーム・ビジネス・セッション

http://www.inside-games.jp/article/2010/09/18/44483.html
中国を筆頭に、熱気と混沌がうずまくアジア・ゲーム市場。東京ゲームショウの2日目に開催された専門セッション「アジア・ゲーム・ビジネス・セッション」では、この拡大著しいアジア市場に対してどのように進出していくか、4人の専門家による熱い議論が行われました。

登壇者は学術界から中国ゲーム研究の第一人者として知られる、立命館大学の中村彰憲氏。産業界から中国でモバイルゲームビジネスを進めるセガ・中国アジアモバイル部の北山俊輔氏。同じく産業界ながら、台湾でゲームクリエイターの教育事業を進めるSCEアジアの安田哲彦氏と、プレミアムエージェンシーの山路和紀氏の4名。モデレータは日経ビジネスアソシエ副編集長の降旗淳平氏です。

■共存共栄が重要

はじめに中村氏は「共存共栄で発展させる中国ゲームビジネス」と題して講演を行い、市場をさまざまな統計資料を駆使して俯瞰。「中国市場というと『攻め込む』という印象を抱きがちだが、そうした姿勢はすぐに見透かされる。共存共栄を図ることが重要だ」とメッセージを投げかけました。

20世紀初頭、近代化の遅れが原因で列強の進出を受け、苦汁をなめた中国。それだけに情報近代化については世界の最先端を進むことが当局における最重要課題で、そのための努力は惜しまない。国外の企業においても、投棄ではなく投資、国際協業や共に発展する意識が必要だ・・・中村氏はこう語ります。

一方で大手パブリッシャーの成長戦略を説明しながら、中国オンラインゲーム業界はコピー、イミテーションを経て、イノベーションの時代に突入したと説明しました。売り上げ規模においても中国最大手のテンセントはスクウェア・エニックスに肩を並べるほどに成長。ずば抜けた営業利益率を誇っています。

いまだに海賊版や違法ダウンロードが横行しているのも事実ですが、「無料化」を前提とした新しいビジネスの芽が生まれつつある中国。中村氏は台湾のマルチメディア展開事例についても紹介しました。武侠モノで有名な台湾の人気作家・温世仁氏の作品を原作とした『Star Q』がそれです。

まずテレビドラマを台湾で作成し、CCTVを皮切りに中国国内600局で放映し、大人気を博しました。ファン参加型イベントやキャラクターアイテム、玩具、コミックなどを展開して市場を育て、劇場アニメも決定。これらの実績を元に、中国運営を前提としたMMORPGの製作が交渉中とのことです。

「中華、神州、天命、仁」これらは中国人が好むコンテンツのキーワードです。国土の統一と上層部の腐敗、そこから立ち上がる民衆の歴史。これらは中国人のDNAに深く刻み込まれた文化です。そのため日本原作に固執するのではなく、共同開発を前提に、中国や台湾原作に視野を広げることも重要だと中村氏は語ります。中国市場を単なる投機対象と見ていては、こうした発想は出てこない、というわけです。その上でイノベーションの波にうまくキャッチアップし、適切に参入することが成功の秘訣だとまとめました。

中国大手の売上高と利益率
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■中国携帯ゲームビジネスの光と影

外資系企業による自社運営が難しい中国市場。成功しているオンラインゲームも、国外のものは、ほとんどライセンス販売です。そうした中で北京に営業拠点、上海に開発拠点を設け、モバイルゲームビジネスに果敢に挑んでいるのがセガ。同社・中国アジアモバイル部の北山俊輔氏は、体験者ならではの豊富な実例とあわせて、携帯ゲームビジネスにおける中国進出の心構えについて語りました。

「中国モバイルゲーム市場は、残念ながら、まだ儲からない。もう少しだけ時間が必要だ・・・」北山氏は開口一番、このように切り出しました。確かに数字だけ見ればバラ色の中国市場ですが、実際にはPCオンラインゲーム市場に比べて携帯ゲーム市場は約350億円と小さく、これからが成長期だと語ります。

ただし、実際に進出する上でさまざまなハードルがあるのも事実。北山氏は「パートナー選定」「マーケティング」「ローカライズ」「模倣品/違法コピー問題」のそれぞれで、有形無形の課題が存在すると説明しました。その上で理想形にとらわれることなく、ビジネスの勘所が押さえられるのなら、まず話を先に進めることが大事だとしました。

