Zynga

Last-modified: 2010-11-06 (土) 23:08:18

http://www.zynga.com/

NEWS

2010

【GDC2010】1億人のユーザーを抱える『FarmVille』の開発と運用・・・Zynga

http://www.inside-games.jp/article/2010/03/10/40904.html
ソーシャルゲームメーカーとして世界最大、実に2億人のユーザーを抱えるZynga。中でも『FarmVille』は牧場系ソーシャルゲームの原点であり、かつユーザー数も1億人を超える世界最大のソーシャルゲームです。GDC初日の「Social & Online Games Summit」ではZyngaのAmitt Mahajan氏が登壇し、「Rapidly Developing FARMVILLE: How We Created and Scaled a #1 Facebook Game in 5 Weeks」というタイトルで講演しました。

『FarmVille』は僅か5週間という開発期間の中で、11名のスタッフによって制作されました。プログラマーが6人、アーティストが2人、プロデューサー/デザイナーが3名という構成です。そんな『FARMVILLE』は運営開始から24時間で1万8000人のユーザーを集め、4日後には早くも100万ユーザーを突破しました。今日ではインストール数では1億1000万人以上、3100万人が毎日遊ぶというゲームになりました。

このような急成長の影には多くの困難があったのは想像に難くありません。Zyngaのチームでは、ゲームの開発にかける時間を極力短くする、何百万人のユーザーにも提供可能なスケーラビリティを実現する、という2点に腐心したそうです。

まずゲーム開発のスピードを上げるという点では、サーバー側にPHP、クライアント側にフラッシュを採用。この2つは多くの開発者が使いこなす事の出来るメジャーな言語です。また、デザインには余りこだわらないことでスピードを上げました。さらに、XMLを使ってデザイナーでもゲームをデザインできるような仕組みを設け、プログラマーが関わる部分を減らし、効率化を図っています。

スケーラビリティの実現では、クライアント側とサーバー側の双方にネットワークレイヤーを置き、複数のリクエストを一度に送信できるようにすることでロード時間を約50%削減しています。また、Facebook APIの使用を専用のソーシャルネットワークラッパーで行うようにして負荷を抑えています。また、そうすることで他のプラットフォームへの移植を容易にしています。ウェブサーバーはクラウド側に置き、負荷に応じてすぐに増強できる構成になっています。

ロード時間の短縮にはリモートコールの徹底した排除や、ソーシャルネットワークラッパーの中の遅いFacebook APIの呼び出しや、DBラッパーの中のSQLなどをキャッシュすることで対処しています。

これらの工夫を重ねたとしても負荷が高まりサーバーが落ちてしまう事態は考えられます。ZyngaではNagiosやMuninを使って常にサーバーの負荷を監視しています。ロード時間/トラフィックのグラフ、Memcacheの解放回数などをチェックしているようです。

講演内容は基本的な方法論をきちんと実践しているという印象で、世界最大のソーシャルゲームであっても、対処の仕方は普通のソーシャルゲームと変わらないようです。スケールできるサーバー構成にする、キャッシュするなどして負荷を減らす、それでも落ちたら迅速に反応できる監視体制を作る。絶えず地道な改善をすることこそ多くのユーザーを抱えるゲームに必要なものなのかもしれません。

Mahajan氏は最後に「ソーシャルゲームは短距離走ではなくマラソンです。長い勝負になります。ロンチの前日はしっかり寝て備えるようにしましょう」と笑いを取りながら講演を締めくくりました。

[GDC 2010]「ゲーム作り」なんて発想はもう古い!? Zyngaの提唱する「メトリック・マインドセット」は,これまでのゲーム開発を真っ向から否定2010/03/13

http://www.4gamer.net/games/107/G010735/20100313014/
GDCのプロダクショントラックにおける基調講演として,「Creating Successful Social Games:Understanding Player Behavior」(成功するソーシャルゲームを作ること:プレイヤーの行動パターンの理解)というレクチャーを行なったのは,Zyngaでプロダクト開発副社長を務めるMark Skaggs(マーク・スカッグス)氏だ。
 4Gamerを愛読しているようなゲーマーでも,彼の名前には聞き覚えがないかもしれないが,Electronic Artsロサンゼルス支部のExecutive Producerとして,長らく「Command&Conquer」シリーズなどを手掛けてきたベテラン開発者だ。一年半ほど前にZyngaに移籍し,2008年秋の「Mafia Wars」,さらには“人類史上最も多くの人が同時に遊んでいる”と言われる,あの「FarmVille」の開発に携わった。

 Facebookゲーム界最初の敏腕プロデューサーとなったスカッグス氏は,レクチャー早々に「メトリック・マインドセット」(Metric Mindset)という言葉を持ち出した。その意味が具体的に説明されることはなかったが,直訳すると「メートル法の心持ち」といったところ。日本の人にはピンとこないかもしれないが,アメリカではインチ法が用いられているので,あえて意訳するならば「発想の転換」とか「違った角度からの考察」といった感じになると思われる。
 氏はレクチャーの中で,別の言葉でソーシャルゲーム制作手法を説明しており,そのときに使った言葉が「Data Driven Approach」(データ主体のアプローチ)である。
 インターネットが行き渡りつつあるこの時代には,ゲームにアクセスしてくるプレイヤーからもさまざまなデータや,そこから導き出される行動パターンなどが採取できる。それをゲームデザインに活用すべきだ,ということである。つまり,もうちょっと乱暴に言うならば「ゲームを完成させることなくローンチして,その後の修正方向はプレイヤーのデータに合わせていく」のである。

本文では触れていないが,この「Web Funnel Approach」(ウェブのじょうごアプローチ)も,レクチャー中に持ち出した新手法の一つだ。「1000人のアクセス者から,2%だけの購買者が生まれる」などウェブコマースの理論を,ゲーム開発に応用してみせたものだ

 「ゲームデザイナーたちは良く言います。前に手掛けた作品ではこういうやり方がうまくいったとか,時間をかけてこういう作り方にすればファンは喜ぶはずだ,とか。でも,時代は変わったんです。この数値見てくれよとか,このデータが入手できたから改善できるな,とか話し合うのが,いまどきのやり方です。これは,オンライン認証化されたパッケージゲームにも有効な考え方のはずです」

 スカッグス氏の言葉をやや過剰気味に噛み砕くと,「あるデザイナーの独りよがりなゲームデザインというコンセプトそのものが,プレイヤーから直接データを入手できる時代にそぐわない。数値がゲームをデザインしてくれる」ということだ。

