怨虎竜の爪牙を思わせる剣斧。
返り血を浴びれば目覚めよう、
不吉な紋様の裏に眠る何かが。
(禍ツ斧【封】)
やむことを知らぬ無情の斬撃は
いつしか大渦を巻き起こす。
怨霊を呼び覚ます嘆きの渦を。
(禍ツ斧ノ幽鬼シムタス)
MHRiseに登場する、マガイマガドの素材を用いたスラッシュアックス。
目次
概要
- 刀殻と甲殻を縄で括ったような斧刃と、刃に描かれた紫色の炎のような模様が特徴。
斧モードでは模様が途中で途切れてしまうが、剣モードでは剣刃にある模様の続きと紫色の柄がピタリとはまる。
- 持ち手と斧刃の間に縄が張られており、一見ものすごく伸縮して見える。
が、よく見ると納刀時や剣モードでは縄は結び目ではなく斧刃の中に続いており、
どうやら斧刃の中に縄を収納しているらしい。
抜刀や納刀、変形時にはこの縄が弾かれているような音を発する。
性能
MHRise
- 他からの派生はなく、禍ツ斧【封】Iの直接生産のみとなる。
下位段階で禍ツ斧【封】IIまで強化でき、長い緑ゲージと高水準な攻撃力を持つが、最終強化は上位終盤。
- 紫玉などを投入して最終強化した禍ツ斧の幽鬼シムタスはというと、
- 高水準な攻撃力200
- 強撃ビンがそれをさらに伸ばす
- 爆破23も実用圏内
- 素で青40、匠Lv3から白
- スロットはLv2-Lv1と優秀
- 百竜スキルは「攻撃力強化III」「属性強化【爆破】II」「怨虎竜の魂」
強撃ビンの覚醒の遅さをフォローすれば、高い攻撃力に爆破も相まって相手を選ばない活躍が見込めるだろう。
- 百竜スキルの「怨虎竜の魂」は鬼火やられ時に攻撃力が12上昇するというもの。
効果量自体は攻撃力強化に勝るものの、鬼火やられを発症させてくるモンスターが2種しかいない上、
自発的に発動させるには鬼火纏Lv3以上が必要となる為防具などの制約も相まって運用は難しい。
条件がなく強撃ビンとの相性もいい攻撃力強化の方が無難な選択肢だろう。
- 発売時点では爆破属性の剣斧はこれ一本のみだったので、これといったライバルは存在しなかった。
攻撃力200に青ゲージを持つ強撃ビン武器はいくつかあるが、
どれも属性武器や特効持ちである上、物理火力は横並び。
弱点の一致しない連続狩猟や、爆破による状態異常が重宝される百竜夜行などではこちらの出番である。- Ver.2.0のアップデートにより炎王龍武器のテオ=アルクスIと爆鱗竜武器の爆鱗剣斧バゼルラシュが登場。
前者は強属性ビンで爆破属性特化、後者は物理攻撃力特化の性能であり、
シムタスは丁度両者の中間に位置するような性能となった。 - Ver.3.0でテオ=アルクスがテオ=キャッスルへと強化可能に。
高属性値という強みはそのままに攻撃力が大きく伸びて優秀な万能型に仕上がっており、
強化可能時期の早さや強撃ビンによる剣火力を加味しても非常に手強いライバルである。
- Ver.2.0のアップデートにより炎王龍武器のテオ=アルクスIと爆鱗竜武器の爆鱗剣斧バゼルラシュが登場。
MHR:S
怨霊は狂気のままに血の道を
築いた。その道は流れを生み、
時と共に禍の銘も鎮められた。
(禍業物・大幽鬼シムタス)
怨嗟の連鎖を断ち切る剣斧。
銘を継いだ者は、蒼き鬼火を
背負い、修羅の道を往く。
(鎧怨鬼斧シムタスルト)
- MRの追加とともにさらなる強化先が登場。
通常個体の素材だけで禍業物・大幽鬼シムタスに強化できる。
攻撃力330に素の紫ゲージとMR5時点では破格の性能を持つ。
ここでこの武器の強化は打ち止め…と思いきや、その下には未知の派生が。
- そして、MR100に至るかマルチやイベクエなどの抜け道を使うと現れる怨嗟響めくマガイマガドの素材で
鎧怨鬼斧シムタスルトに派生強化。
- 蒼く染まった刀身の炎が目を惹くその武器の性能は、
- 標準を上回る攻撃力340
- それをさらに引き上げる強撃ビン
- 大して伸びなかったが爆破27も低くはない
- 素で紫20を持ち、匠で延長可能
- 一回りずつ強化されたスロットLv3-Lv2
- 百竜装飾品スロットLv2
- 攻撃力340の紫ゲージは強撃ビン武器としては神成・風雲黒業と並んで物理期待値トップタイであり、
Ver.10時点では匠込みでもこれらに巨爪ダイカイタイが加わるのみ*1。- Ver.15では攻撃力360+素紫+強撃ビンの凶剣斧【白雨】が出現したものの、
マイナス会心を有しているために純粋な物理面では変わらず最上位に君臨している。
スロットが空いていない神成・風雲黒業や凶剣斧【白雨】とは大きな差を付けている。 - Ver.15では攻撃力360+素紫+強撃ビンの凶剣斧【白雨】が出現したものの、
- 斬れ味については素紫20は珍しくもないが、その下の白も20しかないとなるとかなり継戦能力は低い。
一方で、これを逆手に取れば研磨術【鋭】の採用なども視野に入るだろう。
ワイヤーステップ+刃鱗磨きビルド運用で欲しい斬れ味の最低ラインである素紫20はあり、
傀異錬成強化を進める過程で紫ゲージを20→30→40にできるので、
