セイラディア王国

Last-modified: 2022-10-01 (土) 05:55:03
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概要

大陸の東南部に位置する。
北をドーン女王国、西をオシティック、アエスと隣接している。

気候のベースはイタリア、フランスあたり。
勇利が最初に船で訪れた場所であり、冒険者として長く滞在している国である。気候も温暖で、農業が盛ん。

国の概要

 大陸の東側に位置する小国。バラファシル、アエスと同盟を組んでいる。
 気候は温暖で、小麦のほか、オリーブの栽培も盛んであり、農作物が豊かな国である。

ノーエア(北の森の町)

 シェラディア国の西側にある町の一つ。北に豊かな森が広がっている。
 

まどろむ子豚亭

 一泊銀貨一枚で夕食付。夕食不要なら大銅貨六枚。
 宿屋としては良心的。料理が自慢。
 勇利はひと月分前払いで泊まってる。
 宿の主人としては夕飯食べない日もあるだろう的な算段だったが、毎日帰ってきてしっかり食べて寝てる。

関連人物

モーラ

 宿の主人。元冒険者。
 妻のシェラには尻にひかれている。娘が一人いる。

シェラ

 厨房を預かるおかみさん。
 恰幅の言い体格のザ・おばちゃん。声も大きい。若いころは細くて美人さんだったらしい。元冒険者で弓使い。

オルフェン(ムキムキさん)

 三十代後半で、田舎のガキ大将が村を飛び出して冒険者になった感じ。
 いろいろ苦労しているが、基本的には面倒見のいい兄ちゃん。

マッシ(細マッチョ)

 貴族の三男坊で三十代前半。槍使い。

マルラ(黒髪のお姉さん)

 そこそこいいところのお嬢さんで魔術師兼薬師、大体二十代後半。

ノースファイターズ

 セイラディアで活躍しているAクラス冒険者クラン。生産、戦闘、斥候といくつかのチームに分かれている。

オズマ

 剣士。ノースファイターズの斥候チームに所属しているAクラス冒険者。
 人の良い性格で、身内には「お人よしのオズマ」と呼ばれている。家を出た際、幼い弟妹がいたのが原因だという。

ラジ

 槍使い。オズマと同じチーム。オズマの性格を知りフォローしてくれる程度に仲がいい。
 勇利に対してはやや薄情な反応であるが、世界観としてラジの反応が一般的である。

バローナ・フォトレート

 エルフの血を引いている老女。見かけ以上に長生きしている。
 現在はセイラディアの薬師ギルド長を務めているが、もともと腕がよく、セイラディアの王都でも名が知れている。そのため、各地に彼女の弟子や知り合いは多い。
 帝国の英雄の一人、ミラ・バビチェヴァの親戚である。

スランカ

 ノーエアの町を出た後に出会った商人。川の町から北の森の町まで商売をしている。本店はノーエアの方にある。

スラーナ

 十四歳のすらりとした美少女。なお魔術師の才能があり、彼女自身も才能に自信を持っている。
 再登場予定だったが作者が完全に忘れていた。

ラムース(隊長さん)

 スランカ達の護衛を務めていた冒険者チームのリーダー。ちなみに犬の獣人である。割と脳筋気味だがメンバーには慕われている。
 勇利相手に一生懸命ヴィクトルの逸話を思い出して話した。気分は巨大アナコンダの鼻先で歌って踊っている気分だったそうだ。

シネリオ(幼馴染み)

 ラムースの幼馴染み。同じく犬系獣人。雇い主と娘の警護をしていた。決して勇利の接待を相方に押し付けたわけではない。耳がへたってる? うるせぇ分かれよ。
 角度的な問題で勇利の一部始終を見てしまった不幸な人。気が回るタイプの器用なタイプで、ラムースをよくフォローしている。幼馴染みと二人でAクラスクランを作ることを夢見ている。

オーティス村(コケモモ村)

