MHXに登場した、凄く風化した弓の復元後の姿。
生物の脚を模した構造を成し、その由来は謎に包まれている。
目次
概要
- 太古の塊から鑑定して手に入る、凄く風化した武器シリーズの弓バージョン。
アンドレイヤーやマテンロウと似た質感の金属でできており、鳥の足のように枝分かれした形状が特徴。
LV3まで強化することで、最終形のアンギルブレスとなる。
性能
MHX
- 最終強化後のアンギルブレスの性能は、
- 最終形の中では標準レベルの攻撃力220
- 高くはないが実用レベルの龍属性16
- 曲射は集中型
- 対応ビンはLV1&2強撃、接撃、毒、麻痺、睡眠、ペイント
- 便利なスロット1
- 気になる溜め段階は…貫通LV2-連射LV3-拡散LV4-連射LV2
それがいくらなんでも「戦力外レベルの連射LV2」とは誰も思わなかっただろう。
溜め4が最初から解放されている弓の面々が扱いにくいと不評なのは、
主にクリティカル距離の変化によるダメージ低下が原因で、
溜め4も性能自体はそれなりである事が大半であったため、使いこなす事自体は不可能ではなかった。
しかし、この武器の溜め4は使い物にならないレベルで弱いという、前代未聞の弓なのである。- 具体的にどのくらい酷いかというと、溜め3の拡散LV4と比較した場合、
- 溜め補正が1.5倍→1.7倍に増加
- モーション値が24→16に低下
- 属性値も16×5(80)→16×2(32)に激減
- 拡散矢強化のみ発動している場合、対象から外れてダメージ量が相対的に77%に低下
- 拡散矢のクリティカル距離で連射矢を放った場合、補正が1.5倍→1.0倍に低下
溜め3から溜め4になっただけで物理ダメージが(1.7/1.5)×(16/24)×(1/1.3)≒0.58倍に落ち、
属性ダメージは4割まで落ちてしまう事になる。
近接武器の斬れ味に置き換えると、白と橙ぐらいダメージ量が違うと言えばこの酷さが分かってもらえるだろう。- 仮に連射矢強化も発動して下から2番目も除外したとしても、
(1.7/1.5)×(16/24)≒0.76倍と、結局溜め3の物理ダメージには追いつけない。
なにより、色々とカツカツなMHXのスキル事情の中で
戦力外レベルの溜め4のために他スキルを犠牲にしてまで
わざわざ連射矢強化を発動させるなど、それこそ無駄以外のなにものでもない。
- この特性上、溜め段階が強制的に上がる剛射、
溜め時間が短縮される狩技・アクセルレイン、
ジャスト回避で即最大溜めになるブシドースタイルなど、
本作で好評を博している要素とことごとく相性が悪い。
弓で必須扱いの集中ですら、時としてリスクとなってしまう始末である。 - なお、かつてはこのような溜めレベルの酷い弓にとって曲射が救済となっていたのであるが、
MH4よりモーション値半減、さらに物理・属性ともに威力が0.7倍というマイナス補正がかかるという、
とてつもない弱体化が重くのしかかるMHXにおいてはそれもままならない。- 具体的にどのくらい酷いかというと、曲射と溜め3の拡散4を比較した場合、
- 溜め補正が無くなり、代わりに0.7倍の威力補正がかかる
- モーション値が24→6+15に低下。炸裂前の矢と炸裂後の弾を同時に当てるのはほぼ無理なので、
実質的なモーション値は15。 - ヒット数に変化は無いが、マイナス補正により属性値も16×5(80)→16×5×0.7(56)に低下
- クリティカル距離補正が無いので、実質的に補正が1.5倍→1.0倍に低下
(0.7/1.5)×(15/24)×(1.2/1.3)×(1/1.5)≒0.18
つまり属性ダメージは溜め4より上だが、物理ダメージが溜め4の1/3以下にまで下がってしまう。
これも近接武器の斬れ味に置き換えると、今度は紫と赤以上にダメージ量が違うので、
溜め3と溜め4の差より酷く、結論としてはとてもじゃないが使い物にならない。
- 具体的にどのくらい酷いかというと、曲射と溜め3の拡散4を比較した場合、
- 溜め2はギリギリ実用域の連射3なのでエリアルスタイルで使えない事も無いのだが、
エリアルスタイルを使うならば溜め2・溜め3の双方が拡散矢であるTHEデザイアの方が適任である。
そのため、せっかく登場したにもかかわらず復元前にも劣る産廃と酷評されるハメに…。 - このような散々な扱いのアンギルブレスであるが、スペック自体は決して馬鹿にはできない。
特に目を引くのが、220という高水準の攻撃力を持ちながら、強撃ビンをLV1とLV2の両方装填できる点である。
同様の性能を持つ拡散弓はこれ以外に歴耀弓エディアカとマスターハンターボウしかなく、
マスターハンターボウは攻撃力が180しかない為に性能で勝るが、
