アルファベット表記:Spelling Howl
読み:はおん
分類:精素現象
発案者:tocoma110
【Tag: 精素 精素現象 精素技術 発案:tocoma110 】
概要
精素に特殊な反応を引き起こさせる音の総称。
波音術を行使するための絶対条件であり、この世界の様々な生命活動、また技術発展とは不可分の存在。
より厳密には精素現象を引き起こす固有の波を発する波動であり、可聴域・非可聴域を問わず音そのものは厳密には波音ではない*1、というのが大陸歴1700年頃の研究結果である。
- それ以前の年代では可聴域の狭い音波(超音波)の一種と考えられていた。
特徴
波音は自然界でも発せられるものであり、極論、物と物のぶつかり合いなどでも発生することがある。
しかし、基本的には波音を発するための固有構造・機構によって起こされるものがほとんど。多くの場合、意図なくして波音が発せられることはない。
大抵は下記の発現方法に分類される。
- 波音を放てる器官を利用する
- 鳴らすことで波音を発生させる器具を利用する
- 器具を通して疑似的に波音を起こす言葉を使う
- 特定の衝撃あるいは上述の波音を起こす言葉を浴びせることで、明確な波音を打ち出す紋様を使う。
これ以外にも例外的な波音発生方法は存在するが、基本的には上記のものがほとんどである。
このうち、人類種にとって最も馴染み深いのは器具を利用するもので、これらの技術が一般的には波音術と呼ばれている。
基本的には一つの精素と一つの波音が結びついていると考えられている。
しかし、同時に一つの波音を発する音は無数にあるということも厳然たる事実として知られている。
使用する器具や流派、また地方別にその音にはある程度差異があることが珍しくない*2。波音と可聴域の音波の関係は波音を起こす言葉と合わせて波音に関する謎として、長年研究が続いている。この特性は波音研究において常に大きな壁として立ち塞がっており、大陸歴1700年代でも明確な答えを出すには至れていない。
- そのため、未だ波音とは何なのかの厳密な答えはいくつかの推論の中に眠っている状態である。
なお、当然ながら波音による現象は波音が続いている間のみ持続する。
波音が途切れてしまえば発生している現象はそこで急速に減退・縮小していき、消滅してしまう*3。
そのため、波音の効果を長続きさせるためには継続した波音発生が必要となる。
しかし、それ波音を放つ術者にとって大きな負担となってしまうため、継続的な波音利用というのは非常に難しい技術とされている。
- 録音による波音再現などは検討されることもあるが、非常に精緻な制御が不可欠なようで、(一般的な波音術の制度の再現を求める場合は)記録媒体に尋常ではない精度が求められるとされる。
そのため、自動的かつ特定の効能を期待し続けるような波音利用には、大掛かりな波音発生機関を作るしかないというのが、大陸歴1700年代でも一般的な見解である。- その一方、生物が出す波音は多少のブレがあっても有効に機能することが多い。
この違いが何に由来するのかもわかっておらず、精術研究が解放されて数百年を経ても謎は深まるばかりである
- その一方、生物が出す波音は多少のブレがあっても有効に機能することが多い。
こうした未知の特徴が多い波音であるが、一説には「使用者の精神が影響する」とも言われている。
前述の「純然たる機械から発する音だけでは効果が薄い」こと、「生物の発する波音はぶれがあっても想定された作用を見せることが多い」ことが、その理由となっている。
それが事実であるかは裏付ける証拠が固まっていないものも、波音術士の間では根強く支持される話であり続けた。
そのため、波音術士は波音・精素の知識や技術と共に、精神制御の訓練も積むことが必須とされている。肉体制御と共に起こしたい事象を即座に意識出来るように、というマインドスイッチの習得は、初歩的な段階から何度も叩き込まれるという。
- 実際、精神状態が不安定な時の波音が起こす現象には、大きなブレや暴走が生じる可能性が高い。
それは肉体制御的な面から怒る波音自体の不成立などもあるが、それだけでは説明のつかないケースも多々ある。そうした実績の積み重ねから、特に詠唱を行なう際の精神制御は肝要なものとされている。
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