【住民】/“黒き焔”アルダート

Last-modified: 2024-04-14 (日) 04:45:51

アルファベット表記:“Flare of the Night” Al'Dart
読み:“くろきほのお”あるだーと
種族:真竜類-神代竜
性別:オス
年齢:自称約3万歳*1大陸秘境開拓時代
立場:七竜-便宜上、統括者
属性:秩序にして善
発案者:tocoma110
Tag: 住民 真竜類 七竜 神代竜 危険度等級EX 発案:tocoma110


も、邪でも堕ちても狂っても
 すべての竜が認める頂点、それが彼──ただ一玉の王よ」
~“緋色の魔女”~

概要

最強の竜。“青焔大火”を宿すもの。
七竜の筆頭にしてあまねく竜の頂。「竜王」の名を継いだ、世界で唯一の真竜
平時にその姿を見られることはまずないが、世界を揺るがすような出来事があれば必ずや駆け付け、その元凶を抹消する。その姿勢から世界の守護者と見られる一方で、巻き起こる戦いは必ず甚大な被害を伴う規模となるため、一種災害のようなものとしても見られている。
故に、人類種からは畏怖と恐怖双方の眼差しを向けられる存在である。


世界でたった一玉しかいない、「真の“零なる竜”(バハムート)」。

 

詳細

目撃例や記録はそこそこ存在するが、あまり細かなことが知られていない。
前述の通り世界の危機に駆けつけてはその事態を解決(根こそぎ消し飛ばす)していくが、その基準は余人にはわかりづらいところも多い。
標的を倒すためならば多少の犠牲も目をつぶるような冷徹さを見せつつも、猶予期間を設ける場合もあり、一概に容赦のない性格というわけでもない。また不必要な闘争も破壊も厭っているようで、野山やそこに生きる獣、人類種の生活圏などに極力大きな被害が及ばぬよう戦う場所を選んでいるようである。

  • 基本的に生真面目な性分のようで、他の七竜と比べるとかっちりとした行動・判断が多い。
    避難勧告を出すこともあることから、ある程度被害が出ることに忌避的な姿勢を取っていると考えられている。そのため、守護対象以外を度外視することも多い真竜類の中では、極めて稀なほどに他者への気配りを感じさせる。

他種とはあまり積極的に交流しないが、それは様々な事態を考慮してのものとされる。
極僅かながら交流を持っている相手には、定期的に訪問する姿を目撃されており、全くの無関心というわけでもない。


人類種からも強い関心を向けられるが、それ以上に同族からの注目の方がはるかに強い。
基本的に個人主義的傾向の強い真竜類の中で、その気質・主義主張・立場を超えて、ほぼすべての真竜が敬意を表している。それは宿敵と言ってもいい“黒き嵐”でさえも(たとえが強い敵愾心からくる一種のやっかみであるとしても)例外でない。
彼の一声はすべての竜にとって一考の要因となる。
畏れなくまともに意見を出来るような存在は、それこそ神代竜くらいである。

  • そのことを理解しているためか、彼はそれほど同類にも強く関わろうとしない。
    が、あくまで「強く」関わろうとしないだけで、交流そのものは持っている。そして、相手の意見を一方的に無視することも無碍にすることもない。
    使命を妨げるものでない限りは。

前述の通り、竜種内のみならず多くの存在から注目を集めている。
そのため関係のある存在は存外に多く、当人が関わらないようにしている割に、存外顔が利く。長生な真竜類ゆえに、その数も広く膨大。

具体例

七竜全体ではとりまとめ役のようなものを担っている。
肉体的には勿論、精神的にも“凶星”・“可憐なる太母”・“妖賢”より遥かに年下なのだが、一定の敬意は払いつつもあくまで竜の統括者として、毅然と振る舞う。そのことに多少思うことはあるようだが、使命の前では些細なこととして切り捨てている。
また、使命を最優先としながらも面倒見がよく真面目なためか、七竜で最も全個体と関わりがある。

