曙とクソ提督と1

「はぁ…こりゃあ今日も着任出来そうに無いな…」
大勢の名前が連なったエントリーシートを見て俺は溜め息をついた。
このエントリーシートこそが大人気アーケードゲームのあれを待っている人そのものだ
この分だと今日もプレイできる順番が来る前に閉店だな
仕事帰りにゲーセンに立ち寄りエントリーシートを見ては諦めるのが私の日課となっていた
「…UCカードビルダーの台ならスカスカなんだけどなぁ…」
諦めてゲーセン内を散策していた私だったが店内のあるものに気が付き足を止めた
リサイクルボックスにあれのカードが置かれているではないか
私は急いでリサイクルボックスに駆け寄るとその子を拾い上げた
「はぁ？何あんた？何か用？」
その子は特型駆逐艦綾波型「曙」だった
私は曙を拾い上げてニッコリ微笑み
「私は提督…じゃあないけどもうすぐ提督になるんだ　一緒に頑張ろうね!曙」
その日から私と曙との共同生活が始まった
私は常に曙を胸ポケットに仕舞って仕事に励んだ
まるでそばに曙がいるような感覚でいつものつまらない仕事も少しだけ楽しくなった
家に帰ってからもずっと曙と一緒だ
今まで一人で食べていた夕食も曙と二人で食べるようになりとても華やかになった
曙の前なので少し食事のランクを上げて見栄を張ってしまったのは曙には内緒だ…
またあれの待機時間も二人ですごしていれば時間が短く感じられた
いつもならただただ無駄な時間が過ぎていくだけだったが二人でなら待機時間も有意義な時間へと変わるのだ
「ナンバー140番のハゲ提督様　あれでお待ちのハゲ提督様」
ふと私の名前が呼ばれたあれの順番がついにやってきたのだ
初期艦は漣にしたうちの曙と似た格好してるし仲が良さそうだからだ
二人を編成して早速出撃しようとしたとき
「ちょっと！建造忘れてるわよ！！駆逐艦二人で戦場に放り出すつもりなの！このクソ提督!!」
とても曙に注意された　そうか建造かそういうものもあるのか…
曙に連れられて工廠に向かい妖精さんに造艦の指示を出す　当然曙もお勧めの戦艦レシピだ
「妖精さんに指示を出したら執務室に戻るわよ　そっちで新しい子との挨拶があるから…」
「えっ…ここ(ドッグ)で建造できるまで待ってりゃいいんじゃねえの？」
「はぁ？アンタ建造されたての裸の艦娘をジロジロ見る気なの！？ホントサイテーのクソ提督ね!!」
あぁなるほど建造したては裸なのかそりゃそうか建造後に艤装を整えてその上で執務室で顔合わせをする段取りになってるのか
確かに女の子の裸を覗き見するのはよろしくないな…でも見れたら見たかったな…
「綾波型駆逐艦「漣」です、ご主人さま。キタコレ」
執務室に入ってから目にはいった現実は漣だった私は無言で横にいる曙のほうに視線を向ける
「しょ…しょうがないでしょ！ネットに書いてあった一番いい戦艦レシピだったんだからそれで駄目なら日ごろの行いがわるいのよ！！」
何もいってないんだが…曙の言い訳は可愛いなあ…

リサイクルボックスって何？

曙と提督

	提督 「はぁ…こりゃあ今日も着任出来そうに無いな…」
	提督 大勢の名前が連なったエントリーシートを見て俺は溜め息をついた。
	提督 このエントリーシートこそが大人気アーケードゲームのあれを待っている人そのものだ。
	提督 この分だと今日もプレイできる順番が来る前に閉店だな…。
	提督 仕事帰りにゲーセンに立ち寄りエントリーシートを見ては諦めるのが私の日課となっていた。
	提督 「…UCカードビルダーの台ならスカスカなんだけどなぁ…」
	提督 諦めてゲーセン内を散策していた私だったが店内のあるものに気が付き足を止めた。
	提督 リサイクルボックス?にあれのカードが置かれているではないか。
	提督 私は急いでリサイクルボックスに駆け寄るとその子を拾い上げた。
	曙 「はぁ？何あんた？何か用？」

	提督 その子は特型駆逐艦綾波型「曙」だった。
	提督 私は曙を拾い上げてニッコリ微笑み
	提督 「私は提督…じゃあないけどもうすぐ提督になるんだ。一緒に頑張ろうね！曙」
	提督 その日から私と曙との共同生活が始まった。
	提督 私は常に曙を胸ポケットに仕舞って仕事に励んだ。
	提督 まるでそばに曙がいるような感覚でいつものつまらない仕事も少しだけ楽しくなった。
	提督 家に帰ってからもずっと曙と一緒だ…。

曙とクソ提督と1から引用