 筆者はゲームを作る側ではないし,消費者の一人として,結果的に面白いゲームが世に出てくれれば良い。ただ,方向性や効率はともかく,こういった形でゲーム開発者の「職人気質」を否定していくゲームデザインのあり方が,本当に正しいゲームデザインの進歩なのかという点には疑問を抱かざるを得ない。
 ゲーマーだって,「このゲームを作った人は,我々にどんなストーリーを語ろうとしているんだろう」とか,「こんな遊ばせ方するなんて,変わってるけど面白いなあ」という感想を抱くことはある。そういった作り手のこだわりは,なにもゲームだけの話でなく,映画や音楽,果てはハサミなどの日用品や野菜にだって感じられるものだ。データに依存したゲームで遊ばせられるというのは,まるで100円ショップの下着をはかされるような落ち着きのなさを感じる。
 スカッグス氏の講義だけではなく,今年のGDCのレクチャーには,これまでの「ゲーム職人たちの集まり」といった雰囲気とは全く異なるものが増えている。ゲーム業界は,どこに向かっているのだろうかと,大いに考えさせられるレクチャーであった。

【GDC2010】家庭用からソーシャルゲームへ・・・1億ユーザー『FirmVille』開発者が語る「計測的開発手法」

http://www.inside-games.jp/article/2010/03/14/40988.html
「自分たちがソーシャルゲームを作れば、もっと良い物ができる」・・・。そう考えているコンソールゲームの開発者は少なくありません。これは日本でも海外でも変わらないようです。

しかも日本ではソーシャルゲームの開発者自らが「自分たちはゲーム作りのノウハウがないので・・・」とへりくだる姿がよく見られます。これにも「だから一緒に、もっとおもしろいソーシャルゲームを作りませんか?」という本音が隠されていたりするのですが・・・。コンソールゲームとソーシャルゲームの開発文化には、広くて深い溝が横たわっています。
 
Zynga社のプロダクト開発副社長、マーク・スカッグス氏がGDCで11日に行った講演「Creating Successful Social Games:Understanding Player Behavior」は、こうした状況に活を入れるような内容でした。同氏はFacebookで大旋風を巻き起こし、「農場ゲーム」という一大ジャンルを作り出した『FirmVille』開発にもかかわった人物です。

そして彼はまた『コマンド&コンカー:レッドアラート2』や『ロードオブザリングス:バトルフォー・ミドルアース』など、コンソール向けに数々のヒットゲームを作り上げ、1600万枚にも及ぶセールスを記録した人物でもあります。会場は大入り満員で立ち見がずらりと並び、関心の高さを感じさせました。

スカッグス氏が主張したのは「計測的開発手法」ともいえるものでした。勘や経験、開発チーム内での議論に頼るのではなく、徹頭徹尾プレイヤーのゲーム内での行動を計測してデータを収集しろと説きます。そして、それを分析してゲーム開発に生かすことで、よりヒットするゲームが作れるというのです。

「ゲームのおもしろさを計測することはできないが、プレイヤーの行動は計測できる。そして何度もプレイヤーが反復して行う行為があれば、それが『楽しい』ということだ」(スカッグス氏)。

スカッグス氏はまず、ウェブの通販サイトやPCゲームにおけるユーザーアクションのモデルを例に出して説明を行いました。通販サイトでは数多くのユーザーが閲覧しても、そこから商品を検索して、購入操作をはじめ、実際に購入するのは、ほんの数パーセントにすぎません。ほとんどの人はその過程で、操作が分からなかったり、興味が持続せずに、脱落してしまうのです。

これはPCゲームでも同じで、ゲームを買ってもインストールして、チュートリアルを体験し、ゲームを始めるころになると、ユーザー数が減っています。そして一通り遊んで、また翌日も続きを遊ぼうと思うユーザーはさらに減少。そこからどんどん遊び続けて、友達に口コミでおもしろさを伝えるようなユーザーは、まさしくほんの一握り・・・。悲しいかな、これが現実なのです。

実際、スカッグス氏が過去に行ったPCゲームのフォーカステストでは、103名のユーザーのうちゲームのインストールで3名が脱落し、そこからチュートリアルをパスして実際のゲームに進めたのは、25名だけだったといいます。チュートリアルの過程で75名のユーザーが脱落してしまったのです。これでは何のためのチュートリアルかわかりませんが、実際にはしばしば見られる光景です。体験版がクリアできずに買う気がそがれてしまった・・・なども同様でしょう。

これと同じ失敗は、自社のソーシャルゲームでもあったと言います。ZYNGAが2008年8月にリリースした『Mafia Wars』では、5ステップのチュートリアルが用意されていましたが、途中で辞めてしまうユーザーが多く見られました。そこでランダムに2ステップを取り除いたところ、とにもかくにも25%以上のユーザーがチュートリアルをパスして、実際のゲームに進んだのです。しかし、そのためゲームの理解がより困難になったのは否めなかったのですが。

2009年後半にリリースされた『FirmVille』では、この教訓が生かされ、できるだけ画面を見ただけで遊び方がわかる工夫が凝らされました。チュートリアルも別途もうけるのではなく、ゲーム内のダイアログボックスに、ちょっとした情報が表示される形式となりました。これにより、より簡便でわかりやすいチュートリアルができ、ヒットの一要因につながったと言います。

「前に作った時はこうだったから」「プレイヤーはこの仕様を気に入るはずだから」「こんな仕様を入れるなんて本気か?」「もう決定したんだ!このやり方でやるんだよ」・・・。コンソール開発現場でよく聞かれる、こうした会話はすべて無意味だとスカッジ氏は続けます。それよりもテストをして、効果を測定するべきだと。なによりも重要なのは先入観を捨てることだというわけです。

よくウェブで見られる、ニュースなど強調したいリンクを赤色で表示するやり方も、本当に効果的なのかとスカッグス氏は疑問を投げかけます。実際に4色のリンクでクリック数を計測したところ、なんとピンクが一番多かったのです。これには『FirmVille』に女性プレイヤーが多かったから、という背景もありそうですが・・・。いずれにせよ常識を疑い、計測してみることが重要なのです。

この計測的開発は新しいアイテム開発にも生かされています。ある計測結果で、価格が安く成長が早いイチゴの種が多く売れていることがわかりました。そこでさらに成長の早い「スーパーベリー」を投入したところ、予想通り人気アイテムになりました。他のアイテム開発についても同様だと言います。

