卯月
「このページはうーちゃんが空母と艦載機について解説しまっす!」
「何か意見があればコメント欄に書いて欲しいぴょん!」
「第1回・第2回の解説はここぴょん!」
「第3回・第4回の解説はここぴょん!」
「第7回・第8回の解説はここぴょん!」
※重要※
個人的に調査したデータを基に記事を書いています。ゲーム公式の発表によるものや、不特定多数の人物の検証、査読を経られた内容ではありません!
これはお船アーカードを遊んでいる中・上級者向けの記事です。初心者の方はまず艦娘対談Rを読もう
(最終更新2018年11月 :VERSION B REVISION 2に対応)
第5回 空母じかけのオレンジ
-鎮守府外・どこかの部屋-
瑞鶴
「やぁ! お船アーカード正規空母の美形キャラ、瑞鶴よ!」
飛鷹
「もうわざわざ説明するのも何なの?っていう感じだけど、私がお船アーカード軽空母の美形キャラ、
誇り高き最強の改装空母こと飛鷹様ね!」
卯月
「…」
飛鷹
「卯月さん うーちゃんね」
瑞鶴
「お船アーカード睦月型駆逐艦の美形キャラ、卯月さん うーちゃんね!」
卯月
「ちょ、ちょっと待つぴょん!」
瑞鶴
「? どうしたの?」
卯月
「龍驤ちゃんはどうしたぴょん?!…そしてここはどこぴょん?!」
瑞鶴
「ああ、龍驤さん?龍驤さんなら、前回破壊された執務室の修理で忙しいみたいよ」
卯月
「誰のせいだと思ってるぴょん…」
飛鷹
「私達もあれから龍驤さんに鎮守府への出入りを止められててね、でも空母のことで困っているうーちゃんを見てたら」
いてもたってもいられなくて、だからここに拉… 呼んだわけね」
卯月
「今拉致って言った!拉致っていったぴょん!」
4-4の敵構成
瑞鶴
「じゃあ本題に入るわ。最近追加された海域、4-4カスガダマ沖海戦のことね。」
卯月
「話を逸らされたぴょん…」
飛鷹
「まあ聞いて。4-4の敵主力艦隊はこんな艦隊構成になっているわ」
出現場所 | 出現艦船・陣形 |
---|---|
ボス(前半) | 装甲空母鬼 |
浮遊要塞 | |
浮遊要塞 | |
浮遊要塞 | |
ボス(後半) | 装甲空母姫 |
浮遊要塞 | |
浮遊要塞 | |
浮遊要塞 | |
随伴 | 戦艦タflagship |
重巡リelite | |
駆逐ニelite | |
駆逐ニelite |
卯月
「装甲空母鬼はすごく手ごわいぴょん!」
瑞鶴
「そうね。航空攻撃、砲撃、雷撃と攻撃手段が豊富だし、何より装甲や耐久力がとても高くて中破大破させるまでがとても大変なの」
卯月
「タコヤキが本体を守っていて本体にダメージを与えるのも一苦労ぴょん…何かいい方法はないぴょん?」
飛鷹
「そこでこちらの空母の出番よ!」
卯月
「どういうことぴょん?」
飛鷹
「主力艦隊に接敵して戦闘を始める前に、マップ上で航空攻撃を使って敵戦力を削っていくの。
うまく敵を大破させられれば、戦闘に入った時のこちらの被害をかなり抑えられるわ」
卯月
「そんなにうまくいくぴょん?」
飛鷹
「そこはこちらの編成と装備次第ね…
さて、まずは装甲空母鬼(姫)と浮遊要塞の特徴について説明するわ!」
装甲空母鬼(姫)と浮遊要塞の特徴
飛鷹
「空母を運用する上で必要になる情報は…こんなところかしら?」
装甲空母鬼(姫) | ・装甲が敵戦艦並に高い(装甲空母鬼:装甲86、装甲空母姫:装甲97) ・中破していても砲雷撃戦時に航空攻撃をしてくる。航空攻撃・雷撃を封じるためには大破させる必要がある |
---|---|
浮遊要塞 | ・装甲は低め(装甲空母鬼の随伴:装甲36、装甲空母姫の随伴:装甲54) ・艦攻の攻撃が無効。こちらが航空攻撃を行ったときに艦攻の攻撃対象が浮遊要塞であった場合、必ずmissとなる ・こちらの航空攻撃に対しては本体を庇う動作を行わない |
飛鷹
「こんな感じね。特に重要なのは、浮遊要塞には艦攻の攻撃は効かないってことね。
浮遊要塞を航空攻撃で潰したければ、必ず艦爆を積む必要があるの」
卯月
「えぇ…マップ上で航空攻撃(航空戦)をするときは艦攻を積むって第二回のときに教わった気がするぴょん…
それなのに艦爆を積まなきゃダメぴょん?」
飛鷹
「攻撃が当たらないんじゃしょうがないでしょ。それに浮遊要塞は装甲値が低めだから、艦爆でもそれなりのダメージは期待できるわ」
卯月
「でも艦攻がタコヤキじゃなくて本体を攻撃対象にしたときは攻撃は当たるってことぴょん?