中でも頭が痛いのが、携帯ゲームといえども違法コピーが跋扈している状況です。ネット上でゲームをダウンロードし、アンロックした携帯電話でプレイするユーザーが後を絶たず、市場の約90%が違法コピーだと言います。ある調査によると携帯ゲームにお金を払うユーザーは23%。理由を尋ねると、お金を払う必要がないと感じているユーザーが58%を占めたとのこと。その結果ネットリテラシーが高いユーザーは違法コピーを行い、低いユーザーはネット課金自体に恐怖心があると語ります。

こうした状況に苦しめられながらも、粛々とビジネスを進めた結果、中国大手キャリアの公式サイトに「セガ専区」を設置できました。北山氏によるとキャリアは日本のモバイルビジネス成功事例に関心が高く、日本での事例を元に提案すると、食いつきが良いのだとか。また現地IPによるゲーム開発もオススメだと語りました。中国で大人気の羊のキャラクター「喜羊羊と灰太郎」のゲーム化権を取得してゲームを自社開発したところ、以前とはまったく違う温度感に驚かされたそうです。
 

■教育事業で学生の著作権意識を高める

最後に登壇したSCEアジアの安田哲彦氏とプレミアムエージェンシーの山路和紀氏は、台湾で行っている「ゲームクリエイター育成プログラム」について紹介しました。大同大学、義守大学、龍華科技大学の3校で昨年8月から実施。ゼロから始めて、実質8ヶ月間でPS3で動作するゲームを製作。今年の7月には250名の卒業生を送り出しました。

はじめに安田氏は自身の経歴をひもときながら、SCEアジアで本事業を行うことになった経緯を語りました。もともとCBSソニーに在籍していた安田氏は、SCEの立ち上げメンバーの一人としてPS事業を推進。国内市場が軌道に乗ると、香港・台湾で営業所を立ち上げ、アジア市場の開拓を進めていきます。海賊版対策に乗り出す一方で、台湾の政府関係者の信頼も獲得。クリエイターの育成事業を通して、学生の著作権意識を高める取り組みを始めました。

実際に教育プログラムを実施しているのが、ゲーム開発会社のプレミアムエージェンシーです。同社は自社開発のゲームエンジン「千鳥」をベースに、東京工科大学と協同でゲーム教育カリキュラムを開発し、アジア市場向けに発展・応用してきた経緯があります。台湾での取り組みについても、PS3開発ツールと千鳥エンジンを組みあわせ、短期間でPS3向けゲームの開発が学べるカリキュラムを開発しました。

山路氏は「中国にもゲーム開発会社はあるが、そのほとんどはCGスタジオで、モデリングなど単純作業ばかり。我々はゲームクリエイターを育成したかった」と語ります。日本からもプログラマーやデザイナーを派遣し、張り付きで学生を支援。学生の意識も高く、最終的に6作品が完成しました。今後も優れた学生を輩出していくことで、日本とアジア地域間で貿易促進や共同製作環境の整備をめざしたいとしています。

ちなみにCG-ARTS協会が行っている検定をベースに「アジアCG技能検定」を開発し、学生向けに試験的に実施したところ、28%の合格率を記録しました。国内の合格率は約30%で、しかも2年間のカリキュラムで学ぶ内容を1年弱でこなしているため、かなり成果が上がったと言えそうです。もっとも、卒業生が産業界で活躍できなければ意味がありません。山路氏から雇用面での協力を会場に呼びかける一幕もありました。
 
セッションの最後にはパネルディスカッションが実施されました。モデレータの降旗氏による「当局とのつきあい方は?」という質問に対して、中村氏はMMORPG『World of Warcraft』の運営移転問題について解説。問題の背景に文化部と新聞出版総署という、PCオンラインゲームを監督する2つの役所の管轄争いが見られたとし、中国企業でも行政に振り回される現状があると回答しました。一方でセガ北山氏によると、携帯ゲームビジネスにおいてはキャリアが「当局」にあたり、直接行政と折衝することはないそうです。