スカッグス氏が計測的開発を重視するようになったのは、バリバリのハードコアゲーマー向けRTS『コマンド&コンカー』シリーズの開発が背景にありました。テストプレイの結果、あるマップや仕様が本当におもしろいのか、効果的に開発チームにフィードバックする手段が難しかったのです。

そこでゲーム内のプレイヤーの行動を5分単位で計測し、グラフ化して、行動パターンを分析する試みが実施されました。その結果「資源採掘」「建造」「移動」「攻撃」の4つの行動比率が、ゲームの展開につれてバランスよく推移している時は、プレイヤーがゲームに熱中している時だとわかりました。そしてパターンが単調になった時は、ゲームに飽きてしまった証拠だとわかったのです。これにより開発チームへのフィードバックが格段に向上したと言います。

「計測は楽しい」とスカッグス氏は語ります。プレイヤーはすべてのゲームにおいて血液の循環のようなもので、その行動を追跡していくことで、問題を発見して解決できる。やみくもにユニークユーザー数や有料ユーザーの平均消費額の工場を求めて試行錯誤するのではなく、リアルのデータを客観的に分析しよう。そして「計測的開発」をソーシャルゲーム開発者の共通認識にしよう。それをもとにローンチ後の継続的な運営を行っていこう、そう述べられました。

スカッグス氏の「データ主体の開発」はオンラインゲームの運営でよく聞かれる内容で、それほど目新しいものではありません。しかし、すべてをクリック数で計測でき、オンラインゲームよりも圧倒的に開発負荷の軽いソーシャルゲームでは、この計測と改良のループを非常に短くできます。そして、この繰り返しがカジュアルユーザーを捉えて放さないコンテンツ開発につながるのです。

なにより本講演は、ハードコア向けゲーム開発のトップクリエイターが、その経験を生かしてソーシャルゲーム開発に、本気で取り組んでいる姿勢を広く示したという点で印象的でした。「この程度の作り込みで良いのか」「こんなのゲームじゃない」・・・。まだまだ、こうしたコメントが多く聞かれるソーシャルゲームですが、その影には、コンソールゲームの開発とは異なる苦労や取り組みが隠されています。逆にそれなくしてソーシャルゲームで成功することは困難だ、といえそうです。

議員が会議中ゲームにハマってクビ-「オレだけがやってる訳じゃない」

http://www.inside-games.jp/article/2010/04/10/41514.html
ヨーグルトの国の議員はソーシャルゲームに夢中になるあまりクビにされてしまいました。

ブルガリアはプロヴディフの市議会議員Dimitar Kerin氏には税金でラップトップパソコンが支給されていました。

もちろん「ゲームをするべからず」とお達しがあったのですが、氏『FarmVille』にハマってしまいました。

『FarmVille』はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上で毎日3000万人以上が遊ぶ農業ゲーム。自分の農場に作物や家畜を配し、これを収穫することでお金を稼いでいきます。

リアルタイムに進行していくのが特徴で、高い利益を上げるにはこまめに農場を覗くことが大事になります。

会議の最中もKerin氏は農場の世話を続け、ついにこれが露見。議長からきつい叱責を受けましたが、別の会議中にまたも『FarmVille』を遊んでいるところを見つかり、投票で免職となりました。

「会議中にゲームを遊んでいたのは自分だけではない」と氏は主張します。

「自分はまだレベル40だが、別の議員はレベル46にもなっている」と暴露しましたが、残念ながら処分は覆らなかった模様です。

プロヴディフは2億ブルガリアレフ(約1億2700万円)をかけて市庁舎を改修、無線LAN環境を整備し議員にラップトップパソコンを配布したばかり。プライベートならともかく、血税を使って会議の最中にゲーム三昧ではクビもやむなしといったところでしょうか。

ソーシャルゲームで不正取引-『Farmville』のZyngaが業者を訴える

http://www.inside-games.jp/article/2010/04/17/41640.html
不正の魔手はソーシャルゲームにも広がっているようです。ソーシャルゲーム『Farmville』で知られるZyngaはRMT業者を訴えました。

RMTとは「リアルマネートレード」の略で、ゲームのマネーやアイテムを現実のお金で販売するという行為。RMT業者PlayerAuctions.comはZyngaの運営するタイトルでゲーム内マネーやアイテムを販売していますが、Zyngaはこれが禁止行為に該当するとして損害賠償を請求しています。

PlayerAuctions.comの相場はZyngaから正規にゲーム内マネーやアイテムを入手するよりもかなり安い模様。例えば『Texas HoldEm Poker』のチップは7万5000枚で5ドル(約470円)が定価ですが、100万枚ものチップがわずか5.45ドル(約510円)で買えてしまいます。

PlayerAuctions.comは『ファイナルファンタジーXI』『AION』『World of Warcraft』といったMMORPGでゲーム内マネーやアイテムだけではなく、アカウント(キャラクター)も販売、さらにはレベル上げサービスなども提供しています。

RMTで「商品」となるゲーム内マネーやアイテムを稼ぎ出す行為は一般プレイヤーの妨げとなることも多く、自動でキャラクターを操作する不正ツールが使われることも少なくない模様。ゲーム内で業者のキャラクターが無差別に宣伝を行うこともあり、多くの運営会社が対応に苦慮しています。

RMTが成立するには元のゲームに需要が高く「商品価値」があることが必要ですが、ついにソーシャルゲームも「金になる市場」として認識されつつあるということのようです。

Zynga、ソフトバンクと提携してアジア進出を狙う?2010年5月1日(土)

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=1550
VentureBeatは26日付で、世界最大のソーシャルゲームメーカーZyngaがソフトバンクと組んで日本進出を準備していると報じています。

Zyngaは2007年の設立。『FirmVille』『Mafia Wars』『Cafe World』『Treasure Isle』などのゲームをFacebookやMySpaceなどに提供し、急成長を遂げた世界最大のソーシャルゲームメーカーです。中でも『FirmVille』の登録ユーザー数は1億人を超え、全体の月間のアクティブユーザー数は2億5200万人にも上ります。

一方でFacebookの成長や米国でのソーシャルゲームの伸びには鈍化が見られ、VentureBeatによれば、主要な6タイトルのうち4タイトルでトラフィックが頭打ちになっているそうです。また、ユーザーや収益の面でFacebookなどのSNSに過度に依存する体質となっています。このため、同社では自社でFarmVille.comを立ち上げ、自社でのユーザーの囲い込みも図っています。

