アヴレディ領

Last-modified: 2022-10-01 (土) 05:32:55

ヴェーチェル

アヴレディ領領都。
基本的に「アヴレディ」と呼んだ場合はこの場所を示す。
エルフの古い言葉で『風が来る方』という意味を持つ。その名の通り、風がよく通る。
旧ラトーニア王国の王都だった。

子豚の釣り堀亭(inn Piglet fishing pond)

ヴェーチェルにある料理が美味しい店。
昼になると食堂には周囲の婦人たちが集まってお茶会をしている。

店のおばちゃんはフライパンと言う名の鉄板でならず者を追い返した武勇伝を持つ。(短編集5巻「氷上釣り」)

関連人物

アリア

 アヴレディ領の領主代行。本来の領主は姉のフォリアなのだが、現在は王都に行っているために彼女が代行を務めている。
 なお、フォリアが王となった後は正式に領主となる。

アニータ

 領主館に仕えるメイド長。赤毛で大変ふくよかな体格だが、若いころは『赤いダリア』と呼ばれたほどダンスの名手であり、現在でもその足さばきは健在。

イヴァン・ストロガノフ

 領主館に仕える料理長。スープ料理が得意。ウニやスッポン料理を数々開発する。

ハイラック

 エルフの若手冒険者。年齢はヴィクトルより少し若い。実はアリアに恩がある。コンビを組んでいるアニシダを尊敬している部分はあるが、あきれている部分も多い。
 武器は槍を使っているが、どちらかといえば適正は治癒師。

アニシダ

 エルフのベテラン冒険者。大剣を使う。アリアとは旧知の仲。そこそこいい家の出身なのだが、政略結婚の見合い相手が気に入らなくてぶん殴って家出し、そのまま冒険者になったじゃじゃ馬娘。

関連事項

北の初心者向けダンジョン

領都の北にある初心者向けのダンジョン。
例外的にCランクでもある程度の階層までは潜入可能。
あくまでも慣例的なものなので、自身の実力に似合わない階層まで行って死ぬのは自己責任である。

素材的に旨味がないため捨て置かれていたが、最下層で空飛ぶサメからキャビアとヒレがドロップすることが判明し、現在は領主の主導によって積極的な攻略が薦められている。

メルクの町

 ヴェーチェルの東北にあるダンジョンを持つ町。
【疾風迅雷】
 メルクの町を拠点にしている冒険者チーム。
 チームとしてはBランク。
 リーダーで剣士のアキム。槍使いのレオニード。魔術師のエゴール。斥候のマトヴェイ。重戦士のオレークの五人組。
 エゴールはやや特徴的なしゃべり方をするが、全員おっさんである。コヴァールニが消えた後は筆頭チームとしてしばらく忙殺される。

きらめく子豚亭(inn Glittering piglet)

 メルクの町にある美味しい料理を提供する宿。
 連日レッド・ミノタウロスやらブラック・ブルやらの肉が持ち込まれ、腕を振るいまくっていた。

関連人物

コヴァールニ

 【狡猾】のコヴァールニという二つ名があった。村長の息子で、その権力を笠に着て好き勝手振舞っていた。
 チームメイトはクレートの町で手に入れた香(こう)によって廃人にして操っていた。
 最も香の効果はずっと続くものでもないため、遅かれ早かれ彼は破綻していただろう。
 

メルク町の町長

 コヴァールニの父親。息子の暴虐を支援していた。
 息子がヴィっちゃんの怒りを買った煽りを受け、一緒に呪いを受けてしまい再起不能に。ほぼ同時に領都から派遣された監査にいろいろな悪事がばれ、更迭されることになった。

セミョン

 メルク町の冒険者ギルド長。町長と癒着し特定の冒険者を優遇し、冒険者の流出を招いて領に損失を与えたとして更迭された。

アーテム・ペルシン

 領都から派遣された新しい冒険者ギルド長。前ギルド長と町長の後始末を任された。

アトク村

 クレートの町の手前にある村。特に目立った産業はなく、農業と狩りで生計を立てている。

関連人物

ディック

 アトク村の住人。ユリオとオタベックの案内を務める。

クレートの町

ダンジョンを有する町。
領内では二番目に発展した町で、ダンジョンの特産品ともいえる『クレート・フルーツ』の効用もあって歓楽街が発展している。

ワイン樽の子豚亭(inn Piglet in Wine barrel)

クレートの町にある料理の美味しい宿屋。ただし勇利たちはゆっくり味わっている暇がなかった。

関連人物

ドミトリー

 アニシダの知人の冒険者。Aランク冒険者の一人で、クレートのダンジョンに潜っていた。
 腕のいい冒険者であり、それゆえ『ゾーラタ』を常飲していた。事件解決がもう少し遅かったら、彼もまた触手の苗床として魔力を吸いつくされ、始末されていただろう。
 現在は一命をとりとめ療養生活を余儀なくされているが、冒険者復帰は可能とのこと。

ルスラン・クリュギン

 クレートの町の町長。領主の信任も厚い男。作中に出てこないが奥さんは生きている。別に仲が悪いとかではなく、単純に表立つような性格ではないだけだ。
 ジラーニー・ポッフィの生み出した麻薬によって廃人にされかけたが、勇利から預かっていた特効薬によって正気に戻る。ただし代償が大きかったと言える。しばらく何を食べても味がしなかったらしい。
 アニシダとハイラックとともに事の後始末に奔走し、抜けた現在もまだそれは続いている。

ナタリア

 クレートの町に古くからある薬師ギルドのギルド長を務める老淑女。弟子を持つ才女でもある。やや商売っ気が強いが薬師としての倫理観は強固。
 現在『トキシの花』から甘味成分を抽出するのを頑張っている。
 

ロザリー

 新しくできた薬師ギルド・ゾーラタで働いていた薬師。本人もそうとは知らないうちに麻薬を摂取させられ、破廉恥な接客をさせられていた。
 本来素朴で素直な性格であり、勇利にもらったお茶もせっかくだからと律義に飲んでいた結果、ギリギリのところで間に合った。現在は領都で療養後、そのままこの町で暮らすことになる。

マット

 ヴィクトルとハイラックが拾った死にかけていた冒険者。【吠える狼(Howling wolf)】というチームに所属していたBランク冒険者。リーダーがAランク冒険者であったが、彼以外の仲間はすべて死亡が確認された。
 彼自身も廃人一直線であったが、勇利の特効薬のおかげで正気は戻った。もっとも、魔力のほとんどを食われ、寿命が減った状態の彼がそれを幸せと感じるかは不明である。

ジラーニー・ポッフィ

 突如クレートの町に現れた美女。数年かけて下地を作り、最近町長の愛人に収まった。それだけでなく、見目のいい男たちを侍らせ、淫蕩に限りを尽くしていたと思われる。
 なお、愛人になるまでにもいろいろとやらかしている模様。
 正体は四体目に起動した『人形』で、ギルベルト曰く「女の嫌な部分を煮詰めたような性格」とのこと。
 彼女が願ったのは自分が愛されること。誰よりも、何よりも、愛されること。口では自分も愛しているというが、その愛が向けられているのは他でもない自分にだけだ。