コネクション相手のリスト_1.3

Last-modified: 2018-05-07 (月) 00:00:57

 リスト中の項目の内容は以下の通り:

  • キャラクター名:「■キャラクター名」の形式で記す。初登場作品順・登場順に並んでいる。
  • コネクションの相手:コネクションを結ぶ上で設定しやすい種族や立場について解説すると共に、必要な箇所では考えられる注意点を示す。
  • 情報源:情報源として利用する際、どのような情報が得られると考えられるか、どのように情報を提示すると考えられるかなどを示す。
  • 援助:能力による助力や物品の提供など、コネクションを持った場合にPCに対して与えられうる援助について記述している。
  • 依頼など:NPCからの依頼をはじめ、NPCがコネクションを結んだPCにとって事件の発端となるのはどのような場合が考えられるかを記す。

主人公

博麗霊夢


 博麗神社の巫女。大結界を見張る役割にあり、異変解決の専門家でもある。 ルール的には、強力な[神術・陰陽術]を習得している。

  • コネクションの相手:誰とも分け隔て無く接するため、基本的にはどの立場のPCでもコネクションを結べる。人里に出向くこともあるため、人里の人間もコネクションを結ぶ機会は多い。神などもコネクション相手として適している。一方で、異変が起きているときなどは、妖怪はまず退治されてしまう可能性もある。
  • 情報源:顔が広いため、他の有名な妖怪などへの紹介が効く。結界や神術・陰陽術に関してはそれなりに詳しいが、直感的に理解している部分が多いのではっきりした説明はしないことが多い。また、勘が鋭いので、根拠や具体性に乏しいが結果として正しいことを言い当てることもある。また、魔理沙とはよく一緒にいるため、魔理沙経由で情報を共有している場合もある。
     GMの立場から見れば、過程を飛ばして結論の断片を示すことで、謎を含ませながら情報探しの方向性を与えることができる。
  • 援助:神術・陰陽術を使用する、符(神術・陰陽術のスペルを一つ、適当な達成値で発動できる)を渡す、等の援助をしてくれることもある。物品の価値を気にしないので、他の物質的な援助は期待しない方がよい。
     また、特に人間のキャラクターは、博麗神社に行けば霊夢(および、GMの設定次第では神社の結界)による保護を期待できるため、何か問題があった場合、助けを求める場所として使ってもよい。博麗神社は宴会や縁日などが盛んに行われており様々な人妖(ただし妖怪が圧倒的に多い)が集まるため、イベントの開催などに適している。また、封印を破る術(魔理沙曰く「どんな封印でも解いてしまうインチキ技」)を持っており、封印されたものを持っていけば解いてくれる場合もある。
  • 依頼など:異変解決の専門家であり、厄介事や頼まれ事は基本的に自分で動くが、細かいことで手が回しきれないものがあるとPCに依頼してくる場合がある、としてもよい。物の価値を気にしないため、自分から報酬を用意することはないが、持ち合わせがあれば簡単に出してくれるだろう(知り合いは多いので、何かをもらって適当に持っている、としてもおかしくはない)。欲に忠実なため、信仰や金銭に関わるうまい話を簡単に信じてしまう傾向があるほか、周囲の出来事に影響を受けやすい(その上例外なく長続きしない)ためトラブルメーカーともなり得る。人間であるため病気にかかることや、前述のようなトラブルからうっかり(過去には雷獣や狐など)妖怪に危害を加えられ動けなくなることもままあり、そういった場合にPCの助けを欲することもあるだろう。

霧雨魔理沙


 魔法の森に住む普通の魔法使い。種族としての魔法使いにはまだなっていない。魔法関係の何でも屋「霧雨魔法店」をやっている。 アイテムの蒐集家で、家は大量のマジックアイテムでほとんど埋もれている。魔法は主に戦闘用で、実際は妖怪退治をしていることが多い。ルール上は、戦闘系を中心にGMの都合に応じて魔法を習得しているとしてよい。

  • コネクションの相手:魔法使いやアイテムの蒐集家が望ましいが、いろいろなことに首を突っ込むので他のキャラクターでも特に問題はない。
  • 情報源:魔法やマジックアイテムに関しては詳しい。但し、情報を渡してしまうと先にアイテムを取られたりする可能性もある。人里に立ち寄ることが多いため人里にまつわる情報も多くが期待できる。また、霊夢とはよく一緒にいるため、霊夢経由で情報を共有している場合もある。
     霧雨家との縁は疎遠で、むしろ魔理沙自身が嫌がっているため、そちらとのコネクションは期待できない。
  • 援助:交渉次第では、よくわからない魔法のアイテムを使ってくれることもある。但し、貸してくれたり、あるいは譲り渡してくれたりすることは、どんな理由でもほとんど無いと思って良いだろう。魔法の使用に関しては相談に乗ってくれる。これも交渉次第で、勝手に新しい魔法を試されて余計な結果が生じることもある。
  • 依頼など:努力家なため、魔理沙にとって重要なことであれば、自力での努力を優先する場合が多いが、それが適切な方法であれば他人の手を借りることもあるとしてよい。巻き込まれたり自分が起こしたトラブルの解決や、魔法の実験などに使う物資の調達が考えられる。
     また、逆に、妙なマジックアイテムを使ったり、新しい魔法を試してみたりして、トラブルメーカー的な役回りになることも多い。

紅魔郷

ルーミア


 宵闇の妖怪。特に目的や役割も無く、気ままに幻想郷での生活を謳歌している妖怪の一人。

  • コネクションの相手:普通の人間ならば食べ物扱い(実際に食べてしまうかはともかく)なので、人間がコネクションを持つのは多少難しい。妖怪であれば、友達感覚で誰とでもコネクションを結びうる。
  • 情報源:知識は少なく、情報源としては期待しにくい。一方で、特に夜、偶然に遭遇した事件を知っていることがあり得る。決まった場所に居らず、外を出歩いているキャラクターなため、いわゆる「目撃者」としての情報を期待できる場合がある。
  • 援助:交渉次第では特殊能力を使ってくれる程度。基本的に食物が交渉の材料として適する。
  • 依頼など:ルーミアが依頼をしてくることはあまり無い。

大妖精


 湖に住む大妖精。チルノより力は弱いが、普通の妖精よりはいくらか強い。 このキャラクターには「大妖精である」ことを除いて公式の設定はほとんどない。公式の設定に近いものと、二次創作での扱いなどを元に作った設定の例の2つを挙げる。どちらかを選んでもよいし、両方の大妖精が存在しているとしても良い。また、このほかにGMが設定してもよい。

  • a)妖精としてはいくらか強力だが、種族によくある傾向として陽気で悪戯好き。霧の湖付近に住み、普通の妖精と変わらない生活をしている。霧の湖付近の妖精の実質的なまとめ役となっている。
    • コネクションの相手:大抵霧の湖にいるが、気紛れに出歩くこともあるため、知り合う機会は多い。妖精であれば同族なのでコネクションを結びやすい。
    • 情報源:妖精の間で起きた出来事や自然界の様子に詳しい。ただし、本人の目撃情報や噂話によるもので、多少信頼性に欠く場合もある。
    • 援助:本人の力が弱いので、情報による援助程度。うまく乗せてしまえば悪戯をさせたりすることもできる。
    • 依頼など:妖精の間での事件や自然界での異変の解決を依頼してくることがある。謝礼も自然の産物などによる。
  • b)妖精としては臆病だが穏やかな性格であり、思慮深いこともあって、他の妖精よりも一回り年上のような印象を受ける。
     霧の湖付近の妖精の実質的なまとめ役となっている。
  • コネクションの相手:やはり妖精が基本だが、他の種族でも構わない。
  • 情報源:妖精の間で起きた出来事や自然界の様子に詳しい。
  • 援助:交渉次第で、自然界の産物や適当な妖精による[属性使い]の援助などを行える。
  • 依頼など:妖精の間での事件や自然界での異変の解決を依頼してくることがある。謝礼も自然の産物などによる。

チルノ


 湖上の氷精。妖精達の間では力は強い部類に入る。精神的には幼い子供そのもので、興味がすぐに移ったり、すぐに自分がしていたことを忘れてしまったり、あるいはちょっとしたなぞなぞに答えられなかったりする。

  • コネクションの相手:妖精、特に水や風、氷の属性が適するが、基本的にどの種族でも良い。原作では自分より強い相手にも突っかかっていくが、弱い相手に対する対応はGMが適宜決めて良い。コネクションとして使う場合は喧嘩仲間程度に留め、無闇と敵対的な行動を取らないこと。
  • 情報源:湖や妖精の間での出来事について知っている可能性がある。また、非想天則などでの行動を見る限り、好奇心を持てばすぐに行動する活発さもあるため、思いがけないことまで知っている場合もある。
     とはいえ、頭が弱いこともあってあまり情報通ではない。GMの側から見れば、「すぐに興味が他に移って忘れてしまった」として情報を制限することや、「勝手な思いこみで間違った内容のまま結論づけてしまった」としてミスリーディングを仕掛ける、といった扱いも可能で、使いやすいキャラクターと言える。
  • 援助:交渉次第では能力を使ってくれる。また、湖底の様子を探ったり、他の妖精に連絡をつけたりしてくれることもある。
  • 依頼など:自分の能力に(場合によっては過剰なほど)自信を持っている部分があるため、何か問題が起こっても自分で行動してしまう可能性が高い。頭が弱いために途方に暮れていたり、迷走してしまったりしているところをPCが手助けする、という形で事件の発端となる可能性がある。

紅美鈴


 紅魔館の門番。武術の達人で、気を使う程度の能力がある。妖怪の中では人間じみていて、世間話などもできる。紅魔館で食事が支給されているため、人間を食べることはない。

  • コネクションの相手:メイドが中心となる。紅魔郷3面の様子などを基に、美鈴を直属の上司とする警備隊が存在すると設定するのであれば、こうした部署の所属とすることでコネクションを結びやすい。門番としての職務上外部のキャラとの接触もある。人間などが来ても、敵対的な行動を取らない限り、世間話をしたり愚痴を聞かされたりする。また、武術を習得しているキャラクターもコネクションの相手としては適する。
  • 情報源:紅魔館内部の事情をある程度知っている。とはいえ、門番の立場でどの程度のことを知っているかはGM次第。また、中国由来の伝承などに付ついての知識も持っている。
  • 援助:「気を使う程度の能力」の解釈次第では、気による治療(ルール上は妖術の[ヒール][キュアー]とみなすとよい)による援助が可能だが、物質的な援助などは美鈴の持ち物としてどの程度の物を設定するかに依る。紅魔館の所有物などを自由にできる立場ではない、と考えてよい。また、職務上、門番としての立場を離れるような援助も難しい。外部のキャラクターの場合、紅魔館へ入る許可を咲夜やレミリアに出してもらうよう頼むことはできる。(設定次第ではあるが、美鈴の一存で紅魔館への出入りが可能、という扱いもできる)
  • 依頼など:警備隊であれば、外へ出る仕事も含めて美鈴から指令を受けることはある。外部のキャラに対して何かを依頼してくることは少ない。仕事で動けない分、個人的な問題であれば、逆に積極的に依頼してくる可能性はある。

小悪魔


 魔法図書館に住む小悪魔。悪魔は強力な種族だが、その中でも弱い部類に入る。 このキャラクターには「小悪魔である」ことを除いて公式の設定はほとんどない。公式の設定に近いものと、二次創作での扱いなどを元に作った設定の例の2つを挙げる。どちらかを選んでも良いし、両方の小悪魔が存在しているとしても良い。また、このほかにGMが設定しても良い。

  • a)悪魔としては幼く、種族によくある傾向として悪戯好き。魔法図書館に住み着き、他愛もない悪戯をしたり本を眺めたりして過ごしている。
  • コネクションの相手:図書館を出ることはないので、コネクションは結びづらい。一方で性格は無邪気な所があり、誰でも悪戯を仕掛けるので、図書館に入る理由付けさえできれば接触はしやすいキャラクターでもある。
  • 情報源:図書館内で起きたことやパチュリーの動向について知っている。本をゆっくり読むことはあまり無いので、どこにどんな本があるかは知っていても詳しい内容はわからない。パチュリーにわからないことであっても、興味を惹けば調べてもらうこともできる。
  • 援助:本人の力が弱いので、情報による援助程度となる。うまく乗せてしまえば悪戯をさせたりすることもできる。
  • 依頼など:図書館内で手に負えないような怪異に巻き込まれて助けを呼ぶことはあり得-る。基本的には遊んで暮らしているだけなので、何かを依頼しに来ることはほとんど無い。
  • b)パチュリーの使い魔のような立場で、本を読んでばかりの主人に代わって身の回りの世話や司書のような仕事をしている。
     悪魔としては性格が大人しく、従順で真面目ですらある。概して友好的だが、主人であるパチュリーを最優先する。
  • コネクションの相手:普段は図書館にいるが、仕事によっては紅魔館や外に出てくることもあり得る。他人への対応は概ね友好的なので、機会さえあればコネクションを結ぶのは難しくない。
  • 情報源:図書館内で起きたことやパチュリーの動向について知っている。また、魔力や読書量ではパチュリーに劣るが、魔法に関して知識は持っており、仕事上図書館内の本の所在などには詳しい。簡単な頼みであれば割と気安く引き受けてくれる。謝礼などはパチュリーに渡してしまうことも多いので、同じく本や魔法のアイテムが良い。
  • 援助:小悪魔本人が所有している物品は少なく、本人の力も強くはないので、情報による支援が多い。わからないことであれば、代わりに図書館での調査を依頼することもできる。また、パチュリーへの取り次ぎを頼むこともできるが、主人が読書を邪魔されると機嫌を損ねることは弁えているので、交渉次第ではすぐ断られる。
  • 依頼など:図書館内で起きた異変などの解決を依頼してくる場合がある。また、パチュリーから命じられたり、あるいはパチュリーの様子から判断して何かを依頼してくる場合もあり得る。パチュリーからの命令でない場合、報酬は本の貸し出しや情報の調査、少ないが魔法のアイテムなどによる。

