貝のゴツゴツした形状を活かし
破壊力を高めた剣斧。殴られる
となんだか気が遠くなる…。
(睡りを誘う貝剣斧)
耳をすませば潮騒の音。音は
荒波を呼び、獲物を藻屑の如く
翻弄。眠りへと落とす…。
(睡貝剣斧バティラス)
螺旋を描く刀身が、斬撃の渦を
巻き起こす。呑み込まれた者の
意識は夢の海に沈む…。
(夢蜃剣斧チャバナディ)
MHRiseで登場したマクラサカガイを用いて作られるスラッシュアックス。
目次
概要
- MHRiseで初登場のアルブーロ武器の一つ。
かなり無骨な見た目をしており、白い突起と青い宝玉を備えた平らな巻き貝2枚と
縦に長い巻き貝の3つの貝を丸ごと使ったようなデザインをしている。
縦に長い巻き貝は斧モードの時は平らな巻貝とくっついて共に斧刃を成すが、
剣モードへの変形時はその場からスライドせずに90度傾いて剣刃になる。
斧モードの時点で斧パーツと剣パーツが一体化しているというのは、
今作では欠席しているワイルドアックスと同様の構造。他の剣斧には見られない非常に珍しい変形機構である。
- サイズがデカい。
スラッシュアックスは縦には長くても厚みはそこまでない物が多いのだが、
この武器は岩のように巨大な貝をそのまま使っている為かとにかく主張が激しい。
遠目からでも判別がつく程度には目立つ大きさであり、
そのせいでビンのエフェクトが武器に埋もれるという前代未聞の事態が発生していたりする。
- 加工屋でプレビューと説明文を見て「武器種間違えてるだろ」とは誰もが思う所。
殴られて気が遠くなる現象は睡眠ではなく昏倒である。永遠の眠りなら間違っていないかもしれないが…。
さらに言うならそもそもこの武器は一応スラッシュアックスなので切断属性である。
一応、減気ビンであればまだ筋は通ったものだが……。
性能
MHRise
- マクラサカガイとドスバギィ、バサルモスと言った睡眠属性使い達の素材を用い、
睡貝剣斧バティラスへと最終強化される。岩竜の涙を使うので地味に面倒。
その性能は以下の通り。- 攻撃力170
- 睡眠属性23
- 強撃ビン
- 斬れ味は素で緑50、匠Lv2から青ゲージが出現するが白ゲージは出ない
- 防御力ボーナス+20
- スロットはLv2×1、Lv1×2
- 百竜スキルは「防御力強化III」「属性強化【睡眠】II」「水棲系特効」
- グランドカオス並みにゴツい見た目の割には攻撃力は伸び悩んだ。
同期のライバルに雪族の剣斧【露臥】が存在し、睡眠目的であればあちらのほうが優秀。
ならばバティラスは強撃ビンを活かして火力方面で差別化したいが、
極端に短い訳では無いが長いという訳でもない緑ゲージ、さらに匠でも白ゲージを出せず、
火力に関わる物が限定的な百竜スキルなど悩みの種は多い。
- そんな感じで注目度は低いこの武器だが、百竜剣斧の外装としてはひっそりと人気だったりする。
特に減気ビンにすると、性能やエフェクトが鈍器のような見た目とよく噛み合う。やっぱりハンマーなのでは…
ただし、百竜武器全体の問題点として状態異常系の属性付与は総じて属性値が低く、
属性強化の百竜スキルが乗らない。
その上、百竜剣斧固有の問題として強属性ビンに変更することもできなくなるので、
残念ながら本来の睡眠属性武器として活躍させるのは難しかったりする……。
MHR:S
- MRに入り、交易でアンモサカガイを入手する事で睡貝剣斧バティラス改へ強化、
その後はなんとストーリークリア後まで強化はお預けになる。
競合する雪族の剣斧も同じ境遇になる為、ストーリー中盤以降の睡眠属性はやや肩身が狭い。
- 最終強化の夢蜃剣斧チャバナディへはMR20以上で入手できる傀異化した血が必要になる。
傀異調査チケットも必要になるが、傀異化個体を狩っていれば自然と貯まるので苦にはならない。
最終強化の性能は- 攻撃力320
- 睡眠属性25
- 斬れ味白70、匠Lv2から紫が出る
- 防御力ボーナス+20
- スロットLv2×1、Lv1×2
- 百竜装飾品スロットLv2
- 強撃ビン
- 上位最終から考えると大幅な進化。特に斬れ味の改善は大きく、
紫ゲージを出せば斧モードでも雪族の剣斧【魂迷】を物理火力で上回る。
素の白ゲージも長めな所も嬉しい。
傀異錬成を施せば晴れて素紫武器の仲間入りとなる。
強撃ビンの覚醒速度もある程度改善された一方で、睡眠目的の場合はやはり雪族の剣斧の壁はやや厚い。
とは言えどっちの武器が優れているかという話ではなく、
拘束力重視なら雪族、火力を持ちつつ時折睡眠を狙うなら貝剣斧、と好きな方を担げる性能差である。
- 気になるライバルだが……MRに入って武器が多数増加したにもかかわらず、
どういう訳か睡眠属性の剣斧は1本も増える事はなかった。
睡眠属性が多数を占めるオルドマキナ武器でさえ毒ビンという始末。
なので睡眠属性を担ぎたい場合は上位と全く変わらず雪族か貝剣斧かの二択になる。
- 雪族の剣斧共々、Ver.15で現れた天衣無崩スキルとの相性に頭を悩ませている。
というのも当スキルの効果は「吹き飛ばされるかモンスターから離れるかしない限り発動する」ものなのだが、
モンスターが眠ると戦闘状態が解除される仕様により、同時にスキルの効果も消えてしまう為。
再び発動させるには叩き起こして一定時間待つしかない。
ソロプレイにおいてはそれでも恩恵は大きいものの、
マルチプレイでは他のメンバーの天衣無崩を消してしまいかねないので、気軽には担げなくなった。
- Riseの頃および上位の百竜武器同様に、MRでも他の剣斧の重ね着としてあいかわらず需要がある。
かつて百竜剣斧をこれで振り回していたハンターには忘れられない形になったとか。
殴打するような見た目だからか、やはり減気ビンのガワとして人気のようだ。
余談
- 実は本武器のように「貝殻を加工して作った斧」は歴史上実在しており、
「貝斧(かいふ)」という考古学上の名称も存在する。
巻貝を使ったこの武器とは異なり、二枚貝の貝殻を加工したものであり、
海に隣接して金属の道具が無い地域や時代において、石斧のような用途の工具として使われた。
沖縄や東南アジア、オセアニアではシャコガイ等の巨大二枚貝を切り出し作った貝斧の記録があり
日本でもイタボガキという10㎝強の貝の殻を加工した貝斧が縄文時代の遺跡から見つかっている。