【精素】/生体精素

Last-modified: 2024-04-20 (土) 04:48:54

アルファベット表記:Organism Ether
読み:せいたいしょうそ
分類:精素
発案者:tocoma110
Tag: 精素 生物 生体精素 発案:tocoma110


概要

生物の体内に存在する精素の総称。
より正確に言えば、「生命活動・反応・現象と結合し、機能している精素、またその活動」を指しており、生物の体内の精素とその活動が該当する。
生命活動と強くかかわる通り、生物のあらゆる活動に紐づくものであるその。そのため、これを損なうことは生命活動そのものを損なうことに等しい。故に、霊祭節などの時期ですら研究の対象であり、精素が恐れられてもなお無視出来なかったことがわかる。

  • 一般的な精素含有物は概ね生命活動と関連しない、あるいは生命活動が微弱であり関連性は薄いもの・状態のため、生体精素特有の性質・反応は見せない。

個体ごとに異なると共に、生物種ごとにもある程度の規格がある模様。
そのため、種族ごとの基盤部分と個体ごとの特性が合わさって、形成されていると考えられている。


なお、生体精素の吸収は呼吸・食事などが主流。
基本的に生体の内部に取り込まれ、その肉体や精神がもたらす情報と結びつくことで、生体精素として機能するようになる。

 

特徴

生体精素は肉体の様々な活動と紐づく。
これが安定すれば肉体的な状態も安定し、当然精神面にも安寧をもたらす。免疫にもかかわるのみならず、生体属性など「精素に関わる体質」などにも作用する。生命活動と切り離すことの出来ないものである。

  • 生物の肉体で精華などが起こせるのもこれによる。
    肉体状態の記録・保持のほか、生体機能の強化も肉体と精素の結びつきにより、術式の効果をより強く発揮出来るためである。
    精武術なども生体精素を考慮しない術はほとんどない。

だが、最大の特徴は「生物のあるべき基本状態を規定する」こと。
肉体的な形状、性質などをこの生体精素は記録し続ける。
成長などに伴い変化する上に、何を持って『基準』とするかの条件は不明であるが、『健康体』と呼ばれるもの『形』を規定するのである。これにより、あらゆる生物は「自身のあるべき姿」というものを知らずに保持し続けることが出来る。
 
これが何を意味するかというと、「精素を用いての補填・保持が可能となる」のだ。
最も強い恩恵を受けているものが、いわゆる精術医療になる。
特に「生物の肉体修復」の根幹にかかわるもので、碧性精素で肉体の欠損を埋め再生にまでこぎつけられるのも、生体精素の肉体情報保持特性があるため。
不足した部位の形状・状態・特性が生体精素に記録されるため、破損した部位を修復出来るのである。

  • この特性の応用が、生体属性や精素抵抗力にもつながっている。
  • また、「個体の認識」などにも応用可能。
    秘境開拓認可証にもこの仕組みが応用されているとされるが、秘境開拓組合は明言していない。

ただし、万能というわけではない。
修復などの肉体干渉に関していえば、被術者の生体精素情報のみならず術者の技量などに依存してしまう。さらに言えば、肉体の再生機能や新陳代謝なども関連するため、生体精素のみでの解決は厳しい。
完全欠損や深度のある火傷などからの再生は、それだけで補うには難しい面がある。*1
さらに、生体精素の情報も何らかの形で更新されてしまうため、過信は禁物とされる。


こうした機能については、精素が持つ精神感応性と関係するとされる。
生体精路の構築にも影響していると考えられ、人々の想像以上にこの生体精素は生命活動と強く紐づいている。

  • 精脱医療などもこの特性に強く依存する。
    適正な量の精脱行為であれば生体精素が損なわれないのも、精素と肉体の連動性に依っている。逆に言えば、その結びつきが弱っている場合、精脱医療は極めて危険な行為となる。

なお、他者の生体精素を多量の摂取すると、その特性を獲得出来ることがある。
一部生物が擬態や成長に際し生体精素を吸収するのは、そうした用法のためである。

  • 基本的には種族基盤部分の方が吸収しやすく、個体基盤部分は吸収しづらいとされる。
    これは個体情報の方が種族情報よりも繊細なほか、自身の個体情報と競合が起こり、完全な保持が難しいからと考えられる。逆に言えば、そこを解決出来る特性があるならば完全再現も可能、ということである。
    そのため種族的特徴の模倣は出来ても、個体を再現することが難しいのは、そうした理由による。

また、余剰的に蓄えられる分もあり、そうした精素は様々な形で活用される。
生体的な機能や生得的精術の燃料などに用いられるほか、人類種の精術でも不足精素をそちらから引き出す手法なども存在する。*2精華術などでも利用される通り、生体精素を使う技能自体は少なくない。
特に野生動物は使いどころの見極めが死活問題であり、故に精素依存度の高い生物ほど、精素を貯蓄しようとする傾向が強い。

生体精素へのダメージ

当然、生体精素の欠損や不足、流出は生命活動に支障をきたす。
一度に大量に失えば即死することもあり、補充がままならない・流出が止まらない場合は当然衰弱死する。
そうならずとも、欠損の修復に時間がかかれば後遺症が生まれる。精素欠乏で肉体機能が損傷する例もあるほか、生体精素の情報欠落が起こり、肉体の持つ回復機能自体に問題が生じることもある。
実際、生体精素への攻撃で障害を抱えてしまう事例は、事欠かない。

  • 特定部位の欠乏であれば部位機能の損傷などで現れる。
    精素汚染でのダメージなどが広く知られるものであるが、それ以外にも精脱や精素吸引などによっても引き起こされる。

その他、「レベルドレイン」と呼ばれる特異なダメージも存在する。
これは全体的な生体精素が吸引されるだけでなく、肉体に刻まれた一部の記憶などが欠損するものを指す。
単純な記憶喪失などで現れることは少なく、「感覚的な経験の欠落・退行」として現れるとされる。具体的には力加減や力の出し方がわからなくなったり、体感的なものの使い方がわからなくなる、習得した技術が稚拙になったり、思考の巡り・記憶の引き出しが難しくなるなど形で現れる。
これは生体精素が失われる過程で、該当する部分の記憶・情報が破壊あるいは奪取されるためと考えられる。
これの回復・修繕は極めて難しく、石化現象と並ぶ難病とされる。

  • 絶対的な回復方法は大陸歴1800年代でも確立していない。
    一般的には「経験を積み直す(リハビリ)」「奪われた精素を取り返す」「地道な精術医療」などが主だった治療法とされる。が、それぞれ成功しえない例も多々あり、どれが正解かはわかっていない。

 

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相談コメント欄


*1 それでも純粋な薬品・物理手術などのみで挑むよりは、より良い結果を出しやすい。
*2 ただし、生体精素のみで賄うことの出来る術は限られる。基本的には空間内の精素を利用するための起点などに使うのが主である。