Tier 5 ドイツ 駆逐戦車
スペック
車体
HP | 350 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 20/14/14 |
最高速度(km/h) | 60 |
重量/最大積載量(t) | 22.31/26.0 |
本体価格(シルバー) | 380,000 |
修理費(シルバー) |
戦車パッケージ
パッケージ名 (必要経験値/購入シルバー) |
┏ | ━ | ━ | Nashorn (26,500/905,000) | |||||
Pz.Sfl. IVc (12,150/380,000) | ━ | Pz.Sfl. IVc L/60 (3,550/26,500) | ━ | Pz.Sfl. IVc L/56 (13,050/92,500) | ┻ | Pz.Sfl. IVc L/74 (20,050/130,780) |
詳細
パッケージ名 | エンジン | 武装 | 履帯 | 砲塔 | 他 | ||||||||
出力 | 弾種 | 貫通力 | ダメージ | 総弾数 | 弾代 | 発射速度 照準時間 精度 | 旋回速度 | 砲塔装甲 | 旋回速度 | 視認範囲 | HP | 通信範囲 | |
Pz.Sfl. IVc | Maybach HL 90 | 7.5 cm Flak L/60 | Pz.Sfl. IVc | Pz.Sfl.IVc | 350 | 400 | |||||||
360 | AP APCR HE | 139 174 38 | 135 135 175 | 72 | 109 7G 98 | 15 1.70 0.35 | 44 | --/--/-- | 26 | 380 | |||
Pz.Sfl. IVc L/60 | Maybach HL 100 | 7.5 cm Flak L/60 | Pz.Sfl. IVc verstärkteketten | Pz.Sfl. IVc | 550 | ||||||||
400 | AP APCR HE | 139 174 38 | 135 135 175 | 72 | 109 7G 98 | 15 1.70 0.35 | 48 | --/--/-- | 26 | 380 | |||
Pz.Sfl. IVc L/56 | Maybach HL 100 | 8.8 cm Flak 37 L/56 | Pz.Sfl. IVc verstärkteketten | Pz.Sfl. IVc | |||||||||
400 | AP APCR HE | 145 171 44 | 220 220 270 | 60 | 252 8G 252 | 8.82 1.90 0.35 | 48 | --/--/-- | 26 | 380 | |||
Pz.Sfl. IVc L/74 | Maybach HL 100 | 8.8 cm Flak 41 L/74 | Pz.Sfl. IVc verstärkteketten | Pz.Sfl. IVc | |||||||||
400 | AP APCR HE | 194 237 44 | 240 240 295 | 48 | 252 11G 252 | 8 2.10 0.32 | 48 | --/--/-- | 26 | 380 |
外観
Pz.Sfl. IVc - 7.5 cm Flak L/60
Pz.Sfl. IVc L/60 - 7.5 cm Flak L/60
Pz.Sfl. IVc L/56 - 8.8 cm Flak 37 L/56
Pz.Sfl.IVc L/74 - 8.8 cm Flak 41 L/74
解説
アップデート・ラピッドファイア(2014/07/18)で追加されたTier5ドイツ駆逐戦車。
Pz.Sfl.IVc(Panzer Selbstfahrlafette IVc)とは4号装甲砲車c型の意味であり、独特な外見を持ち、守備を捨てて走攻に特化している。
防御能力は全く無い、以上。と一言で終えてしまいたいところだが、単純に薄いだけが問題ではないのでさらに記述する。
車体側面の装甲厚が薄いこと自体は多くの無砲塔オープントップTDと変わらないのだが、側面が砲を覆う高さで前後方向に長く、起動輪のすぐ後ろに始まり車体後端部まで達している。この背の高い箱のような形状のため、横や斜めから見た面積が大きく被弾しやすい。耐久力350はTier5TDとして標準程度だが、装甲が薄く容易に貫通されるため、大口径榴弾砲なら高確率で一撃、75mm級でも榴弾2・3発で撃破されてしまう。