パチュリー・ノーレッジ


 レミリアの友人で、紅魔館の魔法図書館に住む魔女。客人としてレミリアに次ぐ扱いを受けている。食事も摂らない完全な魔法使い。体が非常に弱いが、強大な魔法能力と様々な知識を持つ。

  • コネクションの相手:図書館からほとんど動かないので、コネクションを結ぶ機会は少ない。何か別の理由を上手く設定して(紅魔館の他のキャラクターともコネクションを結んでおくなど)、図書館に来たときに知り合いになった魔法使い、といった扱いは可能。変則的な方法として、魔法図書館の本の妖怪や本の中に封じられていた妖怪、という方向性もありうる。
  • 情報源:常に本を読んでいるので、様々な知識(特に魔法関連)を持つ。とはいえ、「本当に知識(ノーレッジ)があるかどうかすら分からない」(公式の「頂き蓬莱少女繪のページ」内)にある通り、系統立てて知識を得る目的で本を読んでいるわけではない所があり、欠落している部分があってもよい。また、図書館内から持ち出すのでなければ、内部の本からPCが自分で本を探すこともできる。但し、図書館には不思議な本が多く、本を探すだけでも簡単なことではない。
  • 援助:上記の通り本人の知識や本による情報面での援助が主となる。交渉次第では魔法を使ってくれたり、研究を手伝ってくれることもあり得る。謝礼を用意する場合、魔法関連のアイテムや、珍しい魔道書などがよい。
  • 依頼など:本で得た知識からパチュリーが何か魔法実験を行う場合、材料の収集や実験自体の手伝い、後始末などを頼まれることがある。また、図書館内で異変が起きた場合、細かいが一般のメイドでは難しいものなら他人に頼むこともありうる。報酬は魔法のアイテムや魔法の使用であることが多い。パチュリーが「どうでも良い」と思わない限り、本を手放すことは少ない。

十六夜咲夜


 瀟洒で完璧な紅魔館のメイド。時を操る程度の能力を持つ。ナイフ投げや手品が得意。 メイドはほとんどが役に立たないので、非常に忙しい。

  • コネクションの相手:紅魔館のメイドなどは、基本的には咲夜を上司に設定することになるだろう(直属の上司が美鈴であったり、パチュリーが主人であると設定したりして、咲夜をコネクションとして設定しないことを選んでもよい)。職務上外部との関わりは少なくなるが、必要な品物を外に仕入れに行くときの相手、等の関係があってもよい。ただ、一定以上親しい人間は里にはいないようである。
  • 情報源:紅魔館内部や周辺に関しての情報源にもなるが、内情に関して問題のあることを口外することはない。他の住人への窓口として利用することもできる。但し、レミリアやパチュリーに対して取り次いでもらうのは、よほどの理由がない限り(本人の興味を惹かない限り)難しい。
  • 援助:仕事や依頼で必要でない限り、何らかの援助をしてもらうには相応の交渉と謝礼が必要になる。但し、交渉なども十分以上にこなすため、注意が必要。咲夜の目的や仕事に必要でない限り、時間操作の能力を使ってくれることはない。
  • 依頼など:紅魔館内部のキャラクターには、能力に応じて仕事を回してくる。紅魔館のメイドには普通は給金はないが、他の仕事の免除など別の形での報酬をくれることはある。また、外部のキャラクターでも、場合によっては何かを頼んでくることがあってもよい。この場合はやはり交渉の上で必要なの報酬を用意する。

レミリア・スカーレット


 紅魔館に住む吸血鬼。紅魔館の主人。幻想郷でも最強クラスの妖怪である吸血鬼として怖れられる。運命を操る程度の能力を持つ。 子供っぽく、自分中心で我が儘な性格の一方で、他者に対しては高圧的な態度を取ることも多い。

  • コネクションの相手:思いつきでパーティーに人間を呼んだり、人里に出たりすることもあるが、妖怪も含む他者に対してわがままで高圧的であり、コネクションを結ぶような場合は少ない。個人的に興味をもった相手や、同族ならば可能性がある。また、紅魔館のメイドであれば、コネクションを持っていてもよい。
  • 情報源:500年を生きているので、魔法的なことなど知っていることはあるだろう。一方で、子供らしい性格であるため、全く知らない物事もありうる。「運命を操る程度の能力」の解釈次第だが、他人の運命を知ることができる、とすれば、将来についての重要な情報源となりうる。但し、レミリア自身の興味で行動するため、知った内容をそのまま教えてくれるとは限らない。むしろ、暗示的なことを言ったりして弄び、経過を見て暇潰しにする、といったことも考えられる。
  • 援助:「レミリア自身に、他人に援助を行うだけの興味があるかどうか」が重要になる。援助を行ってもらえるとすれば、紅魔館のメイドや魔法のアイテム(どのような物があるかはGMの設定次第)を提供してくれる、といった内容が考えられる。また、「運命を操る程度の能力」による助言や、先を見越した援助なども可能。
  • 依頼など:何か面倒があれば咲夜に任せたり、気が向けば自分で動いたりするので、直接依頼をくれることはほとんど無い。一方で、「よほど暇な場合には、戯れに他人の運命を弄って厄介事に巻き込むようなことがある(レミリアにとって、PC程度の相手は基本的に暇潰しの対象でしかない)」といった設定も可能なため、数奇な巡り合わせなどを実現するには使いやすいNPCと言える。

フランドール・スカーレット


 レミリアの妹で、全てを破壊する能力を持つ。少々気が触れているため、危険。 シナリオ中で地下室に閉じこめられているかどうかはGMの設定による。

  • コネクションの相手:危険さ故に館から出してもらえないことが多いため、出会う機会自体が少ない。さらに、出会った相手にもすぐに弾幕ごっこを仕掛けたりするので、コネクションを結ぶのは難しい。
  • 情報源:精神的には幼く、気ままに過ごしているか館に閉じこめられているかのどちらかなので、有用な情報を持っていることは少ない。
  • 援助:他人に援助を与えるようなことは少ない。場合によっては力を振るって手助けをしようとする場合もあるが、トラブルの原因になる場合の方が多いだろう。
  • 依頼など:他人に物事を依頼してくることは少ない。レミリアに関することで気になることがあれば、可能性はある。むしろ、本人が何らかのトラブルの原因になることの方が多いかも知れない。

妖々夢

レティ・ホワイトロック


 冬の忘れ物。冬の間のみ活動する妖怪であり、冬の間にしか現れない。かなりの広範囲にわたって、冬の寒さを強くすることができる。 ルール上の種族としては妖精でなく怪異として扱う。

  • コネクションの相手:季節と共に生きる妖怪の一種であり、冬の間しか居ないためにコネクションを結びにくい。
  • 情報源:冬の間であれば様々なところに現れ、特に自然界での出来事などには詳しい。
  • 援助:他者に対して援助を行うのであれば、能力による場合がほとんどとなる。冬や冷気に関する特殊なアイテムを持っているとしても構わない。春になると消えてしまう自然の巡りを受け入れて生活しているため、特に大きな見返りを要求してくることはない。
  • 依頼など:自然界、特に冬の間の異変については依頼してくる場合があり得る。謝礼は能力の使用や、持っているとするなら特殊なアイテムによるだろう。


 妖怪の山に住む黒猫の妖怪で、多数の猫が住む廃村を管理している(統制はあまり取れていない)。また、藍の式神でもある。藍に仕事を言いつけられているか、藍を手伝っているか、そうでなければ藍や妖怪の山の周辺で遊んで過ごしている。人里に襲ってくることもある。

  • コネクションの相手:妖怪の山などに居住している妖怪、特に妖獣(猫)や妖精などがコネクションの相手になりうる。友達関係に設定するのが最も多い可能性だろう。橙が藍の式神であることを知っているかどうかは、GMと相談の上で決めること。
  • 情報源:妖怪の山での出来事や、自然で起こったことなどを知っている。また、他の妖怪の友達から聴いた情報などもあるかも知れない。藍から教えてもらえれば、さらに別の情報を知っている可能性がある。
  • 援助:橙が所有しているものは少ないので、物品による援助はほとんど無い。橙本人が何かを手伝ってくれたり、あるいは藍に取り次いでくれたりすることもある。
  • 依頼など:橙が他者に依頼するような事柄としては、橙本人の困り事や、猫たちに関わる出来事が考えられる。橙の判断で藍の仕事に関連する事柄ついて依頼してくることもありうる。

アリス・マーガトロイド


 魔法の森に住む魔法使い。人間から魔法使いになってからまだ比較的日が浅く、ほとんど人間のような生活をしている。人形をコレクションしており、自分で魔法を使う以外に人形を操ることができる。お祭りなどがあると人形劇を披露しに来ることもある。

  • コネクションの相手:同じ魔法使いやアイテムの蒐集家などとは可能性がある。人形劇を上演しにくる事もあるので里の住人など外部の者とも交流があるが、コネクションを結ぶならもう少し設定した方がよい。
     また、人形の妖怪としてPCを設定した場合、アリスの興味を惹く可能性がある。
  • 情報源:魔法に関しては十分な知識がある。また、人形については非常に詳しい。
  • 援助:アイテム、特に人形以外に関しては、交渉次第となる。手先が器用であるため、人形用の手工芸品や衣類を初めとして、様々な物品を製作可能と設定することもできる。魔理沙と比べれば対応は素っ気ないが、魔理沙ほどひねくれているわけでもないので、興味を惹きさえすれば交渉はそこまで難しくはないかも知れない。人形に関する事件の場合、自分が手に入れられるのであれば協力を惜しまない。
     家にはたいていの場合快く泊めてくれる(求聞史紀より)。
  • 依頼など:性格上、他人に何かを頼むようなことは無いだろう。魔法の森で起きた事件や、人形探しなどについては依頼してくる場合があり得る。謝礼はマジックアイテムなど(アリスにとって希少価値のある物でなければ、人形も含む)になる。

リリーホワイト


春を伝える妖精。春、特に春先にしか存在せず、すぐに消えていってしまう。

  • コネクションの相手:姿を現している期間が短いため、コネクションは結びにくい。弾幕攻撃に見えるような春の伝え方をすることがあり、これもコネクションを結びにくい要因になる。コネクションを設定するのであれば、妖精などが望ましい。
  • 情報源:春に自然で起きた出来事について知っている可能性があるが、基本的には自分の役割を果たして消えていくので、情報を持っていることは少ない。
  • 援助:何か物品を持っていることはほとんど無いので、援助はほぼ期待できない。能力も普通は明確に役に立つものではない。
  • 依頼など:自然(春)に関連した異変が起きる、などの事態でない限り、何かを依頼してくることはない。

プリズムリバー三姉妹(ルナサ、メルラン、リリカ)


 騒霊の三姉妹。共通項が多いのでまとめて紹介するが、コネクションは個人と結ぶこと。

  • コネクションの相手:亡霊や、あるいは音楽に親しい妖怪、人間などとコネクションを結びうる。友達関係以外に、時々音楽の演奏を依頼する、という関係であってもよい。依頼人と演奏者、という関係であれば、長女のルナサかまとめ役のリリカが適切。一方で、メルランは墓場でソロ活動をしている場合があり、亡霊とコネクションを結びやすい。求聞史紀などでファンクラブの存在が示唆されているが、ファンクラブと三姉妹に直接の関係は無いようなので、ファンクラブであるからといってコネクションがあるとは限らない。
  • 情報源:亡霊の一種であり、冥界での出来事を知っている可能性はある。また、他にも演奏に招かれた先で見聞きした出来事が情報源になりうる。音楽や音楽を使った能力に関しては一定の知識がある。
     メルランはソロ活動中に亡霊から何らかの情報を得ている場合があり得る。リリカは狡猾な性格なので、他の知り合いについて何か情報を持っている場合もある。謝礼はそれぞれの性格を考えて交渉を行うこと。
     また、個人的な関係があることを利用してファンクラブを利用できる可能性はある。
  • 援助:音楽の演奏は頼めば行ってくれる。ルナサは鬱に、メルランは躁になる音楽を演奏でき、精神状態を変えるために使うことができる。抵抗したければ、GMが適当に目標値などを設定すること。楽器については、スペアを持っていて貸してくれるかどうか、などはGMの判断による。
  • 依頼など:亡霊の間で大きな異変が起きたときは何かを依頼してくることがあるが、他は少ない。他の姉妹が起こしたトラブルの対処であったり、あるいは個人的な目的に基づくものであったりする場合が考えられる。
    謝礼は音楽の演奏の他に、物品による場合もある(三姉妹に楽器以外の物品を積極的に集める理由はないが、演奏に招かれた際に物品を謝礼として受け取ることなどが考えられるため)。

魂魄妖夢


 西行寺家の専属庭師二代目。幽々子の剣術指南役ともされている。多くの場合はお使いのようでもある。大抵は自分の仕事に従事しているか、幽々子の言いつける様々な用事に対処している。

