SONY2009年度業績NEWS

Last-modified: 2010-07-29 (木) 20:51:52

1Q

http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20090730_305932.html
■ PSP/PS3とも不調でゲームの損失は340億円に

NPS分野の業績
 ゲームやパソコン「VAIO」、ネットワーク対応ウォークマンなどが含まれるNPS分野は、売上高が前年比37.4%減の2,468億円で、営業損失が397億円(前年同期は46億円の利益)。「デジタルミュージックプレーヤーが増収だが、ゲーム、VAIOの売上が減少した(神戸広報センター長)」とする。

 ゲームの売上高は、前年同期比48%減の1,110億円。PSPやPLAYSTATION 3(PS3)のソフトウェア、ハードウェアともに減少、為替の影響も大きいという。ゲーム事業の損益は前年比で400億円悪化し、340億円の赤字になった。

 売上台数は、PS3が110万台(前年同期160万台)、PSPは130万台(同370万台)となった。前年はPSPでビックタイトルがあり、今期は大きく落ち込んだという。ただし、「第2四半期以降に強力なタイトルを予定している。年末年始に向けてはずみをつけて、通期見通しの達成を目指す(神戸広報センター長)」とした。

 2009年度の売上見通しは、PS3が1,300万台、PSPが1,500万台、PS2が500万台。PLAYSTATION Networkのアカウント数は2,600万を超えたという。VAIOは、高価格帯市場縮小や低価格化などで売上が減少し、収益悪化した。

 今期のゲーム事業の不調については、「昨年はかなり大きなソフトタイトルがあったが、今年は時期的には秋以降になる。今はソフトの牽引がなく、それに引きずられている(大根田副社長)」とした。

 なお、「PSP go」発表による買い控えについては、「PSP goが原因で販売が落ちたとは思わない。PSPと併売し、お客さんにどちらかを選んでいただくというもの(大根田副社長)」と説明。PS3の値下げについては、「ノーコメント」とした。

2Q

http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20091030_325532.html
■ PS3出荷は320万台。2010年度黒字化へ

NPSの業績概要
 ゲームやパソコン「VAIO」、ネットワーク対応ウォークマンなどが含まれるネットワークプロダクツ&サービス(NPS)分野は、売上高が前年比24.2%減の3,526億円、営業利益はマイナス588億円となっている。

 ゲームの売上高は前年同期比27%減の1,970億円。主に為替の影響とPS2ハードウェア/ソフトウェアの減少が響いた。営業損益も60億円悪化し、410億円の赤字になった。

 ゲームの出荷台数はPlayStation 3(PS3)が新モデルの発売により前年同期比80万台増の320万台に、PSPは同20万台減の300万台、PS2が同60万台減の190万台。円高の影響やソフトウェアの売上数量減により減収となった。

 PS3については、「今の段階で売上と原価の逆ザヤ比率が10数パーセントまで縮まっており、年内に一桁%になるだろう。来季のどこかではPS3の黒字転換ができる(大根田CFO)」とした。PlayStation Networkのアカウント数は1,100万を超えたという。

3Q

http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100204_346885.html
■ PSP不調も、PS3は2010年逆ザヤ解消へ。VAIOは全体的に好調

NPSの業績概要
 ゲームやパソコン「VAIO」、ネットワーク対応ウォークマンなどが含まれるネットワークプロダクツ&サービス(NPS)分野は、売上高が前年比1.9%増の6,061億円、営業利益は194億円で黒字化している(前年同期は59億円の赤字)。VAIOの売上増などが増収に寄与している。

 ゲーム事業の売上高は前年同期比4%減の3,790億円。PlayStation 3のハードウェア/ソフトウェアは売上増となったものの、PS2のハード/ソフトやPSPのハードの売上減となったため、全体では減収になっている。ゲームの営業利益は前年同期比で5億円減の155億円となった。

 PS3は、新型好調や年末ビッグタイトルの販売などで販売台数は650万台となり、年間1,300万台に向けて順調に推移しているとする。PSPは、ハードウェアの今期販売が420万台で、発売以来累計は6,000万台を超えた。ただし、「上半期の遅れを年末商戦で取り戻す予定だったが、期待ほど数量が伸びなかった」ため、通期の予想を500万台減の1,000万台に下方修正した。