 セラディア西部にある村。川の近くにあり、コケモモの収穫で生計を立てている。
 コケモモ畑に住み着いてしまったBクラスの魔獣、レッサーレッドマカクに頭を悩ませていた。

関連人物

ジーノ(村長)

オーティス村の村長。気の良い性格で、村人の命を救った勇利に村のワインを振る舞う。酔った勇利にその夜の記憶がないことに深く突っ込まない善良な性格である。

アルノルド

レッサーレッドマカクに襲われて死の淵にいた村人。たまたま訪れた冒険者に命を助けられる。来年の春には子供が生まれる予定だ。

オリビエ(オリーブの町)

オリーブで有名だが、最近は土馬車の中継地点として発展し始めている。

太陽の子豚亭

セイラディア国オリビエの町にある冒険者用の宿。
特徴的な話し方の看板娘がいるらしい。

おぼれる太陽

オリーブの油漬けが美味しいと勧められた店。

関連人物

バルカス

 ルバール子爵家衛兵隊
 男爵家の三男と言う下手に身分を持っていたので、個性豊かな面々を押し付けられた苦労人。言うまでもないが、衛兵隊の中では結構異質なチームである。
 勇利に対して誠実に対応したため、無事にビックブ・ラック・サーペントの皮を手に入れることが出来た。

ドノン

 槍使い。バルカスとは同期。無口な男。

バッティ

 弓兵。帝国出身のエルフ。時間停止可能なマジックボックス持ち(ただし容量はさほど広くはない)で魔術も扱える。
 軽い口調と態度のちゃらいにーちゃんに思えるが実際にはかなり思慮深い。
 勇利に、手伝ってもらったし説明するにも必要かな? と言うふわっとした理由でヘビの頭を押し付けられた可哀そうな人。
 シェレナは時間停止までは持ってないので彼が押し付けられた。実はギオルギーの甥である。

シェレナ

 魔術師。
 ヒューマンではかなりの実力者ではあるが、魔力量ではバッティにはやや劣る。

ガレン

 熊の獣人。がっしりした体格の素朴な性格。チームのタンク役として活躍している。
 その反面、多くの敵の攻撃を受けてきたため、勇利の「得体の知れなさ」にかなり警戒していた。

ルバール子爵家

 オリビエの町を含むいくつかの町の領主を務める。馬車による流通の発達や人の行きかいに目をつけて乗合馬車を取り入れたりしてなかなか革新的な思考の持ち主。
 別にいい人と言うわけではないが、領民にとってはそれなりにいい領主である。

オシティック(川の町)

 セイラディア西部を流れるテーヴェレ川の上流部にある町。川を挟んで東西に発展している。国の西部の物流を担う。

漂う子豚亭

 冒険者ギルドが進めている宿。料理がおいしいらしい。

関連人物

ミーナ

 冒険者ギルド職員の猫人族の女性。ギルドに勤めだしてまだ数年程度。気を抜くと語尾に「にゃ」がついてしまう。
 綺麗系の整った顔立ちで、人当たりが柔らかいためか冒険者の人気も高いが、高嶺の花になっている。

イゴール

 冒険者ギルドで不動産関係を管理している人。実家が東にある不動産関係の仕事をしている。家は兄が継いでいる。

ロブロ老

 元西の薬師ギルド長を務めていた老人で、現在は故人である。町の名士の一人である。

マッシーモ・フォルチ

 町の東にある薬師ギルド長。
 眼鏡をかけた面長な顔立ちの三十代男性。薬師であるが商人でもある。奥さんも薬師で娘さんが一人いる。
 胃腸がちょっと弱いらしい。神経質そうというよりもストレスが少々。

モッシュ(飯屋のおっちゃん)

 冒険者ギルドおすすめの飯屋の親父。南の漁村出身で、燻製を作るのがうまい。弟が宿屋を経営している。
 ビックボア肉の燻製肉はちょっとした話題となり、町での燻製の認知度を上げるきっかけになった模様。
 