タコヤキを無視して艦攻をガン積みすればたぶんどれかは当たってくれまっす!」
飛鷹
「それはそうなんだけど…運が悪いと全く攻撃が当たらないわけだからちょっとリスクが大きすぎるわね…
それに随伴艦の浮遊要塞を全部倒さないと旗艦の装甲空母鬼は撃沈できないから、接敵して砲雷撃戦をする必要があるわ。
その時に浮遊要塞が無傷で残っていたら倒すのは大変よ?接敵してすぐの航空攻撃が装甲空母鬼に当ってくれれば即撃破できるけど…」
卯月
「うーn…やっぱりアカが必要かもしれないぴょん…」
4-4の必要制空値と必要な装備
卯月
「とりあえず艦爆を使ってマップ上で航空攻撃を何回も仕掛ければいいことはわかったぴょん!」
じゃあ装備は艦戦+艦爆にすればよさそうでっす!」
瑞鶴
「いいわね!じゃあ今度は必要な制空値について説明するわね!」
敵種 | 制空値 | 制空権確保に必要な制空値 |
---|---|---|
装甲空母鬼 | 44 | 132 |
装甲空母姫 | 48 | 144 |
瑞鶴
「やっぱりボスらしく必要な制空値は結構高いわ… 制空権確保を取るために艦戦はきちんと積んでね!」
卯月
「だいたい敵空母2隻分ぴょん?じゃあこっちも空母1人だと辛そうぴょん…」
瑞鶴
「そうね。やっぱりここは私達五航戦の出番ね!4-4は私達2人ともドロップが狙えるから、改カードをまだ持ってない提督さんに特にお勧めするわ!(カメラ目線)」
卯月
「とりあえず瑞鶴ちゃん達で装備を組んでみまっす!」
※例1(艦上偵察機を搭載しない場合)
翔鶴 | 瑞鶴 | ||||||
搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | 搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
21 | 彗星一二型甲 | 21 | 彗星一二型甲 | ||||
21 | 彗星一二型甲 | 21 | 彗星一二型甲 | ||||
21 | 烈風 | 45 | 21 | 烈風 | 45 | ||
12 | 紫電改二 | 31 | 12 | 紫電改二 | 31 |
制空値合計:45+31+45+31=152
※例2(艦上偵察機を搭載する場合でかつ烈風改を持っている場合)
翔鶴 | 瑞鶴 | ||||||
搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | 搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
21 | 彗星一二型甲 | 21 | 彗星一二型甲 | ||||
21 | 彗星一二型甲 | 21 | 烈風 | 45 | |||
21 | 烈風 | 45 | 21 | 烈風改 | 59 | ||
12 | 彩雲 | 12 | 彗星一二型甲 |
制空値合計:45+45+59=149
卯月
「こんな感じになったぴょん!」
瑞鶴
「いいじゃない!これでしっかり航空戦で戦えるわ!」
卯月
「わりと制空値ギリギリに艦戦を積んじゃったぴょん… これで本当に大丈夫ぴょん?」
瑞鶴
「それについては大丈夫よ。と言うのもこの4-4海域なんだけど、この主力艦隊以外には航空戦力を持っている艦隊がいないの。
つまり対主力艦隊用にこっちの艦隊の空母に艦戦を積んでおけば道中で制空能力を削られる心配はないのよ!」
卯月
「道中で航空攻撃をするとただでさえ少ない攻撃機が削られちゃいまっす…」
瑞鶴
「そうね。多少の撃墜はあるでしょうけど… でもバージョンがRev4になってから、制空権確保を取ってさえいれば撃墜される攻撃機は今までよりもかなりと減ったの。
今までよりは気軽に航空攻撃は使えるはずね。あ、あと潜水艦は対空能力を持たないからこちらの攻撃機は絶対に撃墜されないわ。
だから潜水艦に対してはどんどん航空攻撃をすると良いわね。…まとまったダメージは与えられないかもしれないけど…」
卯月
「なるほどぴょん!うーちゃん、4-4でも装備をきちんと運用できるぴょん!」
実際の運用の流れ
瑞鶴
