アイテム/【呪文書】

Last-modified: 2021-03-06 (土) 19:01:12

原語は「Spell Book」。
魔法の呪文が登場するファンタジー作品では、魔法が使えるようになるために魔法に関する才能や適性以外に、魔法に関する知識や使い方を教えてもらう必要があることが多い。
近年のファンタジー作品では、魔法の使用に「呪文書」が関係する事はほとんどない。もし「呪文書」が存在しても最初に覚える時に一度読むだけであとは使い放題というのが定番となっている。
数少ない例外としてはライトノベル『マジックユーザー TRPGで育てた魔法使いは異世界でも最強だった』が挙げられる。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

表記は「呪文の書」。あるいは単に「スペルブック」を表記されていることもある。
マジックユーザーエルフは、大きくて嵩張る「呪文の書」を最初から持っている。
この呪文の書には、術者が解読したり研究した成果である魔法の呪文に関する詳細が書かれている。十分な休息をとった後で、この呪文の書を開きそこに書かれた魔法の呪文を記憶していくことで、術者は魔法の呪文を使えるようになる。
この「呪文の書」は60cm四方の大きさと5~15cmの厚さを持ち、重さは少なくとも10kg以上になる。このためエンカンブランスは200はある。
呪文の書は、術者の師匠に当たるNPCから授かるものであり、これを無くすということは魔法の呪文を使うために記憶することができなくなることになる。
なお、他人の呪文の書や呪文の書かれたスクロールを「リードマジック」で解読した後、自分の呪文の書に書き写すことにより、その呪文を習得することができる。

エキスパート・ルール・セット

呪文の書を失った後のことが解説されている。
呪文の書を作り直す場合、その方法と必要経費と呪文の書き直しは非常に手間がかかる作業となる。詳細はDMが決定するが「取り戻す各呪文レベルごとに1000gpと1週間」が推奨されている。
術者は、この呪文の書の作り直しの作業のためにほとんど全ての時間を費やすことになる。このため、他の仕事や冒険はできない。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

表記は「呪文の書」もしくは「スペルブック」。
ウィザードウィザード呪文を記憶するために必要な書物。
背景世界により書物の形態が異なるが、一般的なファンタジー世界の場合はインクで文字を書いた紙を束ねた分厚い本となる。
ウィザードは、自分の呪文書に呪文をかけるためのやり方や覚える時の注意などを書き込んでいる。誤記はもちろん、インクのにじみや紙の汚れですらも呪文の記憶に障害となり得るため、ウィザードは呪文書(とインク)はできるだけ質の良い物を使おうとするし、表紙や背表紙を頑丈な材質にしたりブックカバーやブックケースに入れたりすることもある。
質の良い書物は普通高価であるため、呪文書の材料と製本代は1ページあたり50gpの費用がかかる。
呪文を1つ書き込むためには呪文書に「呪文レベル+(1d6-1)」ページを費やすことになる。同じ呪文でも大きく差が出るのは術者個人によりメモや注釈などが大きく異なるため。
背景世界によっては「本」の形態ではなく、パピルスの巻物を糸で綴じたものだったり、クサビ型の文字を記した粘土板だったりするが。

旅行用の呪文の書

原語は「Traveling Spell Book」。「旅行用の呪文の書」と表記されている。
AD&Dでは呪文の書は非常に嵩張る代物であり、特に高レベルでは数十冊の呪文書を抱えることになる。しかしこれでは冒険や探索行に支障が出かねないため、ウィザードは原本とは別に旅行用に厳選した呪文のみを記した特製の呪文書を作ることが多い。
通常の呪文書よりも嵩張りにくい反面、材質や製本代も高く通常の呪文書の2倍の費用がかかる。