索敵能力は良好。視認範囲380mはマッチングが特殊な軽戦車を除くとTier5ではM7と並びS-35 CAに次ぐトップクラスの広さ。通信範囲550mは極端に優秀な同国MT・HTと比べれば見劣りするが十分である。
機動力も優秀。最高速度が高く加速も良好、旋回性能も高いと文句の付け所が無い。さすがにL/74パッケージでは加速力が悪化するが、陣地転換には必要十分。
攻撃面は最終候補となる2種類の8.8cm砲で別の車両と言ってよいほど特性が変化するため個別に記述する。
- 8,8 cm Flak 37 L/56
貫通力は初期砲から僅かに低下してアメリカ製76mm砲を少し上回る程度だが、良好な精度・照準時間と高い単発攻撃力を備える、短いほうの8.8cm砲。
Tier6で登場し貫通力不足に悩まされるKwK 36・PaK 36とほぼ同等の56口径8.8cm砲だが、Tier5なら同格中戦車よりは高い貫通力を持つため、神経質にならずとも強力な単発攻撃力を発揮できる。また、左右の射界が砲塔を持たない駆逐戦車としては非常に広く*1、良好な照準時間と相俟って射撃機会を逃しにくい。
総合的にはTier5の中でも優秀な対戦車砲であり、上位のL/74にない扱いやすさを持つので、格上への貫通力をAPCRで補う形でも使い続ける価値はある。
- 8,8 cm Flak 41 L/74
非常に優秀な貫通力・精度とL/56以上の単発攻撃力を備えた長砲身8.8cm砲。
同ツリーの次に位置するNashornやTier7重戦車Tiger?の最終砲に近い性能を持ち、S-35 CAの105mm長砲身としのぎを削るTier5最強クラスの対戦車砲の一つ。
L/56のAPCR弾より高い194mmのAP貫通力は遭遇する殆どの戦車を正面から貫通でき、AT 2やAT 7の正面もそれなりの確率で貫通し得るが、APCR弾はその場合の確実性を高められるので幾らか積んでおこう。
Tier不相応な高性能砲であるにもかかわらず、L/56と比べた照準時間の悪化は中戦車主砲程度に収まり、発射速度も問題なく、カタログスペックだけ見れば凶悪な性能を持った上位互換砲のように見える。しかし、この砲に換装すると左右の射角が極めて狭くなる*2という特有の欠点があるため、やや長い照準時間との相乗効果による射撃機会の減少を補う運用が必要。使いこなすのは難しいが、Tier7以下の戦場でTier7重戦車並みの砲を使えるのは大きな利点であり、射角や加速力を犠牲にしてでも搭載する価値はある。
仰角がほぼ90度に近く、崖下などから上にいる敵を狙える希少な存在でもあり、ライブオークの鉄橋下から枕木の間を狙い、線路上の敵の下部を攻撃する事も可能である。
史実
1928年にクルップ社によって開発された高射砲「8.8cm FlaK 18」(本来は1928年に開発だが、ヴェルサイユ条約により高射砲は新規開発と新規保有が禁じられていた兵器であった為、この砲は第一次大戦中に既に生産開始され、保有していたという欺瞞工作として命名された)は本来の対空戦闘任務以外にも、対戦車戦闘や陣地攻撃にも威力を発揮した。
ドイツ国防軍はこの8.8cm高射砲の自走化を求めた。
これは当時対ドイツ用要塞であるマジノ要塞を破壊する為に開発されたDicker Maxと同じ考えであった。
1940年2月、アルケット社によってPz.Kpfw.I Ausf.Bの車体を利用して生産されたのがSturmpanzer I Bisonが1940年5月10日からのフランスの戦いで思わぬ戦果を挙げた事から、優れたこの考えを利用して高射砲を運搬する為に特別な車体を求めた。
しかし同年6月21日、フランスの降伏により戦闘は終了し、対戦車自走砲へと変更、当初の予定であった8.8cm FlaK 18ではなく長砲身となった8.8cm FlaK 41を搭載する事が出来る様に仕様変更がクルップ社に通達された。
1942年、クルップ社はPz.Kpfw.IV Ausf.Cの車体を利用して8.8cm FlaK 37を搭載。
このプロトタイプはVersuchsflakwagen 8.8cm FlaK auf Sonderfahrgestellと名付けられた。
Pz.Sf.IVc はこの時に改良されたPz.Kpfw.IV Ausf.Cの車体名であるが、実際はPz.Kpfw.IV Ausf.Cのコンポーネントを一部利用した車体であり、車体自体は全くの新設計であり、転輪もハーフトラックに似たプレス式が採用されていた。
特徴的なのは車体の上部には高射砲をそのままの状態で搭載する事ができ、走行中の乗員を守る為に側面と後面には起倒式の装甲板が装備され、走行時には立てた状態、射撃時には半開状態と全開状態の2つの形態を取る事が出来た。