「さて、ここまで航空戦で敵主力艦隊に攻撃する話をずっとしてきたわけなんだけど…
まあ、実際にやってみればわかると思うけど航空戦だけで決定的なダメージを与えることは難しいわね」
卯月
「装甲空母鬼は装甲めっちゃ固いぴょん…艦爆じゃあんまりダメージ出ないぴょん…」
飛鷹
「そこで思い出してほしいのが、艦爆は砲雷撃戦だと攻撃力が増加するってことね。
まずはマップ上で航空戦をして、ある程度航空戦で敵戦力を削ったところで、輪形陣に変更。そしたら接敵して、砲雷撃戦に入ったらすぐに航空攻撃を発令するの」
卯月
「そういえば艦爆は砲雷撃戦だと攻撃力がだいたい1.5倍になるんだったぴょん!あとは丁字有利(攻撃力1.2倍)や輪形陣(攻撃力1.15倍)にして発令すれば
装甲空母鬼にもダメージが通る…ぴょん?本当ぴょん?」
飛鷹
「そうね。まずこのグラフを見てちょうだい」
翔鶴 (火力:10) | 瑞鶴 (火力:10) | ||||
搭載数 | 艦載機名 | 搭載数 | 艦載機名 | ||
---|---|---|---|---|---|
21 | 彗星一二型甲 | 21 | 彗星一二型甲 | ||
21 | 彗星一二型甲 | 21 | 彗星一二型甲 | ||
21 | 烈風 | 21 | 烈風 | ||
12 | 紫電改二 | 12 | 紫電改二 |
航空戦フェイズ時の艦爆の攻撃力=(艦載機の爆装値 + 攻撃する艦娘の火力ステータス÷10)×√搭載数 +25
砲雷撃戦フェイズ時の艦爆の攻撃力={(艦載機の爆装値 + 攻撃する艦娘の火力ステータス÷10)×√搭載数 ×1.5+25} × 交戦形態補正 × 陣形補正
卯月
「これは何ぴょん?」
飛鷹
「このグラフはここに書いてある装備を組んだとして、艦載機の残数が変化するごとにどれだけの攻撃力が出るのかをグラフにしたものよ。
つまり、装備している彗星一二型甲1スロットずつにこれだけの攻撃力があるということね。艦載機が撃墜されるとそれだけ攻撃力が減少していくわけ」
卯月
「航空戦よりも砲雷撃戦の方がダメージが多いっていうのもグラフから見ると一目瞭然ぴょん!」
飛鷹
「さて、ここで敵の防御力がいくつになるかを考えるわよ。まずは浮遊要塞だけど…」
※縦軸:攻撃力 横軸:搭載数 灰色の部分:浮遊要塞の防御力
装甲空母姫(4-4裏)の随伴の浮遊要塞の装甲:54
防御力 = 装甲値 × 防御力乱数
防御力乱数 | 実際の防御力 |
0.89倍 | 54×0.89 = 48 |
1.00倍 | 54×1.00 = 54 |
1.11倍 | 54×1.11 = 59 |
1.22倍 | 54×1.22 = 65 |
卯月
「グラフの下の方にあるこの灰色の帯は何ぴょん?」
飛鷹
「前に話があったと思うけど、敵の防御力って一定じゃないのよ。
こちらの攻撃ごとにランダムに防御力が決まるんだけど、その防御力がどれくらいの範囲にあるかをこのグラフでは灰色の帯で表しているわ」
卯月
「なるほどぴょん!つまりこの灰色の帯に線が掛かる残機数なら、もしかしたらカスダメになっちゃうかもしれないってことぴょん?」
飛鷹
「そうよ。浮遊要塞は装甲値が大したことがないから、航空戦で艦載機がある程度消耗してても割合ダメージにならずに済むわね」
卯月
「それでも最初の搭載数よりもだいぶ減っちゃったらカスダメになる可能性があるってことぴょん…」
飛鷹
「そうなの。この装備だと航空戦ならだいたい各スロット残り14機ぐらいから割合ダメージ圏内かしらね…
まあ、割合ダメージにならなかったとしても大したダメージにはならないでしょうけど」
飛鷹
「搭載数の現在の残りは、航空攻撃ボタンを見ればだいたいわかるわね。
気をつけてほしいんだけど、このボタンに書かれている搭載数は、艦隊全部の攻撃機の残りの合計数ってことを忘れないでね。
上の装備で出撃していたとしたら、4つのスロットに攻撃機が積まれているから、各スロットの攻撃力を概算するときはこれを4で割らないとだめよ」
卯月
「つまり、各スロット14機になるとカスダメになっちゃうってことは…4スロットだと合計56機ぐらいになったら危ないってことぴょん?