さらにソフトバンクとの提携は同社が海外市場を積極的に開拓していこうとする姿勢の表れとなりそうです。日本やアジアでのソーシャルゲームは今後も伸びが期待できます。CEOのMark Pincus氏は以前にソフトバンクと提携したSupportSoftに務めた経験があるようです。

Zyngaとソフトバンクの提携内容がどのようになるかは不明ですが、VentureBeatによれば複数の関係者が交渉が進行中であることを明らかにしたとのこと。

ソフトバンクは既に同業のRockYouと資本提携し、ロックユーアジアを設立しています。

Zyngaが遂にに日本のソーシャルゲームのノウハウを手に入れた?2010/05/04

http://www.istpika.com/blog/1802/
Zynga、ソフトバンクと提携してアジア進出を狙う?
など、日本への接近の噂が絶えない、世界最大のゲームメーカーであり最大のソーシャルゲームメーカーのZynga。

本日の、facebook上の
Zyngaアプリの全ユーザー数 217,735,451MAU
FarmVille のユーザー数77,961,873 MAU
Texas HoldEm Poker 28,778,754 MAU
(MAU..月間アクティブユーザー数)

そのZyngaの各facebookアプリが、最近、共通で、大きく機能強化してきたことを発見したので報告します。

まず背景として2点。
facebookプラットフォームの以前から宣言されていた仕様変更により、notification機能が無くなりました。
以前存在していたnotification機能とは、アプリから各ユーザーにテキストで「ユーザーの常に見える位置」に注意を促すメッセージを送れる機能で、アプリはこれを利用して沢山のメッセージを送りつけていました。

「アップデートしました」「Aさんがあなたにギフトを送りました」「Aさんがあなたの顔に落書きしました」「Aさんがあなたの城を攻撃しています!」「7日間アクセスしてません。今すぐ来るべき!」
といったメッセージ、もうスパムですね。
これが無くなりずいぶんfacebookもすっきりしました。
スパムみたいだとは言え、気になって見てしまうので、さすがにアクティブ率向上を支えていた機能だったと思います。事実無くなってからアプリのユーザ数は減ったように思います。FarmVilleも最盛期は8500万MAUは数えました。

また他に、requestと言ってユーザー同士の確認を促すメッセージ機能(アプリからの招待や、ギフトを送ったので受けってください、仲間になってください、等)がプラットフォームで実装されていましたが、この機能も今後変更する、とfacebookが宣言しています。

これらが無くなり、各メーカーが対策する内容としては、メールアドレスを入力させてそこに送ってはどうかとfacebookは推奨していたのですが、実際それを行ったところは殆ど無く(メールはコストが高いですからね。)、Zyngaはそれに加えて次の対策を行いました。

共通のアプリ内notification機能:
どのZyngaのアプリにも共通に存在するクロス広告バーがヘッダにありましたが、そこに到着しているnotification的なメッセージやギフト数、仲間申請数をバッヂで表示するようになりました。他のZyngaアプリに届いている数も一目で分かります。

さらにその右側にメールアイコンを共通で追加。

そこをクリックすると、そのアプリに届いているメッセージが一覧で表示されます(起動時に自動で開きもします)。

この機能の目的としては、Zyngaアプリ間のアクティブ率を相互に高めることが出来、逆に他のメーカーのアプリのPlay時間を減らす狙いがあると思います。
また・・、notification機能が無くなりrequest機能が無くなる直前に対応してきたわけですが、他のメーカーは全く対応していないところで真っ先に対応するところが、ZyngaとFacebookの甘い関係を想わせます。

コメント&あしあと機能:
日本への接近のさなか日本のソーシャルゲームを研究したのか、ソーシャル性を高める機能強化を図ってきました。
これは現在FarmVilleとPetVilleに対応していますが、いずれ全てのZyngaアプリに対応するのではないかと予想します。
まず、アプリの右側にユーザーから発信しているようなアイコンが追加されました。

それをクリックすると、コメント&あしあと画面が表示されます。

タブで切り替えることが出来、他のユーザーが自分の農場やペットの家に来て何を行ったかを表示するのがあしあと(Visits)タブ、残したコメントでアプリ内にてテキストでメッセージのやりとりができるのがコメントタブです。

他のユーザー同士のやりとりも見ることが出来ます。観察すると、けっこうメッセージのやりとりも交わされてました。「君のペット、おなかをすかしているよ」「ピンクの木、有難う」とか、ゲームに即したメッセージもしっかりと。

これは、日本の携帯SNSに非常に近いと思いませんか??特に、GREE系のソーシャルゲームにあるパターンです。
アプリ内の、友達のページに訪問し、つっついたりちょっかいを出した後、一言残していく。そうすることによって相手もお返しにちょっかいしに来て、お礼の言葉か、はたまた嫌味を、一言残していく。
それによってリアルフレンドもバーチャルフレンドも親交が深まっていくのです。

facebookゲームアプリのARPU(一人当たり課金額)は日本のアプリに比べ低いと思っていましたが、この機能の目的としては、ソーシャル性が高まることによって幅広いユーザーのアクティブ率が高まり、また相互意識が高まりユーザー同士の競争意識が芽生え、ARPUは高くならなくとも課金率が高まっていくことを期待しているのでは、と予想します。

日本のゲーム会社から見て、facebookアプリのゲームはまだまだソーシャル性やマネタイズが弱く、それゆえ参入すれば勝てるのではないか、と思って虎視眈々と狙っているのはうちだけではなかったと思いますが、逆に虎視眈々と狙われていたかのようです。
やはりZyngaは手ごわい。

Zyngaがどうやって日本に参入するのか、今から楽しみですね

2億ユーザーのZynga、自社でゲームプラットフォームを立ち上げへ

http://www.inside-games.jp/article/2010/05/08/41922.html
月間のアクティブユーザー数が2億5200万人以上とも言われる世界最大のソーシャルゲームプロバイダーであるZyngaが、Facebookから離れ、独自のソーシャルゲームネットワーク「Zynga Live」を立ち上げるとTechCrunchが報じています。

