フィッツサイモン屋敷

Last-modified: 2018-03-21 (水) 02:37:26

概要

既に数人の妻を連れていたジェハイル・アルトが当代のフィッツサイモン当主を殺害、その財産を継承したフロレンティーナ・ゲルトルーデ・フィッツサイモンに輿入れする形で入手した屋敷。
絢爛であった魔術の牙城は喪われ、今や吸血鬼の耽美たる城塞へと変貌してしまっている。
死徒は活動拠点として「城」を持ち、ジェハイルにとっての「城」がこの屋敷に当たる。

 

イギリスの片田舎に存在する、森を含む広大な敷地とその中にある城とも見紛う洋館。
この屋敷にはジェハイル・アルト・フィッツサイモンとその妻が大体30人前後、雇われ使用人や男娼、使い魔を含めるとその倍は住まう。

 

この屋敷に住まう条件は唯一つ、「ジェハイルの子を孕める可能性がある」こと。そうすることでジェハイルの「妻」としてこの城に住むことを許される。
ただし本人の意思には係わらず、「妻」はその大半が拉致されてきたもの。「妻」は基本的にジェハイルに何らかの魔術的な忠誠を誓うか、「お気に入り」にされない限り外出は許されず、軟禁状態にされる。
ただしジェハイル本人は価値観が人間と相容れないだけで決して悪ではなく、本人も出来る限り「妻」の血は吸わないようにしている。
特に子供好きである面を識るに連れ、「妻」は大半が諦め、そして絆されることによりジェハイルの行為を、愛を自ずと受け入れるようになり、そして最終的には「愛」という名の恋慕よりも、「夫婦」という共依存のような関係が築かれていく。
ジェハイルとしても「妻」には不自由な思いをさせているという負い目があり、できるだけ彼女たちの希望を叶えるために希望を出来るだけ聞き入れるようにしている。ちなみに一番の要望は「魔術師としての研究を行える自室」だとか。

 

ただし、艶愛、フロレンティーナなど本気でジェハイルを愛している「妻」も何人かはいる。
「妻」は十人十色であり、元シスターのフロレンティーナ、死徒の艶愛の他にも幻想種などといった非人間などが数人存在しており、フィッツサイモン屋敷を襲撃した時も強化された結界、および防御用の使い魔を数人の「妻」のみで撃破したほど。

 

ジェハイルの寵愛はかなり長期間に及び、どのような「妻」であっても寵愛を失うことはわりとレアケース。特に有り得るのは老衰によって母胎としての機能を失う事だが、魔術回路の機能が喪われる、魔女の薬を飲んだ人魚姫のようにただの人間になる、など「普通」になってしまう、または明確にジェハイルに対して翻意を示し、子を為しても自ら命を断つような意思の強さを持ち、どう手を尽くしてもなびかせようのない、等、ジェハイルにとって手元に置く意味が完全に失われた状態になる、というケースとなった場合。
ただし、それらを計上しても妻の入れ替わりは年に指で数えることができるくらい。入れ替わりが起きなかった年もある。

 

ちなみに、ジェハイルが吸血鬼として活動するためのエネルギーは艶愛ら「子」に当たる吸血鬼や、艶愛らの造った「死者」「グール」による供給によって維持されている。
ただし、その数割は更に上の「親」である強大な死徒に徴収されてはいるようだが…。

所属者

  • 「夫」

ジェハイル・アルト・フィッツサイモン
 死徒。この「城」の実質的な支配者。
 毎夜「妻」と共に情事に耽り、子を成すことを目指している。

 
  • 「妻」

フロレンティーナ・ゲルトルーデ・フィッツサイモン
 聖堂教会の末端組織のシスターであったところをフィッツサイモン当主(故人)に見初められユーナを孕むも、貴族生活に馴染めなかったところをジェハイルに見初められ、夫を謀殺し彼と結婚することでフィッツサイモン屋敷とその財産を明け渡した。
 良き妻にして母となり、ユーナら子どもたちを教育しつつジェハイルを献身的に支えている。
艶愛・インモラル・フィッツサイモン
 ジェハイルを親とする死徒。長年ジェハイルに付き添っている。
 一度ジェハイルに棄てられるものの、死徒となったことで再び寵愛を受けた変わり種。

 

以下募集中…

関係者

フィッツサイモン当主
 故人。シスターであったフロレンティーナを見初めたが、ジェハイルに恋したフロレンティーナによって謀殺される。
 その財産は妻であったフロレンティーナを経由し、全てがジェハイルのものとなる。
ユーナ・パトリック・フィッツサイモン
 フロレンティーナとフィッツサイモン当主の息子。
 ジェハイルの男妾として扱われ、義兄のソフィア、義妹のレンと一緒にフィッツサイモン屋敷を脱出する。
ソフィア・エスター・フィッツサイモン
 ジェハイルの養子。男妾として扱われた。
 ユーナとレンの二人と一緒に脱出し、フロレンティーナの伝手を元にジェハイルを倒すべく聖堂協会の門戸を叩く。
ヴァレンタイン・ダルク・フィッツサイモン
 レン。ジェハイルの養子。特に何もされなかったが、いずれは「妻」にされるであろう運命だった。
 ユーナとソフィアの二人と一緒に脱出し、時計塔に入ったユーナの元で隠れ住むように暮らしている。