  • コネクションの相手:白玉楼に住む亡霊であれば問題はない。時々幽々子の言いつけで外に出て来ることもあるので、そのときに手助けしたことがある、等の関係もあり得る。
     剣術を含む武術に関しては、妖夢の剣と同等の腕の相手はPCではほぼ皆無と思って良いので、その意味で対等の関係は難しい(同じ剣術を志す者としてそれなりの礼儀を持って扱ってくれる場合が多い)。
  • 情報源:真面目な性格のため、きちんと理由を含めて頼むことができれば、白玉楼内の一部の文献の利用や亡霊の探し人、幽々子への取り次ぎなどできる限りの対応を取ってくれる可能性がある。また、亡霊達の間での出来事について教えてくれることもある。
  • 援助:常々忙しい上に、妖夢が個人的に所有している物品などは少ないので、援助は期待しにくい。一方で、恩義を感じる相手にはできる限りの対応はしてくれる。
  • 依頼など:基本的に自分の役目は自分でこなそうとするため、自分から依頼をくれることはよほど困らない限り少ないと思われる。また、上記の理由と同じく、報酬を用意できることもあまり無い。

西行寺幽々子


 冥界に住む亡霊。伝統ある西行寺家のお嬢様で、冥界の管理者。死に誘う能力があるが、好き勝手には使わない。

  • コネクションの相手:基本的には亡霊のコネクションの相手となる。あまり冥界から外に出ることはないので(求聞史紀より)、他の種族ではコネクションを結びにくい(一方で、幾つかの書籍化された漫画作品を見る限り、時折パーティーや肝試しなどに参加していることもあるようなので、それほど難しく考える必要がないと設定する余地もある)。
  • 情報源:惚けた性格をしているが、永夜抄で見せたように気が向けば突然いろいろな知識を見せることもある。「先の先を見透かす」と言われるほどの洞察力があるため、事件の真相まで理解した上で、自分の目的のためにPC達を誘導する、といった行動も考えられる。いずれの場合も、掴み所のない性格のため、PCを翻弄して楽しむような素振りがある。
  • 援助:白玉楼にある物品や書庫などの使用は、交渉次第で許可してくれる。能力で誰かを殺してくれるようなことは無い。
  • 依頼など:妖夢に既に用事を言いつけてしまっている場合は、我が儘や厄介毎の相手は他の亡霊になる可能性がある。一方、思いつきや戯れで取った行動がトラブルの原因になる場合もありうるほか、何か幽々子自身の目的のためにPCを誘導して利用する、といったことも考えられる。

八雲藍


 長く生きた狐の妖怪で、紫の式神。紫から様々な仕事を申しつけられていたりする。油揚げが好物。

  • コネクションの相手:仕事では様々な所に現れる可能性があるので、そのときに知り合う機会はあり得る。ただの買い物で人里に来ることも少なくない。また、最強の妖獣としてPCの側から敬意を払う、といった関係も考えうる。
  • 情報源:紫に代わって結界の調査や修復などを行っているので、様々なことを知りうる立場にある。持っている情報については軽々しく喋ったりすることはなく、GMの判断による。謝礼は物品でも良い。
  • 援助:[神術・陰陽術]やその他の能力による援助が考えられる。また、紫の所持する特殊なアイテムで藍の自由にできるものを貸し与えてくれるような場合もある。
  • 依頼など:自分では手を回しきれない仕事については、他人に頼む場合もあり得る。また、紫や橙が起こした問題などの後始末を頼んでくる場合もある。

八雲紫


 すきま妖怪。普段は寝ている。幻想郷でも非常に力の強い存在。幻想郷を裏から管理している立場とも言え、妖怪の賢者とも呼ばれる。

  • コネクションの相手:普段は自分から動かないとされるため、この記述に従えば、コネクションを結ぶようなことも少ない。一方、東方三月精などでは興味を持つだけの理由があればすぐに三月精と接触しているため、人目に触れないことが多いだけで十分に活動的であり、紫の興味を惹く理由があれば簡単にコネクションを持ちうる、と考えることもできる。大きな力を持っている者や、紫の作った結界のゆらぎから迷いこんだ者などは特に興味の対象になる。また、何らかの意図を持って接触してくる場合もある。
  • 情報源:幻想郷そのものについてよく知っている。割と話したがり屋で、よくいろいろなことを教えてくれるが、真実かどうかわからないような話が多い。
  • 援助:外の世界についても知識を持ち、すきまから外の世界のものを取り出したりできるため、紫の興味や意図次第ではあるが、外の世界に関連する事柄での援助がありうる。もちろん、能力による援助も、もし提供してくれるのであれば非常に強力な要素となる。
  • 依頼など:普段は余り動かないので、自分から何かを依頼することはほとんど無い。結界に関わる事件の場合には、コネクションの相手に限らず、その場に突然現れるなどして、何かの依頼を押しつける、といったことは十分にあり得る。また、自分が出ることはなくても、すきまを使ってPC達が事件に関わるようにし向けることもある。

永夜抄

リグル・ナイトバグ


 多くの虫を従えることのできる蛍の妖怪。ルーミアなどと同様、幻想郷に住む妖怪の中でも本当に気ままに暮らしている部類に入る。

  • コネクションの相手:同じ虫の妖怪などが望ましいが、闇や水などの妖精もコネクションを結びやすい。基本的には友達としての関係を結ぶことになる。
  • 情報源:虫たちとコミュニケーションを取れるので、虫が知っていることはリグルも知っている。また、他の虫の妖怪や妖精などの友達から聞いて知っている情報があっても良い。ルーミア同様、一定の知識があるわけではないが、外を出歩いているために目撃情報など「現場の情報」に関しては期待できる場合がある。物品に対してこだわりはないので、謝礼は食べ物などが良い。
  • 援助:情報による援助以外に、命令を聞く虫を貸してくれたりすることもあり得る。
  • 依頼など:自然、特に虫に影響が出るような異変の場合はなにか依頼してくることがある。報酬は虫から得られる物品(食べ物など)が多い。

ミスティア・ローレライ


 歌で人を惑わす夜雀。ミスティアも特に気ままに生きている部類の妖怪と言える。ときどき人間の里を襲っては退治されている。また、焼き鳥を撲滅するために八目鰻の屋台を開くなどの活動も見られるほか、幽谷響子とパンク・ロックバンド「鳥獣伎楽」を組んでゲリラライブを行うなどの活動も見られる。

  • コネクションの相手:闇の妖精や鳥の妖怪、あるいは音楽に親しんでいる者などが多い。ただ、どちらかというと騒がしい歌ばかりなので、古くからの歌妖怪の中には敬遠する者もいる。八目鰻の屋台を始めたりもしているので、そちらで知り合ったとしてもよい。
  • 情報源:詳しく系統立った知識があるわけではないが、歌になっている伝承などについては知っている場合がある。また、他の友達から聞いている情報があっても良い。リグルやルーミア同様、どちらかと言えば「現場の情報」を期待できる。
     屋台を開いているときに噂話などを集めている可能性もある。また、常連としてくる客を紹介することもできる。
  • 援助:能力による援助と持っている情報による援助があり得る程度。謝礼はやはり食べ物などがよい。
  • 依頼など:妖怪仲間での異変などがない限り、依頼してくることは少ない。割と見境無く遊び相手(特に人間)をからかったりするので、何かトラブルに巻き込まれることもある。ゲリラライブ活動が迷惑がられることもあり、そちらからトラブルになる場合もあるだろう。

上白沢慧音


 ワーハクタクの歴史喰らい。人間が好きで、里に住んでおり、寺子屋の先生をしつつ歴史の編纂をしている。また、人里の守護者でもある。

  • コネクションの相手:基本的には、人間か、あるいは同じように人間の味方としての立場を取っている妖怪とコネクションを結ぶ可能性が高い。普段から人里にいるので、人間とのコネクションは非常に結びやすい。
  • 情報源:幻想郷の歴史に詳しい。あくまで歴史を知っているだけなので、細かい出来事や最近のことは知らないとしてよい。また、人里で起きた出来事についても、人間達の不利にならなければ教えてくれる。
  • 援助:情報による援助が主で、物品による援助はほとんど無い。但し、人間が助けを求めれば、安全な場所の提供や治療などの援助は惜しみなく与えてくれる。
  • 依頼など:人里で問題が発生した場合、外に出て問題を解決することを依頼してくる場合がある。この場合、人里の物品などを中心に報酬もきちんと用意する。
  • その他注意事項:人間や幻想郷に対して著しい悪影響が出るようなことが生じた場合、その能力を使って「無かったこと」にする場合がある。「十分な力を持っている者を除き、関連する出来事を完全に忘れ、認識できなくなる」など、GMが効果を決めてよい。GMは慧音の意図を考えてこの能力を使うこと。

因幡てゐ


 地上で長く生きた兎の妖怪で、永遠亭に住む兎のリーダー格に当たる。幸運を与える能力を持つ。気性が激しいが、一方で狡猾な面もある。

  • コネクションの相手:竹林に住む兎をはじめとした妖怪が相手として適切。
  • 情報源:竹林や永遠亭での出来事を知っている。また、外の妖怪(獣妖)から仕入れる情報があってもよい。見かけによらず交渉は上手いので注意が必要。
  • 援助:情報以外には、永遠亭での立場などから、あまり貴重でない細かい物品であれば割と自由がきくとしてよい。とはいえ、援助する場合にはてゐの側にも何か意図があることが多く、交渉次第となる。
  • 依頼など:永遠亭や竹林での異変があれば依頼してくることがあり得る。一方で、他人をからかうだけの場合もありうるので注意が必要。報酬を誤魔化さずに出すなら、細かい物品などで用意する場合が多い。

鈴仙・優曇華院・イナバ


 月から永遠亭へ逃げ込んできて、現在は永琳の弟子となっている月の兎。瞳を見てしまうと狂気に陥ってしまうほか、波長や波を操る能力も持つ。

  • コネクションの相手:永遠亭の関係者が最もコネクションを設定しやすい。人里へ薬売りに行くこともあるため、そこで知り合いを作る可能性もある。また、永琳の弟子として幻想郷内の他の場所に材料を仕入れに行くことも考えられ、そこで魔法使いや薬師などとコネクションを持つこともあり得る。但し、後者2つについては、「基本的に外部の者と積極的にはコンタクトを取りたがらない傾向がある」との設定があるため、単に「出会って知り合った」だけでなく、何らかの理由付けが望ましい。
  • 情報源:薬に関してはある程度の知識がある。永遠亭や竹林での出来事は知っているが、教えてくれるかどうかは状況による。加えて、月からの通信を知る能力もあるため、月での出来事なども知っている場合がある。その他、「波長を操る程度の能力」の解釈次第では、様々な出来事を知っている可能性がある。
  • 援助:情報以外には、簡単な薬による援助があり得る。その他の物品でも良いが、薬の材料などがあると交渉がしやすいだろう。能力は、解釈次第ではあらゆるものに干渉できるほどの強力なものだが、どのように使うかはGMの判断による。
  • 依頼など:永遠亭や竹林での異変があったとき以外に、薬の材料を探している場合もある。また、永琳や輝夜から何か面倒な仕事を言いつけられたとき、手伝いを依頼してくることもあるだろう。

八意永琳


 月の頭脳、とも称される天才。薬に関しては深い知識を持ち、不老不死。最近は有料で必要な薬を定期的に届けるサービスもしている(但し、届けるのは妖怪兎)。かつて月の使者を殺害したように、目的に対して冷酷になることもあり、その意味では注意すべき点もある。

  • コネクションの相手:永遠亭の関係者以外であれば、幻想郷内で薬やその材料を扱っている者とのコネクションがあり得る。分野は少し違うが、神道を初めとして神話伝承・魔法などにも深い知識があると考えられるので、魔法使いなどでもよい。薬のサービスについては、永琳自身が配りに来るわけではないのでコネクションを結びにくい。
  • 情報源:薬に関する知識では最も優れている。頭が良いので困ったときには状況を説明してアドバイスを頼むこともできる。また、月世界についても知っているが、これらに関してはよほどのことでない限り話さないものと思われる。
  • 援助:薬による援助は親切に対応してくれる。但し、霊薬などに関してはその限りではない、としてバランスを考えること。病気や怪我の場合、永遠亭まで辿り着ければ治療してくれる。
  • 依頼など:依頼としては、薬の材料を見つけてくることが多い。また、永遠亭や月、特に輝夜に関わることで何かを依頼してくることもある。単に輝夜の我儘の場合もあるが、永琳の裏の意図が巡らされていることもある。

蓬莱山輝夜


 永遠と須臾を操る程度の能力を持つ月の姫。やはり不老不死。地上の存在は穢らわしいと見なす一面もある。

  • コネクションの相手:永遠亭の関係者が基本になる。また、永遠亭でイベントを開いたり、人里などに来て物語を語ってくれたりする。
  • 情報源:月のことをはじめ、地上の者には想像もつかないことを知っている可能性はあるが、地上の者に対して語ることはほとんど無い。
  • 援助:地上の者に対して具体的な援助をすることは少ないと考えられる。あるとすれば輝夜の気紛れか、あるいは何かの意図がある場合が考えられる。物品での謝礼よりも、見返りとして何かの形での奉仕などを要求する場合もある。
  • 依頼など:輝夜の意図によって、何か無理難題を押しつけられる場合がある。

藤原妹紅


 不老不死の力を得てしまった人間。竹林に隠れて暮らす。頼めば永遠亭まで連れて行ってくれるほか、妖怪退治などをしている。

  • コネクションの相手:竹林で妹紅と出会うことがあれば、妖怪から助けてくれたり永遠亭まで連れて行ってくれる。人間の方が多少は関係を結びやすいと思われる。本人から積極的に話しかけてくることはないので、積極的にコネクションを結んだ理由付けが必要。
  • 情報源:竹林に隠れて暮らしているので、事件などについてあまり知っていることはない。その他の知識に関してはGMの裁量による。
  • 援助:[神術・陰陽術]に近い能力を持つが、珍しい物品などの所有は少なく、能力以外の援助は期待できない。
  • 依頼など:不老不死で怖れることもなく、特に何かを依頼してくることは稀。

