イギリス RankVI 駆逐戦車 Tortoise
概要
イギリス版のT95。実はそんなに硬くない。
車両情報(v2.*)
車両性能
項目 | 数値 |
---|---|
砲塔旋回速度(°/s) | 18.0 |
俯角/仰角(°) | -10/18 |
リロード速度(秒) | 8.6 |
スタビライザー/維持速度(km/h) | 無し / - |
車体装甲厚 (前/側/後)(mm) | 170 / 152 / 100 |
砲塔装甲厚 (前/側/後)(mm) | 215 / 152 / 110 |
重量(t) | 81.3 |
エンジン出力(hp) | 923 |
2,500rpm | |
最高速度(km/h) | 21 |
実測前進~後退速度(km/h) | *** ~ -*** |
視界(%) | 129 |
乗員数(人) | 7 |
武装
名称 | 搭載数 | 弾薬数 | |
---|---|---|---|
主砲 | 94 mm 32pdr QOF cannon | 1 | 60 |
機銃 | 7.92 mm BESA machine gun | 2 | 6750 |
弾薬*1
名称 | 砲弾名 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (g) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
94 mm 32pdr QOF | Shot Mk.1 | APCBC | 17.7 | - | 929 | 256 | 253 | 241 | 226 | 212 | 199 |
Shell Mk.1 | HE | 12.7 | 920.0 | 1043 | 13 |
装備
設置場所 | 装備名 | 説明 |
---|---|---|
砲塔 | 発煙弾発射機 | 視界前方に煙幕を張る |
車体 | リバースギアボックス | 前進・後進同じ速度で移動可能 |
小隊ツリー
解説
特徴
【火力】
本車の為だけに作られた94mm 32-pounder Ordnance QF砲は、62口径と長砲身。APCBCの初速は1000m/sを超え、他国に比べて圧倒的な貫徹力を持つ。威力面も、他の英国戦車と同様に炸薬を含んでいないが、94mmと大口径な上、過剰な貫徹力により装甲を貫徹した後に弾が砕け飛散するので正面からなら殆どの戦車を一撃で仕留めることができる(逆に側面から撃つと、加害しづらい)。射角も重駆逐戦車としては広い左右20°を取ることができ、俯角も-10°までとれるので地形を選ばず攻撃することができる。
【防御】
真正面を向けている際は、車体左側のほぼ垂直な装甲と、車体下部のおかげで高貫徹力砲を持つ戦車には貫徹を許してしまう。然し少しの工夫をすることでこれらの弱点を撃てなくさせ、他の部分の疑似装甲を厚くさせることができる。
広い射角と、硬い側面装甲を生かして車体を傾けると、同格の戦車では高速徹甲弾でさえ貫徹不可能な程に疑似装甲が厚くなる。左に30°傾けた際に一番厚い疑似装甲になる。
なお、防盾が96mmしかないため、かなり貫通されやすい。
車内レイアウトは、乗員が連なっておりそこまで良いわけではないが、車内が広く乗員も7人いるのでたとえ貫徹されたとしてもしぶとく生き残ることができる。ちなみに、装填手2人、無線2人、車長1人、砲手1人、操縦手1人の合計7人であり、車長と無線手の3人は気絶してもいいため、T95の4人乗りと比べて圧倒的な余裕がある。
【機動性】
最高速度こそ21km/hとチャーチル並みの遅さだが、加速はそこまで悪くなく、旋回性能も悪くない(ただ低速で移動中に旋回しようとすると大型履帯のせいで全く旋回できない。その際はストップしてから旋回するようにしよう)。更に後進速度が-21km/hとイギリス戦車から大幅に向上(-3km/h → -19km/h)しており飛び出し撃ちなどもできる。また戦後イギリス戦車と同じ超信地旋回も可能である。
【総評】
機動力は確かに上がったそれでも足りず、装甲か火力どちらかに特化しているわけでもなく、重駆逐戦車ではあるがAPDSなども無く車体もデカい。同ランクのヤークトティーガーやT95と比べるとどうしても弱く見えてしまう。しかし車内が広いことや乗員7人という多さも相まって一撃やられる事はあまりない。遠距離から狙撃して貫徹力の落ちた弾を弾くという運用がやりやすいだろう。
史実
A39「トータス」はドイツ軍戦車を撃破できる主砲を搭載し、敵の弾幕をものともせずに突撃するために開発された重突撃戦車である。
ドイツ軍が破竹の進撃を続けていた1942年、当時装備されていたイギリス軍戦車は北アフリカ戦線でドイツ軍の戦車と対戦車砲に手酷く痛めつけられていた。
これに影響されて提出された新型戦闘車両の開発案が、トータス重突撃戦車の出現をもたらした。
設計を担当したバーミンガムのNMA社(Nuffield Mechanizations and Aero:ナフィールド機械・航空産業)は、固定式の密閉戦闘室に32ポンド(94mm)戦車砲を限定旋回式に搭載し、ドイツ軍の装備する8.8cm高射砲を含む、あらゆる種類の対戦車砲に耐えられる最大装甲厚225mmの重突撃戦車の設計案をまとめた。
主砲として搭載する62口径32ポンド戦車砲は3.7インチ(94mm)高射砲から発達したもので、砲口初速は930m/秒、イギリスで開発された第2次世界大戦最強の対戦車砲であった。
トータス重突撃戦車は、ドイツ軍のティーガーII重戦車とヤークトティーガー重駆逐戦車の存在が確認された1944年末、これらの戦車に対抗するために「A39」の戦争省制式番号を与えられて開発が開始された。
本車は6両の試作車が発注されたが、試作第1号車が引き渡されたのが大戦終了後の1945年8月となったことなどから、1947年に計画はキャンセルされた。
トータス重突撃戦車の戦闘室は周囲が一体鋳造で、上面は鋼板の溶接構造となっていた。
装甲厚は前面225mm、側面152mm、後面76mmで、サイドスカートですら50mmであった。
限定旋回式の主砲はボールマウント式砲架に装備され、旋回角は左右各20度ずつ、俯仰角は-10~+18度であった。
副武装としては、戦闘室前面左上のボールマウント式銃架に7.92mmベサ機関銃を1挺、戦闘室上面に搭載された銃塔にも2連装の7.92mmベサ機関銃を備えていた。
乗員は車長、操縦手、副操縦手、砲手、機関銃手、装填手2名の計7名であった。
搭載されたエンジンは、クロムウェル巡航戦車などにも用いられたダービーのロールズ・ロイス社製のミーティア V型12気筒液冷ガソリン・エンジン(出力600hp)であったが、30tクラスの車体ならともかく79tにも達する本車の重量に機動力を与えるには非力で、本車の実用化の妨げとなった低機動性をもたらした1つの原因ともなった。
サスペンションはトーションバー(捩り棒)方式で第1、第3、第6、第8転輪に油圧式のショック・アブソーバーを備えた片側8個の転輪と、シングル・ドライピン、マンガン鋼製の914mm幅の履帯が車体を支えていた。
小ネタ
トータスとは英語で Tortoise(リクガメ)の事である。
外部リンク
コメント
【注意事項】
- 荒らし行為に対してはスルーしてください。不用意に荒らし行為に反応し、荒らしを助長した場合は、荒らし共々BANされる可能性もあります。