キャレット家

 オシティックの東側をおさめている自治家。自治家とは領主から町の統治を許可されている家で、町長よりは権限が多く、準貴族として扱われる。
 キャレットは町の小麦や蒸留酒などの権利を抑えている。元ネタはご存知「ロミオとジュリエット」のキャピュレット家である。
 現当主は誠実な性格の人物。祖父の時代に仲が悪くなったモンギュー家と仲を改善しようとしているが、アレックスだけは気に食わない。娘に近づくからではないとは言っているが……。

アリアッサ・キャレット

 十代中盤ほど。恋に恋する乙女。
 美女と言うよりも美少女。恋に恋する乙女だったが、勇利にぞんざいな扱いをされ、怒りを覚えるよりも、一周回って冷静に戻った。

クラリッサ・キャレット

 アリアッサの母。政略結婚ではあるが、お互い気があったのか、現在でも仲のいい夫婦である。
 だがその反面、自分たちがそうであったため、娘にもゴリゴリの政略結婚を持ち込んだことは少しだけ後悔している。

ギリー・キャレット

 アリアッサのハトコ。まだ五歳であるが、アリアッサに何かあった場合は彼がキャレットの養子になって跡を継ぐことになる模様。

エンバス・カッティーニ

 キャレット家に仕えている老執事。
 本音がボロッと頃ぼれてしまうところが玉に瑕。これでも先代が若い頃は主人とともにブイブイ言わせていたらしい。
 現在家令は息子に譲り、アリアッサの専属になっている。

アミントレ・グリッリ(トニー)

 王都の大きな商家の三男坊。ちょっとぽっちゃりしている穏やかな風貌の青年。アリアッサの婚約者である。
 おっとりとした性格ではあるが、商品知識は確か。キャレット家の婿養子となる。

ポンペオ・ヴァッカイ(学者さん)

 古代遺跡の文字を研究している人。
 古代文字は西の冒険者の間ではそこそこ話題にはなったが、東まではどこかで途切れた模様。

モンギュー家

 オシティックの西側をおさめている自治家。元々大きな網元であり、オシティックの川の物流を抑えている。
 現当主の妻は貴族から娶った女性で、夫婦仲は冷え切っているらしい。ただよくある相互理解及び歩み寄りが足りなかった話であるが、息子であったアレックスの死が両者の間に決定的な溝を作った。

アレックス・モンギュー

 シルバーブロンドの同じく十代中盤ほどの美少年。尊大な態度をとっているが、彼自身の実力に裏付けがあるものではない。ちょっと脳みそがお花畑な少年。自分以外に跡取りがいないと思っていたため、駆け落ちした後もほとぼりが冷めた後に戻るつもりだった。
 ところが隠し子の弟がいたことが判明し、いろいろと壊れた。
 彼としてもアリアッサには好意を持っていたのだが、ひょっとしたらそれは、劣等感の裏返しであったのかもしれない。

ビリー・モンギュー

 モンギュー家当主の隠し子。モンギュー家のメイドをしていた母親と町で平和に暮らしていたところを「今日からお前が跡取りな!」と屋敷に連れてこられた。果たして彼にとってそれが幸せかどうかは不明。

マヌエラ・モンギュー

 モンギュー家当主の妻。実の息子のあれやこれやや、夫が隠し子を連れてくるなどで精神的な負担が大きく卒倒。
 そのまま郊外の別荘で療養生活と言う名の隔離が行われた。

シャボンナ

セイラディア北部にある町
シャボンで有名。

ノースクアト

勇利がCランクだった頃に拠点にしていた町の一つ。
訪れた時には領主の息子が駆け落ち騒動を起こしていた。

盗賊団

付近に現れていた盗賊団。
商人や旅人、冒険者を襲い。荷物は根こそぎ、男は皆殺しで女子供は売り飛ばす。そんな連中だった。
うっかりさ迷っていた勇利にちょっかいをかけて全滅させられた。