  • “可憐なる太母”とはその守護対象並びに関連の深い“星波姫”との絡みから、訪れる機会が多い。
    一個竜としても、古く偉大な竜として敬意を払っている。
  • “光の鍵”とも付き合いは古い。
    彼女の力は彼の使命にとって欠かせぬものであり、また「比較的」近い世代・年齢の友人としても、強く信頼している。一方で、彼女が抱いた微かな想いには気づいていなかった。
  • 性質としてはまるで相容れないが、不思議と“妖賢”とも付き合いが長い。
    とある理由から、定期的にその住処たる妖魅の森を定期的に訪れており、ともすればもっとも彼と付き合いのある存在ということになる。
  • 若き七竜に対しては先達として最低限の助言と面倒を見ている。
    が、割と世話焼きなためか、“海神”“夜明けの太陽”共に強く慕われている。
  • “凶星”とは古くからの腐れ縁である。
    竜王襲名後は幾度か激戦を繰り広げているが、憎悪感情はなく、一種の戦友に近い認識を持っている。
  • “雲仙”とは思想の違いから緊張関係にある。
    共に願うことは同じでありながら、その願いの範囲・ニュアンスに隔たりがあり、時に手を取り合い時に爪牙を交える。
  • その他、“天銀の剣”筆頭に数多の竜から尊敬を集めている。
    また、種族亜竜ドラグレアは種族全体が彼に忠誠を誓い、その使徒として活動している。
    そのいずれにも彼は君臨者として接することはなく、使命を持つ一玉の竜として語り掛ける。

また、竜種以外にもいくつかの種族に戦友と呼べる存在を持っている。
その主だった例が
『姫神』と呼ばれる麗虫“星波姫”モルシャ
魔鳥“赫炎の翼”ラドゥリア?
そして数多の強敵を共に倒してきた盟友神代の獣“猛君”アングィール?である。
彼らとは幾度か牙を交えた経験もあり、そうした積み重ねからくる強固な絆で結ばれている。
中でも“星波姫”とは浅からぬ縁を持っており、その関係は余人の入り込めるようなものではない。


他にも人類種、非加盟種、その他巨大生物、多数の知り合いを持つ。
そういった意味では、顔の広さは真竜でも随一と言える。
ただし、彼と長く関わる人類種や非加盟種の大半は人外となった変わり種であり、良くも悪くも騒動の種となる。そのため、知人の行動に振り回されることも少なくないようである。

 

外見

いくつかの形態変化を備えるが、基本的にはいずれもスタンダードなフォルムが多い。
共通する特徴は下記の通り。

  • 漆黒の鱗
  • 白銀の腹部
  • 側頭部にある一対の大きな黄金の弓形角*2
  • ⭐︎(星)型に近い形で配置される五つの黒角
  • 巨大な爪のついた赤い真竜翼
    • 翼は特に特殊な構造をしており、加速をつけるために竜翼の隙間から炎を放ち推進力を強化する。

竜玉石は胸部に備わる。
首付け根よりやや下の胸部中央の青い涙滴型と、その直下に広がる赤い弓なり型の二つが存在する。どちらもその輝きは非常に深く澄んでおり、力を発揮する際には煌々と光を放つ。


また竜紋鱗は部位によって大きく紋様が違うという、他の真竜ではあまりに見られない特徴を持つ。

  • 大まかに鋭角さが目立つものと、焔のように揺らめく弧が目立つものの二種類に大別され、それらが独特に混じり合っている。その紋様は竜から見て非常に美しいらしく、彼の鱗を褒める同族は多い。

最大の特徴はその形態変化能力。
四足強襲形態、二足砲火形態、翔翼蛇身形態など複数の形態への変化を使い分け、自在に事態に適応する超上級竜。
いずれの形態も締まった身体つきであり、屈強な印象を強める。

基本三形態の詳細

下記は主だったものであり、場合によって無数のアレンジを生み出す。

“四足強襲形態”

