概要
不思議のダンジョンシリーズにおいて、【階段】を下りるなどフロアを移動した直後の状況を表す言葉。
なぜこのような言葉が使われるのかというと、新しいフロアに降り立った直後というのは普段の探索中よりも危険度が高く、特に注意すべきポイントであるため。
フロア移動後は必ず部屋の中から始まるため、通路から部屋に踏み込んだ時と違い、複数の敵に囲まれている状況に陥りやすい。まだフロアのどこも歩いていないために【ワナ】の設置場所も分からず、敵が複数いたからと言って通路に逃げ込むにもリスクがある。
普段は「敵を通路に引き込んで一対一で戦う」など安定したプレイを徹底できるプレイヤーでも、運次第で危険な状況に放り込まれてしまうのが開幕なのである。
【おおめだま】や【キースドラゴン】など部屋全体に特殊攻撃を行える敵が出現するフロアでは、より開幕の危険度が増す。トルネコ3の【石像】もその類型で、石像は凶悪な効果を持つものが多いため、開幕で石像に出会うか否かが冒険の成否に直結しやすい。
とはいえ、次のフロアの形状や敵の配置を事前に知る方法はないので、プレイヤーにできる対策は限られる。階段を下りる前にはHPを回復しておく、敵に即応可能な装備やアイテムを準備しておく (探索用の【ハラモチの指輪】からおおめだま対策の【混乱よけの指輪】に付け替える、など) といった手段で、少しでも開幕のリスクを下げたい。
開幕モンハウ
読んで字の如く、開幕で【モンスターハウス】に降り立ってしまったことを指す。
開幕の中でも特に危険な状況であるため、他の状況とは区別して呼ばれる。
部屋の広さによって危険度や対処法は変わる。
【大部屋】など広い部屋であった場合は敵や罠の密度が低いため、歩いて通路や階段まで逃げたり、あまり集団にならずに向かってくる敵を順次倒していく、といった打開策も取れる。ただし、部屋が広いと前述の「部屋全体攻撃」ができる敵は遠距離から攻撃し放題であるため、そのような敵が出現するフロアでは危険度が跳ね上がる。大部屋の場合は通路に逃げる手段が取れないので、階段が遠い位置にあると苦労する。
狭い部屋であった場合、敵が密集しているために最初から囲まれていて移動できないことも多く、アイテム等で対処できなければ成す術もなく集団リンチされて冒険失敗になりやすい。運よく囲まれていなくても、部屋のマス数が少ないぶん罠の密度が高いため、迂闊に移動すると危険。一方で、多くの敵と隣接していれば【かなしばりの巻物】一発で無力化できたり、他に【ルーラ草】で逃げるなど大部屋ではできない対処方法もあるため、そのようなモンスターハウス対策となるアイテムは常に備え持っておきたい。
【とうぞくの指輪】 (またはトルネコ2の【戦士】の技【とうぞく】) を装備した状態でフロア移動すれば開幕モンハウであっても敵を一切起こさないので、対策としてはこれが最強と言える。トルネコ3では持ち込み不可ダンジョンで入手できないためあまり意味が無いが、トルネコ1・2では【もっと不思議のダンジョン】で入手できたら是非とも活用したい。トルネコ2のみ、部屋内でとうぞくの指輪を外すと部屋内のモンスターが強制的に起きる仕様があるため、【装備外し】の罠には要注意。
通常出現する敵も発生時はおよそ50%の確率で眠っているため、とうぞくの指輪があればモンスターハウスでない普段の開幕でも複数の敵に襲われる機会を大きく減らしてくれる。
ちなみに良い装備や道具が揃いまくったときは開幕モンハウが出る前兆だと言われる。
もちろんゲーム内にそんなプログラムが仕組まれているわけではないのだが、世の中そんなに上手くいかないという警告の思いがそう考えさせるのかもしれない。