モンスター/【サラマンダー】

Last-modified: 2022-05-16 (月) 21:36:37

原語は「Salamander」。
サラマンダー、あるいはサラマンドラ。
伝承では火の中でも生きられる、あるいは火の中から生まれるとされているトカゲと言われている。この伝承の元になったのは、倒木などに潜むサンショウウオの1種と言われている。この両生類が、潜む倒木が焚火や野火で火が点いた時に倒木の中から飛び出してくる様子から「ファイアサラマンダー」という名が付けられた。
これにより火の精であるトカゲが生まれ、さらにドラゴンのように扱われることもあるとされる。後にパラケルススの提唱した四大元素を司る精霊の1つ、火に関連付けられた。このため、四大精霊の中では唯一、人間のような容姿でなくなっている。
ファンタジー作品では火の精霊として登場したり、ドラゴンの亜種だったりするが、生態や特殊能力に関して火が関係するという設定が多く見られる。
ファンタジージャンルのモンスターとしては比較的有名どころであるため、メタルフィギュアなどの立体化はそれなりにされている。AD&D第2版の頃にはラルパーサ社から製造販売されていた。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

クラシックD&D第4版ではエキスパート・ルール・セットに登場。
後述の2種が存在しており、いずれも巨大なトカゲのような外観であり、故郷の精霊界では一般的な存在とされる。この2種は互いを天敵同士と見なしており、姿を見かけると即座に攻撃しようとする。


コンパニオン・ルール・セットでは、両者ともにプライムプレーンでは稀な存在だが故郷のプレーンではありふれた肉食動物にすぎず、食べ物を求めて文明地域を襲うことがあるという追加説明が述べられている。

フレイムサラマンダー

Flame Salamander。火の精霊界からやってくる。体長12フィート以上のヘビのようなトカゲ。体表はオレンジイエロー~オレンジレッドの鱗で覆われている。火に対して耐性がある。
ヒットダイスはそれなりにある。攻撃手段は爪2回と噛む1回だが、自身が発する高熱のため近辺にいる生物はダメージを受けてしまう。
アライメントはニュートラル。物質界では活火山や暑い地域に居ることを好む。

フロストサラマンダー

Frost Salamander。地の精霊界からやってくる。6本足で、体表は白~青みがかった白い鱗で覆われている。寒さや冷気に耐性がある。
ヒットダイスは高め。戦闘時は後脚2本で立ち上がり、爪4回と噛む1回で攻撃してくる。自身の周囲に冷気を撒き散らすため、近くにいる生物は冷気によるダメージを被る。
アライメントはカオティック。物質界では氷河やツンドラなどの寒冷地を好む。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

AD&D第1版から登場しているが詳細は不明。
AD&D第2版ではMonstrous Compendium IIに登場、後にMonstrous Manualに再掲載された。前者では項目名がSalamanderだが、後者では項目名がElemental, Fire-Kinになっている。どちらでもファイア・スネークと同じページになっている。なお前者のモノクロイラストは横顔だが、禿げ頭に大きい耳と鼻、出っ歯とちょっと見た目がゴブリンの亜種っぽい。後者のカラーイラストは上半身こそ人間っぽいが真面目な表情をしていて大分見栄えがよくなっている。
火の精霊界に生息するクリーチャーで、高温の場所に群れで暮らしている。
外見は頭と胴体が人間に似ているものの、下半身は大蛇になっている。体色は銅色や暗めのオレンジ色や鈍い赤色になっている。男性は顎ひげと口ひげが、女性は流れる炎のような髪が生えている。また全身が燃えている。
サラマンドラは邪悪で残酷な性質であり、高い戦闘能力を有する者に対しては敬意を表すが、そうでない者たちはじわじわと焼き殺してしまう。
サラマンドラは300度くらいの高温の場所を好むが、彼らの住処は最低でも500度ある。また寒さを嫌っている。
一般情報は以下の通り。
気候/地形は特殊。出現頻度は希。社会構成は群れ。活動時間は常時。食性は雑食性。知能は極めて高い。アライメントはCE(カオティック・イービル)。サイズM。
ヒットダイス巨人並み。防御力は上半身と下半身で異なるが、いずれもそれなり以上にはある。移動速度はやや遅め。
攻撃手段は手にしている槍と尻尾による打撃。尻尾による打撃には巻き付き効果もある。またサラマンドラの近くにいる生物は高熱によるダメージを被る。
防御力はそれなり程度だが、サラマンドラはその性質上通常の武器に耐性がある。ただし寒さによる攻撃には弱い。

関連用語

エレメンタル・キン】【ファイア・スネーク】【エレメンタル】【イフリート