最初が84機だから、半分ちょっとくらいになったらもうだめってことぴょん?」
飛鷹
「そういうことになるわね。残りの搭載数と残り時間を考えて、あと何回航空戦をするか、よく考えてね」
※縦軸:攻撃力 横軸:搭載数 水色の部分:装甲空母鬼の防御力
装甲空母鬼(4-4表)の装甲:86
防御力 = 装甲値 × 防御力乱数
防御力乱数 | 実際の防御力 |
0.89倍 | 86×0.89 = 76 |
1.00倍 | 86×1.00 = 86 |
1.11倍 | 86×1.11 = 95 |
1.22倍 | 86×1.22 = 104 |
※縦軸:攻撃力 横軸:搭載数 紫色の部分:装甲空母姫の防御力
装甲空母姫(4-4裏)の装甲:97
防御力 = 装甲値 × 防御力乱数
防御力乱数 | 実際の防御力 |
0.89倍 | 97×0.89 = 86 |
1.00倍 | 97×1.00 = 97 |
1.11倍 | 97×1.11 = 107 |
1.22倍 | 97×1.22 = 118 |
飛鷹
「あとは主力の装甲空母鬼(姫)だけど…」
卯月
「これはやばいぴょん…航空戦だとほとんど無傷の艦爆を当ててもカスダメになっちゃうぴょん…」
飛鷹
「装甲空母鬼は最大体力が大きいから、割合ダメージでも最初のうちならそれなりのダメージが出るわ。
それか空母6編成で出撃すれば、この割合ダメージの蓄積 + クリティカルだけで大破・撃沈まで持っていけるんだけど…」
卯月
「空母2人だと航空戦ではクリティカルが出ないとほとんどダメージは期待出来なさそうでっす…」
飛鷹
「そこでさっきも言った、輪形陣で接敵して砲雷撃戦での丁字有利での航空攻撃ね。これなら残りの搭載数によっては割合ダメージになる可能性をかなり減らせるし、
クリティカルが出れば相当なダメージを稼ぐこともできるわ」
卯月
「ちょっとギャンブル入ってるぴょん…でもうまくいけば一発大破も狙えるぴょん!」
飛鷹
「うまく装甲空母鬼を大破させられればもうこっちのものね。もし中破以下だったら敵の攻撃に備えて、サークルを落ち着いて回避するの。
他の編成でもそうだけど、4-4ボスは特に敵の攻撃を艦隊機動で回避することが大事だから、ちゃんと練習してね!」
☆4-4での空母の運用の流れ
1 | マップ上で敵主力艦隊近くまで接近する |
2 | 飛んでくる偵察機に注意しながら、航空攻撃をしかけて航空戦を数回行う |
3 | 航空攻撃ゲージが溜まるまで待ってから陣形を輪形陣に変更して接敵 |
4 | 接敵してデモが終わった直後、丁字有利にして主力艦隊へ航空攻撃 |
5 | 装甲空母鬼が… 大破・撃沈した → 目標を切り替えて随伴のタ級艦隊を先に倒そう 無傷~中破 → 航空攻撃や随伴艦隊に気をつけてそのまま主力艦隊を攻撃しよう |
飛鷹
「あと注意してほしいんだけど、4-4の主力艦隊はマップ上でこちらの航空攻撃を何度か受けると、航路を無視して逃げ出すことがあるみたいなの。
詳しい発生条件は分かっていないんだけど… 航空戦に夢中になって時間切れにならないように気をつけてね!」
卯月
「追いかけていった先で潜水艦に襲われるとか目も当てられないぴょん…(2敗)」
まとめ
瑞鶴
「これで必要なことはだいたい説明できたわね!」
卯月
「ありがとうぴょん!これで4-4でも安心して空母を使えるぴょん!」
飛鷹
「慣れてきたらここでも空母6で運用してみるといいわね。空母6なら、装甲空母鬼をマップ上の航空戦だけで倒すこともできるわ」
瑞鶴
「4-4は正規空母は全員ドロップするから、まだ持っていない正規空母があるときは回してみるといいわ!」
卯月
「すごいぴょん!やっぱり空母は最高ぴょん!」
…
卯月
(よし…2人ともいい気分になってるみたいぴょん…今のうちにここから脱出するぴょん…)
