モンハン用語/継承者

Last-modified: 2024-04-28 (日) 09:12:26

特定の理由で登場できないモンスターに代わり、代役として登場した(と思われる)モンスターのこと。
「後継者」とも。
また、既存モンスターが別シリーズに登場した同骨格のモンスターのモーションを受け継ぐ場合もあり、
此方も同様に「継承者」と呼ばれることがある。
公式の名称ではなく、定義もユーザーによって異なる用語なので注意。

概要

  • この用語の初出は、MH3と思われる。
    MH3では原点回帰のコンセプトの元にモンスターの顔ぶれが一新されており、
    過去に登場した大型モンスターたちはリオレウス、リオレイア、ディアブロスを除きリストラ
    小型モンスターもアイルー、アプトノス、ケルビ、メラルー、ポポを除き消滅。
    ランポスやランゴスタさえ登場せず、牙獣種や甲殻種はカテゴリーごと抹消という思い切った対応が行われた。
  • そんな中、新規参入したモンスターの中には、
    旧作(MHP2Gまで)モンスターの特徴・モーションを受け継いだモンスターが多く存在している事が明らかになった。
    そこで、旧作のモンスターはもうナンバリングでは登場することは無いのだろうという前提のもとで、
    彼らを旧作モンスターの代役または後継、つまり「継承者」と呼ぶ動きが広まったものと思われる。
    • ちなみに旧作モンスターは「先代」と呼ばれていた。
      この点からも、「世界観の一新に伴いもう彼らは登場しない」という前提に立っていたものと見られる。
  • 具体例は後述するが「継承者」と呼ばれるモンスターは概ね以下3点いずれかの特徴を有している。
    • 生態や外見的特徴に、旧作モンスターを彷彿とさせるものがある。
      (例:ギギネブラ(フルフルに似た姿)、ブナハブラ(ランゴスタに似た性質)など)
    • ゲーム内におけるポジションが旧作の特定のモンスターと同じ。
      (例:ドスランポスに代わる序盤のドス鳥竜ボスであるドスジャギィなど)
    • 旧作モンスターの「モーション」や「骨格」を引き継いでいる。*1
      (例:レックス系骨格で、ナルガクルガを彷彿とさせるアクションを行うベリオロスなど)
  • 継承者というと既存モンスターの使い回しのようにも聞こえるが、
    引き継いでいるのは飽くまでも一部モーションやパッと見の印象のみであり、
    そもそも旧作とは大きく設定・モンスターのアクション・行動が異なるMH3において、
    それらの単純流用と考えるのは早計であった事は言うまでもない。
    継承者というのは大抵旧作モンスターの面影を若干ながら残しているモンスターといった程度の存在であり、
    それらと掛け離れた特徴やモーションを多数持つ別モンスターが殆どである。
    • 上に挙げたモンスターを例にとっても、フルフルと似た印象を受けるギギネブラは
      そもそもフルフルとは似ても似つかぬレックス系の骨格を用いた攻撃方法を多数持つほか、
      自ら卵塊を生み出しプレイヤーを攪乱するという他に見られない特徴を持つ。
  • MH3Gまでの作品では、継承者は割と一般的な概念として普及していた。
    何故なら、「継承者」と言われるようなモンスターでも、
    その一作品で見れば重複するモンスターはいなかったからである。
    その為継承者は、同じ作品内にいないから登場できる(という設定がある)とまで言われていた程である。
    • 上の例で言えばベリオロスとナルガクルガはMHP3で共演しているのだが、
      両者の差別化のためか、ベリオロスはナルガクルガの技を用いなくなった。
      この点が、「継承元と継承者が重複しない」事の根拠の一つとなっていた*2
  • ところが、MH4では旧作からの復活モンスターが多数登場し、
    4G、MHX、MHXXでも「継承元と継承者が重複する」状況が続いて発生するようになった。
    そしてこれらの作品では「リストラされた継承者のモーションを継承元が受け継いで復活」
    という図式も少なくなく、「継承元・継承者」という概念で説明することが難しくなった。
    そのような状況が4年近く続いている事もあり、継承者という概念自体がほぼ完全に廃れている。
  • MH4(G)では、3シリーズに登場していた超巨大龍ジエン・モーランを彷彿とさせる新モンスター、
    豪山龍ダレン・モーランが登場し、入れ替わるようにジエン・モーランがリストラされている。
    ダレン・モーランは(外見や一部攻撃の差異はあるものの)特徴や舞台、狩猟の流れなどの諸要素が
    ジエン・モーランと非常に似通っており、正しく本来の意味での「ジエン・モーランの後継者(継承者)」と言える。
  • MHWorldでは真の意味での新大陸が舞台となるが、
    3シリーズの頃とは異なり過去作から続投しているモンスターもそこそこ多く、
    継承者の概念の復活には至っていない。
    一時期は、ヴォルガノスに似たジュラトドス、ウラガンキンに似たラドバルキンが継承者扱いされていたが、
    後に大元のヴォルガノスやウラガンキンも参戦することが判明してからは、
    そのような声は聞かれなくなっている。
    • 一応、『雷属性の牙竜種』という事でトビカガチをジンオウガの後釜と見る声も少数ながらあったが、
      MHW:Iで共演する事となり、こちらも「共通項の多い後輩」や「代理」位に収まっている。
  • いずれにしても継承者自体、明確な定義があるわけではない。
    過去のユーザー間における「新大陸」設定同様、以後旧モンスターが復活しないという前提に沿っており、
    その際に「多少性質が似ている(骨格が共通している)」というだけで継承者扱いされたモンスターも多い。
    勿論公式でも「継承」「後継」というワードは用いられていない。
    あくまで一部のユーザーの判断の下で定められた用語であることは留意する必要がある。