剛刃研磨ビルド、刃鱗磨きビルドの両方に適性があるともいえる。- Ver.15では、新スキル天衣無崩が登場。
効果を発動させると斬れ味が50回復するため、研磨術【鋭】と併せて使うことで
より物理火力を高めることも可能。
- Ver.15では、新スキル天衣無崩が登場。
- 総じて、初期の評価では百竜スロットLv3でない以外は欠点のない性能。
初期の時点では強撃ビン剣斧で変撃竜珠(ビン変形強化)を搭載できるものは多くなく、
最強格ではないにせよ火力的には他と大きく見劣りはしないという具合の位置付けにあった。
- Ver.11では傀異錬成で百竜スロットLvを3にすることができ、
この武器も変撃竜珠の搭載が可能になり火力と使い勝手を大きく向上させられるようになった。
百竜スロットLv強化の錬成はある程度傀異討究クエストを進めないといけないが、
基本的にはMR100にならないとこちらも完成しないのでその点は問題にはならないだろう。
- 本作は属性のテコ入れが著しく、
Ver.13までの環境においては属性強撃ビン剣斧、
Ver.14からはそれに加えて強属性ビン剣斧に弱点属性でのダメージレースで上を行かれてしまっている。
だが、こちらはこちらでVer.11の状態異常確定蓄積、
Ver.12の蓄積時攻撃強化でテコ入れが可能になっている。
物理肉質が柔らかいモンスター相手であれば十分なダメージを狙うことが可能。- 状態異常確定蓄積はワイヤーステップでも起動できるので、
刃鱗磨きビルドとの相性が良いというのはこの点に由来する。
或いは蓄積時攻撃強化分の期待値は下がるが、研磨術【鋭】を組み合わせて剛刃研磨ビルドで使うのも面白い。
- 状態異常確定蓄積はワイヤーステップでも起動できるので、
- Ver.14以降の傀異スロット拡張ボーナスでは攻撃力がひたすら上がっていくため、
最終的には百竜スロットLv拡張を1つ積んでなお、全強撃ビン剣斧中最高の攻撃力、
つまり全剣斧中最高の物理火力が発揮可能。
と言っても、属性が通るなら基本的には属性強撃ビンもしくは強属性ビンを使った方が火力が出やすいので、
こちらは蓄積時攻撃強化や研磨術【鋭】でテコ入れしつつ、
(弱点が異なる)複数頭の傀異討究クエストやイベント・高難度クエスト、
或いはたいして属性の効きがよろしくないモンスター相手に担ぐ汎用性重視の剣斧となるだろう。- その点における最大のライバルは減気ビンの剣斧、
というかリ=コンクエスタになるだろう。
蓄積時攻撃強化と最高のシナジーを持ち、錬成で最終的な攻撃力が5上回り、
更に需要の高まるLv1スロットを3つも持つという化け物である。
しいて言えば、リ=コンクエスタはヤーステ刃鱗ビルドとの相性があまりよくなく、
素白が長いせいで研磨術【鋭】との相性も悪い。
スロットも、こちらにはLv3-Lv2があるので構築面でやりやすい部分もあり、
十分棲み分けられるレベルには落ち着いている。
- また、Ver.14からはそれまで煮ても焼いても食えぬ扱いだった七星剣斧【開陽】が台頭。
錬成スロット拡張の関係上攻撃力だけならこちらが5有利だが、
あちらはその気になれば攻勢スキルで火力補填が可能になっている。
装飾品スロットはLv4-Lv2とこちらを少し上回っているのも厄介。
とは言え、錬成込で素紫10-20-30のあちらに対しこちらは素紫20-30-40にできるので、
ヤーステビルドにおける安定性はこちらが勝る。
差自体はほぼ無いといってよいので好み(或いは状態異常の効き具合)の問題だろう。
- その点における最大のライバルは減気ビンの剣斧、
- ここでシムタスルト、コンクエスタ、開陽の三種を比較してみよう。
武器の傀異錬成を最大まで強化し、百竜スロットをLv3にした時点で見てみると、- スキルを盛ったときの攻撃力*2は開陽>シムタスルト>コンクエスタ
- 素の紫ゲージは、シムタスルト(40)>開陽(30)>コンクエスタ(20)
- 必要なスキル数は少ない順に、コンクエスタ>シムタスルト>開陽
- スロットは開陽は4-2、シムタスルトは3-2、コンクエスタは1-1-1
開陽は期待値ではトップなものの霞皮の恩恵や攻勢を積む必要があるため、スキル自由度で劣る。
属性も全て異なるので一概にどれかが強い・弱いと決めつけることはできない。
結果的に、プレイスタイルや好みで決めてしまうのが良いだろう。
- 結果としては、優秀な基礎性能とスロットで様々なビルドに対応し誰にでもそれなりに有効、
しかしそのままでは各モンスターごとに最適な属性武器には明確に劣り、
それらとタメを張りたいならやり込みと立ち回りの最適化が必要という、爆破武器の理想的なポジションに収まった。
作れるようになるのは遅いが、逆に言えばその頃になれば本武器をぶん回せる環境も整うというもの。
余談
- マガド武器の最終強化の銘は各国の言葉で「怨み」を意味すると言われている。
この武器の場合は、ラテン語の「simultas(不和、嫉妬、恨み)」からであろうか。