いわゆる駆竜に近い獣脚四足の姿。
突貫能力・瞬発力に優れている。肉弾戦に特化させたい場合に好んで利用する様子で、この姿の時は大抵が近接戦である。顔つきもごつめになっており、体格も全体的にがっしりとしている。また、膂力も全形態で随一な様子。
基本的には牙・爪・体当たりなどを主体とした、牙獣目に近い格闘戦術を好む。そのため後述の投げ技は翼で辛うじてで、どちらかといえば押し込むための戦い方に用いられる。
なお、海中や地中で活動する時もこの姿をとるため、頑強性にも優れる様子。反面、飛行能力では他形態に見劣りする。


全長:130m 体高:39m 体重:4万8000t 翼長:片翼60m

“二足砲火形態”

獣脚二足で立ち上がり、前足が腕に近い形になっている。
最も目撃数が多い形態。
あらゆる能力がバランスよく備わっている姿らしく、多用な立ち回りを求められる場面で使うことが多い。体躯から見ると腕はやや細めながら、自身より重い相手を掴んで投げ飛ばすことも可能。さらに翼を第二の腕のように用い、爪や風切り部位での攻撃の他、盾のように利用もする。
主だった戦闘スタイルは前述の翼の攻撃の他、尻尾を駆使した独特の格闘を使う。また、帯電しての飛翔突撃“雷迅翔”、遠距離攻撃として“竜星撃”や“爆竜塵”なども多用する。


全長:121m 身長:72m(頭頂部の角含む) 体重:3万5000t 翼長:片翼105m

“翔翼蛇身形態”

飛行などの非歩行移動に特化した細身の姿。
蛇ようにうねりしなる細く長い身体と尾、そして拡大した翼を持つ。四肢も細くなり、その姿はどこか華州竜──特に“雲仙”“偉龍”を連想させる。名前の通り空中での戦いに特に優れ、超音速でエルネセトアの空を自在に飛翔する。機動力では基本三形態随一。
その細い身体を生かしての締めつけや、大振りな尻尾、爪や牙を駆使した近距離戦も行なう。だが頑強性では他形態に見劣りするのか、遠距離攻撃の使用率が高くなる。
長距離間の高速移動にも用いるらしく、二足砲火形態に次いで目撃例が多い。


全長:400m 体重:3万t 翼長:片翼約150m

 

来歴・活動

遥かいにしえの時代、世界を揺るがした大戦の中で七竜並びに「竜王」の地位を得たとするが、詳細を知るものは少ない。
定住地は不明で、基本的に世界中を飛び回っていると考えられているが、詳細は不明。

  • 七竜となって以降は、強大な理造神が復活したり、暴走した“帝”が出現するなどの事態が起こると、どこからともなく現れてそれらを鎮めるべく戦いを繰り広げる。

これまでの活躍は多岐にわたり、人類が観測出来ていない事例もあると考えられている。それ故に、人類への影響度は七竜の中でも群を抜いている。
信憑性の高い記録だけでも、

  • 華州・楪州・爬州・亜州にわたった“砂の獣王”?討滅
  • 第二次魔北大戦における惑星消滅危機──“黄金三頭”?との決戦
  • 蛮神級実体精素現象『ヴァルナーク』の解消
  • 天より失墜する準大陸級天空都市?の破壊
  • 空を覆った“虚空の門”?封印

などといった歴史的な大事件が話題に上る。
世界の危機とも言える事態を、単独あるいは同等の実力を持つ個体と連携して解消しており、様々な意味での実力の高さが垣間見える。
真偽不祥の噂も当然付きまとうものだが、大きな犠牲をわざと強いたものなどは悪意ある風評に過ぎない。


そうした風評には関心を寄せぬため、過去について語ることは少なく、故に詳細を知るものは少ない。

過去について

元々は超古代戦争時の竜王ベルバートに憧れる若き竜に過ぎなかった。
ベルバート率いる竜の軍勢の一員として戦いに臨んでいたが、後に大帝国に捕らわれ理造神へ貶められた元竜王の暴走に唯一真正面からぶつかり、その命を落とす。
しかしいかなる宿命か、“零なる竜”への扉を開き、真竜としての真の力を覚醒させる。
空席だった“零なる竜”の化身となり、「狂える“零なる竜”」を撃滅、「竜王」の名を受け継ぐこととなる。以降、この“偉大なる青”を守ることを誓い、戦い続けている。