そろーり…
飛鷹
「あ、そうそう…うーちゃん、あなたのためにいいものを用意したのよ…」
卯月
「?! な…何…ぴょん?」
飛鷹
「空母の素晴らしさがこれでもかと詰まった、TVシリーズ全153話と劇場版を合わせた上映時間約70時間の感動のドキュメンタリーと、その鑑賞装置よ!」
卯月
「えっ…何だかこの椅子、体や顔を押さえつけるためのクリップとかいっぱいついてるぴょん…」
瑞鶴
「目をそらさずに観てほしいからね。うーちゃんにも空母の良さをわかってほしいから…」
卯月
「い…いらないぴょん!うーちゃんアーカードで空母の良さ分かったぴょん!だからもう帰りまっす!」
飛鷹
「まあまあ…これを観ればもっと空母の良さがわかるようになるのよ…」
瑞鶴
「私達もね…この映画を見てから世界が輝いて見えるようになったの… うーちゃんにも初めて空母を運用した日があったでしょう?
それを思い出して純粋な気持ちで観れば、きっとうーちゃんの世界も輝いて見えるわ…」
飛鷹
「…」
瑞鶴
「…」
………
…
卯月
「もう… もう空母はこりごりだぴょーん!!!(体を縛り付けられながら)」
第6回 幕間
-鎮守府・どこかの廊下-
龍驤
「うーん、どこをほっつき歩いておるんや…?
まさか何か…(ぶつぶつ)」
鳥海
「あ、あの… 龍驤さん、ちょっとお伺いしたいことが…」
龍驤
「うn? ああ、鳥海か。悪いね、今ちょっと手がふさがっていてね。また今度にしてくれへん?」
鳥海
「すみません、失礼しました… お忙しいところ申し訳ないです」
龍驤
「いや、そんなにかしこまらんでも… 何や?訊きたいことって。小ネタ程度の話の長さだったら答えるよ!」
鳥海
「あ、ありがとうございます!じゃあ掻い摘んで。
この前南西諸島海域に出撃したときの事だったんですが、ちょっとわからない出来事が起こって…」
龍驤
「ほうほう…」
鳥海
「あれはカムラン半島(2-1)のあたりに差し掛かったあたりだったのですが、敵からの偵察機に発見されたんです。
もっと慎重に進めば良かったのですが迂闊でした」
龍驤
「なるほど…で、航空キャンセルをしたんやね?」
鳥海
「はい…ただ、向こうは空母が複数、こちらは瑞雲を積んだ熊野だけだったんです。当然、制空権は取れないものと思っていました。
ですが、その時だけはなぜか航空優勢を取れたんです。」
龍驤
「敵さんとこっちの編成はどうだったん?」
鳥海
「こんな感じですね…」
・敵艦隊
護衛空母群 | 軽母ヌ級 軽母ヌ級 軽母ヌ級 重巡リ級 駆逐ハ級 駆逐ハ級 |
---|
敵制空値:24
鳥海改 | 熊野改 | ||||||
搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | 搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
2 | 20.3cm連装砲 | ― | 5 | 瑞雲 | 4 | ||
2 | 15.5cm三連装副砲 | ― | 6 | 瑞雲 | 4 | ||
2 | 15.5cm三連装副砲 | ― | 5 | 瑞雲 | 4 | ||
2 | 零式水上偵察機 | ― | 6 | 瑞雲 | 4 |
制空値合計:4+4+4+4=16
※瑞雲の対空値=2 √5×2=4、√6×2=4
龍驤
「なんや熊野のこの装備…
ま、まあ確かに制空値は足りとらんね 」
鳥海
「そうなんです。本来なら航空優勢を取るためには、24×1.5=36必要なはずなんですが…
あ、熊野の装備は…何でしょうね。本人がどうしてもと言って聞かなかったので…」
龍驤
「お、おう… ふーん、そうね。これは航空攻撃カウンターが起こったんやね」
鳥海
「航空攻撃カウンター?」
航空攻撃カウンターとは?