また山路氏は「コストカット目的で国外に外注を出していると、いずれ足下をすくわれる」と指摘。教育事業を通して共同製作のためのプラットフォームを作り、市場拡大に貢献したいと抱負を語りました。安田氏も「ゲーム産業はソフト産業で、良いソフトが湯水のように出現しないと産業が終わる」と前置きし、ソフトを作る人が評価を受け、適切な対価が得られて、若いクリエイターの憧れにならなければならないとコメント。これを阻害する海賊版の取り締まりと、著作権教育の重要性を訴えました。

中国ゲーム事情に変化。コアゲーマーがカジュアルソーシャルに志向

http://www.gpara.com/kaigainews/eanda/2010100701/
http://www.gamesindustry.biz/articles/2010-10-05-chinese-gamers-growing-tired-of-the-monotony-in-chinese-mmos
 アジアのゲーム市場といえば、MMORPGが主流のような印象を受けるが、業界ニュースサイト“GameIndustry.biz”の報道によれば、最近の中国では、特にコア層のゲーマーの間で変化が起きているらしい。

 この見方を発表したのは、中国のゲーム市場分析を専門としている“Niko Partners”。彼らの調査によると、中国のゲーマーはこれまでコア層に受けていたMMOゲームから、カジュアルでソーシャルな方向に興味が移りつつあるという。

 「ソーシャルネットワークサービスでプレイできるゲームに、中国市場は強い関心を持っている。この手のゲームを好むカジュアル層だけでなく、コア層のゲーマーも好むようになってきた」と、同社のLisa Cosmas Hanson氏。

 コア層のゲーマーは、似たり寄ったりの中国製MMORPGにそろそろ飽きてきたところで、幅広い層のユーザーがいるゲームで社交をもっと深めたいと思っているのだそうな。「学校の友達や職場の同僚とおしゃべりしながら、絆を強めることのできるゲームで遊びたいと人々は思っている」とHanson氏は言う。

 ちなみに、中国のゲーム市場は今日、年間38億ドル(US)の規模を誇り、このうちカジュアルゲーマーが23%を占めているとのこと。2014年までに、オンラインゲーマーは1億4100万人にふくらみ、カジュアルゲームだけでも年間30億ドルに成長、中国におけるオンラインゲームの全収益のうち30%を占めることになると予測している。

 こと中国においては、コア層もソーシャルゲーム志向になっているという報告は驚き。家に引きこもってMMORPGのプレイに長時間没頭しているイメージは、時代遅れになるかもしれない。

(中島理彦)

「ゲームでも泥棒はダメ」中国政府の一声で農園系ソーシャルゲームで表現変更10/16

http://www.kotaku.jp/2010/10/grand_theft_crop_chinafarm.html
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=1013&f=national_1013_070.shtml
さすが中国、モラルが高い(棒読み)。

中国でも大人気の農園系ソーシャルネットワークゲームですが、相手プレイヤーから野菜を「作物を盗む(偷菜)」という機能が、中国文化部の要請で「作物を取る(摘菜)」に変わったようです。

『開心農場(ハッピーファーム)』や『陽光農場(サンシャイン牧場)』といった農園系ソーシャルゲームでは、他プレイヤーの農場からも野菜を収穫できます。

こうして手に入れた野菜は、他プレイヤーにプレゼントすることができるなどソーシャルゲームならではのシステムになっているのですが、政府は「現実社会に悪影響がある」という理由でゲーム会社に機能の削除を求めました。

ゲーム会社は「ただのゲームに過剰反応しすぎ」というファンの声も考慮してか、機能はそのままでコマンドの呼称を変更するという対応をしています。
 
経済成長を続ける中国ですが、農村地域はまだまだ多く、都市部との年収格差が問題になっています。そういった点を考慮すれば、ゲームとはいえ野菜を盗む行為を正当化させたくなかった中国文化部の考えも理解できるものです。

そんな中国文化部には、次に「ゲームでもアイデアの盗難はダメ」といって頂きたいです。過去にKotaku JAPANでもご紹介してきましたよね...アレとかコレとか。

インテルと中国のThe9、OpenFeintに出資 10/22

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2304
http://bits.blogs.nytimes.com/2010/10/21/intel-ups-the-ante-bets-on-social-gaming/?ref=technology
http://www.industrygamers.com/news/intel-and-the9-invest-8-million-in-aurora-feint/
報道によれば、インテル傘下の投資会社インテル・キャピタルと中国のオンラインゲームメーカーThe9が、スマートフォン向けのソーシャルゲームプラットフォームを提供するAuroraFeintに出資したということです。