Facebookというプラットフォームの膨大なユーザー数をベースに基礎を確立したZyngaですが、Facebookとの仲は従前から良好とは言えない関係が続いていて、Facebookが導入を進めている課金決済システム「Facebook Credit」も破局の大きな要因と見られています。これが導入されれば、プロバイダー側は他の決済システムの利用が出来なくなり、更に利用料として30%を納めなくてはなりません。

両者は交渉を進めているということですが、その間にもFacebook側はFirmVilleのノーティフィケーションを遮断したり、ゲームをダウンさせるなどの強硬策に出ているとのこと。

木曜日の午後5時にCEOのMark Pincus氏が従業員を集めたミーティングを行い、近日中に「Zynga Live」という独自のソーシャルゲームネットワークを立ち上げると明言したとのこと。

Zyngaは以前よりFirmVille.comやMafiaWars.comなど自社のプラットフォームも用意し、Facebookでもユーザーのメールアドレスの確保を急ぎ、Facebookプラットフォームに過度に依存しない体制作りを急いできました。

まだ日本ではその段階まで来ていませんが、巨大化するソーシャルゲームプロバイダーとプラットフォームホルダーは常に利害関係が一致するものではなく、どのような組み方が適切とされるのか、今後議論になりそうです。

破竹の勢いのZynga、仲良しだったFacebookとの関係が険悪に2010年05月12日

Facebook向けのソーシャルゲーム・デベロッパーとして急成長を続けるZynga。そのZyagaの評価は高まる一方で、企業価値評価(バリュエーション)が50億ドルに相当すると、Second Sharesが先月に発表したほどだ。

 米国のソーシャルゲーム・メーカーのランキングを以下に示す。メーカーの全ゲームタイトルの月間ユーザー数総計でランキングしている。ZyngaのMAU(monthly active users:月間アクティブユーザー数)は2億人を超え、断トツのトップを走っている。

*米ソーシャルゲームメーカーのランキング(MAUの単位は100万人)

(PlayfishはElectronics Artsに買収されている)

 さらにZyngaのMAUは、以下のように伸び続けている。

(ソース:Second Shares)

 FacebookにとってZyngaは最大のアプリケーションパートナーであり、一方でZyngaにとってFacebookはゲームを提供する最大のプラットフォームである。その結果、Facebook向けのゲームアプリのMAUランキングを見ると、以下のように上位にZyngaのゲームがズラリと顔を連ねている。Facebookの上昇気流に乗ってZyngaも急成長してきたといえる。

 このように、FacebookとZyngaは仲睦まじい関係と思われたのだが、最近は険悪な空気が漂い始めているという。やっぱりお金が絡んできたためか。TechCrunchの記事によると、Facebookはバーチャルグッズの販売でFacebook Creditsの使用をZyngaに押しつけており、またその手数料の割合(Facebookの取り分)でもめているようだ。力を付けてきたZyngaとしては、Facebook一辺倒ではなくてもっと自主的にビジネス展開を繰り広げたいのだろう。ZyngaのFacebook離れを促す出来事も起こった。一本調子で増え続けていたZyngaのMAUが、今月に入って、以下のように2週連続、前月比でマイナスとなった。主要タイトルのゲームが軒並みアクティブユーザー数をかなり減らしてしまったのだ。

(ソース:Second Shares)

 この背景に、ゲームの通知機能をFacebookが遮断したためと憶測されている。そこでZyngaはFacebookへの依存を軽減するために、独自(自前)のソーシャルゲームネットワークZinga Liveを準備しているようである。
◇参考
Zynga and Facebook. It's Complicated(BusinessWeek)
Top 25 Facebook Games for May 2010(Inside Social Games)
Top 25 MySpace Games for May 2010(Inside Social Games)
Zynga: "Facebook’s Not Always Going To Be The Answer"(Business Insider)]
ZyngaがFacebookとの戦争で大砲Zynga Liveを布陣–30%の冥加金からも解放か(TechCrunch Japan)
User Loss Accelerates For Zynga(Second Shares)
Say What? Yes, You Heard Right – Zynga Could Be Worth $5 Billion(GigaOM)

iPhoneで『ギターヒーロー』と『Farmville』、欧米向け大物キラーアプリ登場

http://www.inside-games.jp/article/2010/06/09/42493.html
米サンフランシスコで行われた「Apple Worldwide Developers Conference」において、Activisionは『ギターヒーロー』を、Zyngaは『Farmville』をiPhone用として配信すると発表しました。

『ギターヒーロー』は2005年からシリーズがスタートした音楽ゲーム。ロックミュージックをギターで弾くという内容で、シリーズ売り上げは2500万本を突破、20億ドル(約1831億円)を稼ぎ出しています。

『Farmville』は農場を管理して収益を上げていくソーシャルゲーム。わずか5週間で開発された本作ですが、1億1000万人がインストール、7000万人以上のアクティブユーザーを擁し、毎日3100万人が遊ぶという大ヒットに。iPhone版は6月末から配信されるとのことです。

同イベントでは新型の「iPhone 4」‎が発表されて話題となりましたが、話題性充分のキラーアプリが二つも投入されるとあり、ゲーム機としてのiPhone/iPod Touch/iPadにさらに注目が集まりそうです。

Google、Zyngaに1~2億ドルを出資・・・独自ゲームサイトを準備中2010年7月11日(日)

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=1844
TechCrunchは、Googleがソーシャルゲーム最大手Zyngaに1~2億ドルを秘密裏に出資済みで、共同で独自のゲームサイトの立ち上げを計画していると複数の関係者からの証言で伝えています。出資は先月で、具体的な提携内容は詰めている段階だということです。

Zyngaは先月にもソフトバンクキャピタルから1億5000万ドルを調達したほか、昨年も1億8000万ドルをDigital Sky Technologies、Tiger Global、Institutional Venture Partners、Andreessen Horowitzなどから調達しています。

TechCrunchによれば出資はGoogle本体からで、Zyngaと組みGoogle Gamesを年末にも立ち上げる計画。Google GamesではZyngaのゲームが遊べるだけでなく、GoolgeのIDを持った世界の数億のユーザーがソーシャルグラフを基に体験を広げて行く場になるとのこと。

また、Zyngaは決済のオプションとしてPayPalをプライマリーで提示してきましたが、今後はGoogleのGoogle Checkoutに置き換えられるとのこと。