先代と継承者とされる事が多いモンスター

  • かつて「○○の継承者ではないか」と言われたモンスターとその継承元(先代)との関係。
    前述の通りこれらはいずれも公式設定ではなく、当時のユーザーによる勝手な解釈にすぎない
    あくまで3シリーズ時代のプレイヤーの考えがベースとなっていることに留意されたし。
 
先代継承者備考
アプケロスorブルファンゴリノプロスリノプロスとブルファンゴは
MHP3, MH3G, MHX(X),MHR(:S)で共演,アプケロスとリノプロスはMH4G, MHX(X)で共演
ランゴスタブナハブラMHX(X),MHR:Sで共演
カンタロスオルタロスMHX(X),MHR:Sで共演
ランポスジャギィorジャギィノスMH4(G),MHX(X),MHR:Sで共演
ドスランポスドスジャギィMH4(G)で共演
イーオスフロギィ
ドスイーオスドスフロギィ
ドスジャギィドスマッカォ
ギアノスバギィ
フルフルギギネブラ
ナルガクルガ(モーション&骨格)
or
ドドブランゴ(通常種⇔亜種)
ベリオロスドドブランゴとベリオロスはMHXX,MHFで,ナルガクルガとベリオロスは
MHP3,MH3G,MHXX,MHF,MHW:I,MHR(:S)で共演
チャナガブルハプルボッカMH3Gで共演
ミラボレアスグラン・ミラオスMH4でミラオスからボレアスに
モーションが逆輸入された
ジエン・モーランダレン・モーラン

余談

  • グラビモスのリストラに際して「グラビーム」を「熱線」として受け継いだアグナコトルなどの様に、
    非常によく似た技を搭載して登場したモンスターなども継承者と呼ばれることもあった。
    この傾向はその技が必殺技クラスであればあるほど強い。
  • ドドブランゴとウルクススの様に「寒冷地に棲息する牙獣」「雪の塊を投げつける」などの共通点を持ちながら、
    あまり話題に上がらなかったケースもある。
    種族こそ共通するものの、両者のビジュアルや骨格が全くと言っていいほど異なること、
    ウルクススが非常にインパクトのある独自仕様(雪上の滑走)を有していたこと、
    ドドブランゴの継承者はベリオロスとする見方が当時一般的だったことなどが影響していたのかもしれない。
  • 上記までは類似点のある新旧モンスターらの比較や、それらが起きる制作側の裏事情について語ってみたが、
    現実においてこのような他生物同士の類似というのは実在する。「収斂進化」と呼ばれるものがそれである。
    • 例えば過去において存在した魚竜イクチオサウルスに、現代に生きるイルカやサメ。
      これらはそれぞれ爬虫類、哺乳類、魚類であるにもかかわらず姿かたち、生態が非常に似通っている。
      これらは「海を速く遊泳する大型肉食生物」というポジション、ニッチに生物としてそれぞれ適応した結果、
      必然的に同じ進化を遂げたといえる。
    • オーストラリア大陸では人類史以前から有袋類以外の生物があまりいなかった背景があり、
      その結果ハリネズミのようになったハリモグラ、オオカミのようになったフクロオオカミ、
      サルのようになったキノボリカンガルー等の有袋類による多彩な進化の枝分かれが起きている。
      ニュージーランドでは同じように有史以前からコウモリ以外に陸上哺乳類があまりいなかった事情があり、
      海を飛んで移住してきた鳥類達が定住し何世代も経過した結果、「空に逃げる」必要がなくなり、
      フクロウオウム、ニュージーランドクイナ、タカへ、キーウィ、ジャイアントモア(絶滅種)等の
      翼が退化し草食や肉食の哺乳類のように陸を走る事に特化した「飛べない鳥」達が進化の果てに生まれた。
      • このように、まったく生物学的に親戚でもなんでもなく、
        環境は似ているが生息する大陸や海域同士が遠く離れていてもそれらの生物同士が似通うというのは、
        偶然でも神の悪戯でもなく、ある種の必然といえる。
        モンスターハンターの世界でも、それらが起きていても何ら不思議ではないといえよう。
        尤も、古龍種などが存在するMH世界のそれは、現実世界とは色々と事情が異なるのだが…。
    • ランゴスタとブナハブラなどは「収斂進化」のそれであろうが、
      フルフルとネブラ・ナルガとベリオ・(ドス)鳥竜・モーラン型古龍は「近縁種」であり、
      必然でも偶然でもなくそもそも近い存在である。

関連項目

モンハン用語/骨格
モンハン用語/新大陸 - 同じく、MH3シリーズで普及し、MH4シリーズで実情と噛み合わなくなった概念。
スキル/○○・極意 - スキルの継承についての説明あり。


*1 MH3ではモンスターの骨格が一新されたほか、新種族が多数登場する
*2 ブルファンゴとリノプロスもMHP3で早々に共演し、挙動もそのままイベントクエストで同時狩猟も可能だが、小型モンスター故か話題に上がる事は無かった様だ。