萃夢想

伊吹萃香


 幻想郷に居着いた鬼。鬼は元々妖怪の山を支配していたが、今では山を去って地底などへ移り住んでおり、幻想郷で見られる萃香は例外的な存在と言える。

  • コネクションの相手:霧にまで拡散してどこにでも存在したりできるため、文字通り神出鬼没。お祭り好きなために宴会の場には存在するが、姿を現すかどうかは気分次第であり、コネクションは結びにくい。ただ、鬼族らしい単純さや性格から、力を認められたり、もし恩義を感じさせたりするなど、信頼関係を結ぶことができれば、力になってくれることはある。
     妖怪の山の河童や天狗にとっては、鬼は敬うべき山のボスであると同時に、戻ってきて欲しくはない相手と見なされているようで、鬼と相対したときには慇懃ながらも避けるような態度を取る場合が多い。また、鬼のPCを作るのであれば、同族としてコネクションを結ぶことはできると思われる。(原作にある「鬼は幻想郷にはいない」という設定に反するため、許可するかどうかはGMの判断による。萃香が唯一の例外としない扱いであれば、PCとして存在しても構わない。特殊な種族であるため、千幻抄公式としては種族データも設定していない)
  • 情報源:どこにでも存在できるため、幻想郷で起きた事件であれば何であれ目撃している可能性がある。PCの前に現れるかどうか、の時点で萃香次第なので、情報を渡すか否かはほぼ完全にGMの裁量による。(PCは萃香を呼ぶことはできるが、答えるかどうかは完全に萃香の自由)また、勝負事を好む性格ゆえ、何かルールを決めて勝負を挑んできて「勝ったら教える」とする場合もあり得る。
  • 援助:情報源の場合と同等。何であれその場に萃めたり、拡散させて消したりできるため、援助は非常に有力だが、助けてくれるかどうかは萃香次第となる。鬼独自の特殊なアイテムによる援助もあり得るが、この場合も同様。
  • 依頼など:基本的には宴会を楽しんでいるばかりで、また何かトラブルが起きたとしても自力で解決できるるが、「鬼の自分が動けば大事になる」と判断した場合には依頼をしてくる可能性がある。その他、偶然見つけた他人のトラブルで、自分が手を出すほどでもないと判断した場合、誰かに解決を任せる(あるいは押し付ける)こともあるだろう。一種の「勝負事」として、「何かの目標を達成できるか?」という問題を遊び感覚で提示してくる、という場合も考えられる。

花映塚

射命丸文


 鴉天狗で、幻想郷で普段見かける場合は、新聞屋として日々情報を求めて駆け回っている。発行している新聞は「文々。新聞」。天狗仲間の新聞大会ではいつも負けている。 妖怪の山では天狗の社会の一員として暮らしている。

  • コネクションの相手:取材で様々なところに現れ、必要があれば誰にでも話しかけるので、知り合う機会は多い。また、新聞を受け取る側として知り合う可能性もある。取材対象に対しては、幻想郷の住人としては礼儀正しい対応をするが、あくまで取材対象と記者としての関係に留めることを優先しているとも言える。
     本人の能力はかなり強い部類であるが、種族の特性として「強い者には下手に出て、弱い者には強気に出る。本当はもの凄く強い癖に適度に手を抜く、頭が切れる筈なのに惚ける」(書籍版文花帖)ところは文も例外でなく、単に「取材で知り合った」程度では友人としての親密な付き合いはし辛いと考えられる。
     一方で、妖怪の山の住人であれば、同じ社会の一員としてのコネクションを結ぶ可能性がある。この場合、天狗として妖怪の山での上下関係や規則を重視するため、互いの立場を設定しておく方が望ましい。実力から見れば、通常は文が上の立場になる。
  • 情報源:新聞屋として情報を集めているため、幻想郷の中でも事情通であり、様々な情報が期待できる。どちらかというと自分の目で見聞きした情報を重んじる。但し、妙に情報が偏っていることもあり得るし、自分で確認していない情報は不確かと切り捨ててしまう場合もある。
     また、妖怪の山での出来事についても詳しいが、山の社会の利益に反する場合、情報を教えてくれることはない。
  • 援助:情報による援助がほとんど。報酬を求める場合もやはり情報である場合が多いが、文の場合は興味があればその後で自分で裏を取る事が多い。
  • 依頼など:何らかの情報を得るように依頼してくることがあり得るが、自分が見聞きした情報を第一にするため、自分が情報を得るための下準備であったり、手が回しきれず優先度の低い事件についての事前調査だったりすることが多い。本人の能力は低くないことから、PCへの報酬は情報以外にも十分用意できると考えられる。

メディスン・メランコリー


 スズランの花園に住む人形。毒の力で行動しており、毒を扱える。常に小さな人形が傍らにいて、「スーさん」と呼ぶ。(こちらが本体ではないか、との説もある)妖怪として活動を始めてから日が浅いため、精神的に幼く常識にも乏しい。

  • コネクションの相手:鈴蘭畑に来た者は毒の影響を受けるので、付喪神などが望ましい。また、メディスン自身も人形解放という目的意識があるので、人間や他の妖怪とは多少折り合いが悪い。
     一方で、花映塚の事件後は永遠亭の永琳を訪ねてくる場合もあるようなので、このときに知り合う可能性もある。
  • 情報源:出歩くようになったのは最近なので、情報はそう多くない。目撃情報など、または永遠亭で聞いた話、程度に留まる。毒に関してはっきりした知識があるかどうかはGM次第。
  • 援助:毒をくれる場合がある。GMの判断でどのような毒か決めること。まだ経験が浅すぎるため、言いくるめるのは簡単。一方で、騙すつもりが無く接していても、変に誤解して敵対的な行動を取られる場合もある。
  • 依頼など:人形解放のために何かを依頼してくることはあり得るが、本人がまだ妖怪化してから日が浅く、経験が少ないため、きちんとした交渉や依頼の形を取っていない可能性が高い。また、鈴蘭畑に関する異変などで困っている場合、解決を依頼してくることはあり得る。このような場合、経験が少ないため、具体的な手段が見つからず途方に暮れていることは十分考えられる。

風見幽香


 花を操る能力を持つ妖怪。妖怪としては古株で、強力な能力を持つ。花に囲まれた場所で生活し、他の生き物に対しては容赦がない。(以下の記述は、旧作での設定はあまり考慮していない。プレイヤーと相談の上で、旧作の設定を導入してもよい)

  • コネクションの相手:一年中花が咲いているところを目指して移動するので、遭遇する可能性はある。そのときに知り合いとなるかどうかは幽香の気紛れ次第であり、単にいじめられるだけ、という可能性も高い。たまに人里に買い物に来る場合もあるので、人里内で接触できる可能性もあるが、コネクションを結ぶまでに至るには何か要因が必要。
  • 情報源:長く生きているため、いろいろなことを知っている可能性はある。また、植物に関連する事柄については詳しい。教えてくれるかどうかは幽香の気分による。
  • 援助:力は強いので大きな助力が期待できるが、やはり幽香の気分次第で、幽香をその気にさせるかどうかが重要な問題になる。強力な妖怪である分、多少の謝礼程度では動かない可能性が高い。
  • 依頼など:何か問題があれば自力で解決してしまうだけの能力があり、解決する必要を感じなければ何もしないと思われるので、何かの依頼をしてくる可能性は低い。

小野塚小町


 距離を操る程度の能力を持つ死神。渡し船を漕ぎ、幻想郷と彼岸との間の河を案内している。 サボり癖があり、仕事場を離れているところを幻想郷で見かける場合もある。

  • コネクションの相手:死を経験していたり、あるいは無縁塚に行ったりしたことがあれば、知り合いになることがありうる。また、仕事をさぼっている時に知り合うこともある。相手が自殺していないか気にかけたりと、話し好きで面倒見の良いところはあるので、コネクションを結べる可能性はある。
  • 情報源:基本的に仕事をしているので情報量は限られるが、サボって出歩いている時にいろいろ見聞きしているとしてもよい。死神であり、力は強いようなので、本人の知識もかなり豊富と見られる。三途の河を渡る幽霊との世間話から何か情報を得ている可能性もある。
  • 援助:仕事に縛られているので大きな援助は難しいが、一方でサボる口実になれば助けてくれることもある。小町自身の所持金からお金をくれることはあっても、死後の銭がどのように幻想郷で通用するかはGMの判断による。
  • 依頼など:自由には動けないので、死者や死に関連する事柄で何か気になったことがあれば解決を依頼してくる場合があり得る。報酬は、最も簡単な場合はお金による。

四季映姫・ヤマザナドゥ


 地獄に住む死者を裁く神。幻想郷担当。休暇中にまで幻想郷にやってきてお説教をしていくことがある。

  • コネクションの相手:裁かれた(説教された)ことがある、という設定は可能だが、裁く者と裁かれる者という明確な区別がついてしまうので、通常の意味でのコネクションとしての関係を上手く結ぶのは難しい。
     むしろ、時々やってきて説教をすることで正しい道を示唆してくれる、という一方的な関係として設定することになる。
  • 情報源:PCの生き方や行動に対する助言はありうるが、具体的な情報をくれることはほぼ無い。一方で、(少なくともGMの判断する「映姫の視点」で)そのキャラクターが取るべき正しい行いを示唆してくれるとも言える。
  • 援助:裁く者と裁かれる者という立場上、説教以外の援助をくれることは殆ど無い。
  • 依頼など:完全に立場が違うため、何かを依頼してくることはない。PCのなすべき行動を示す場合はあるが、それは生き方の指針であって、具体的な指示ではない場合が多い。

風神録

秋静葉


 幻想郷の秋を司る姉妹の神の片割れで、穣子の姉。紅葉を司る程度の能力を持つ。戦闘は得意ではない。秋の中でも紅葉が一番だと思っており、冬が来ると暗くなる。

  • コネクションの相手:神の一柱だが、それほど強力な力を持つわけではない。紅葉が好きな人妖や、自然と近しい妖怪であればコネクションを結びうる。
  • 情報源:自然に関する出来事や異変であれば情報源になる可能性はある。また、他の神の動向についても知っている可能性がある。秋以外の季節は積極的に動かないと考えられるため、情報源になりにくい。
  • 援助:強力な力があるわけではなく、キーワードが紅葉と限定的だが、自然や樹木に関しては何らかの助力を得られる可能性がある。
  • 依頼など:関心の中心は紅葉のことや秋のことと考えられるので、何かを依頼してくることは少ないが、秋の自然に関する異変があれば、他の神や妹を経由するなどして頼み事をすることも考えられる。また、神々の間での情報から、という可能性もある。

秋穣子


 幻想郷の秋を司る姉妹の神の片割れで、静葉の妹。豊穣を司る程度の能力を持つ。戦闘は得意ではない。毎年、里で行われる収穫祭に特別ゲストとして呼ばれている。もっとも、収穫前に呼ばれないと豊作は約束できない。冬が来ると暗くなる。

  • コネクションの相手:収穫祭に来るため、人里での交流があり、人間もコネクションを結びやすい。信仰という形も、友人という形も考えられる。ただ、豊作を約束できないことはどうでも良いと考えているようで、積極的に人間を助けたい、というわけでもない。その他、自然に近しい妖怪であってもコネクションを結びうる。食物をもらったのが縁、といった可能性もある。
  • 情報源:自然や、あるいは農作物に関しては情報を持っている可能性がある。また、収穫祭の付近であれば、人里に関する情報を持っていることも考えられる。他の神の動向についても知っている可能性がある。秋以外の季節は積極的に動かないと考えられるため、情報源になりにくい。
  • 援助:姉の静葉と同じく、自然や樹木に関しては何らかの助力を得られる可能性がある。特に、自然から取れる食物であれば援助してくれる可能性があるし、土地を豊かにする能力なども考えられる。
  • 依頼など:秋の自然に関する異変があれば、頼み事をすることも考えられる。また、人里のことでも依頼がある事も考えられるが、それほど積極的に人間のために行動するわけではないとも見られる。神々の間での情報から、という可能性もある。

鍵山雛


 流し雛軍団の長。厄払いで払われた厄を集めては、溜め込んでいく。彼女の周りには素人目にみても判るぐらいの厄が取り憑いている。周囲に近づいた人間や妖怪は不幸に遭う(本人には影響しない)。厄が再び人間の元に戻らないように見張っている、という点では、陰ながら人間には友好的といえる。溜め込んだ厄をどうしているかについては知られていない。

  • コネクションの相手:人間とは友好的な分、コネクションを結びうるが、彼女本人も自分に近づいた者が不幸になることは認識しており、役目として負っているような部分もあるため、雛本人からコネクションを結ぶことは少ないと考えられる。無視することもないと思われるので、迷い込んだときに出会った、などの設定があればコネクションを説明しやすい。
     また、妖怪の山に近い樹海の谷川にいることから、妖怪とも接点があると考えられるが、同様の問題はこちらにも当てはまる。人形の付喪神や同じような立場にある妖怪などであれば、コネクションを結ぶ可能性はある。
  • 情報源:妖怪の山や樹海での出来事や、神の間で起こった出来事については情報を持っている可能性がある。呪いや災厄などについては、感知する能力や関連する知識があるとしてもよい。
  • 援助:厄を吸い取ってもらう形での援助は考えられるし、呪いや厄に関しては他の人妖よりも深い知識を持っている可能性がある。
  • 依頼など:自分から積極的に他人に関わることは少ないと考えられるが、大きな災厄の前兆を感じ取ったり、あるいはそういったものを溜め込んだりしたときなど、具体的な解決や対応を依頼に来る可能性は十分考えられる。