ZyngaはFacebook向けのソーシャルゲームで急成長し、戦略的なパートナーシップを結んでいる一方、Facebookへの依存を低下させようと躍起になっています。5月末にはヤフーと提携し、ゲームを提供すると発表していますが、Googleとの提携も、ソーシャルグラフを保有する巨大ポータルをこの分野に誘い込み、Facebook一強を防ぐ狙いがありそうです。ZyngaはMSNとも提携しています。

ソフトバンクとZyngaが提携・・・「ジンガジャパン」を設立、130億円を出資2010年7月29日(木)

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=1911
ソフトバンクとZynga Game Networkは、日本法人「ジンガジャパン」を設立することで合意しました。また、これまでにソフトバンクはZyngaに対して1億5000万ドル(約137億円)を出資しています。

ソフトバンクの孫正義社長は「ジンガは、ソーシャルゲーム界におけるリーディングカンパニーです。ジンガとパートナーシップを組み、彼らのゲームを日本に紹介できることを大変嬉しく思います。われわれは、ジンガとソーシャルゲームに関して同じビジョンを共有しており、両社で強力なチームを作ることを楽しみにしています」とコメントしています。

また、Zyngaの創設者でCEOのマーク・ピンクス氏は「ソフトバンクとパートナーシップを組むことで、ジンガの提供するソーシャルゲームを日本で展開し、日本市場から新たな洞察や視点を得られることを、大変楽しみにしています。世界で最も革新的な企業の一つであるソフトバンクは、モバイルインターネットを通じて、ソーシャルウェブをあらゆる場所からよりアクセスしやすく、人々にとって身近なものにしていくでしょう」とコメントしています。

ZyngaではこれまでPC向けのソーシャルゲームを提供してきましたが、携帯電話やモバイルで強固なネットワークを持つソフトバンクグループと提携することで、モバイル分野にも力を入れることになりそうです。

Zynga、新CFOを起用・・・上場を視野に入れた動きかと注目される2010年8月1日(日)

VentureBeatは、ソーシャルゲーム最大手Zyngaが新たなCFO(最高財務責任者)として投資銀行Allen & Company出身のDave Wehher氏を起用したと伝えています。

Zyngaは先日発表されたようにソフトバンクから1億5000万ドル、非公式ながらGoogleからも1億5000万ドル出資を受けたとされていて、これまでに5億ドル以上の資金を集めたと考えられています。

その一方で新たなCFOの起用は上場に向けた動きではないかと理解する向きが多いようです。また、Dave Wehher氏は前職でメディアやテクノロジー企業への投資を担当していたことから、豊富な資金を使った買収にも乗り出すのではないかと囁かれています。

Zyngaは上場に向けての動きかという問いにはコメントしないと回答したとのこと。

競合のPlayFishはEAが買収、Playdomはディズニーが買収となったことから、ソーシャルゲーム関連で上場があるとすればZyngaが最有力と言われています。

Zynga、ウノウを買収2010年8月5日(木)

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=1940
日本経済新聞は、ソーシャルゲームの世界最大手Zyngaが、国内のウノウを買収したと報じています。TechCrunchは買収金額を数十億円と推測しています。

ウノウはモバゲータウンやmixiアプリ向けに『まちつく!』『バンドやろうよ』『海賊クロニクル』といったソーシャルゲームや『みんなでおみくじ』などのアプリを提供しているほか、写真共有サービスの「フォト蔵」を運営しています。

Zyngaはソフトバンクと合弁で日本法人Zynga Japanを設立すると先日発表しています。Zyngaは年初来、国内のソーシャルゲームデベロッパーと接触していて、買収を計画しているのではないかと見られていました。

孫泰蔵氏のTwitterによれば、ウノウの山田進太郎社長もZynga Japanでは大きな役割を果たすとのこと。

Zynga、同業のConduit Labsを買収・・・ボストンにオペレーションを拡大2010年8月24日(火)

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2010
Zyngaは、Facebook向けゲームを開発する同業のConduit Labsを買収すると発表しました。金額は公表されていません。

Conduit Labsは『Music Pets』や『Super Dance』といったタイトルをFacebook向けに開発していますが、月間アクティブユーザー(MAU)は数十万規模と小粒で、Zyngaは同社をZynga Bostonと改称した上で、既存タイトルは閉鎖。新規タイトルの開発に注力するとのこと。

同社のCEOにはZyngaのNabeel Hyatt CEOが就任し、従業員の異動はありません。

「ボストンは技術の集積地であり多くの才能が存在し、Zyngaにとって素晴らしい場所です。Conduitのチームはボストンにおける最も魅力的なソーシャルゲーム企業としてZyngaは同じ文化を共有しています。今後、一つのチームとして成功を目指すつもりです」と上級副社長のMike Verdu氏はコメントしています。

Facebookアプリの雄「他社からアイデアを盗めばいい」とは2010.09.14

http://www.sfweekly.com/2010-09-08/news/farmvillains/
http://www.gamasutra.com/blogs/NicholasLovell/20100908/5924/Snobbish_Arrogant_and_Elitist__Why_Attitudes_to_Zynga_Suck.php
http://www.gpara.com/kaigainews/eanda/2010091401/
『FarmVille』『Mafia Wars』などFacebookアプリの成功により、最近飛躍的な成長を見せているZynga社。だが先日、同社CEOのMark Pincus氏は「ゲームは他社からアイデアを盗めばいい」と発言したと報じられ、一躍“ゲーム業界の悪役”という座にのぼりつめてしまったようだ。

 この報道は、ニュースサイト“SF Weekly”がZynga社の元社員たちを相手に行ったインタビューに端を発したもの。同記事によると、ある元社員は会議中、Pincus氏からこう言われたという。

「イノベーションなんてどうでもいい。競争相手より頭がいいわけじゃないんだから。連中の仕事をマネして同じ数字を出せばいい」

 また、他社のゲームのアイデアを盗み、元のゲームを強引に市場から追い出すのが同社でまかり通った手法で、社内では「Do Evil(悪行を為せ)」というモットーがささやかれているとか(この社訓はGoogle社の「Don't Be Evil(邪悪になるな)」をもじったもの)。

 「はっきり言わせてもらえば、Zynga社は企業文化やビジネスの観点からいって、今まで勤めた中で最も邪悪な会社の1つ。入社しようとする友達を全力で止めている」と、元社員は語ったという。

 名前は明かしていないため、事実かどうかは確認できない。だが、同社の一部有名タイトルは既存のゲームに似ているのはたしか。またPincus氏自身も昨年11月、「利益を出すために色々とおぞましいことをしてきた」と発言していることから、上の記事には「ほらね、やっぱり」という反応が大半。複数のゲームニュースサイトで大きく取り上げられている。