  • 元来の姿は朝焼け色の美しい鱗に覆われた、翔翼蛇身形態に近いものだった。
    現在主要な形態として使っている二足砲火形態は、先代への敬意を表したものである。

「竜王」の名を継いでからは時空の狭間にある飛行島?に座し、世界を見守っている。
超古代文明期の大戦で大きく疲弊し、復活するまでは長きにわたり眠りついていた。そのため、実際の活動期間と経過時間に大きな差異があり、当人の申告年齢と誕生からの経過期間の実感認識に食い違いが生じている。*3
また、本拠自体の時間流が傾いでいることもあり、覚醒後も時間の経過に若干のズレがある。


大陸秘境開拓時代でもその活動は活発であるが、起こる事件の多さからすべてには関われていない。
彼自身は東奔西走していたわけだが、大陸内人類の観測外での出来事も多数あったため、知られぬ活躍も多い。特に異界関連の事案は人知れぬところで戦うことも多く、その余波が現れても異常気象などとされてしまうことも少なくなかった。
それと同時に、表立って介入した事件はいずれもすさまじい危険な状況・案件であり、介入無くして真っ当に終われなかったことも知られている。


大陸秘境開拓時代末期には各地で活発化した“伝道者たち”の暗躍にも対応。
最終決戦となる『星幹終局大戦?』にも参加。この際は史上最大級の危機?輝く光炎の巨人と共に打倒するのみならず、崩れ逝く世界樹塔?による次元空白の封鎖と残された者たちの救助のため、“無”の穴へ突撃するなどの活躍も。
何だかんだ、常に時代の守護者として活動を続けた。

  • その一方で、同時代では意外に敗北・痛み分けも多い。
    覚醒した“無明”星辰からの侵略者?真竜の域を超えた“黒き嵐”、そして“星倫の理”?……そのいずれも初戦では敗北を喫してしまっている。
    勿論、その後に復活を遂げ再戦しリベンジにはつなげているものも、彼ほどの存在がこれほど敗北・引き分けを見せることも珍しい。
    それだけ、同時代は強豪ひしめく時期であったということである。

 

能力

世界最強の真竜と誰もが認めるほど、彼は極まっている。
実のところ、各分野でこの竜を超える個体はいくつか存在する。だが、その総合力と実績において並ぶものはいないと誰もが口にする、まさしく竜の王。事実、この個体を超えると豪語するような神代竜・上古竜は皆無であり、“凶星”“黒き嵐”などの猛者たちですら、自らを頂点と語れぬほど、その実力は広く認められている。


前述の形態変化を駆使し、臨機応変な戦いを行なう。
陸・空・海を選ばず活動し、相手に応じて近接・遠近両用・遠距離に合わせた戦法を可能とする。それに加えて彼固有の体術とでもいうべき戦闘技術も磨き上げており、意図的に磨き上げたそれは、本能から来る動きを超えて洗練された技能にまで至っている。
故に、他の真竜とは戦い方に明確な差異があり、どこか文明種のそれも想起させる独特の戦闘スタイルを持つ。

  • が、もちろん人類種のそれとはまったく異なる。それ故か彼の戦術に対応出来る者は極めて稀。
    特に強力なのは回し蹴りのごとく放たれる尻尾の一撃と、その細腕から繰り出す投げ技。この二つは彼の代名詞であり、自身の十倍を超える体積の相手すらも、山数峰分も飛ばすほどである。

また、長年の活動や知人との交流から、様々な知識も豊富に備える。
流石に“妖賢”“眩い霧”などには及ばないが、その活動範囲の広さなどから様々な事態に遭遇するため、知りえる機会に恵まれている。その知識に優れた頭脳が合わさり、単独での解決を実現している。
好んで精術を用いることもないが、必要とあらば使いこなせる程度には精素にも通じ、全方位に隙がない。


