BGM/オストガロア戦闘BGM

Last-modified: 2024-01-12 (金) 20:10:05

目次

概要

  • MHXのラスボスである骸龍オストガロアとの戦闘時に流れるBGM群。
    MH4MH4Gなど直近のナンバリング作品における集会所ラスボス同様、
    専用BGMを2曲有している。
  • 戦況に応じ、流れるBGMが別の曲へ切り替わる仕様を持つ。
    上位以降のオストガロアは第一形態にあたる「索餌形態」と、
    第二形態にして正体を現す「捕食形態」及び「瘴龍ブレス形態」の双方を使い分けるようになる。
    そして、それぞれの形態に対応したBGMが用意されているため、
    形態が変わる毎に、それに応じたBGMが流れ始める
    • MHシリーズに登場する複数の専用BGMを持つモンスターとの戦闘では、
      一度BGMが切り替わるとそれまでのBGMは流れなくなることが多く、
      オストガロア戦BGMのように可逆的性質を持つものは珍しい。
    • ただ、上位までのオストガロアは火力が不足していなければ
      基本的に各形態一回ずつ戦えば戦闘が終わるため、
      MHXまではこの仕様を知らないハンターも多かった。
      広く認知されたのは相対的に耐久力が増加した
      G級個体が登場してからのことである。
    なお、形態移行時には独特のSEらしきものが必ず入る。
  • MHXはMH4Gに登場していたダレン・モーランゴグマジオスらがリストラされている。
    これによってメインシリーズでは唯一英雄の証(最終決戦)が戦闘中に流れない作品となっている。
    通例であれば新規大型モンスターであるオストガロア戦で流れてもおかしくはないのだが、
    上述した仕様面との取り合わせが悪かったのか、英雄の証をバックに戦うことはできない。
    • 続編のMHXXではラオシャンロンの復活、及びラスボス戦での採用によって聞く機会ができた。
      1つの作品に二種類の「英雄の証」を用いた戦闘が存在することとなり、こちらもやや異質である。

怨嗟の慟哭

使用作品
MHX、MHXX
収録
モンスターハンタークロス オリジナル・サウンドトラック
  • オストガロアの索餌形態時に流れる曲。読みは「えんさのどうこく」。
    「怨嗟」とは恨みや嘆き、「慟哭」とは嘆きのあまり声を上げて泣き叫ぶ事。
    オストガロアの触腕に捕まり、訳も分からぬまま骨と化した犠牲者たちのものだろう。
  • 読経を思わせる不気味な低音コーラスが絶え間無く流れ続け、
    さらに不協和音と重低音のメロディーがそのおどろおどろしい雰囲気を加速させる。
    各所で擦り切れるような高音や早回しにした人間の囁き声のような音色が挿入され、
    これもまた不穏さや陰鬱な印象を掻き立てる。
    ラスボス戦のBGMには少なからずハンター側を鼓舞するようなパートが存在するものが多いが、
    この曲は終始盛り上がる部分もなく短いフレーズを繰り返す形式となっており
    (これはまだオストガロアが形態移行を行っていないという事情もあるが)、
    数ある戦闘BGMの中でもとりわけ異色と言える。
    聴いているだけで呪われそうな薄気味の悪いメロディが延々と続くこともあり、
    こと不気味さという点においてこの戦闘BGMの右に出るものはないだろう。
    • また、途中にアクセントとして水瓶を叩いたような音が入るのだが、
      これが往年のアニメにおける「コミカルに骨を叩き合わせた際の音」に似ている。
    • 空に浮く山岳』とは読経風の男性コーラスが入る点で類似している。
      同じく頭足類モチーフのヤマツカミを知る人からは、意図的に似せたのではないかとの指摘もある。
  • 下位段階でのオストガロアは捕食形態に移行しないため、クエスト中はほぼ絶え間なくこの曲が流れ続ける。
    雰囲気に臆せず、果敢に攻め込むべし。
    • 集会所下位では撃退止まり、全てのBGMが流れないという点では
      MHP3の集会所下位ジエン・モーランなどとの類似が見られる。
      ただし、それらのBGMと比べて、
      『怨嗟の慟哭』はひたすらに不気味な雰囲気のBGMなので、
      撃退仕様も相まって、クエストクリア後もいまいち煮え切らない印象が残る。
      しかし、その不完全燃焼感は、同時に後の再戦を予感させるものでもある。
  • オストガロアが捕食形態に移行すると、後述の『奈落の妖星』にBGMが切り替わる。
    戦闘中に索餌形態に戻った場合、この曲が冒頭部分から再度流れ始める。
    • 上位オストガロアは初回怒り時を索餌形態で行う傾向があり、
      そのタイミングでこの曲に切り替わることが多い。
      怒った直後に捕食形態へと移行することも多く、序盤と比べて流れる時間はごく短い。

