虚構のハサン・サッバーハ

Last-modified: 2018-02-28 (水) 03:23:53

キャラシート

【クラス】アサシン
【真名】ハサン・サッバーハ(虚構のハサン)
【容姿】陶磁器のような脆さと儚さを印象に受ける、線の細い男性。
【英雄点】40(ステ20点/スキル20点):令呪二画(ステ二画)
【HP】10 / 10
【筋力】E  :1
【耐久】D  :2
【敏捷】A++:7(8)
【魔力】E  :1
【幸運】A++:7(8)
【合計】20点
 
【スキル1】気配遮断 C++
10:先手判定時、補正値5を得る。
   交戦フェイズ中に相手前衛に対し、奇襲攻撃を行える。
 
【スキル2】構造理解 A+++
5 :奇襲攻撃時、補正値5を得る。 相手サーヴァントの攻撃対象変更を無効化する。
 
【スキル3】病弱 A
5 :先手判定時、補正値3を得る。 奇襲攻撃時、補正値4を得る。
 
【宝具】『虚構空想(ザバーニーヤ)』 1/1
【ランク・種別】-:対人魔技
【効果】奇襲攻撃時、補正値10を得る。
    この時、対象は戦闘続行系の効果を発動できない。
 
【その他】人型 / 男性 / 秩序・悪 / 人属性
 
 

【キャラクター詳細】
 通常、聖杯戦争に於いて召喚される『ハサン・サッバーハ』は、
 特定の個人ではなくその名を引き継いだ十九名の山の翁から成る『英霊候補』たちの内の一人が呼び出されることになっている。
 故に、この様な宝具を持たぬハサンが召喚されることも何ら不思議な事ではないだろう。
 
 
【パラメーター】

筋力耐久
敏捷魔力
幸運宝具

 
 
【クラス別スキル】
 ○気配遮断:C++
  サーヴァントとしての気配を断つ。 隠密行動に適している。
  完全に気配を断てば発見する事は難しい。
  また、下記の技能によって攻撃時もランクが下がらない。
 
  彼の気配遮断能力は単純に自己の気配を断つだけではなく、
  音や光や影、遮蔽物や殺気、対象の身体、あるいは気配そのものや己の身体すら。
  それらを用いることで、絶えず注意を逸らし、誘導し。
  またそもそもとして知覚や意識に収められない『状況』を作り出す事に長けている。
  『いる』ことはわかっても『どこにいるか』までを捕捉することはたとえサーヴァントであっても難しい。
 
 
【保有スキル】
 ○構造理解:A+++
  対象の『構造』そのものを理解する能力。
  その範囲は人体から獣等の生物群、建築物までと幅広い。
  A+++ランクともなれば、それら全てに対しての極めて深い知識、それに裏打ちされた正確な理解を可能にする。
 
  生物であるならば筋骨や内蔵の位置、血管群、神経網、魔術回路の一本一本、
  建築物であるならばその材料や骨組み、設計に至るまでをひと目見ただけで把握可能。
  正確にはその見た目からの仮想理解では在るが、A+++ランクともなればその精度は極めて高い。
 
  下記の『虚構空想(ザバーニーヤ)』より零れ落ちたスキル。
  かの鋼鉄の看護師が持つ『人体理解』が対象の治療のために身に着けたものであるのならば、
  こちらは自身が生きるため、及びに対象を殺害するために磨き上げたものである。
 
 ◯自知在生:A
  一種の極致に至ったアサシンの精神性。
  自身の肉体と精神の完璧な把握による強固な自己確立。
  霊基干渉あるいは精神干渉系のスキルや宝具をレジストする。 暗殺の達人は惑わず、迷わない。
  ただし、アサシン自身から受け入れる場合はこの限りではない。
 
 ○病弱:A
  天性の打たれ弱さ、虚弱体質。
  生前より重度の病魔に侵されていたものが保有するスキル。
  身体的に様々なペナルティを負うが、生命力の希薄さによって気配遮断能力の向上、
  気配察知系スキルの効果を低減させるメリットもある。
 
  ――ミオスタチン関連筋肉肥大、という病気がある。
  ミオスタチンとは筋細胞の分裂及び成長を抑制する働きを持つタンパク質の一種で、
  上記の病は筋細胞がそれを受容しない、あるいはそれ自体の分泌量が少ないために、
  異常とも言える筋肉量を身に着けてしまう、というものである。
 
  しかし、彼の場合はその逆。
  ミオスタチン過剰分泌。 彼の筋肉は幼少期のそれより成長をしておらず、成長できない。
  それは極めて致命的な病と言え、歴代のハサンたちが築き上げてきた自己改造術も身体が耐えられないために施せず、
  それどころか普通の生活も、歩くことすら通常ではままならない状態である。
 
  では、如何にして彼はハサンと成り得たのか。
  それ以前に、如何にして彼は生きることができたのか。
 
  それはあまりにも単純な話だった。
  己の身体を、『最高効率』で動かす。 ただそれのみ。
  そのために、彼は己の身体の全てを把握しきった。
 
  身体を把握し、そこに在る筋肉と内臓を理解し、
  血管群に神経網、 そこに流れる血流、分泌物をも把握し、
  『どこをどう動かせばこう動くのか』、あるいは『こう動かせばどうなるのか』の全てを把握。
  そしてその情報群から、『最も効率の良い身体の動かし方』を算出して初めて、彼は『生きる』という事を許されたのである。
 
  何故そんなことができたのか、は問題ではない。
  そうしなければ彼は生きることができなかった。
  人間が最も強く渇望することは『生きる』ということだ。
  文字通りの死に物狂い。 あまりにも根源的で故に最も強い意思を以て彼はそれを身に着けた。
 
