利根

Last-modified: 2016-05-13 (金) 17:31:02
No.63
asadora.jpg利根(とね)利根型 1番艦 重巡洋艦
ステータス
耐久 火力 
装甲 雷装 
回避 対空 
搭載 対潜 
速力 索敵 
射程  
最大消費量
燃料 弾薬 
搭載装備
3 
3 
3 
装備不可
改造チャート
利根 → 利根改 → 利根改二
CV:井口祐香、イラストレーター:bob

我輩が利根である!

「吾輩が艦隊に加わる以上、もう、索敵の心配はないぞ!」の言葉通り初期装備で零式水上偵察機を持ってくるため、初回プレイの建造や序盤海域でのドロップで手に入れるとものすごーく頼れる存在。
とねねねーさんがいるだけで1-3のSクリアも見えてくるぞ!

ブラウザ版では改二でちんちくりんになったが元から意外とおっぱいはある
とねねねねーさんと実戦したいんですが構いませんね!!
カタパルトはちゃんと仕事する

  • 中破時は左肩のあたりが丸々やぶれて危うくポロリしかねないレベル。 透明ストラップで釣ってないよねこれ
  • 雷撃時は上半身を大きく前に倒すガルウィングスタイル。うっうー!

利根ねーさんの衣類で蕎麦を作りましょう

「利根の汚れた服と艤装で作った料理が食べたい」

そう考えた私は彼女の妹筑摩を呼び目的を伝え協力するよう要請した
「そういうことでしたら…お手伝いいたします」
目を輝かせ私の手を強く握り締める筑摩
その日から彼女の協力の元利根への強化訓練と言う名の出撃を繰り返させた

入渠されてしまっては汚れた服は手に入らない
大破しないよう注意を払い何日にも渡り出撃を繰り返し
弱音を吐きそうな時には私と筑摩で利根の心を癒し
間宮さんのアイスを取り寄せ機嫌を取る事もあった

ボロボロになった姿でも気丈に振る舞い出撃する姿を眺めながら
私と筑摩は顔を合わせ頷く
「そろそろかもしれませんね…」「うむ…」

そして時は来た
作戦決行から26日
旗艦利根大破!その報を聞き港に駆けつける私と筑摩
胸は高鳴り周りの声も聞こえない
そこには強がりを見せつつも横たわり汚れた服と艤装と纏う利根がいたのだ
「提督!すぐ入渠の準備を!私が姉さんを運びます!」
「解っている!」

手筈は整えている
この日のために提督室に小さいながらも調理場を作っておいたのだ
二人分の湯を沸かし丼を用意し食材が届くのを待つ…長く重苦しい雰囲気が室内を満たす
そして沸騰する湯の音に気づきハッとした瞬間とほぼ同時に勢いよく開く扉
重苦しい室内に充満する汗とホコリの香り
「提督…!」
「…来たか!」

ここからはスピード勝負であった
まずはストッキングでダシを取る
透明だった湯が少しづつ琥珀色に染まり立ち上がる芳醇な香りが肺を満たす
一方筑摩は破け汚れた服を細く麺状に裂き艤装を削り具材の用意を整える

「料理は蕎麦しかないだろう」
「ええ…そう思っていました」

そう決めたあの日から毎日のように練習してきた工程である
流れるような動作でお互いに課せられた調理課程をこなしていく

「ダシ汁良し!蕎麦良し!具良し!」

二つの器には一見すると普通のかけ蕎麦が出来あがっていた

「はい…そして仕上げです!」

サッ…と上に撒かれた赤いリボン
利根が常に身に着けているリボン
まるで散った花びらの如く蕎麦に漂っていた

「…綺麗だ」
「はい…」

蕎麦を前に一瞬顔を見合わせた後無言で私と筑摩は蕎麦をすする
…言葉は要らなかった
そこには利根が・・・舌の上に利根が居たのだ
ふと気がつくと私も筑摩も目に涙を浮かべ小さく震えていた

「こんなに美味しいのに…おかしいですね」
「ああ…物を食べて泣くなんて…初めてだよ」

涙を流し笑顔で蕎麦を食べ終える二人

「これが幸せって奴なんだろうな」
「はい…」

そう呟いた私達はスッと眠りに落ちた
無理もない今日のために二人で必死に頑張ってきたのだ
そして今日だけは休もう
明日からはまた利根に頑張ってもらうため…
無論私達も・・・

終わり