原語は「encumbrance」。
意味は「じゃま物、厄介もの、足手まとい、(財政上の)負担」。
キャラクターが持ち運べる装備や荷物・宝物の重量と、運搬時のかさばり方を数値化したもの。
ルール上、プレイヤーキャラクターの装備品や所持している品物を確認して、その数値を計算しなければならない。手間がかかる事から、実際のプレイでは使われることは少ない。しかしDMにとっては、わざと嵩張る財宝を出したり、水中などの荷物を持っての移動が困難な地形を配置することでプレイヤーキャラクターたちへの嫌がらせとして有用だったりする。
もっともプレイヤーたちからの懇願や脅迫、あるいはDMもエンカンブランスや重量ルールが面倒になったりすると、財宝や報酬にホールディングバッグが出てくることになったりする。
クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ
エキスパート・ルール・セットで登場する選択ルールとなっている。
単位は「cn」。これはコインのことで、貨幣1枚が1cnとなる。種族や筋力に関わらず、プレイヤーキャラクターは最大で2400cnまでの荷物を持って移動できる。
このエンカンブランスの数値によって移動速度が変化する。
アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ
第2版では「重量(エンカンバランス)」と表記されたが、実際にはポンドを単位とする重量で数値が決められている。キャラクターや動物などが持ち運べる重量は明記されており、特にキャラクターはストレングスの数値によって所持可能な重量が変動する。
重量のルールは選択ルールであり、移動速度が徐々に落ちていく上級ルールと、重さによって5つの段階に分類するという比較的簡易なトーナメント用ルールに分かれている。
プール・オブ・レイディアンス
コンピュータゲームでは装備や荷物を管理しやすいため、重量やそれに伴う移動速度の変化が表現されている。特にパソコン版では矢1本に至るまで重量が設定されているため、装備や財宝、消耗品を持ちすぎて移動速度が低下する事が無理なく再現された。
ダンジョンズ&ドラゴンズ第3版
ルールの用語としては「重量」になり、その単位はポンドになっている。
関連項目
【移動速度】