河城にとり


 妖怪の山に住む、水を操る程度の能力を持つ河童。また、幻想郷の河童の例に漏れずエンジニアで、人工物などには強い興味を持ち、外の世界の道具を模すなどして進んだ道具を持っていることもある(現実に存在するものと比べると、少しずれていることも多い)。河童は人間を隠れて観察していたため、人間とは仲が良いつもりでいる。
 一部の河童には宗教を嫌う文化があり、にとりはその一員であるため、宗教関係者との関係は一歩引いたところがあるだろう。
 河童は山の神様から様々な工事を請け負っているほか、山で起こる事件に巻き込まれるか、その発端となっていることも多い。
妖怪の山で様々なトラブルを起こしたり被害を受けたりすることが多いが、騒ぎに乗じて金儲けを企む一面もある。

  • コネクションの相手:妖怪の山では河童や天狗が社会を築いているため、妖怪の山の妖怪とはコネクションを結びやすい。また、人間の様子を見に来ることもあるので、人間ともコネクションを結ぶ可能性がある。もっとも、人見知りしてすぐに逃げるなど、臆病な面もあるため、人里などに気軽に現れるわけではないとも考えられる。人工物などの技術に対する興味から、外の世界を知っている者や、珍しい道具を持っている者とも積極的に関わってくる可能性が高い。他にも、金儲けにおいて役立つ相手もコネクションを結びうる。
  • 情報源:情報網も含め、妖怪の山での出来事にはそれなりに詳しい。また、好奇心が旺盛なため、異変などにも興味を持っていることが多い。人工物や技術などにも詳しいと考えられる。とはいえ、やはり現実に存在するものと比べるとどこかずれていたりする可能性も高い。その他、水に関わる出来事もよく知っている。
     また、普段の商売で得た情報などを提供することも考えられる。
     いずれの場合も、金銭やきゅうりなど、十分と思われるだけの報酬を渡すように交渉してくる。妖怪の山の権力などが背景にあればその限りではない。
  • 援助:「文明の利器」の形で道具を貸してくれる、などの形での援助がまず考えられる。どこかずれた技術のため、望んだ通りの形になるとは限らない。他の道具や材料などの形での報酬を求められることもありうる。水に関することでも助力が期待でき、妖怪の山の妖怪と交渉する上で便宜を図ってくれるなど、他の形での援助も考えられる。
  • 依頼など:興味を持つことに関して、自分一人では対応しきれない場合は積極的に依頼をくれるかも知れない。外の世界の技術に関わることや、何か珍しい人工物に関することであれば十分考えられる。その他、金儲けに関することなども考えられる。一方で、新しい物を作ろうとして暴走してしまったり、金儲けのためにとった行動が問題を起こしたりと、トラブルの種になる可能性もある。

犬走椛


 妖怪の山で見回りをしている下っぱ哨戒天狗。視覚、嗅覚共に優れ、侵入者を瞬時に発見する。協調性の高い性格であり、任務は忠実にこなす。とはいえ、妖怪の山は侵入者も少なく、暇に任せて大将棋などをしていることも多い。

  • コネクションの相手:任務には忠実なので、それほど外を出歩くことはなく、妖怪の山の住人でなければコネクションは結びにくいと考えられる。性格上、特に恩義を感じた場合など、一度きっかけがあれば強い関係を結べる可能性がある。
  • 情報源:妖怪の山で生じた事件であればよく知っている可能性がある。また、暇な時であれば、能力を活かして捜し物などを手伝ってくれる可能性もある。
  • 援助:妖怪の山では下っぱなので、物品などでの援助は期待しにくい。任務とぶつからない時ならば、捜し物を手伝ってくれるなどの形の援助が一番期待しやすい。
  • 依頼など:妖怪の山で問題が生じた場合、内部で解決を試みると考えられ、その場合に外部に依頼するならば別の者が来る可能性も高い。個人的なことであれば可能性はあるが、同じく妖怪の山に住む妖怪などでなければ、頼み事をすることは少ないと考えられる。

東風谷早苗


 守矢神社の風祝で、一子相伝の秘術を伝えられており、奇跡を起こす程度の能力を持つ。外の世界から来た人間で、幻想郷に慣れていない。慣れようとする努力も見られるが、真面目だが自分の力に自信を持っている性格も相まって、その分極端な行動を取ってしまうこともある。守矢神社の二柱には敬虔に従う。

  • コネクションの相手:幻想郷に来てから布教活動などを行っているため、人里に出入りしている様子もあり、早苗自身が人間ということもあって人間とはコネクションを結びやすい。一方、妖怪の山に住んでいることから妖怪とも関わりがあり、強力な神に仕えていることから神々ともコネクションを持ちうる。外の世界から来た、ということも関心の対象になりやすく、また本人も外の世界に関わることであれば興味を持ちやすいと考えられる。真面目な性格の分、きちんとした人間関係であれば大切にしてくれる。
  • 情報源:幻想郷についての知識は乏しいが、幻想郷に来てある程度時間が経った時期を舞台設定とするのであれば、行動範囲の広さから最近の出来事については情報を持っている、という設定も可能。神である二柱の動向も知っていると思われるが、早苗本人には知らされていない場合や、早苗が口止めされている場合なども考えられる。
  • 援助:信仰を得る、という目的もあり、本人の性格も相まって、困っていることをきちんと頼めば、術などの形で援助してくれることが考えられる。また、本人の手に負えないことであれば、神社の二柱を初めとした他の神々や、妖怪の山の妖怪に取り次いでくれることもありうる。
  • 依頼など:早苗本人が関わる問題であれば自身で解決しようとするため、依頼があるとすれば、早苗の手に負えない場合や神社の二柱に指示された場合などが考えうる。早苗の知人から頼み事をされた場合、幻想郷に関する知識の少なさや本人の時間の都合などで対応しきれないのであれば、適切な人物に頼み事を回すなどの対応を取ることは十分に考えられる。

八坂神奈子


 妖怪の山に神社ごと移ってきた、守矢神社の主神。山や風雨を司り、外の世界では軍神としても知られている。幻想郷では信仰を集めようとしており、妖怪の山では天狗の信仰を得るなど、ある程度成功している。とはいえバランスが悪いことは否めず、人間の信仰を得ることも課題となっている。 技術革命が好きな一方で、独断で物事を進める面もあるようで、地霊殿の事件では元凶とも言える立場でもある。蛇をトレードマークにしているが、本人の性格も狡猾なほどと言える。

  • コネクションの相手:一度は信仰を失ったとはいえ強力な神であり、対等の立場でのコネクションは考えにくい。一方で、自身や守矢神社を信仰する者へは助力を惜しまないと思われる。とはいえ、助力を与える場合も、おそらく神奈子自身に明確な意図があり、全くの無償や奉仕であることは少ないと考えられる。
     また、他の神々ともコネクションを結ぶ可能性が高い。
  • 情報源:神としての力は強く、古代から存在しており、様々な知識を持つ。信仰獲得のために積極的に動いているようで、特に妖怪の山などの出来事にも十分詳しい。幻想郷に関する知識は少ないが、情報収集は怠っていないと思われる。
  • 援助:信仰の獲得など、神奈子自身の目的に適っているのであれば、神としての助力が考えられる。非常に強力な助力も可能だが、おそらくは適切な程度を見極めた上での助力となる。
  • 依頼など:自身が動くことの影響力なども含め、様々な要素を計算に入れた上で適切であれば、早苗を遣わすなどして物事の依頼は惜しまないと考えられる。他者を味方に引き入れることに長けており、同時に狡猾であるため、交渉で優位に立つのは難しいと思われるが、依頼主としては決してけちではない。一方、独断での行動が大きな影響を与えてしまう、トラブルメーカー的な役回りも考えられる。

洩矢諏訪子


 遙か古代から驚異的な信仰心を得ていた「ミシャグジ様」を束ねていた祟り神。神奈子との争いに敗れて以降は、互いに協力しあう形で諏訪地方を治め、信仰を得ていた。本人は失われていく信仰も受け入れていたようだが、神奈子とともに来た幻想郷での新しい生活も楽しんでいる。

  • コネクションの相手:早苗自身も諏訪子のことを詳しくは理解していないようだが、風神録の事件以降は隠されている訳でもないようで、諏訪子本人は気ままに幻想郷での生活を楽しんでいる分、友達の形で他者とコネクションを結ぶことも十分に考えられる。やはり自然に近しい妖怪や、蛙としての神性から水に関わる妖怪など、また神としての立場から人間達とコネクションを結びやすいと思われる。
  • 情報源:神奈子同様力の強い神で、古代から存在しており、様々な知識を持つ。神奈子のように「信仰を広める」という目的に沿った情報収集を積極的に行っているかどうかは不明だが、逆に気ままに楽しんでいる分、日常的な出来事や幻想郷各地での小さな事件などは神奈子より詳しく知っている場合もある。
  • 援助:神として気ままに生活を楽しんでいる分、神奈子よりはちょっとした援助を頼みやすいとも言える。力は非常に強力だが、軽々しく力を揮うことも無く、適切な程度の援助となるだろう。
  • 依頼など:神奈子とはまた違う意味で、自身が力を揮う影響を考慮した上で、自分が見つけた問題などの解決を依頼してくることがあり得る。また、神奈子と一緒に取った行動がトラブルを巻き起こすことも考えられる。

緋想天

永江衣玖


 雲の中に住む竜宮の使い。龍の言葉を人間や妖怪に伝える役割を持ち、地震等の災厄といった重大な内容を伝えに来る。空気を読む程度の能力を持ち、その場の特性をすぐに把握してなじむことができる。自分の主張を押し通すことはない。一方で、面倒くさがりでもあり、災厄を伝える場合も事務的な印象を感じることもある。 また、雷を操ることもでき、戦闘などではこちらを主に使う。美しい羽衣は、纏った人間に空を飛ぶ力を与えると言われ、衣玖の意志で自在に変形する。こちらも武器として使用される場合がある。

  • コネクションの相手:普段は雲の中にいて、龍神の様子を見守るだけであり、空を主な住処とする妖怪でなければコネクションを結ぶ機会は少ない。地上に何かを伝えに来たときに関わりを持った、という設定ならば可能だが、仕事がややお役所仕事的なため、深い関係を持つことも少ないと考えられる。緋想天の事件以降、地上の要石や天子の様子を見に地上に来る機会が増えた、といった設定を追加すれば、コネクションを活用できる可能性が広がる。
  • 情報源:基本的に他人の行動には興味がないため、あまり情報源としては期待できないが、龍の言葉を知ることができれば重大な事実にいち早く気付くことができる可能性もある。また、天界にも行くことはあるようで、地上の妖怪に比べればそちらでの情報も期待できる。仕事で地上を回る機会もあるため、広く浅い知識を有していると設定しても良い。
  • 援助:性格上、あまり大きな援助は期待できないと考えられる。一方で、重大な出来事を知らせてくれる、という点が大きな助けになることも考えられる。
  • 依頼など:重大な異変を龍の言葉などから予期した場合、その事実を告知しに来ることで具体的な解決を任される可能性がある。

比那名居天子


 天界に住む天人。親が仕えていた神官が神格化して、それに伴って天人になっただけであり、修行をして天人となった者達よりも俗っぽい。特に天子は温室育ちで自分勝手な一方、自分の能力を貶められると激昂するなど、子供っぽい面もある。とはいえ天人らしく能力は高く、知識もそれなりに有している。天界の暇な暮らしに飽きており、異変を起こして解決されるまでを楽しみたい、という理由だけで事件を起こしたほど。

  • コネクションの相手:暇があれば地上に降りてきて、面白そうなことがあれば首を突っ込む、と見てよい。天人らしく上から目線で、対等の立場で付き合うことは難しく、コネクションの相手は「我が儘を言って暇を潰す相手」程度になるが、コネクションを結ぶ機会は少なくない。
  • 情報源:暇があれば地上の様子を見ており、面白そうなことがあればすぐ様子を見に行くので、最近の出来事などであれば知っている可能性がある。また、故事など知識も豊富。
     一方で、我が儘なため親身になって問題の解決策を考えてくれるかどうかは完全に気分次第となる。
  • 援助:曲がりなりにも天人である分能力は高いが、援助があるとすれば天子の能力をひけらかすためなど、天子自身が面白がってくれるかが問題になる。また、天子自身が勝手な判断で物事を進めてしまう可能性もある。
  • 依頼など:天子に解決できないことを他者に頼む、という状況はほとんど無い。一方で、天子が面倒だと感じたことであれば、半ば押しつけるようにすることも考えられる。我が儘で活動的な分、緋想天の事件の時と同じように、トラブルの種になることもありうる。

地霊殿

キスメ


 暗い夜道で真上から落ちてきて脅かすという釣瓶落とし。一説には人を食べるというが、そこまで怖ろしい妖怪にも見えない。性格は内気で、狭いところが大好きでいつも桶に入っており、洞窟や井戸の中にいる。

  • コネクションの相手:洞窟で通りがかった者を脅かすことが多い。地霊殿の異変後であれば、地上に来た地底出身の妖怪などがコネクションを結びやすい。地上から地底に遊びに来て出会った、ということも考えられる。本人が内気なため、PCの側に積極的な理由が必要。
  • 情報源:特に情報収集をすることもなく、自分が洞窟などで見聞きした情報がほとんどと考えられる。洞窟や井戸の中は人目に付かないところなので、意外な情報を知っている可能性もある。
  • 援助:能力としてはPC達とも大差なく、具体的な形での援助はほとんど期待できない。
  • 依頼など:性格のため、よほど親しくない限り自分から他人に物事を頼むことはまれと考えられる。地底で起きた異変に関しては、何か依頼することもあり得る。