 だが一方、上の記事の報道姿勢に疑問を投げかける人も。例えば、開発者向けニュースサイト“Gamasutra”に寄稿したコンサルタントのNicholas Lovell氏は、「傲慢だ」と怒っている。「マス市場にゲームを浸透させた同社の功績から目をそらし、“ソーシャルゲームはゲームじゃないよ”とバカにしているのが見え見え」というのだ。

 たしかに、ソーシャルゲームはいまだ一部の報道者にとって異質の存在かもしれず、今回の報道でも上から目線で取り上げた感がなくもない。とはいえ、世間の注目を集めるようになった今、Zynga社もアグレッシブな戦略を改める時期にはさしかかっているはずだ。

(中島理彦)

毎週1000台のサーバーを増強、従業員数は1200人に・・・Zyngaのいま2010年9月25日(土)

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2176
『FirmVille』を筆頭に次々にヒット作を投入し急成長を続けるZynga。同社のCTOであるCadir Lee氏はオラクルのOpenWorldカンファレンスで登壇し、同社の現状について明らかにしたとTechCrunchが伝えています。

それによれば、世界のインターネット人口の1割(約2億1500万人)が毎月Zyngaのゲームをプレイしており、その拡大は毎週1000台のサーバーを追加する事で捌いているそうです。また、日間の転送量は1ペタバイトにもなり自社のデータセンターやプライベート/パブリッククラウドの組み合わせで構成されているそうです。

また、買収で13のスタジオを傘下に抱え、フルタイムの従業員数は1200人にもなっているそうです。

世界的な拡大も進めており、既に日本ではソフトバンクと提携してウノウを買収していますが、IndustryGamersによれば、近日中に『texas Hold'em Poker』の中国語版もロンチする予定だとか。

Zynga、元『Age of Empire』チームのBonfire Studiosを買収10/10

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2228
ソーシャルゲーム最大手のZyngaは、テキサス州ダラスのBonfire Studiosを買収すると発表しました。

同社は世界的に著名な『Age of Empire』シリーズを開発してきたスタジオで、後に『Halo Wars』も手掛けました。しかし2009年1月に閉鎖され、David Rippy氏、Bill Jackson氏、Scott Winsett氏といった中核メンバーがEnsemble Studiosを創業しました。

Bonfire Studiosは今年7月に『We Farm』という農場系のソーシャルゲームをiOS向けにリリースしています。

今後はZynga Dallasと改称し、新IPの開発に取り組むということです。創業者らは引き続きスタジオを指揮するとしています。

Zynga、PopCapの本拠地シアトルに殴りこみ・・・オープニングスタッフ募集中2010年10月14日(木)

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2257
http://www.zynga.com/jobs/list.php?r=us&c=software&j=oiitVfwI&jvi=oiitVfwI
ソーシャルゲーム最大手のZyngaは、米国ワシントン州シアトルに新たなスタジオZynga Seattleを開設することを明らかにしました。現在、オープニングスタッフの募集が行われています。

Zyngaでは「シアトルに世界クラスのウェブエンジニアチームを作る」と宣言。エンジニアからアーキテクトまであらゆる職種を募集するとしています。規模などは不明。

シアトルは「Casual Connect」というカジュアルゲームを専門に扱うカンファレンスが開催されるなど、ゲーム産業が集積していて、この分野で世界的に有名なPopCapも本拠地を置きます。ゲーム関係では任天堂オブアメリカ、マイクロソフト、Valve、リアルネットワークスなど錚々たる企業が並び、教育機関でも著名なDigipenなどが立地します。

数日前にはBonfire Studiosを買収してZynga Dallasに改称すると発表したばかり。世界での従業員は1110人を超え、とどまるところを知りません

Facebook leak hits Zynga users 10/18

http://www.mcvuk.com/news/41379/Facebook-leak-hits-Zynga-users

Personal user ID covertly sent to third parties

Millions of Facebook users have had their personal information leaked to advertising companies through various Zynga games, it has emerged.

A wall Street Journal investigation into the matter concludes that all of the 10 most popular apps on Facebook had been transmitting user IDs to external companies, igniting new criticisms of privacy defences on the social network.

The probe implicates six Zynga games: FarmVille, Texas HoldEm, Café World, Mafia Wars, Treasure Isle and FrontierVille.

iPadでも『FarmVille』が登場・・・Zyngaが本日リリース 10/22

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2308
Zyngaは、iPad版の『FarmVille』をApp Storeにて配信開始しました。

『FarmVille』はFacebookで大ヒットしたZyngaの主力タイトル。牧場を育てていくソーシャルゲームです。既にiPhone向けには約半年前にリリースされています。

iPad版は基本的にiPhone版に準拠したものですが、画面が広くなるというのはそれだけで嬉しく、ゲームの遊びやすさは格段に増します。Facebookへのログインにも対応し、友達を探す事が出来ます。Facebookで遊んでいる友達の牧場に訪問することもできるようです。

基本無料で、アイテム課金というモデルは変わりません。iPhone/iPadではアプリ内課金(In App Purchase)に対応しています。

Zynga、アイルランドにもスタジオを準備中 10/25

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2321
http://www.independent.ie/business/irish/irish-base-for-us-online-gaming-giant-to-boost-our-smart-economy-2102828.html
アイルランドの地元紙「Irish Independent」は、Zyngaが同地にスタジオを準備中であると報じています。

Zyngaの広報担当であるShernaz Daver氏は「我々はアイルランドでも業務を拡充する予定で、詳細は追って話すつもりです」とコメントしています。

アイルランドはFacebookが欧州本社(ダブリン)を構えていてZyngaとは間接的なつながりがあります。また、同国政府は「スマートエコノミー」を掲げ、インターネットやソフトウェア産業の充実を図っています。

Zyngaの留まるところを知らない拡大は過去記事を参照ください。(毎週のことなのでテンプレ化してきました)

Zyngaの株式評価額が55億1000万ドルに到達、Electronic Artsを超える 10/27

http://www.vg247.com/2010/10/26/zynga-valued-higher-than-ea-at-5-51-billion/
http://doope.jp/2010/1016599.html
未公開株式の取引やシェアなどを行うSharesPost社のレポートから、FarmVilleやFrontierVille等の運営で知られるソーシャルゲームデベロッパ「Zynga」の株式評価額が55億1000万ドルに到達し、ナスダックで51億6000万ドルの評価額を持つ有力ゲームパブリッシャーの1つElectronic Artsを超えたとBloomberg Businessweekが報じました。

