秋雲

Last-modified: 2016-05-09 (月) 19:47:45
No.132
akigumo.jpg秋雲(オータムクラウドせんせい)陽炎型 19番艦 駆逐艦
ステータス
耐久 火力 
装甲 雷装 
回避 対空 
搭載 対潜 
速力 索敵 
射程  
最大消費量
燃料 弾薬 
搭載装備
 
 
装備不可
装備不可
改造チャート
秋雲 → 秋雲改
CV:竹達彩奈、イラストレーター:藤川
タイトル不明 クリックで展開

提督が秋雲を抱いたのは云わば副産物のようなものでした。
彼女の同人誌を見た際、男性器の付き方が逆であるのに気付き
自らの愚息を反転させる事も考えたのですが、それは後々の為にならないと
腹を決めた結果、まさか実演を兼ねるよう頼まれるとは思っていなかったのです。

 

秋雲が提督に抱かれたのは打算も含んでの事でした。
特に彼を好きではありませんでしたが、鎮守府においては唯一の男性
性知識に疎い彼女にとっては得がたい生身の資料でしたし
何しろ、彼の権限を考えれば弱みを握っておいて損は無いと考えたのでした。

 

ですが、元々真面目な男だった彼はけして自ら秋雲を求めたりはせず
彼女が資料の為に、と頼んだ時だけ優しく彼女を抱きました。
その代わりでしょうか?提督は時折、秋雲に自らを描いてくれるように頼むようになりました
鎮守府内で自らの趣味の理解者は夕張や、初雪位のものでしたから
請われればけして悪い気はしませんでしたし
お前の描いた絵の方が、本物よりも柔らかく笑っているな
そう苦笑する提督を見るのがなんだかおかしくて、思わず一緒に笑ってしまうのでした。

 

秋雲が提督の事を好きだと自覚したのは、彼が亡くなった後の事でした。

 

深海棲艦による本土襲撃の危機をも回避するだけの手腕を持っていた彼も
どうも病には勝てなかったようで、その最後はあっけないものでした。
このように痩せこけてしまってはお前の絵のモデルにもならんなあ
前日までそんな風に笑っていたものですから、悲しみにくれる他の艦娘達を見ていても
秋雲には彼がもういないのだとすぐに実感する事はありませんでした。

 

数日が経過し、新たな提督が着任する前に遺品を整理する事になり
買って出た彼女が私室の、丁寧に纏められていた彼女の描いた、提督のスケッチを見ていて
几帳面な奴だったな、そう思った時、ぽたぽたと紙の上に雫が零れました
主の居なくなった部屋で一人、大きな声を上げて漸く秋雲は泣きじゃくるのでした。

 

新たな提督が鎮守府に着任し、艦娘達の悲しみが薄らいでいた頃
秋雲は以前よりも部屋で塞ぎこんでいる事が多くなっておりました
趣味が趣味ですから、籠もっている時間は昔から少なくはなかったのですが
今は暇さえあれば絵を描き、そして自慰に耽っているのでした。

 

部屋中に散らばっている紙に収められているのは、自らと提督が睦み合う光景
体位も行為の内容も様々でしたが、どれも生前の彼と愛し合った思い出でした

 

悲しみを忘れる為に没頭するうち、やがてそれは秋雲の身体にとある変化をもたらしました
愛撫なら愛撫、口付けなら口付け。絵を仕上げる度彼女の身体に快感が走るのです
一種の思い込みによる暗示のようなものかもしれませんでしたが
絶頂に至る絵を仕上げれば脳を灼くような刺激が身体を揺さぶり
膣内に放出される絵を描けば、確かにそこに液体が溜まるのを感じるのでした。

 

そうした行為を幾日も続ける度、秋雲はやがて胸の奥にある感情が芽生えているのに気付きました

 

嫉妬。そう、嫉妬です

 

それは自らの描く秋雲自身にでした。
悲しみにくれ、自慰に耽る生身の彼女とは違い、絵の中の彼女はいつも提督の手に抱かれ
幸せそうにいつも微笑んでいるのです。

 

何故

 

何故お前ばかりが、そんな風な顔をいつもしているのか。
何故そうやって、秋雲の一番大事な人の側にいるのか?
笑うな。
そんな顔でこちらを見るな

 

「笑うなあっ!」

 

描き上げた末、絵の中の自分が自らを嘲笑っていると感じた秋雲は
思わず絵の自分の顔に力任せに消しゴムを押し付け、擦りつけました。

 

が、勢いが余ったのかそのまま、スケッチブックは破れ

 

秋雲が最後に聞いたのは耳元で響くビリビリという我が身を引き裂く音でした。

コメント

  • なんでホラーなの・・・ -- 2016-05-05 (木) 09:54:10
  • まさか先生でこういう方向性が来るとは思わんかった -- 2016-05-07 (土) 15:17:25
  • バレンタインボイスの素っぽい声がとってもかわいい先生 -- 2016-05-09 (月) 19:47:44