赤髭のアルリーゴ

盗賊団のボス。勇利に切り捨てられた。

エマ/ルチッラ

カルロの恋人であり、盗賊団ボスの情婦。
本名はルチッラ。世間知らずの両家の子息をかどわかし、誘拐して身代金を巻き上げていたらしい。
美人ではあるが御年37歳。さすがに17歳はショックを受けていい。

クアットロッキ

領主家。息子が駆け落ち沙汰を起こしていた。

のちの家宝に美しいラピスラズリの三つのブローチが伝わる。
何世代かに一度非常に女運の悪い跡取りが生まれるらしい。

カルロ

領主の息子。当時は17歳だった。
駆け落ち騒動を起こしたのち、盗賊団に幽閉されていた。
勇利の活躍により救出。駆け落ちした女性が30代の女性だったことにショックを受ける。
あまりに女運が悪くて勇利に覚えられていた。

最終的にパオロの遠縁の女性と結婚した。

ベルティーナ

領主夫人。
カルロの母。

パオロ

カルロの護衛

テオ

パオロの息子で、カルロの乳兄弟

ロサピチョーネ

初出:短編集5巻「血の宝石」
北部の領の町
勇利が冒険者ランクがCだった頃に拠点としていた領にある町の一つ。

首振り豚亭

初出:短編集5巻「血の宝石」
勇利が泊った宿屋。
イミテーション・ピジョンのローストが美味しい。

サルミ

ローストした肉を煮込んだ料理。
リアルでは古典的フランス料理を起源とする調理法である。

関連事項

チッダフェーロ

初出:短編集5巻「血の宝石」
セイラディア王国の北東に位置する町。ロサピチョーネとは隣接した領で徒歩30日ほどの距離。
ジュエリー・ピジョンにまつわる姫が嫁いだ錬金術師が、この町の領主の始まりとも言われている。
ゆえに、領主の家には錬金術に関する古い資料がたくさん眠っている。

関係者

ボニート・タッシナーリ

ノースフェッロにある大きな商家の跡取り息子。
妹の鉄化症を治すためのレッド・ピジョンの血を求めてロサピチョーネに向かったところ、勇利と知り合う。

リベリオ

ノースフェッロの領主の息子。ジェニーと恋仲で、婚約者。

ジェニー

鉄化症に冒されていた少女。
勇利の作った薬によって完治した。のちにリベリオに嫁ぐ。

伝説の薬師

鉄化症の薬を完成させたという町に伝わる薬師。
ただ、一晩で山を吹き飛ばしたとか、または町を襲ってきた野盗を一人で殲滅しかとか、もしくは異常発生した吸血植物を殲滅したとか、一晩で町中の男たちを魅了し、女たちを骨抜きにしたとか、かと思えば町中の酒を飲みほしたとか、とにかく物騒な逸話ばかりなため、眉唾物と言われている。

鉄化症

初出:短編集5巻「血の宝石」

魔力の暴走が原因の一つも言われている病。
根本的な原因は不明。血が体内で結晶化して皮膚を突き破る。
ほっておくと血が通わなくなって四肢の先から硬くなっていくという病。
対処法はずっと血を流し続けるという物で、どちらにしろ失血死や衰弱死するという難病だ。

魔力が高いエルフに多く発症するが、セイラディアのとある一地方の風土病としても確認されている。
不治の病とされていたが、現在は特効薬が存在している。

特効薬

100年ほどまでに作られた。
最初は50年ほど生きたレッド・ピジョン?の血が必要であったが、現在は通常のレッド・ピジョン?の血でも作成が可能になっている。
それなりに希少な薬草、繊細な錬金術を使うため値段が高い(金貨十二枚)が不治と言われた病が治ると思えば関係者にとっては金を積めれば治るというのは希望の光であった。