そして、彼の最も恐ろしいところは、幾度もの戦いの中でさらなる成長・研鑽が積まれていることにある。
彼は今もなお、成長中なのだ。

主な必殺技など

数が多いため格納。
  • “青焔大火”
    せいえんたいか。Mega Flare。
    アルダートのみが使うことの出来る、真にして究極の先を行く、無二の“竜の息吹”
    言葉での説明に矛盾が生じてしまう、形容しがたい美しさを湛える“青い焔”。
    遍く竜の頂点の証明。
    万物万象を焼き尽くすというその焔により、星辰の彼方からの侵略者や異次元からの魔物さえも、必ず捻じ伏せることが出来る。その力が解き放たれた時、世界は青く染まるという。
    放出形態も最大火力に優れた放射型のみならず、瞬間打撃力に特化した砲玉型や、広域拡散爆炎型など、多岐にわたる。
    • また、これを極めて弱めたような青白い炎状の“竜の息吹”も用いる。
      通称“青焔若火”(せいえんじゃっか/Flare Breath)
      こちらは本来の力の片鱗未満なのだが、竜火燐も含めて放たれることもあり相当な威力を誇る。実際、“凶星”などの強敵相手にも大きなダメージを与えており、余程の難敵以外はこの青白い炎で仕留めてしまう。
      • “青焔大火”と“青焔若火”の見分け方は、翼にも現れる。
        “青焔大火”を放つ際には、大きく息を吸い“焔”を煉り上げる過程で、翼が青く輝き燃え上がる。*4
  • “雷迅翔”
    らいじんしょう。Lightning Sonic。
    雷電を纏いながら行なう超高速での突進。
    形態によって使い方が若干異なるがその威力は圧巻。攻撃のみならず、脱出から攪乱まで幅広く用いられる。
  • “竜星撃”
    りゅうせいげき。Star Burst。
    翼から放つ無数の青白い追尾光線。
    獲物を追いかけ取り囲むように使うことも出来れば、個々で全く別の対象・目標を射抜くことも可能。
    • “竜星軍”
      りゅうせいぐん。Megaro Burst。
      強化型竜星撃。威力・速度・弾数のすべてが強化されたもので、都市一つ程度を破壊しつくせる威力を持つ。
      こちらは青みが深くなっている点が特徴。
  • “爆竜塵”
    ばくりゅうじん。Flare Dust。
    翼を振るって放つ爆熱烈波。
    竜火燐を含んだ風炎の羽ばたき。その風をまともに浴びれば付着した竜火燐が炸裂し、超熱が骨の髄まで焼き尽くす。
  • “爆竜の星翼”
    ばくりゅうのつばさ。Flare Star。
    竜星撃と爆竜塵の合成技。着弾と共にとてつもない爆発を起こし、対象に超高熱・衝撃によるダメージを与える。
    竜星軍と連携した強化技“爆竜の十二星翼”*5は“青焔若火”と同等、あるいはそれ以上の威力を発揮する大技として機能する。
  • 黒風渦
    こくふうか。Breal down Black Hall。
    “火”の相を持つアルダートにしては珍しい、“風”の相に依った技。
    攻防一体の黒い風を巻き起こす。
    この風には強烈な圧縮効果があり、触れるものを閉じ込める檻ともなる。応用することで空間転移なども出来るらしく、極めて高い利便性を誇る。
    また、黒風渦で相手の攻撃を吸収・無力化したり、そのエネルギーを砲玉状に束ねて打ち返すなど、様々な芸当が可能。
  • “発竜剄”
    はつりゅうけい。Impact Force。