 PS2の今期販売台数は210万台。「新興国で底堅い需要がある」としハードの通期販売予想を200万台増の700万台に上方修正している。なお、プレイステーション向けソフトウェア全体では、当初通期見込みの2億4,000万本から、2億本に下方修正している。

 PlayStation Networkは、欧州でのビデオ配信などの強化を図っており、アカウント数も4,000万を突破。新しいネットワークサービス「Sony Online Service」でのビデオ配信についても、テレビ、BDプレーヤー向けストリーミングを米国で2月に、日米欧でPC向けダウンロードサービスを順次展開する。

 ゲームが収益改善しているものの、売上が予想を下回った点について、大根田CFOは「ひとつは『グランツーリスモ 5』が遅れたというインパクトが大きい。2番目はPSPのハード/ソフトが予想ほど出なかった。これは、ソフトやネットワークコンテンツをいかに用意するかということに尽きると思っている。今後の課題と思っている」と言及。

 ゲーム事業の通期黒字転換については、「一番重要な要素は、PS3の逆ザヤ(生産コストが販売価格を上回る状態)解消。PS3は今後1年かけて15%程度のコスト削減を見込んでいる。今の逆ザヤ分が6%強なので、このコスト削減が実現できれば、数百億円の改善になる。後はこれにプラス、ソフトやハードをいかに伸ばしていけるかというところ」と説明した。

 VAIOは全ての地域で好調で増収増益。電子書籍「Reader」は、「年末商戦が非常に好調で前年実績を大幅に上回った」とする。

 Readerなど、電子ブックの今後の展開について大根田CFOは、「今年のマーケットはグローバルで、約400~500万台ぐらいとみている。それをシェアするのは(Amazonの)Kindleと、Readerで、我々は100万を超える台数を狙う。来年、再来年と2倍、3倍に伸びていく。iPadなどの競合も増えてくるだろう」と言及。iPadについては、「iPadの位置付けは、KindleやReaderなどの“eBook”と“ネットブック”などの中間だと思う。多くの競合が入ってくる領域だと思うので、PCやネットブックへの影響もあるだろうが、新しいマーケットを作りだすという要素も大きい」と分析。さらに「ソニーもこの領域に興味は持っているし、技術力も持っている。加えて、(PSN)4,000万アカウントのネットの繋がりもある。これとハードを組み合わせて、我々としても開拓していく。多少iPadより遅れているかもしれないが、この領域はわれわれも積極的に開拓していきたい」と語った。

4Q

http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100513_366698.html
ゲーム事業、PC「VAIO」などの減収により、前年度比10.2%減少の1兆5,758億円。営業損益は、ゲームの損益が悪化したものの、デジタルミュージックプレーヤーなどの損益改善により、前年度と比べ44億円改善した831億円の損失。

 ゲームの売上高は前年度比15%減少の8,410億円。新型を投入したPlayStation 3の普及拡大により、PS3ソフトウェアの売上数量が増加したが、為替の悪影響とプレイステーション・ポータブル(PSP)のハード、プレイステーション 2のソフト売上数量の減少、PS3の価格改定などの影響で減収。営業損益は前年度比220億円悪化の570億円の損失となっている。

 しかし、四半期ベースでは第3、第4四半期ともに利益を計上。大根田氏は「3月末時点でPS3ハードウェアの逆ざや(生産コストが販売価格を上回る状態)は改善している。生産コストダウンは'10年度も続くので、販売台数アップと含めて、今年度の利益に貢献してくれるだろう」と説明。2010年度はPS3のさらなる販売の拡大により、ゲーム事業の黒字化を図るという。

 売上台数は、新型が好調で、人気ソフトも多数販売されたPS3が、前年度の約1,010万台に対し、当年度は約1,300万台を達成。一方、PSPは上半期の出遅れを年末商戦でカバーしきれず、前年度の約1,410万台に対し、約990万台。PS2は新興国を中心に底堅い需要が続いており、前年度の約790万台に対し、約730万台となっている。