同年12月にプロトタイプはテストされ非常にいい結果を残したが、様々な仕様変更が求められた。
1944年のプロトタイプには10.5cm StuH 42を搭載する案やクルップ社が試作した高射砲ゲレーテ42を搭載する案もあったが、結果は当初の予定通り、ラインメタル社の8.8cm FlaK 41になった。
更に8.8cm PaK 43を搭載する案もあったが、こちらはPz.Kpfw.VI Tiger用に8.8cm KwK 36 L/56。Pz.Kpfw. Tiger II用に8.8cm KwK 43 L/71といった重戦車に対戦車砲を搭載する事が決定していたので廃案となった。
最終的に2両(3両説もあり)のプロトタイプが製作されたが、1両は1943年7月9日の連合軍のシチリア島上陸から始まったイタリア戦線に投入された記録があるが、残りの車両はテスト後にスクラップになった説もあるが資料が無い為に未だに不明である。
余談ではあるが1940年のフランスの戦いで当時のイギリス重戦車Matilda Mk II。フランス重戦車Char B1の前にドイツ軍は苦戦を強いられていた。
当時、第7装甲師団師団長ロンメル将軍は8.8cm FlaK 18で編成された空軍野戦高射砲部隊(一説には陸軍の 10.5cm 野砲隊)に命じ、これらの戦車を撃破している。
1941年5月、イギリス軍の「ブレヴィテイ作戦」を8.8cm FlaK 18で迎え撃ち、ハルファヤ峠の戦いでは捕虜となったイギリス軍戦車兵が8.8cm FlaK 18を憎らしげに見ながら「高射砲で戦車を撃つのは卑怯ですな」と言った際にドイツ軍砲兵が「88ミリ砲以外では撃ち抜けない装甲の戦車で攻めてくるのはそれ以上に卑怯だ!」と言った会話をロンメル将軍の副官、シュミット中尉が書きとめたのは有名なエピソードである。
コメント
- あの「囲いの箱」に当たり判定あるのが辛いねぇ・・・Lee先生並みに「隠れたつもりが隠れてない」ことがあるから、味方から視界をもらって最後尾からの狙撃がお仕事になる。実質的に直射自走砲だわ。640mの距離で昼飯角度のKV-1を数発で仕留められるから、当然ちゃ当然だけど。 -- 2014-08-08 (金) 16:51:31
- あの箱にあたり判定がなかったら、攻撃くらった瞬間に砲身が壊れますね・・・。ですがあなたが書かれているようにそれを有り余る強さがありますからね。 -- 2014-09-13 (土) 22:26:40
- 一定角度以上で、自走砲みたいに俯瞰視点になったらいいのにな。 -- 2014-08-09 (土) 13:30:39
- 最終パッケージの 8,8 cm Flak 41 L/74 にすると、射界が狭くなります。貫通力は申し分ないけど、あまりに射界が狭くなるので、8,8 cm flak 37 L/56 パッケージの方が扱いやすいかも。 -- 2014-09-13 (土) 18:19:05
- その代り若干俯角がとれるようになる。 -- 2014-09-13 (土) 21:09:06
- 活躍できるか否かは味方頼みの戦車。所詮、直射自走砲なのでコレ1台で戦線正面を支える力はないし、普通の自走砲以上に射撃に神経を使う。でも山肌にケツを乗り上げて普通では有り得ない角度から貫通弾を送り込めるのはコイツだけだ。 -- 2016-01-03 (日) 14:02:24
- コイツが活躍するのって、湖の村と飛行場と崖くらいなもんじゃないか?他は狭かったり曲がってたり、戦争!だったりで射線が通りづらい。まあ、湖の村でこの子がtierトップかつ南スタートで山側に陣取った時の頼もしさは異常だけど。 -- 2016-01-14 (木) 16:32:00
- エルハルフとかカレリアで芋、ジークフリートラインとルインベルクの市街地以外で狙撃、乗り手のやり方次第でいくらでも活躍できるぞ。 -- 2016-01-14 (木) 17:11:10
- tier5でtier7重戦車並みの火力を時速60kmで運用できると考えれば、陣取る場所次第で活躍の場はぐっと広がるんだよなぁ。 -- 2016-01-15 (金) 17:01:06
- コイツが活躍するのって、湖の村と飛行場と崖くらいなもんじゃないか?他は狭かったり曲がってたり、戦争!だったりで射線が通りづらい。まあ、湖の村でこの子がtierトップかつ南スタートで山側に陣取った時の頼もしさは異常だけど。 -- 2016-01-14 (木) 16:32:00
- 紙装甲を除けば、コレ万能駆逐やね -- 2020-12-31 (木) 09:05:47