奈落の妖星

使用作品
MHX、MHXX
収録
モンスターハンタークロス オリジナル・サウンドトラック
  • オストガロアの捕食形態時及び瘴龍ブレス形態時に流れる、第二の専用曲。
    オストガロアの本体が地下から姿を現してから流れ始める。
    曲名の『奈落の妖星』は、MHXにおける上位オストガロアのクエスト名でもある。
  • 終始重苦しい雰囲気だった『怨嗟の慟哭』に対して、
    こちらは不気味さを残しながらも盛大なイントロに始まり、
    全体はパイプオルガンをベースとした妖しげな雰囲気のオーケストラ曲となっている。
    曲調が大きく変わっていくタイプの曲であり、
    序盤から中盤にかけては決闘や激戦を思わせる勇壮さ、
    終盤はパイプオルガンを中心とした少ししんみりとした曲想が入る。
    また、後半部分ではトラベルナのフレーズの一部があしらわれている。
    • イントロ部分は戦闘中の初回形態移行時限定で流れる
      本性を現し、天を仰ぐように咆哮するオストガロアの姿も相まってインパクトがある。
      2回目以降はイントロ部分を飛ばし、ループの冒頭部分から流れ始める。
    • このような特殊なイントロの仕様はメインシリーズ中では極めて珍しい部類に入る…
      というか、実質的にはメインシリーズ初の仕様である
      (他にイントロが流れない曲は「力尽きても曲がリセットされない」仕様に起因するため)。
  • MHXメインモンスターの楽曲はキャッチーな曲が多いのに対し、
    『奈落の妖星』は曲想が大きく移り変わっていくため、相対的に異質で捉え辛い印象を受ける。
    オストガロア自身、巨体が水上を滑るようにヌルヌル動くという独特なモンスターであるため、この曲調も相待って本種の異形さを際立たせている。
  • なお、オストガロア戦の後半では索餌形態に戻らなくなる為、ずっとこの曲が流れ続ける。
  • 巷では「RPG(のBGM)っぽい」といった評価を見かけることも多い。
    これはRPGのBGMによく使われてそうなフレーズが散見されることが一因だろう。
    また、オーケストラ+パイプオルガンという編成もゲームミュージックではよく聞かれる編成である。
    • 特に、スクウェア・エニックス社の有名RPGシリーズである
      ファイナルファンタジー5のBGM『バトル2』との類似は語り草になっている。
      たったの4音だけなので、偶然似ただけの可能性が高いのだが、『バトル2』のクライマックスの部分と、
      『奈落の妖星』の中盤にあるメロディーのキーがほぼ一致しているのである。
      どちらも一旦曲想が落ち着いた後に差し込まれるフレーズであったりという類似性もあり、
      なおさら似た印象を与えてしまったのだろう。
      あろうことかMHXはスクウェア・エニックスとコラボしており、
      ファイナルファンタジーシリーズを知るユーザーも多く、妙にネタにされる機会が多かったのである。
      なお、この件に関するスクエニ側からの反応は特に無い。
    • MHXの音楽担当者によると、本作のBGMの方向性は「昔のゲーム音楽らしさ」を意識したと語っているので、
      オマージュやリスペクトとして意図的に似せているのかもしれない
      また、あえて過去のゲーム音楽に似たフレーズを使うことで、
      他のモンスターの骨を使って戦うオストガロアの設定を意識しているのではないかとの指摘もある。
  • スタッフは特に出だしのインパクトに悩み、試行錯誤を繰り返したという。
    確かに異形極まるオストガロアの本体を初めて目の当たりにした時の衝撃
    負けないくらいの存在感を出す必要があったわけだから、さぞ難産だったことだろう。
    • MHXXのG級個体は最初から捕食形態なので、エリアインするとすぐさまこのBGMが流れる。
      『怨嗟の慟哭』かと思ったら唐突に盛大なイントロが展開されるので、
      オストガロアに慣れたプレイヤーも大いに驚いたことだろう。

余談

  • 索餌形態中に流れる『怨嗟の慟哭』のイントロでは、人の囁き声に混じって
    なんとチャチャカヤンバのものとよく似た声が一瞬だけ聞き取れる。
    MHX(X)にはこの2人がゲスト出演してはいるが、かと言って関連性も特に見当たらない。
    • 本当に彼らのボイスかどうかは不明だが、
      オストガロアが双頭に纏う頭骨を次々と取り替えて戦闘する様は、多彩なお面を扱う奇面族に通じる点もあるため、
      そこからインスピレーションを受けたのだろうか。
      あるいは、様々な人声をBGMに盛り込むにあたり、ボイスの素材が豊富なチャチャンバに白羽の矢が立ったのだろうか。

関連項目

モンスター/オストガロア
フィールド/竜ノ墓場
BGM/トラベルナ