    “竜の息吹”の理論を応用し、四肢など肉体の一部から疑似ブレスを放つ技の総称。
    青焔若火のように具体的な炎としてというより、炎状のオーラを扱う技と言った方が正しい。そのため、炎熱の類は副次的な生成物に過ぎず、どちらかと言えば爆発による衝撃や打撃力の利用の方が主目的。
    動作の加速に用いたり、打撃力を向上させるために使うなど、様々なパターンが存在する。
  • “活竜剄”
    かつりゅうけい。Dragon Force。
    天地自然の“氣”を取り込み、我が身を強化する能力。
    身体能力を筆頭にあらゆる存在性が強化され、通常の何倍もの能力にまで自らを底上げする。翼が青く輝き出すのも特徴で、この時に翼から溢れる炎もそれは美しい青である。
    “氣”を操る能力は真竜類には多く備わるものだが、その中でも取り込んだそれの扱いは随一。
  • “破竜吼”
    はりゅうこう。Impulse。
    竜の吼え声により、迫る攻撃などをかき消す超波動。
    物理的な攻撃から概念・精神に関する攻撃まで、幅広く効果を及ぼす万能中和能力。
    また、吼え声でソニックブームが起こる。
  • “重竜喝”
    じゅうりゅうこう。Geo Howl。
    “破竜吼”とは似て非なる吼え技。
    その一喝で周辺重力を操作し一瞬で何百・何千倍の負荷を相手に与える。攻撃技としてのみならず、牽制や拘束技としても活用する。
  • “竜紋壁”
    りゅうもんへき。Mighty Scale。
    “氣”を練り上げて形成する防護壁。
    名前の通り、竜紋鱗状の表層を持つ光の壁を展開する。極めて高い防御力を誇り、一国を滅ぼす破壊力にも対応可能。
    • 極竜紋砦
      ごくりゅうもんさい。Grand Guard。
      竜門壁の上級応用技。
      規模・強度・展開方法のみならず、防御範囲も拡大した完全防護技。物理のみならず、空間・次元・概念などの存在干渉にも対応、単体で州一つ分を覆えるほどのものを展開可能で、星などのバックアップがあればそれこそ惑星以上の範囲に展開出来る。
  • “竜尾槌”
    りゅうびつい。Tail Hammer。
    前述の尻尾による回し蹴りの如き一撃。
    格闘戦・接近戦の必殺武器であり、“青焔大火”と並び彼の代名詞でもある。剛速で叩きつけられる尻尾はその一撃で戴冠種の肉体を粉砕する。
  • “竜嵐投”
    りゅうらんとう。Storm Swing。
    主に二足砲火形態で披露する投げ技。
    その細腕からは信じられないほどの握力と膂力を以って、獲物を捕らえて放り投げる。我が身と同等以上の重量の相手すら、思い切り放り投げられるほど。
    稀に翼でも使うが、その際には己の何倍もの相手を空の彼方まで放り投げる。
  • “竜爪閃”
    りゅうそうせん。Bahamul Claw。
    主に二足砲火形態の手爪・翼爪、翔翼蛇身形態の手爪・翼爪・翼外縁から放つ、鋭い斬撃。
    本体の威力もさることながら、中遠距離に届く飛斬・斬波を放てる点が特徴。攻撃のみならず防御に用いられることも多い。
  • 竜平踏
    りゅうへいとう。Flatten。
    二足砲火形態・四足強襲形態で披露する踏みつけ、あるいはドラゴンキック。
    飛翔加速によるものと“発竜剄”による瞬間加速型があり、後者は近接戦闘のトドメに用いることもある。さらに、その直後にブレスでダメ押しを掛けるなど、容赦のない使用法が多い。