龍驤
「航空攻撃カウンターについて説明する前に、ちょっと敵からの空襲を受ける流れを見てみようか」
① まずこう、敵の索敵機が飛んできて…
② 偵察機に見つかると「!」の表示が出て、
③ その後に偵察機が、飛ばしてきた艦隊に戻ったときにサークルが出てくるんや
鳥海
「そうですね。このような流れだったと思います」
龍驤
「で、航空攻撃カウンターっちゅーのは何かと言うと、この③のサークルが出ている瞬間に、」
攻撃機を飛ばしてきた敵艦隊に、逆にこっちの攻撃機をぶつけると成立するんや」
鳥海
「えっ… 何ですかそれ」
龍驤
「そんでな。航空攻撃カウンターが成立すると、敵の制空値が0.4倍に減少するんや!」
・敵艦隊
護衛空母群 | 軽母ヌ級 軽母ヌ級 軽母ヌ級 重巡リ級 駆逐ハ級 駆逐ハ級 |
---|
敵制空値:24
カウンター成立時の敵制空値:24×0.4≒10
龍驤
「これなら熊野の制空値16でも航空優勢の条件を満たせるっちゅーわけやね」
鳥海
「そんな…」
「つまり…じゃあ、それは私達が知らないうちに航空攻撃カウンターの条件を満たしていたということですか?」
龍驤
「そうなるね… 偵察機に発見されたら航空カウンターで対応するということが刷り込まれている人は
知らず知らずのうちにカウンターが成立していたりするんじゃないかな?」
鳥海
「相手の艦隊を守るべき艦戦がほとんど出払ってしまっているから、そこにカウンターを仕掛ければがら空きの敵艦隊に攻撃を送れるわけなんですね」
龍驤
「そうやね。ああ、ひとつ注意が必要なことがあるんやけど…」
鳥海
「何ですか?」
龍驤
「航空攻撃カウンターを仕掛けられた側は制空値が減らない、ってことを覚えておいたほうがいいね」
鳥海
「…? どういうことですか?」
龍驤
「カウンターを受けた側、つまりこの場合は敵さんの艦隊になるわけなんやけど…
敵の艦戦は出払っていただけで撃ち落とされたわけではないんや。だから出かけていった艦戦が戻ってきた後は…制空値も元通りや」
鳥海
「確かに言われてみれば…」
龍驤
「対してカウンターを仕掛けた側、この場合はうちらの艦隊は、艦戦も一緒に残った防衛部隊や対空砲火に撃ち落とされてる。
だからカウンターを仕掛けると、仕掛けた側だけ一方的に制空値が減少するんや。
ちょっと仮想の敵を使って考えてみるよ」
◇例:初期状態
龍驤改 | ||
搭載数 | 艦載機名 | 制空値 |
---|---|---|
9 | 彗星一二型甲 | |
24 | 震電改 | 73 |
5 | 紫電改二 | 20 |
5 | 零式艦戦52型 | 13 |
制空値合計:73+20+13=106
vs
瑞鶴 | 飛鷹 | |||||||
搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | 搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
21 | 烈風 | 45 | 12 | 彗星一二型甲 | ||||
21 | 烈風 | 45 | 18 | 流星 | ||||
21 | 烈風 | 45 | 18 | 流星 | ||||
12 | 烈風 | 34 | 10 | 彗星一二型甲 |
制空値合計:45+45+45+34=169
鳥海
「どうして仮想敵が瑞鶴さんたちなんです…?」
龍驤
「細かいことを気にしたらアカンで。この相手やったら、カウンターを仕掛ければ169×0.4≒68で、制空値102あれば航空優勢が取れるね。
で、カウンターが成功した後、航空攻撃のゲージが溜まってもう一度航空攻撃をしようとしても…
◇例:龍驤がカウンターを一度成功させたあとの状態(航空優勢で2割撃墜があるものと仮定)
龍驤改 | ||
現在の搭載数 | 艦載機名 | 制空値 |
---|---|---|
8 | 彗星一二型甲 | |
20 | 震電改 | 67 |
4 | 紫電改二 | 18 |
4 | 零式艦戦52型 | 12 |
制空値合計:67+18+12=97
vs