4年前にMark Pincus氏により企業されたZyngaですが、Facebookのソーシャルネットワークを利用した急成長が、小売販売を行う世界で2番目に大きなゲームパブリッシャーであるEA(※ 1位は139億ドルのActivision Blizzard)を僅か4年で超える規模になった事には驚きを隠せません。

この評価は仮想アイテム等の販売市場の成長に基づいた物で、現在このバーチャル市場は16億ドル規模とも言われ、Zyngaはこの市場の3分の1を占めているとの統計も発表されています。さらにサンフランシスコThinkEquity LLCの経済アナリストはこのバーチャル市場があと3年で36億ドル規模に達する可能性があると推測しており、まだソーシャルゲームや仮想通貨、マイクロトランザクションビジネスの勢いは成長過程にあると言えそうです。

Zyngaが仮想通貨技術を特許申請
さらに昨日、Zyngaによる仮想通貨に絡む未承認の特許申請も発見、今年の4月にZyngaの仮想アイテムやインゲーム通貨のリアルマネーでの売買用フォーラムを起ち上げたPlayerauctions.comへの訴訟や、中国の所謂”ゴールドファーム”問題、Facebookクレジットによる30%のロイヤリティなどに対する対抗手段の準備を進めているとも考えられます。

PCゲーミングは大きな変化の過程にある
また、Farmvilleのクリエーターとして、そしてかつてはElectronic ArtsでCommand & Conquerタイトルを手掛けていた事で知られるZyngaプロダクト開発のVPを務めるMark Skaggs氏は、PCゲーミングが根底から変化を伴う過程の中にあると述べ、PCゲームが今後5年程度のスパンでモバイルとユーザークリエイトコンテンツ、ソーシャルとデジタル流通に向いて進む事になると分析しています。

さらに、Skaggs氏は強いソーシャルコンポーネントを持たないゲームが全て、ジョイスティックでプレイするシングルシューターのようなオールドファッションなゲームに感じられる様になると述べ、新しいソーシャルゲーム技術はより多くの人々を繋ぐ社会的な結合剤としての意味を持つ事になると明言。続けて「世界中の拡大家族といつでもゲームが楽しめるのに、なぜあなたのパパとママとモノポリーをする必要がありますか?」と述べています。

そしてより賢くなるゲームがシステムと管理ソフトウェアと共に、プレイヤーのゲーム進行をモニタリングしながら、ゲーム経験やゲームの難易度をプレイヤーにマッチさせる時代になると、今後のソーシャルゲームの方向性を示唆、こういった技術が今後プレイヤーの好みやスタイルに一致するゲームを自動的に提示するプレゼンスを産むかもしれないとも語っています。

Skaggs氏はゲームの未来について自身を永遠の楽天主義者だと述べ、世界中に存在するゲーム開発の天才から生まれる技術やゲーム力学等の画期的なブレイクスルーを楽しみにしていると発言しています。

果たしてSkaggs氏が楽天的と自身を表現し描くこの未来に私たちがプレイしている”物”はゲームか、未だ見ない変化がゲーム産業に起こりつつある事だけは間違いありませんが、巧みにデザインされた没頭の代替えやコミュニケーションの代用、或いはインタラクティブなポルノグラフィーの消費では無く、”ゲームをプレイする事”を楽しむ1人のゲーマーとして、この未来が全く影のない不自然な、見事に整った世界を見ている様な錯覚に似た何かを感じずにいられません。

「Zyngaはいずれ行き詰る、彼らはゲーム会社ではない」・・・PopCapのCEO 10/30

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2353
http://www.gamesindustry.biz/articles/2010-09-28-popcap-zynga-buys-customers
カジュアルゲームで知られるPopCap(日本法人も設立済み)のCEOであるデイブ・ロバーツ氏はZyngaはいずれソーシャルゲームの世界で後塵を拝すことになるだろうと述べます。

「Zyngaは"お金でユーザーを釣る"ということが非常に上手い会社です。とても面白いビジネスモデルですが、長続きはしません。彼らは今のトレンドにキャッチアップすることに苦心しています。なぜなら彼らの資産はゲームではないからです」

デイブ氏はワシントンで開催されたWashing Technology Industry Association TechNWにてこう語りました。

「Zyngaはマーケティング会社でありメディア会社です。その分野では非常に強い。でも究極的には、とてもバイアスがかかった見方ですが、偉大なゲームは偉大なマーケティングに勝ると我々は信じています」

またデイブ氏は、PopCapのFacebook向けソーシャルゲーム最新作の『Bejeweled Blitz』は、広告なしに『Mafia Wars』を超えるユニークユーザーを獲得したとしています。ただ、こちらは確かに面白いのですが、昔ながらのフラッシュゲームに少しのソーシャルゲームを加えたようなゲームです。

ジンガジャパン、『FarmVille』を11月より提供開始11/4

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2382
ジンガジャパンは、月間アクティブユーザーで5500万人を誇る世界で人気の農場系ソーシャルゲーム『FarmVille』の日本サービスを11月より開始することを明らかにしました。

プラットフォームはmixiアプリで、ソフトバンクモバイル向けには先行でスマートフォン版アプリも今後提供する予定だとのこと(ジンガジャパンはジンガとソフトバンクの合弁)。

日本でのタイトル名は未定としています。

4日より日本法人の公式サイトも立ち上がっています。これを機に、本サイトでの表記はZyngaと統一していましたが、今後はジンガと表記するようにいたします。

ジンガ、初のAndroid向けタイトルをリリース 11/5

http://venturebeat.com/2010/11/03/zynga-to-launch-its-first-android-social-game
http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=2386
VentureBeatは、ジンガが初のAndroid向けアプリとしてFacebookで人気を集めている『Live Poker - Texas Hold'em』を提供開始しました。

Facebookは昨日開催したモバイルイベントで、iPhoneとAndroid端末でのシングルサインオン(Facebookにログインしていれば、連携するアプリケーションでもユーザー名やパスワードを入力せずともログインできる)を提供すると発表。『Live Poker』もサポートします。

ジンガは今夏よりiPhone向けの『FarmVille』を提供開始していて、スマートフォン向けの展開を強化しています。