【住民】/弧の谷のキア

Last-modified: 2024-09-08 (日) 22:31:50

アルファベット表記:Kia form Arced valley
人種:風耳の民
性別:女
年齢:21歳(大陸歴1786年時点/1765年生まれ)
属性:混沌にして善
職業・立場:秘境開拓組合リヴァ・ル・ティダーラ?支部内設食堂『白鯨堂』職員
発案者:tocoma110
Tag: 住民 風耳の民 秘境開拓組合 発案:tocoma110


「アタシが知ってるアンタはこのアンタだからさ。
 それは大事してほしい、って思うよ」

概要

秘境開拓組合リヴァ・ル・ティダーラ?支部内設食堂で働く給仕兼簡易職員。
大陸侵災?』直接被災地の経験者でこそあるが、特別歴史に名を残すような功績はなく、また局地的・地方的にでも大きな活躍をしたことはない。
民間人の範囲として個性的ながら、それだけに留まるごく普通の女性。
 
ただ、後に『日陰の英雄』と呼ばれる秘境開拓者ルトラと強くかかわるだけの、ただの秘境組合開拓支部の、従業員である。

 

詳細

基本的に真っ直ぐで偽ることが不得手な性格。
裏表がなく、良くも悪くも歯に衣着せぬ物言いや態度が目立つ。さらに表面的な反応が冷め気味なこともあり、そっけなく見えてしまうことも多い。
が、実際は面倒見のいい姉御肌であり、こと後輩・年下からの支持は厚い。特に孤児時代から一緒に行動していた面々からは、格別の信頼を集めている。
しかし、彼女自身はそうした視線には疎く、後輩らから反応があっても「大袈裟」と断じている。

  • と同時に、一度思い込むとそのまま突っ走る癖もある。
    日頃のさばけて引いた目線から一転、一種のトラブルメーカーとなることもしばしば。だが、そんなわきの甘さも魅力と映るらしい。

元々育っていた集落の文化性も色濃く、義理堅く責任感が強い。
一度受けた恩は相手が誰であれ疎かにせず、また自らの失態にもきちんと自ら落とし前をつける。そうした潔さは同僚・後輩のみならず、利用客たる開拓者からかも一目置かれるほど。

  • 特に、孤児時代を救ってくれたガジャロ?にはその想いが強い。
    別段秘境に興味もなく、また職を変えてもいいにもかかわらず、支部で店員を続けているのは彼女なりの恩返しでもある。

また、胆力も開拓者顔負け。
孤児時代に荒くれと睨み合う経験をしていることもあり、下手な新人開拓者よりよほど肝が据わっている。

  • ただし、喧嘩が得意なわけではないため、前述の迂闊さも相まって危機に陥ることもままあった。

そんな彼女だが、元は『大陸侵災』の被害者でもある。
基本的には区切りをつけており、そのことで大きく取り乱すことはない。
しかし、自分以外の家族が目の前で消えたことは決して小さな傷ではなく、時折夢にうなされている。故に、彼女は同じような苦しみを抱えるものには親身で、また知人・身内を失うことを内心では強く恐れている。

  • それと同時に、彼女は火の鳥に救われた人間の一人でもある。
    その記憶はおぼろげながら彼女の中に残っており、侵災以降は火の鳥をあしらったものを好むようになった。それは単なる個人の趣味嗜好という域に留まらず、悪夢に対抗しうる数少ない想い出という意味も持ち合わせる。

支部ではある程度顔の利く存在故、知人もそれなりにいる。
中でも特徴的なのが前述の通り、ルトラと友人であるという点。
彼が“早天の風”?と関わる前から付き合いがあり、客との私的な付き合いのない彼女には珍しく、業務外での付き合いも持っている。
どうにもお人好しすぎる彼の性格から、放っておけないと世話を焼くうちに親しくなり、やがて気の置けない相手になっていった。実際、彼の異変にもすぐ察しが付く程度には、人となりを把握しきっている。

  • ルトラが自らの真実を知り苦悩していた時には、一瞬見掛けただけで悩んでいることを察したほど。
    ついでに言えば、ある時を境に彼の隠し事にもおぼろげに気づいていた?
  • また、実はルトラと長く話した・接した日には悪夢を見ない。
    そのことは彼女は自覚してこそいないが、無意識に感じ取っているようで、彼に対し安心感を抱く理由にもなっている。

その他、意外にも読書家で風呂好き。
種族単一集落出身故、真っ当な学校に通っていた期間こそ短いが、齢15を超えてから独学で算術や共通語の読み書きまで学べるほど、地頭が良い。また都市部への順応も早いなど、文明的な生活にも慣れ親しんでいる。

 

外見

一目見てわかる、涼やかな容姿の美人。
爬州系にしては色白で、亜麻色に近い毛色とアイスブルーの瞳が良く映える。
その印象に違わず、基本的には冷め落ち着いた表情だが、意外に表情豊かな顔を覗かせもする。