黒谷ヤマメ


 旧都や洞窟の奥底で活動する土蜘蛛。病気、主に感染症を操る能力を持つ。好戦的で明るく、人間と戦うことに抵抗感がない。能力は嫌われやすいが、地底では人気者である。

  • コネクションの相手:地底出身の妖怪の間では人気もあり、コネクションを結びやすい。地霊殿の異変後は地上と地底での交流も始まっているので、コネクションがあっても良いが、地上の妖怪には能力を嫌われやすいことに注意。もっとも、本人が無闇に能力を使うことはない。
  • 情報源:地底での出来事に関する情報が中心だが、地底の妖怪の間では顔が広いので、情報源としては期待できる。また、土蜘蛛という妖怪自体が歴史の古いものであり、古代の伝承などについても詳しい、と設定してもよい。
  • 援助:能力を持っている分、病気などについては多少の知識があると見てよい。操る能力を「取り除くことも可能」と解釈すれば、病を治してくれる可能性もある。また、利用方法は状況と工夫次第だが、強力な蜘蛛の糸をもらえる事も考えられる。どのような場合でも、妖怪らしく何らかの代償を要求することも多い、としてよい。
  • 依頼など:地底での出来事であれば以来の可能性はあるが、地底の妖怪の間で解決を図ることが多いとも考えられる。地上に関わる場合であれば、何か頼み事をしてくる可能性もある。性格としては、地底の妖怪である事を除けば付き合いやすいので、気軽に依頼をくれることもありうる。

水橋パルスィ


 縦穴の番人である橋姫。嫉妬心を操る程度の能力を持ち、自身が嫉妬狂いであると同時に、他人の嫉妬心を煽る事ができる。上と地底の間の通行を見守っているが、能力の通り嫉妬深く、幸せそうな者や楽しそうな者を見ると邪魔をしてしまう。

  • コネクションの相手:性格としては付き合いにくいところがある。どのような関係であるか注意して設定すること。逆の見方をすれば、嫉妬というマイナスの多い感情ではあるものの、他人に興味を持ちやすいとも言える。
  • 情報源:地底での出来事や通行人には詳しい。性格故に、幸せそうな人妖の情報は積極的に集めてしまっている可能性もある。また、呪いなどに関しても一定の知識がある、としてもよい。
  • 援助:性格の問題をうまく回避できれば、持っている知識や能力で援助してくれる可能性はある。方向が限られているとはいえ、嫉妬という感情を操ることにかけては強力。
  • 依頼など:やはり性格が最大の問題になるが、何か異変があって本人に解決できなければ依頼があっても良い。特に、地上と地底を行き来する者の中におかしな人物がいた場合などは、情報を教えてくれる事も考えられる。また、不自然なほど突然良い目にあった(何か裏でしていそうな)人物についての情報も積極的に教えてくれる。

星熊勇儀


 かつては萃香と共に四天王と呼ばれた鬼の1人。今は旧都に住み、毎日騒ぎながらお酒を飲んでは、生活を楽しんでいる。鬼の中でも一際強い力を持つ。また、旧都は地上の人間に愛想を尽かした鬼が築いた社会であり、地上から来た忌み嫌われる妖怪を積極的に受け入れるなどして賑やかになった経緯があるため、旧都でも中心的な立場にあるとも考えられる(生活を楽しむ事が第一であるため、現実的な意味での『指導者』とはおそらく意味合いが若干異なる)。

  • コネクションの相手:地底では有名な人物と考えられ、地底出身の妖怪であればコネクションを持つ可能性がある。とはいえ、鬼に気に入られるとなると、強さや性格面で適している人物でなければならない。地霊殿の異変の後は地上にも来る機会があるとすれば、地上の者でも気に入られればコネクションを持つ可能性がある。
  • 情報源:古くから存在しており、萃香と同様に知識は豊富であると考えられる。萃香のように幻想郷全体に散って見張るような能力はないものの、特に旧都や地底出身の妖怪の間では情報網を持っている可能性もある。鬼は嘘をつくことがないので、情報源としては信頼できる。
  • 援助:誠意や強さを見せるなど、気に入られることが条件になるが、能力や地底での影響力を役立ててくれる可能性はある。萃香のように、鬼独自の特殊なアイテムを持っていることも考えられる。
  • 依頼など:何かトラブルがあっても自力で解決できるため、自身に関わることで依頼をくれることは少ない。一方、自分が動くことの影響なども考えて、地底の妖怪に関わる異変などでは何か依頼してくることもあり得る。誠意のある対応をすれば、きちんとした反応が期待できる。

古明地さとり


 地霊殿の主であるさとりの妖怪。灼熱地獄跡をはじめとした、旧地獄の施設の管理を任されている。心を読む程度の能力を持つ。能力故に妖怪や怨霊から恐れられており、地霊殿を訪れる者は少ない。さとり本人もそのことを意識しているのか、あまり外向的な性格ではない。 一方で言葉を持たない動物には好かれており、地獄跡の管理などはペットに任せている。こうしてペットにした動物の中には妖怪化した者もいるが、概ねさとりには忠実。

  • コネクションの相手:能力故に忌み嫌われており、本人もその状態を受け入れているようで、地底の住人であってもコネクションを結びにくい。地上の住人の場合、地霊殿の事件後でなければ訪れる理由を設定しづらい。その時点でさとりのことを詳しく知らなかったのであれば、多少はコネクションを結べる可能性もあるが、難しい点は変わらない。無理なくコネクションを結ぶとすれば、地霊殿のペット出身であると設定することになる。
     また、旧地獄でも有力な立場であったり、そういった妖怪に近しいのであれば、コネクションを持っている可能性もある。死神など彼岸に関わりの深い者であれば、旧地獄の管理者としてのさとりと関わりを持つこともできるが、彼岸についての設定次第となる。
  • 情報源:旧地獄跡の管理者として、地獄の来歴などについては詳しい。地霊殿の外に関しては疎いが、ペットなどを通して情報を集めている可能性もある。特に、強力な読心能力を持つため、外の人妖と出会う機会さえあれば深い情報を得ている可能性もある。
  • 援助:地獄に関する情報や物品による援助が考えられる以外に、ペットを情報源や手伝いとして紹介してくれる可能性もある。また、重要な情報を持つ人物を連れて行くことができれば、読心能力で情報を明らかにしてくれる場合もある。
  • 依頼など:地霊殿の外に関わる問題であればさとり自身は動きづらいため、外部に依頼してくることは十分にあり得る。心を読まれるため交渉は難しいが、誠意を持って対応すれば勘繰られることもないと言える。

火焔猫燐(お燐)


 さとりのペットである妖怪化した猫。火車と呼ばれる妖怪であり、死体を持ち去る程度の能力を持つ。怨霊と会話することもでき、口が上手いため、普段は怨霊の管理を任されているほか、灼熱地獄跡の燃料とする死体を運ぶ仕事もしている。突然強すぎる力を手に入れたお空の増長を案じて、地上に異変を伝えるために怨霊を送り込むなど、友達思いで思い切った行動力も持っている一面もある。一方で、(冗談と解釈できる可能性もあるが)やってきた人間の死体を求めるなど、人間に対する態度としては危険なところもある。普段は自分の仕事に満足しているが、地上に出るようになってからは猫の姿で博麗神社に居着くなど、外へ出かけることも多い。

  • コネクションの相手:地底の他のペットや、地霊殿の異変後であれば地上・地底を問わず獣の妖怪など、出会った相手とコネクションを結ぶ可能性がある。また、仕事柄、亡霊などともコネクションを結びやすい。
  • 情報源:地獄に関することであれば知識があり、怨霊などからその他の情報を得ていることもある。口が上手いため、地上などに遊びに行っているのであれば、そちらでも顔見知りを作ってお喋りなどから一定の情報を得ている可能性がある。
  • 援助:お燐自身は特に財産などは持たないため、情報源としての援助が中心になる。怨霊や死体(ゾンビ)を貸してくれることもあるかも知れない。
  • 依頼など:地霊殿の事件でとった行動のように、お燐自身の手に負えないことがあれば、外の者に解決を期待してくることも十分あり得る。報酬として財産を要求してくることは少ないと思われるが、交渉の際は口が上手いことや、獣として生きてきた分の強かさに気をつけた方がよい。

霊烏路空(お空)


 さとりのペットである地獄烏。地霊殿の事件では神奈子と諏訪子に八咫烏の力を与えられ、核融合を操る程度の能力を持つに至った。現在は河童の核融合研究センターで核の力を制御する仕事をしている。 元々は灼熱地獄跡の火力の管理をしており、その生活に満足していたが、核融合の力を得ると増長して地上の征服を考え始めるなど、やや単純な性格をしている。一方で、自分に力を与えた二柱のことをすっかり忘れているなど、記憶力は悪い。

  • コネクションの相手:地底であればペットや他の妖怪とコネクションを結ぶ可能性がある。地上に出てくることがあれば、そちらで出会った相手と友人関係になることもあり得る。また、地霊殿の異変以後は核融合研究センターで仕事をしているので、山に住む妖怪や神々とも接点を持ちうる。とはいえ、非想天則で早苗のことを忘れていたように、キャラクターによってはほとんど記憶に留めていないとしてもよい。
  • 情報源:地獄で起きた出来事や、他の妖怪から聞いた情報などを知っている可能性もあるが、忘れてしまっている可能性も高いため、信頼性は低い。
  • 援助:強大な能力を使うことは楽しいようで、依頼すれば強力な火力や破壊力を役立ててくれる可能性はある。逆に、さとりや神奈子に制限を与えられているなどして、GMは乱用を制限した方がよい。
  • 依頼など:地底(地上に遊びに行っているのであれば、そちらも考えられる)で自分の手に負えない問題が起きた場合、誰かを頼る可能性は高い。特に、火力や力で解決できないことであればその傾向は強まる。但し、最初に相談する相手はお燐である場合が多いと考えられる。報酬としては、食べ物や珍しい物でも十分満足してしまう可能性がある。

古明地こいし


 さとりの妹。彼女もさとりの妖怪であるが、能力故に嫌われることに耐えられず、心を閉ざしてしまっている。このため心を読む能力は失ったが、無意識を操る程度の能力を得ている。ほとんど無意識で行動しており、あちこちを放浪しては、本人が楽しいと思うことだけをしている。さとりにもこいしの心を読むことはできず、またほとんどの場合は他者に存在を認識されることもない。「平和な人間から殺掠」などと物騒なことを口にするあたり、他人から見れば幾分危険な方向に楽しみを見出している節もある。
 希望の面を拾ってしばらくは、その影響を受けて目立つことに快感を感じ積極的に行動していた。持っている希望の面の力が失われた後のこいしがどうしているかはGMが決める。命蓮寺に勧誘されているため、何らかの形で命蓮寺に関わることもあり得る。

  • コネクションの相手:通常のキャラクターではこいしを認識することができないため、コネクションを結びにくい。一方で、こいし自身は地霊殿の事件後は地上に興味を持っており、霊夢や魔理沙のことをもっと知りたいと思うようになっているため、他の人妖に対しても興味を持つ可能性はある。どれだけ近くにいても気付かれず、無意識で行動している分こいし本人に遠慮がないため、やや一方的な関係になりがちな傾向がある。また、「イマジナリーフレンド」として、子供と遊んだりすることもあることが示唆されるので、子供の頃に遊んだ、といった設定も考えられる。
  • 情報源:興味を覚えて調べていたことであれば、色々なことを知っている可能性はある。全く気付かれずに様々な場所に入り込み、観察することができるため、他者の秘密を知っている可能性も高い。一方で、無意識で行動している間のことを忘れている、と設定する余地もあり、情報を豊富に持っているかどうかには疑問もある。
  • 援助:「無意識を操る能力」の解釈が難しいものの、行動を操る点では非常に強力な能力となる可能性もある。情報源としての援助も含め、最大の問題はこいし本人の興味を惹くことにあるだろう。基本的に、こいしの方から興味を持ってもらわない限り何かを依頼することはできず、たとえ話を聞いてもらえたとしても、こいし本人が興味を持たなければ全く相手をしてもらえない可能性が高い。
  • 依頼など:自分が面白いと思ったことで、こいし1人ではできないことがあれば、なにか頼み事をしてくる可能性がある。依頼という形式を思いつくかどうかは定かでなく、他人に遠慮することも少ない点も相まって、一方的な形になる可能性もある。こいしの頼み事に答えた上で、何か直接利益を得ようとするなら、気まぐれなこいしに上手く対応する必要がある。
     依頼とは正反対だが、こいしがコネクション相手に興味を持ってつきまとった上で、こいし自身の気まぐれで勝手に物事を進めたりして振り回してしまう、という一種の障害として登場させることもできる。こうした場合、こいしの言動の中に状況を改善できるアイディアの種を混ぜておくなどして、同時にヒントとしても利用できる。

星蓮船

ナズーリン


 鼠の妖怪で、野鼠を操って捜し物を見つけることができる。また、ダウジング用のロッドやペンデュラムも所持しており、物を探し当てるような能力も使用可能と思われる。 毘沙門天の使いでもあり、毘沙門天の代理である星の監視役として、立場上では星の部下となっている。星蓮船では主人公との戦いの後撃破されずに逃げ出すことに成功しているなど、鼠らしく狡賢さも持ち合わせている。