 
その他にも数多の技を駆使する。

強化転身

前述の各種形態で発現可能な、能力特化形態も存在する。
形態変化を行なうだけでも特殊なのだが、さらにこの竜王は根本的な能力を強化・変質させる御業を習得している。
彼以外にこうした特性を持つと記録される真竜類は、大陸秘境開拓時代でも知られていない。故に、この竜王固有の能力であると考えられている。

そして、竜王の進化はとどまるところを知らない……

“改まる暁の姿”

漆黒の鱗は赤熱し、血管かひび割れのような赤い輝きが宿る、出力強化形態。
この姿では純然たるスペックの底上げがなされ、全機能にブーストが掛かった状態となる。際立って優れた新能力があるわけではないが、その分使い勝手はいい。また、“火”の相も強化され、その身に超熱や竜炎を纏うこともある。


翼はとげとげしさを増し、また硬質な質感に変化する。
加えて、平時は高速飛翔時にのみ展開される竜炎噴射が常時起動しており、翼からは炎が漏れ続けている。その炎は半ば“竜の息吹”に近い状態になることまであり、機動力・戦闘力の双方を向上させる。
また、四肢にも発竜剄と同等の状態が常に維持されるなど、エネルギー放射に特化した状態となる。


この形態では“竜の息吹”は大型化するほか、追尾式の多段放射など細かな芸当も可能とするようになる。

“星海を裂く剣式の姿”

全身が白銀の装甲に覆われ、何よりも「飛ぶ」に特化した、超越飛翔形態。
鱗が変色したのみならず、背面や腕部脚部にも装甲が付与され、鎧を纏ったような形となる。特に頭部は変化が顕著で、黄金の弓型角はその途中から輪を描く黄金の角が増え、鼻先から剣のような角が伸びる。翼も鋭利な形状に変化し、三対に増えている。


基礎スペックも高まっているが、それ以上に概念的な意味合いも含めた「飛ぶ」という能力が強化される。
それにより、光速以上の飛翔速度や自在な空中制御は勿論、「次元」「時空」「概念領域」に対しての飛翔行為を可能とし、様々な場所に即座に移動することが出来る。
並行世界、別起源宇宙、別次元、そうした領域まで向かう行為は如何な真竜類といえど困難。それを「単独で」行なえるのは、本形態のアルダート固有のものである。


なお、これは自身のみで手にした力ではないらしい。
また、本形態では“竜の息吹”は収束・螺旋回転を加えて放たれ、惑星を容易く貫通するほどの威力を見せる。

“苛烈なる怒りの姿”

全身が黄金に輝き、装甲状の部位を形成した、殲滅決戦形態。
「戦闘力」にすべてを集中させたことにより、あらゆる戦闘性能が極限まで高まっている。それにより肉弾戦は勿論、竜星撃を筆頭とした放射系攻撃の威力が格段に上昇している。
半面、戦闘本能を高めすぎることから自制が利きにくくなるらしく、その振る舞いは荒々しく狂暴。また消耗も激しいようで、長時間の転身は不可能なほか、使用後には疲弊してしまう。


“改まる暁の姿”に近しい特徴を備え、翼の硬質化や炎状オーラの噴出が著しい。
鼻先からは刀状の角が生え、頭部には王冠を彷彿とさせる環型の角も形成される。
特に特徴的なのは翼全般。
翼膜部と軸骨がほぼ一体化し、剣のような様相を呈する。翼爪も肥大化し刀のように長くなることから、本形態の翼は無数の剣を生やしているようにも映る。
さらに、それら変質化した刀剣状部位は近接戦の武器のみならず、遠距離戦時の竜星撃などの攻撃を強化する特性も備える。


半面、この形態では“竜の息吹”が使えなくなる。
すべての力を肉体に回しているが故であり、出力の代償として最大の武器を封じられる。が、その代案として全身からあふれ出るオーラを応用することで、疑似的な“竜の息吹”を放つ荒業を使いこなす。
翼を介し咆哮によって放たれるそれは、一つ更地に出来るという。
また、防御に関する能力も低下し、自己はともかく周りを守るような闘い方は難しくなってしまう。

“零なる姿”

詳細不明。いずれ至るとされる、あるいは一度至った姿。
彼自身、未だにこの姿を理解しているわけではないのだが、どこか予感めいものがあるのだという。
当竜曰く、「本来の姿に最も近い、黒が主体のもの」であるだろうとのこと。

 

関連する人物

【友人他】

 
【宿敵・強敵】

 

関連するもの

 

小ネタ

要するにバ〇ムートと「怪獣王」としてのゴ〇ラ枠です。
この世界が何とか崩壊せずにいる理由の1/3くらいは、この人のおかげだと思います。


相談コメント欄


*1 ただし、その経歴を考えると計算が合わない
*2 これは「竜の王冠」と称されることもあり、彼の特徴とされる。
*3 完全な覚醒を果たしたのは大陸歴前2万年~3万年程度と目される。
*4 その息を吸い込む際に空気が渦を巻くことから、この時の呼吸は「風車呼吸法」と呼ばれている。
*5 読みは「ばくりゅうのつばさ」「Silfur Drive」。