服装は動きやすい恰好を好む。
中性的な方向性が強いものも、女性的な服も着ないわけではない。

  • また、髪はうなじの辺りまでの長さに揃えている。

活動的な服装が主流で、それが似合うプロポーションの持ち主。背丈こそ平均程度だが、身内から羨まれる程度には流麗なラインを保っている。

  • そして、存外にたわわ。

なお、自慢は尻尾の毛並み。

 

来歴

生れてから15歳頃までは、出身地の弧の谷の里で暮らす、普通の少女だった。
根本的な部分は変わらず、里の中ではやや変わり者ながら、家族とありふれた幸福を享受していた。
だが、『大陸侵災』にて彼女の日常は一変する。
故郷の里は古代文明の兵器によって蹂躙され、それから逃れた先で彼女は大陸侵災の化身・“黒い蛇”?と遭遇してしまう。その暴悪の中、目の前で家族は失われ、彼女だけが火の鳥によって救われる。
すべてを奪われた彼女は、一人生き延びてしまう。


悲嘆に暮れかける彼女だが、彼女には泣く間もなかった。
大陸同盟による救援も乏しく治安が悪化する難民区域で、生き残るために彼女は必至であがいた。その中、知り合った同様の境遇の孤児らを捨て置けず、また生きていくために集いを作る。結果、彼女はその中核を担う人間となった。
 
数ヶ月後、ようやく始まった大陸同盟の支援の中、ガジャロと出会う。
彼の説得を受け、リヴァ・ル・ティダーラの支部の復興要員となる。そのことに強い恩義を感じた彼女は、復興完了後も支部で働き恩を返すことを決意する。


震災から一年後、ガジャロへの誕生祝を探す中でルトラと出会う。
市場に出回るには微妙な秘境資源を探す中、偶然話を聞いていた彼が採集を買って出て、驚いている内にいなくなり、予定ギリギリのところ持ち帰ってきた彼に呆気にとられた……というのが馴れ初め。
以降、その人の良さから放っておけず、何かと世話を焼くようになる。

  • 後述の襲撃事件の後、清流祭で正式に互いの想いを伝えあう。

リヴァ・ル・ティダーラ支部所属後は、多少の事件はありつつも安定した日々を過ごす。

  • 大きな事件としては、『支部長誘拐事件』と『“挑越者”?リヴァ・ル・ティダーラ襲撃事件』。
    前者では恩人ガジャロの命の危機に珍しく取り乱した。
    後者では襲撃の中、怪人に一人吼える闇嘴の民の少年を単身で救いに駆ける。この時は彼女も久方ぶりに命の危機を覚える事態となった。
    • そして、そのどちらも“不死鳥の勇士”に救われている。
      これ以外でもこまごまとした事件などに関わる機会は多く、“不死鳥の勇士”と遭遇する場面も多かった。当然、窮地を救われたり誰かを助ける姿を数多く目撃していることから、彼の活動初期から肯定派に属している。客観的な評価はもちろん、彼女個人の感情としても好意的に捉えていたことは、周知の事実である。

星幹終局大戦?後は、ルトラの唐突な提案に付き合い、外大陸開拓遠征?に同行。
しばしの間、慣れ親しんだ支部を離れ、彼女の人生でおそらく唯一となる冒険の時期を過ごす。
その後はまた支部員に復帰、忙しない彼が羽を休める港となる。

 

装備・保有する特殊な技術

これといった開拓技能・戦闘技術などは保有しない。
彼女はただの支部の非正規局員であり、日頃が給仕や雑用に従事する身。
だが、元孤児かつ爬州非都市部民としては稀有な、文字の読み書きに秀でた人材ではある。ガジャロに引き取られて以降猛烈な勉強と訓練を重ね、見事に修めて見せた。

  • そのため、読み書きのみならず計算、一部の書類作成から在庫管理など、幅広い業務に応じる。
    局員からも大事な戦力と見なされており、一給仕を超えての働きを任されている。
  • また、たまに作るまかない料理は好評。
    その他洗濯裁縫など、いずれもそれなり以上の評価を受けている。

食堂においては給仕組の頭領も兼ねている。
人員の向き不向き、客の傾向も概ね把握しているため、食堂での支持はなかなかのものである。


その他、孤児の期間には多少荒っぽいことも経験がある。
が、二流のスリ経験と荒事の気配が何となくわかる程度で、本職には到底及ばない。
ただ、どう考えても対抗出来なさそうな存在を前にしても、簡単に恐怖に呑まれない精神力は、一般人としては相当なタフさと言える。


開拓に出ることもなく、またそれほど物に固執しないこともあり、特別な品というものは少ない。
が、誕生日にルトラが用立てた不死鳥の尾羽による髪飾りだけは、特別に扱っている。
ほぼ常に身に着けていると言っていいそれは、単にお守りというだけでもない様子。

 

関連する人物

 

関連するもの

  • 【地理・社会】/リヴァ・ル・ティダーラ?
  • 【歴史】/大陸侵災?
     

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