  言わば自知全能。
  自らができるあらゆるを知り尽くしたが故に、自らができるあらゆるを成すことができるようになったのである。
  それは確かに一種の極致と言えるだろう。 だがその先こそが、『対人魔技』とすら銘打たれる『虚構空想』の真髄である。
 
 
【絆Lv.1で開放】
 身長/体重:161cm・31kg
 出典:中東、山の翁
 地域:中東
 属性:秩序・悪
 性別:男性
 その病から身長に反して体重は著しく軽い。
 
【絆Lv.2で開放】
 暗殺教団の教主『山の翁』を務めた歴代のハサン・サッバーハの内の一人。
 生前の二つ名は『虚構のハサン』。 ひと目観ただけで対象の動きや癖を把握しきり、
 仮にいることはわかっても、どこにいるかまでを決して悟らせないが故の、『虚構』。
 その技術によって『真正面から暗殺する』という神懸かりをも彼は成し遂げてみせたという。
 
【絆Lv.3で開放】
 歴代のハサンたちと比べてもそのステータスは著しく低い。
 理由は病弱スキルを所有していることからわかるように、生前の彼は病に侵されていたからである。
 
 その病の正体はミオスタチンの過剰分泌。
 ミオスタチンとは筋芽細胞の融合を阻害し、骨格筋細胞の発達を調節するTGF-βファミリータンパク質の事で、
 端的に言えば筋肉の成長を抑制するタンパク質の一種である。
 その役割はたとえば幼少期に於いて筋肉の発達を抑制することで、骨格の成長を助ける等が挙げられる。
 
 通常、このミオスタチンは成長していくに連れて分泌量が少なくなっていくのだが、
 彼の場合は幼少期を過ぎようとも分泌量が然程変わらず、故に筋肉が殆ど成長をしなくなってしまっていた。
 そんな身体に在って、普通の生活を送るどころかハサンの頂きにまで上り詰めた彼の技術は特筆すべきものであるだろう。
 
 その身体の貧弱さに反して、活動期間は約30年と極めて長い。
 彼の暗殺は生きるための行為であり、罪悪感こそ感じていたがそれによって身体や精神が鈍ることはなかった。
 その最期は首を断ち切られる事による即死という不可解なものであったが、その死に顔自体は安らかなものであったという。
 
【絆Lv.4で開放】
 一人称は『僕』。 サーヴァントとして召喚された彼の身体は二十代のもので、
 病弱なために発する言葉こそたどたどしいが、その言動は達観した雰囲気を見せる。
 基本的にはマスターに忠実で、他のハサンと同じような運用が可能であるだろう。
 が、それはあくまで戦闘時の話。 サーヴァントとして在る彼の普段は年齢とは不相応に天然気味であり、
 好奇心が強めで、自身が知らない事象やお話には目を輝かせながら食いつく。
 身体も生前と比べ多少の無茶もできるようになっているためかそれに拍車をかけており、
 ふらりとどこかに消えてしまうような儚さを印象に受けるだろう。
 
 聖杯に対する願いは『第二の生』。
 暗殺に身を捧げた人生に後悔はなく、かの晩鐘の音を聞いた時点でその人生は報われたと言っていいと彼は語る。
 けれど、普通に生きてみたいという思いもあったのです、とも。
 
【絆Lv.5で開放】
『虚構空想』
 ランク:- 種別:対人魔技 レンジ:1 最大捕捉:50人
 
 ザバーニーヤ。
 英霊の象徴としての『宝具(アイテム)』ではなく、一種の極致に至った彼の技術を指している。
 
 こんな仮説がある。
 『もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、
  かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、
  不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう』。
 
 自らの身体――人体というものを完璧に把握しきったのならば、
 同じ人である他者の身体を把握することも難しいことではない。
 
 対象の『構造』を仮想構築、虚構理解。
 それより算出される力学的、魔術的な弱点――『死にやすい部分』を算出。
 把握した稼働範囲、目線から意識の向き、その者が起こす次の動きそのものから、
 その『死にやすい部分』に対して己が身体をどう動かせばそれを突けるかを算出。
 それを、刹那にまで引き伸ばされた知覚が順次、演算算出。
 
 無とも無限ともつかぬがしかし、別種の境地にて放たれる一刀は、徹底的に計算され尽くした、『至高の一撃』に他ならない。
 卓越した、否最早神憑り的なその技術は、対象が裂かれたことも刺されたことも、そして殺害されたことにすら、気づかせない。
 全盛期には最早人体に留まらず、建築物の構造及び弱点すら捉えたという。
 
 サーヴァントにとっては歩くような速度が、音なぞよりも速く。
 サーヴァントにとっては戯れの如き攻撃が、何よりも致命的に。
 それは病弱の身にありながらハサンの頂きにまで上り詰めた、知識、技術、理論より導き出される『絶対暗殺』。
 『真正面から暗殺する』という矛盾をこそ成し遂げてみせる神懸かり。 その全ての攻撃が致命であるが故に、最早武技などいらぬ。
 斬れば死ぬ。 刺せば死ぬ。 殺せば、死ぬ。 そんな当たり前を、当たり前に実行するそれは。
 傷を、死を。 それとして認識させることすら許さぬ、幽谷の対極にして同義の暗殺術が極致である。
 
 この魔技によって、
 彼は教団の脅威となる一組織に潜入し、傷つくことも、気づかれることもなく一夜にして鏖殺した。
 悲鳴すら、上がらなかったという。
 
 

参加歴