  • コネクションの相手:仕事上の立ち位置から見て、命蓮寺に訪れる人妖とはコネクションを結ぶ機会がある。鼠としての警戒心の強いイメージや、本来の上司は毘沙門天である、という立ち位置の違いから、すぐに外部のキャラクターと打ち解けるかどうかは不明なところがあるので、その点も考慮して設定を行うとよい。
     同じ妖獣とのコネクションという方針も考えられるが、鼠のような同族以外であれば他の種族と大して変わらないとも考えられる。
     また、本編では星の依頼で動いていただけだが、ダウザーとして捜し物を請け負うことがある、という設定もできる。この場合、多少ビジネスライクな関係になるが、依頼を通じての間柄、というコネクションも可能になる。
  • 情報源:「探し物を探し当てる程度の能力」使ってもらうことができれば、何かを探している状況では強力な助っ人になる。また、野鼠の知性に制限されるものの、野鼠を使ってその他の情報を探し当てることもできる。
     情報源としては命蓮寺の出来事などを知っている可能性があるが、余計なことを話したりしないような十分な慎重さを持ち合わせていると思われる。
  • 援助:きちんとした対価を支払うなどして捜し物をしてもらう、という形での援助がもっとも強力であり、使いやすい方法となる。設定次第では様々なアイテムや財産などを所持しているとする余地もあるが、これらを貸し出すなどしてもらえるかは交渉次第となる。「宝塔の持ち主から、ふっかけられたものの取り返してきた」という過程が交渉によるものだとするなら、それなりの交渉能力も持ち合わせていると考えられる。
  • 依頼など:宝塔を抜きにすれば、本人の戦闘能力などがそれほど強力でもないことを考慮すると、捜し物にまつわることで解決しきれない障害(特に、内容が命蓮寺に関わらないものの場合)については、他人に依頼することも考えられる。また、命蓮寺の中では自由な立場にいるため、何か問題が起きたときに水面下で外部と交渉する、といった役割を果たすには適切な人物とも言える。

多々良小傘


 使われなくなった傘が化けた、からかさお化け。人間を驚かすことを存在意義としているが、驚いてくれる人間がいないため、驚かし方を勉強中。ベビーシッターと称して子供を脅かしていたり、腕のいい鍛冶屋として仕事をすることもある。

  • コネクションの相手:原作で「通りすがりの妖怪」と言われている通り、人間を驚かすことだけを目標に気ままに暮らしている妖怪の1人と見られるため、偶然出会って仲良くなった、という形でのコネクションを結びやすい。「驚かし方を勉強中」という設定から、何らかの心得のある者には弟子入りのような形で関係を結ぶことが考えられるし、そうでなくとも「意気投合して驚かせる工夫をしに行った」という形で友人関係を設定することもできる。同じような器物が化けた付喪神であれば、互いの共感などでさらに関係を結びやすくなる。但し、人間に大切にされて妖怪になった部類の付喪神とは相性が悪いかも知れない。
     一方で、人間には要らない傘として捨てられた記憶などもあり、とにかく「驚かすべき相手」であるため、コネクションはやや結びにくい。
     星蓮船の事件の後は「白蓮を驚かせに命蓮寺へ行ってみようと考えている」という記述があり、このときに命蓮寺のキャラクターと何らかの関係を持った可能性も考えられるため、そちらからコネクションを結ぶことも可能。
  • 情報源:気ままに暮らしている妖怪であり、何らかの事実を目撃した、といった情報以外は持ち合わせている可能性は低い。
  • 援助:能力を役立ててもらうとすれば、人間や妖怪を驚かせることになるが、本人が上手くできていないようで、役に立てるのは難しいと考えられる。一方、スペルカードを見る限りでは、雨や水にまつわる能力も持っているようで、これらを役立ててもらえる可能性もある。
     報酬として物品を要求することは考えづらい。人間を驚かす手伝いなどが適切とも考えられる。
  • 依頼など:人間を驚かす方法を探している、という点では、手伝ってくれる妖怪などを探している可能性はあるが、何か異変などに巻き込まれでもしない限り、シナリオの導入となるような依頼などを持ってくることは少ないと思われる。

雲居一輪&雲山


 白蓮に帰依している妖怪で、星蓮船の異変の時は船の番人をしていた。真面目だが機転の利く性格で、入道を使う程度の能力を持ち、雲でできた入道である雲山を操る。 雲山は形や大きさを自在に帰ることができる妖怪で、根は優しいが頑固親父そのものといった性格をしている。 雲山がどの程度自由に行動できるか不明なため、ここでは一輪とコネクションを結ぶことを前提に、まとめて紹介する。

  • コネクションの相手:一輪は命蓮寺で白蓮のために働いていると思われるため、寺を訪れる人妖とコネクションを結ぶ可能性がある。外見などから彼女自身も仏教に近い出自を持つと考えられるので、同じく仏教を信仰している者であればより関係を結びやすい。命蓮寺の主なキャラクターの中では人当たりがよいと思われるので、窓口役としては適切と言える。。一輪は元人間であり人間友好度も高いため、人間もコネクションを結ぶことは難しくない。
     雲山とコネクションを結びたければ、まず雲山がどの程度自由に行動できるかどうかの設定次第となる。頑固親父であるため、主に少女や少年であるPC達と親しくなるには何かきっかけがある方が望ましいが、一度親しい間柄になれば信頼の置ける関係となる可能性がある。
  • 情報源:命蓮寺に訪れる人々や妖怪について詳しく、そういった人妖から何か情報を集めていることも考えられる。
     また、雲の入道である雲山が上空から何かを見ていることなども可能性として挙げられる。
     その他、仏教については一通りの知識を持つと設定することもできる。
  • 援助:一輪本人が特に何か物品や財産を持っているとは考えにくく、能力も雲山を操ることを除けば特別な者は原作で言及されていないので、本人が直接何らかの形で手を貸してくれる、といった援助を除けば、命蓮寺での窓口役としての援助が考えうる可能性となる。
     謝礼などに固執することはなくとも、寺の運営に必要なだけのものを無理がない範囲で頼んでくることはあり得る。
  • 依頼など:本人に機転が利くこともあり、命蓮寺の関係で起こった事件などは、外部に依頼しに来ることが考えられる。
     命蓮寺そのものは人間と妖怪を平等に扱い、平和な共存を望んでいるため大きな問題を起こすことは少ないが、妖怪の保護に対する人間の反発や、問題を起こした妖怪に対する人間からの苦情、あるいは人間との間や妖怪達の間で問題を起こした妖怪が命蓮寺に助けを求め、命蓮寺を巻き込んでしまう、といった事件が考えられる。
     寺という立場ではあるが、里の人間からの寄進なども考えれば、必要ならば適当な謝礼は用意できると思われる。

村紗水蜜


 遙か昔に海で亡くなった人間の霊であり、それから長い間船を沈める船幽霊として、未練から海に縛られていた。白蓮に救われた後は彼女に対して深い恩を感じており、地中から解放された後、率先して白蓮を救おうとしていた。 「水難事故を引き起こす程度の能力」を持つほか、聖輦船の船長として船を操っている。白蓮が解放された後は、幻想郷遊覧船となった船の操船を任されている。

  • コネクションの相手:幻想郷遊覧船には人間や妖怪も乗ることができるため、船長として他人と接する機会はある。どちらかと言えば仕事に真面目な印象があり、本人が白蓮に帰依していると言えるほどなこともあって、親しくなるには何かきっかけが設定されていることが望ましい。
     また、地中に封印されていた、という記述から、地底の出身であれば旧知の間柄である可能性がある。その他、幻想郷にはない海出身の妖怪であれば、互いに親近感を覚えることも考えられる。
  • 情報源:船長としての仕事をこなしており、暇なときにも命蓮寺にいると考えられるので、そういった場所で見聞きした情報以外は期待し辛い。特に、白蓮に対して不利益になりかねないことは隠してしまうことも考えられる。
     この他には、利用できる場面は限られるものの、海や船といった事柄に関することも幻想郷では珍しい情報源となる可能性がある。
  • 援助:白蓮のことを第一に考えていると思われるため、手助けをしてくれるかは白蓮との関係などが重要になる。村紗自身が提供できる能力としてもっとも有用なのは船の扱いだが、聖輦船は彼女一人の自由になるものではないため、簡単に聞き入れてくれることはほとんど無いと考えられる。白蓮を含めて説得することができれば、魔界など外の世界も含めて船を出してくれる可能性はある。
  • 依頼など:遊覧船の船長としての仕事の間に見聞きした事件などについて頼み事をしてくる可能性はあるが、真っ先に相談する相手として白蓮たちがいるので、外部に相談するには何らかの理由が必要だと思われる。命蓮寺に関わることなどで、水面下で解決したい場合は部外者を頼ることも考えられるが、よほどの理由があり、なおかつ相手と村紗の間に信頼関係がなければ難しい。

寅丸星


 虎の姿をした妖怪で、財宝が集まる程度の能力を持つ。白蓮に人格を買われ、毘沙門天の弟子として信仰を集める役を果たしていた。毘沙門天から派遣された監視役であるナズーリンが部下の形で付いている。 白蓮が封印された後も毘沙門天の代理としての仕事果たし続けるなど、非常に優秀で、白蓮の封印を解放する方法を仲間に教え、中心的な役割も果たしている。一方で、白蓮復活のために必要な宝塔を無くしてしまうなどの一面も持つ(無くした経緯の設定次第とも言えるが)。

  • コネクションの相手:命蓮寺では立場上は信仰の対象であり、命蓮寺に訪れた人間や妖怪と知り合う機会は十分にある。人格面では優れているため、相手に良い印象を持たれやすいとも考えられる。一方で、個人的で親密なつきあいに発展するか否かはやや難しいところもあるので、寺に住み込んでいるPCとコネクションを結ぶなど、もう少し踏み込んだ設定があった方が望ましい。
  • 情報源:寺に集まる妖怪や人間の話を聞く立場にあり、本人が信仰の対象としての役割を持つこともあって、そうした話の中で何らかの人手による解決が必要な問題については、信頼できる人物や妖怪に託すことも考えられる。一方で、人から聞いた話を無断で広めたり、といった問題のある行為は明確に線引きすると思われるので、きちんと事情を納得させることができるのでなければ、情報源としてはやや使いにくい印象もある。
  • 援助:本人の能力に加え、命蓮寺にある物品による援助や、信仰を持って集まる人間や妖怪の助力を頼むことによる援助などが期待できるが、星なりの毘沙門天としての明確な基準で正当性を納得させられるのでなければ、滅多に星自身の力や影響力を及ぼすことは少ないと考えられる。
  • 依頼など:情報源の項で触れた通り、寺に集まる人間や妖怪の問題のうち、他人に解決を任せることもできると判断したものについては、何らかの形で依頼してくることが考えられる。とはいえ、問題が深刻であるほど、星の基準で十分な信頼を勝ち得ていることが条件となる。

聖白蓮


 平安時代から生きる尼僧で、若返りの力を得て魔法使いとなっている。元々は死を恐れることから妖術や魔術の類に手を出しており、強い法力を持つ僧として妖怪退治を請け負う傍ら、それら自分の力の源を少しでも永らえさせるために妖怪の手助けをしていた。いつしか妖怪の方こそ救われるべきであり、仏法に則った平和な生活を送る妖怪と人間との共存が理想と考えるようになっている。妖怪を手助けする人間と見なされて封印された後もその信念は固く、解放されて以降、すぐに命蓮寺を人里近くに建立し、人間も妖怪も広く受け入れて信仰を集めている。
 幻想郷における仏教の代表。妖怪と人間が争わず暮らすことを望む平和主義者だが、世のため人のためなら実力行使を厭わない積極性を持つ。

  • コネクションの相手:妖怪と人間が平等かつ平和に暮らすことを理想とし、積極的に行動する姿勢から、共感する者からは尊敬を集めやすく、困っている相手を助けようとする慈愛も持ち合わせているため、多くの人間や妖怪とコネクションを結びやすい。
     妖怪の方こそ救うべき対象と見ていることから、どちらかと言えば妖怪の方がコネクションの相手として適している。
  • 情報源:困っている状況を素直に伝えて頼むことができれば、たいていの場合は手助けをしてもらえる。但し、他人の不利益になることまで教えることはないので、白蓮が認めるように説得できるかどうかが問題となる。
     仏教や法術、果ては妖術などに至るまでかなりの知識を持つと思われる。魔界について詳しく知っているかどうかは設定次第。歴史に関しては、白蓮が封印される時期(平安時代末期からそれ以降と考えられる)までしか知らない。
     幻想郷に関する知識は命蓮寺を建てて以降の交流によるものがほとんどなので、シナリオが想定する時期によっては知らない知識があってもよい。星蓮船の異変以降数年以上が経過していると設定するならば、人里や妖怪との交流でかなり見聞も広まっており、また情報を集めやすい立場にいるものと思われる。
  • 援助:妖怪や人間が困っているのであれば、可能な限り救おうとすることが考えられるので、様々な面で手助けをしてくれる可能性が高い。必要であれば、GMは白蓮が直接的な手助けをしない理由を用意しておく方がよい。(例えば、「他の重大な事項のために忙しい」といった理由付け以外に、「本人が解決すべき問題」といった説明も可能。特に、必要に迫られて事件や異変に関わるのではなく、自らの利益のために関わるのであれば、白蓮が必要以上に援助する理由はない)
     援助の手段としては、本人の能力や知識に始まり、重大な問題であれば寺に集まる人妖を動員する、といったことまで可能性がある。
     白蓮は自分の理想に従って行動しているのであって、報酬を要求する場合などは少ない。(特に、関わるのが白蓮や親しい者達だけの場合)
  • 依頼など:命蓮寺に集まる人妖から何らかの相談があった場合に、白蓮本人が対応しきれなければ、他人に解決や手助けを頼む場合も考えられる。赤の他人でも良い、というわけでなく、白蓮の理想にある程度共感していて、協力関係を結べる者が相手となる。この点で、白蓮(またはその他の命蓮寺のキャラクター)をコネクション相手とする場合、白蓮の思想に対する態度を設定しておく方が望ましい。
     一方、白蓮自身が問題の源となる状況としては、妖怪を救おうとする信念を強く持っていることから、根本的な原理原則のレベルでの対立に巻き込まれるなどした場合に、より事態を解きほぐしにくい方向に進めてしまう可能性などが考えられる。
     仏法に帰依し人間を襲わない妖怪、という姿が旧来の妖怪の姿に反していることもあり。白蓮の思想がどのように幻想郷内で受け入れられるかは未知数とも言える。