インテル・キャピタルのLisa Lambert副社長は「プラットフォームの周辺にエコシステムを構築するというのは大きな戦略の中の重要な一部です。我々にとっての戦場はもはやPCに留まりません」とコメント。

AuroraFeintは「OpenFeint」と呼ばれるソーシャルゲームプラットフォームを様々なゲームデベロッパーに提供。利用することで開発者は、自社のゲームに容易に対戦機能やマッチング機能、ユーザー同士のメッセージ交換やコミュニティ機能を追加することが出来ます。

2社の出資額は800万ドルだということです。

AuroraFeintにはディー・エヌ・エーが20%出資していますが、同社は競合となる「Plus+ Network」を保有するngmocoを買収していて、OpenFeintの去就が注目されていました。

中国で地元発のゲーム機を展開しようという動き・・・チャイナテレコムやレノボ

http://www.inside-games.jp/article/2010/10/28/45300.html
家庭用ゲーム機が公式には禁止されている中国。ただし、ゲーム機市場というの魅力的であるようです。

同国最大の通信会社であるチャイナテレコム(中国電信)は、今月初めに北京で開催されたイベントにおいてWiiのようなモーションコントローラーを使ったゲーム機を同社のIPTVパッケージに組み込む事を明らかにしたそうです。愛称は「Tigan Youxi」と呼ばれ、『ピンポン』ゲームが体験できたそうです。

同社の広報担当者であるXu Fei氏は「これは他のゲーム機と競争しようという考えのものではありません。それに他と比べて複雑な製品でもありません」とコメント。IPTVサービスへのアドオンとして月300円程度で提供されるようです。

一方、PCメーカーのレノボは「Beijing Eedoo Technology」という会社を立ち上げ、「eBox」と呼ばれるゲーム機の開発を進めています。こちらはKinectのようなモーションセンサーを搭載し体の動きで遊べるものになっているようです。発売は来年の初頭を目指し、米国やフランスなどのメーカーも含めて約30タイトル程度のゲームを準備しているようです。

ただ、どちらもゲームのデベロッパー探しには苦戦をしているようです。「あまり作れるメーカーは多くない」と担当者は語ります。

海賊版が横行する同国にあって、どちらもネットワーク接続を前提にするゲーム機になると思われます。PCのオンラインゲームやソーシャルゲームが中心の中国ですが、家庭のリビングでゲーム、という習慣は根付く事があるのでしょうか?

ゲーム禁止の中国でWiiみたいな『肉体ゲーミング』スタート11/2

http://www.kotaku.jp/2010/11/tigan_youxi.html
http://www.pcworld.com/article/208926/china_telecom_serves_up_nintendo_wiilike_service.html
国が禁止しても、中国の方だってゲームしたいんです!(写真は『eBox』)

「PCWorld」が報じるところ、チャイナテレコムは自社のIPTV(インターネットプロトコルTV)サービスを利用したWiiの様なゲームサービス『Tigan Youxi』(直訳:肉体ゲーミング)を発表しました。

先月の始め、北京のある展示会で発表されたこのゲームシステム。Wiiのようなモーションコントローラーを使用して卓球ゲームが遊べた模様です。
 
中国といえばゲームハードの販売が禁止されている国。とはいえ中国の若者のPCゲーム熱や、年間4千億円とも言われるその市場規模は決して無視できるものではありません。今回の発表はその辺りを意識しているのでしょうか?

「このゲームは他社と競争するものではありませんし、他の商品ほど複雑でもありません」と、低姿勢に述べたのはチャイナテレコムのスポークスマン。

しかし先日発表された『キネクト』の様なゲーム機『eBox』然り、中国には若者向けのPCゲームとは違う家族でワイワイ楽しめるゲームの需要は確実にあるようです。

『Wii』や『キネクト』、それに『プレイステーションムーブ』で遊ぶのは楽しいし、国の規制でプレイできない中国の人は可哀想です。簡素でもこういったゲームシステムが普及すれば、「若者に悪影響を及ぼす」といった理由で禁止する中国政府の考え方も変わる...かも?