溜め3は拡散3と拡散4と比べると中央の矢の威力が1しか変わらない為に、
属性を抜きにすれば同攻撃力、溜め3が拡散3で、溜め4のないエディアカには劣る。
本作の拡散弓にはTHEデザイアがほぼ一強状態で君臨しているが、
こちらと比較しても、デザイアが物理火力で勝る一方でアンギルブレスが属性値で勝り、
瞬間火力が高いデザイアに対し高火力維持に秀でたアンギルブレスという一長一短の立ち位置となっている。
もし溜め4が解放されていないか、溜め段階を減らすマイナススキルがあれば、
デザイアと並び称される強武器となっていたかもしれない。
逆にいえば、これほどの武器を溜め4一つで台無しにする調整には悪意すら感じるが…。
- 運用する際は、やはり邪魔といえる相性の悪い要素を全て切り捨てていく形となる。
集中・アクセルレインはメインとなる溜め3まで早く溜めることができるが、
最大威力の溜め3が撃てる時間が短くなるため使うとしてもどちらか片方だけにした方がいいだろう。
剛射は弱い溜め4しか出ないので不要、ブシドーでのジャスト回避も不要…等々。
MHXX
- MHXXではG級の強化先が追加され、2回の強化を経て究極強化形のアンギルヴィゴレとなる。
究極強化形のアンギルヴィゴレの性能は、- 龍属性拡散弓の中では最も高い攻撃力290
- 上位から全く成長していない龍属性16
- 対応ビンは上位から変更なし
- スロット1も上位から変更なし
- そして気になる溜め段階は…貫通LV2-連射LV3-拡散LV5-連射LV2
本作では数少ない溜め3が拡散LV5の弓であり、攻撃力も前作で負けていたシャガル弓を追い抜いたものの、
どうしようもない溜め4はそのままであり、総合火力ではどうしても勝ち目がない。 - しかし、本作ではこの武器にも大きな追い風が吹いている。
それは、新しく登場したブレイヴスタイルである。
ブレイヴ状態で使用可能な剛連射は剛射と同じ矢を放つため、
溜め2から剛射→剛連射と射る事で強力な溜め3を2連射できるようになった。
当然ながら、剛連射での後退を計算に入れたら最初の溜め2連射3はほぼ密着状態で放つ必要があり、
クリティカル距離の補正もあって溜め2によるダメージはあまり期待できない。
おまけに、ライバルのTHEイノセンスは溜め2・溜め3ともに拡散4であるため、
同様の運用をする場合、クリティカル距離・弾強化の両面でより適性が高い。
しかしながら、使用する上での環境は前作に比べればだいぶマシになったのは間違いないだろう。- また、ブレイヴ状態だと立ち状態の溜め速度が速まるのだが、
この弓はその仕様上溜め2で撃つため動き回って溜め速度を落とす必要が出てくる。
一度定点に立ってしまえばすぐに射撃することで対応できるのだが……
- また、ブレイヴ状態だと立ち状態の溜め速度が速まるのだが、
- ただ、復元前の少し風化した弓に相性抜群のスキルが追加されたため、あちらは前作以上に強力になり、
前作では微妙だったサジタル=ダオラも、貫通矢の倍率が改善されて実用レベルになってしまったため、
前作以上に製作の優先順位が落ちてしまったのは明確な逆風と言えそうである…。
余談
- 最終形のアンギルブレスの紹介文は以下のようなものになっている。
太古の塊から出る弓といえば嫌でもあの神弓ことアムニスが思い浮かぶが、神性に満ちたアンギルバイン最終形態。
天界からの遺物とも謳われる、太古の遺産。
ここにきて公式の神弓が登場したことになる。 - 材質が近いのか、アーティア一式とともに装備した時の親和性は抜群。
スキル面での相性はあまりよくないが、ギルカ用に組み合わせるのはありかもしれない。
MHXXでは合成さえすれば実際に問題無く使う事もできる。 - 説明文から、アンギルはロシア語の「天使」、バインはドイツ語の「脚」と思われる。
納刀時の折り畳まれた姿は確かに天使の翼の様にも見えなくはない。
見た目はむしろフィン・ファンネルなのだが。- また、上位のブレスは英語の「祝福」、ヴィゴレはイタリア語の「力」と思われる。
言語が見事にバラけているのは意図的だろうか?
- また、上位のブレスは英語の「祝福」、ヴィゴレはイタリア語の「力」と思われる。
- 風化した武器群を復元すると低攻撃力の属性偏重型の龍属性武器となるが、
この武器は高い攻撃力に実用可能な属性値を兼ね備えており、他の復元武器とは傾向が異なっている。
その代償として溜め4が悲惨になっているのだろうか。
関連項目
武器/凄く風化した○○
武器/凄く風化した弓 - 復元前の姿
武器/アムニス - 埋まっているネタ弓の先輩
武器/青熊弓 - 溜めすぎると弱体化する弓の後輩。こちらは溜め4を解放することで真っ当に使える弓になるはずだったのだが…