瑞鶴 | 飛鷹 | |||||||
搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | 搭載数 | 艦載機名 | 制空値 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
21 | 烈風 | 45 | 12 | 彗星一二型甲 | ||||
21 | 烈風 | 45 | 18 | 流星 | ||||
21 | 烈風 | 45 | 18 | 流星 | ||||
12 | 烈風 | 34 | 10 | 彗星一二型甲 |
制空値合計:45+45+45+34=169
龍驤
「こんな感じで制空値が減ってカウンターが取れなくなってしまうんやな…悲劇やな…」
鳥海
「何度もカウンターを仕掛けることを考えるなら、多めに艦戦を積んで、制空値を確保する必要があるわけですね…」
龍驤
「そうやね。カウンターを何度も意識的に当てるのはとても難しいけどね…」
鳥海
「それもそうですね。相手の航空攻撃に合わせると言っても、慣れないうちは航空攻撃を受けてしまいそうです。
いざというときの保険、ぐらいに考えておいたほうが良いかもしれませんね」
龍驤
「でもね、これを意図的にできるようになると役立つことがあるんよ。
それが「触接」や。」
カウンター触接戦法のすすめ
鳥海
「触接…聞いたことはありますけどあまり意識していませんでした。弾着観測射撃が使えるようになるんですよね?」
龍驤
「そうやね。詳しい効果はまた後で話すとして…まずは触接が起こる条件について知っておこうか」
鳥海
「確か…制空権確保か、航空優勢のどちらかの状態で敵と接触するのでしたよね?」
龍驤
「その通り。他にも、艦上偵察機(彩雲)か、水上偵察機(零式水偵など)を艦隊の誰かが持っておくことが必要なんや。
艦攻の流星改でもええんやけど、これは触接が発生する確率が低いからあまり期待はできないね」
鳥海
「私も偵察機を持てますから、触接が発生するのは何度か見たことがあります」
龍驤
「それでね、航空攻撃カウンターが発生したときに制空権確保や、航空優勢の表示が出るやろ?
それだけで触接の条件を満たしたことになるんや!
鳥海
「えっ…そうだったんですか?てっきり、きちんと艦戦を積んで元の制空値が高くないと触接が取れないものかと思ってました…」
龍驤
「そんなことは無いで!カウンター状態であっても、制空権確保は制空権確保、航空優勢は航空優勢や。立派に触接できるようになるんや。
あ、ちなみにカウンターを取った後に航空攻撃を食らったりして優勢ではなくなった時は優勢とかの表示が消えちゃうから注意してや!」
鳥海
「便利ですね…では最低限の艦戦だけで、触接が取れてしまうわけですね」
龍驤
「本当に触接が発生するかどうかは運が絡むけどね。ただ、どうしても触接の恩恵が欲しいときなんかには役に立つはずや」
鳥海
「恩恵…ですか…」
触接の効果と空母の運用法
鳥海
「弾着観測射撃以外にも触接の恩恵というものは大きいんでしょうか。砲撃の射程が少し伸びるというのもありましたね?」
龍驤
「それも編成によっては重要かもしれないね。他にもね、航空攻撃の攻撃力が上昇する効果があるんや。
空母使いにとっては重要やで、ここ」
鳥海
「航空攻撃の威力ですか…」
龍驤
「せや。この補正は、なんと言ってもキャップ後補正であることが重要なんや。」
鳥海
「キャップについては第3回を見てくださいね(宣伝)」
龍驤
「つまり、触接が発生したときの航空攻撃の攻撃力は…」
航空攻撃の攻撃力 = キャップ補正後攻撃力 × 触接による攻撃力補正
☆ 触接による攻撃力補正は、触接が発生した艦載機または水上機の命中ステータスによって決定される
対象装備 | 攻撃力補正倍率 |
命中:1 ・零式水上偵察機 | 112%(1.12倍) |
命中:2 ・零式水上観測機 ・彩雲 | 117%(1.17倍) |
命中:3 ・二式艦上偵察機 | 120%(1.20倍) |
龍驤
「いままで攻撃力キャップが150で、クリティカルが出なければこの150を大きく超える攻撃力は出せなかったわけなんやけど、
これはキャップ後補正やから、彩雲で触接が取れれば単純にキャップ値の150から 150×1.17≒175まで攻撃力を上げられるんや。」
鳥海
「1.17倍であれば、実際は25しか(175-150=25) 攻撃力が上がっていません。ル級などであればまだしも、鬼や姫級などの耐久の高い相手には
大して効果があるようには見えないのですが…」
龍驤
「確かに、攻撃機を積んでいるのがこの1スロットだけやったらそうかもしれないね。でもね、触接の効果は味方の艦隊全体に効果があるんや。
そして、実際にはもっと攻撃機はいっぱい持っているはずやろ?」
◇空母4編成、彩雲で触接をして砲雷撃戦(丁字有利)で航空攻撃を行った際の攻撃力の変化
赤城改 (火力:40) | 攻撃力 | 加賀改 (火力:30) | 攻撃力 | 翔鶴改 (火力:20) | 攻撃力 | 龍驤改 (火力:10) | 攻撃力 | ||||
20 | 彗星一二型甲 | 142→166 | 20 | 彗星一二型甲 | 134→156 | 24 | 彗星一二型甲 | 135→157 | 9 | 彗星一二型甲 | 89→104 |
20 | 彗星一二型甲 | 142→166 | 20 | 彗星一二型甲 | 134→156 | 24 | 彗星一二型甲 | 135→157 | 24 | 彗星一二型甲 | 126→147 |
32 | 彗星一二型甲 | 154→180 | 46 | 彗星一二型甲 | 154→182 | 24 | 彗星一二型甲 | 135→157 | 5 | 烈風 | |
10 | 烈風 | 12 | 烈風 | 12 | 烈風 | 5 | 彩雲 |
総攻撃力:1480 → 1728
龍驤
「この例で言えば、航空攻撃発令一回あたり、248もの攻撃力上昇がある。248ダメージがそのまま通れば大ダメージになるし、
攻撃力がカスダメかどうかの瀬戸際になるような場合なら底上げとして機能してくれるんや」
鳥海
「これは…気持ちの良いものですね。」
龍驤
「もしこの触接が、航空攻撃カウンターでできるんやったら? 艦戦が少なくて済むから攻撃機は増やせる。
攻撃機が増やせるということは…触接の攻撃力上昇という恩恵をさらに受けることができるんや」
鳥海
「シナジー(相乗効果)というものですね。これは見事です。」
龍驤
「触接は弾着観測射撃や砲撃の射程延長の効果もあるけど、いちばん大事なのはこの航空攻撃の攻撃力上昇だと思うで。
そして…この恩恵を大きく活かせるのは空母を多く含んだ機動部隊編成なんよ!」
鳥海
「大変参考になりました… ありがとうございました。龍驤さん」
…
龍驤
「あっ!しまったぁーっ!ついうっかり長話してしまったで!」
鳥海
「そういえば何かなさっていたんでしたっけ?長い間引き止めてしまってすみませんでした」
龍驤
「あー… まあ、大丈夫やと思うんやけどね…
ところで鳥海、卯月を見かけんかった?」
鳥海
「卯月さんですか? いえ…ちょっと見てないですね」
龍驤
「だよなぁ、一体どこをほっつき歩いておるのやら… さてはまた瑞鶴と飛鷹の仕業なんか…?」
鳥海
「あっ、瑞鶴さんならさっき…鎮守府の裏口から出ていくのを見ましたけど…」
龍驤
「なんやて?!」
鳥海
「いえ、そういえば瑞鶴さん、鎮守府を出禁になってたよね…?と思っていてちょっと気になって見ていたんですが」
龍驤
「そ、それで!?瑞鶴はどこへ行ったんや?」
鳥海
「あー、そこまでは…すみません、わかりません。ただ何か…そう、ルドヴィコ…療法…がどうとか言ってたような…」
龍驤
「!?」
鳥海
「そう言いながら裏口を出ていったきりです…たぶん遠出とかはしていないと思うんですけど…」
龍驤
「え…えらいこっちゃ…」
バタバタ
龍驤
「ありがとね、鳥海!また今度ね!」
鳥海
「あ… いえ… こちらこそ…」
鳥海
「(あの慌てよう…何だったのかしら…)」
……
…
熊野
「ふぅ~ん… 良い事を聞きましたわ…」
アドバンスド空母の咆哮 おわり
空母無双OROCHI