封獣ぬえ


 平安時代から不可思議と恐れられ、退治されてきた怪物の正体。本人は人前に現れることなく、人間を正体不明の恐怖に陥れることを好む。 正体を判らなくする程度の能力を持っており、星蓮船の異変の際は、ムラサ達の計画を邪魔して楽しむため、飛宝(飛倉の破片)に正体不明の種を植え付けていた。飛倉の破片が、それと知らない霊夢達にUFOのように見えたのもこの正体不明の種による。 他人が楽しそうに何かをしていると見えないところから邪魔をしたくなる天邪鬼な性格だが、現在は復活の邪魔をした自分をも受け入れてくれた白蓮に敬意を持ち、しばらくは白蓮に付いていくしかないと思っている。

  • コネクションの相手:現在は命蓮寺に現れることが多く、そこで出会う可能性があることに加え、性質としては悪戯好きな妖怪であり、命蓮寺にいても気ままに遊んでいる時間も多いと考えられるため、その他の場所でも出会う機会は比較的多いと言える。
     但し、隠れて邪魔をし、正体不明なままに留まることを好む天邪鬼な性格から関係を深めるのは難しく、コネクションを結ぶ際は何らかの説明があることが望ましい。
  • 情報源:長く生きている妖怪であり、知識は相応にはあると考えられるものの、性格上情報を教えずに混乱している様子を楽しむことが多く、情報源としては活用しづらい。その他、命蓮寺で見聞きした情報や、遊んでいるときに遭遇した出来事の情報などについても同じことが言える。
     情報源として活用できる場合としては、誰かに情報を教えることでより事態が混乱するような場合が考えられる。
  • 援助:正体不明の種を植え付ける能力など、他人を攪乱する能力には長けている。とはいえ、性格の問題で素直に頼み込んでも能力による援助を行ってくれるとは考えにくい。
     報酬などを求めているわけではなく、ぬえを楽しませるような要素を見せるなど、ぬえの興味を誘うような交渉が重要となる。
  • 依頼など:天邪鬼な性格から、自分が置かれている状況を他人に説明して手助けを頼むようなことは考えにくいが、1人では解決できないような事態で、なおかつ白蓮などには隠したい状況の場合は余所の者に頼むことも考えられる。
     能力を使用して、正体不明のまま状況を整えて他人を巻き込む、といった手段をとる可能性もある。
     ぬえ本人が問題の原因となる場合を考えれば、事件や異変がぬえの悪戯によりさらに混乱してしまう場合や、主に命蓮寺に関わる事件を解決するためにぬえが能力を用いて他人を巻き込む場合などが考えられ、こういった導入の方が適しているとも言える。

ダブルスポイラー

姫海棠はたて


 念写の能力を持つ鴉天狗。天狗としてはまだ若輩のようで、「今時の念写記者」とも呼ばれる。新聞「花果子念報」を発行しており、部数などにおいて射命丸文をライバル視している。元々は念写に頼って取材していたが、ダブルスポイラーにおいて直接文と勝負してからは、自分で取材に出るようにもなった。

  • コネクションの相手:取材をしていることから、様々なキャラクターとコネクションを結びうる。文に比べると素直で、裏表が少ない分、付き合いやすいかもしれない。一方で、文のような実力者ではないため、妖怪の山における影響力はあまり強くないという設定になるだろう。
  • 情報源:外に出て取材を始めたのは最近であり、文に比べると範囲や速度などの点で劣るが、様々な情報を集めている可能性がある。特筆すべきは念写の能力で、これにより誰かが撮影したものと同様の写真を手に入れることができる。本来は秘匿されているはずの情報を知っている場合もあるかもしれない。外の世界の写真が手に入るかどうかなど、能力の範囲についてはGMが判断する。
     一方で、妖怪の山の社会においては若輩であり、はたての立場に関する設定に依存するが、手に入る情報は制限されているものと思われる。
  • 援助:基本的には情報や念写能力による援助となる。文と比べると、妖怪の山との関係において融通を聞かせるなどの判断は難しい場合が多い。
  • 依頼など:取材に対して不慣れなことから、取材を助けるような形の依頼を頼んでくる場合がありうる。特に、念写で手に入れた奇妙な写真に関する裏取りなど、はたて自身では扱いに困るような状況が考えられる。

神霊廟

幽谷響子


 仏門に入った山彦の妖怪。外見は犬のような耳をと小さな尻尾を持つ。山に住んでいるが、命蓮寺にもよく現れる。出会うと大声で挨拶してくる。阿求に「人間友好度:極高」と評価されるなど、人懐こい面がある。ミスティアとパンクロックバンド「鳥獣伎楽」を組んでいたりもする。

  • コネクションの相手:命蓮寺に関連する妖怪などはコネクションを組みやすい。また、山に住む妖怪(特に獣妖)や、音や音楽に関する妖怪なども考えられる。
  • 情報源:命蓮寺で起こったことについてある程度知っている可能性がある。また、山で起きた事件や、妖怪仲間から聞いた出来事など。人の声を真似するので、思わぬ情報を持っている場合もあるかもしれない。
  • 援助:彼女自身は力は強くないが、音に関する能力を使える場合がある。
  • 依頼など:命蓮寺に関することなど、自分の手に負えないトラブルがあれば、他人を頼ることもあるかもしれない。一方、パンクロックライブなどに関連してトラブルを抱えることもありうる。

宮古芳香


 青娥によって古代日本の死体から作られたキョンシーであり、手先として使役されている。原作者インタビューによれば、神霊廟の異変後は必要がなくなったので一度土に返されたとされているが、セッション内で了解が得られれば、たまに何らかの目的で使役されている、あるいは普段から行動しているなどと設定してもよい。脳が腐っており、知能は前時代のコンピュータ並と評される。命令を書いた札が外れると、呆然とした様子で歌を詠んでいたりする姿も目撃されている。

  • コネクションの相手:神霊廟に関係するキャラクターや、住処にしていた墓場を活動範囲とする妖怪。また、死体や死霊に関する能力を持つ者など。ただしコミュニケーションが取りづらいため、コネクションを結びやすいキャラクターではない。
  • 情報源:知能が低く、活動している間に見聞きしたことも覚えているかどうか怪しいため、情報源としては使いづらい。札が外れる機会があれば、古い時代の知識を断片的に知っている、などとしてもよい。
  • 援助:関節が固く、知能も低いため、荒事ぐらいしか役に立たない場合が多く、援助できる機会は限られる。行動も青娥に縛られているため、自由行動できる機会も少ない。
  • 依頼など:芳香自身から依頼が来ることはほぼない。

霍青娥


 最近幻想郷にやってきた邪仙。中国の出身。豊聡耳神子とはかつての師弟のような間柄だが、幻想郷では気ままに行動している。興味を持ったものに近寄っては、飽きて離れると言った行動を繰り返している。自分の目的が達成さえすれば、周りの者などどうなってもいい。非常に自己中心的な人物。

  • コネクションの相手:PC達は妖怪としては弱い部類ではあるものの、何らかの理由があれば青娥から関心を持つこともある。仙人という種族上、人間のほうが適している。また、道教に興味があるキャラクターなども接触できる可能性がある。ただし、青娥は青娥自身の興味や目的を第一としている点に注意。
  • 情報源:道教に関する知識のほか、長く生きる仙人として様々な情報を持っている可能性がある。幻想郷に来てからも気ままに行動しており、壁抜けの術によって他人の住居などにも侵入できるので、何らかの情報を独自に得ている場合もありうる。青娥はこうした情報を自分の目的のために利用することもある。
  • 援助:仙術などによる援助を行える。青娥の興味や思惑次第で、場合によっては何らかの目的のもとで積極的に青娥の方から援助してくれる場合もありうる。こうした場合、青娥自身の思惑にも注意が必要である。
  • 依頼など:自分だけでは対処できない場合、人の手を利用することも考えられる。

蘇我屠自古


 元豪族の怨霊であり、豊聡耳神子に仕えている。最近は恨みも薄れてきており、ただ雷を操ることができる亡霊のような存在になりつつある。ガラが悪く、情に脆い。怨霊としての性質から怒りっぽい一面もある。

  • コネクションの相手:原作ではあまり活発に活動している描写がなく、人間友好度も低いため、神子の仙界にいる事が多いと思われる。また、妖怪との友好度も低い。関係者以外ではコネクションを結び辛いが、設定次第では人間などとコネクションを結ぶ可能性がある。
  • 情報源:幻想郷での活動をどの程度設定するかによるが、あまり多くの情報は持っていないと思われる。知識も古代に見聞きしたことが中心である。
  • 援助:彼女自身は、雷を操る能力以外に特に能力を持っておらず、他人への影響力も少ない。神子に取り次いでもらうことが一番の援助と鳴るかもしれない。情に訴えれば、報酬も特に要求してこない可能性がある。
  • 依頼など:神子の意向による部分が大きいが、何かの問題を知っていた場合、状況次第によっては情による判断から独断で解決を依頼してくる場合もありうる。(これも含めて神子の思惑通りかも知れないが)

物部布都


 尸解仙となって復活した古代日本の豪族。かつては仏教と神道の宗教戦争を裏から目論むなど、策士としての一面があるが、現在は時代の変化に馴染めず、やや思い込みで行動する面も描写されている。本人にも自覚があり、見聞を広める活動をしている様子。
 尸解仙となる際に自ら実験台となることを了解するなど、神子を信頼し、従っている。心綺楼の異変では神子のサポート役としてアフターケアに回るなど、参謀としての役割を果たそうとしているが、まだうまく行かない部分もある。

  • コネクションの相手:積極的に見聞を広めており、また神子の参謀役として動こうとしているなど、主に人間を始めとして様々なコネクションを持つことが考えられる。一方で、宗教的に対立する相手や、妖怪などへの印象はあまり良くないため、こうした相手とは実利を重視した関係のほうが多いだろう。
  • 情報源:幻想郷に関する見聞は広くないが、情報分析などが不得意なわけではないので、情報を上手く突き合わせたり、欠けているヒントを補ったりできれば重要な情報を得られる可能性がある。その他、道術なども情報収集に役立つ場合がある。
  • 援助:道術による援助や、神子への取次ぎなど。ただし、援助することで得られる報酬や自分たちへの利益などはきちんと判断する人物である。
  • 依頼など:見聞を広める手助けとなる依頼のほか、神子の意向を汲んで外部の協力を頼むことが適切な課題に対しては外部に依頼する事が考えられる。異変への対応を含む人里や幻想郷での問題への対処や、道教勢力の拡大につながる計画などが考えられる。

豊聡耳神子


 仙人として復活した伝説の聖人。仙界に居を構えており、神出鬼没である。
 伝承の通り、十人の話を同時に聞き、その欲を理解し、適切な助言を与えることができるなど、非常に聡明な人物である。
 会話をしてみるとややふざけた対応を取ることが多いが、そうしながら相手のことを見透かし、置かれた状況などを的確に把握してくる。一番の興味は自分を高めることだが、幻想郷が混乱するのであれば自分が導きたいといった発言もしており、実際に深秘録の異変などのように、異変の解決のために行動することもある。

  • コネクションの相手:神出鬼没であり、自分の目標を進める上で適切な相手とはコンタクトを取る可能性がある。人間の方が適切だが、心証が悪いとは言え妖怪や他の宗教家とも必要に応じて交渉する。
     弟子入りしている、といった設定も可能だが、基本的に神子は弟子入りしたものを小間使い程度にしか思っていない。「役に立つかどうか」が重要なポイントとなる。
  • 情報源:宗教や道術に関する知識が豊富なほか、人々や妖怪の様々な会話を理解し、情報を整理していると思われる。また、会話することで適切な助言を与えることもできる。
  • 援助:助言などが考えられる。神子の助言はGMからみて適切と思われる内容を伝えてよい。その他、そうすることが適切と判断するならば道術による援助や、配下の豪族や弟子などを動員することも可能である。重要なのは、神子の助力が必要であり、神子に助力するだけの理由があることを納得させることだろう。
  • 依頼など:異変解決の際は自分でも動くが、必要に応じて人を使うことも厭わない考えであると思われる。金銭などの報酬も目的に対して適切な範囲で気前よく出す。PCに依頼を出す動機としては、他に重要な課題がある場合や、やや優先度が低いと思われる事項である場合、自分自身が動くとことが大きくなると考えた場合、などがありうる。

二ッ岩マミゾウ


 神霊廟の異変の折にぬえに呼ばれてやってきた狸の親分。外界では佐渡ヶ島で信仰を集めていたほどの大妖怪であり、人間相手に金貸しなどの商売もしていたとされ、外界でも生き抜くことができるほど。幻想郷にやってきてからも、配下の狸や他の妖怪たちを上手くまとめ上げており、情報網を築き上げるなど、幻想郷においても実力者といえる存在となっている。

  • コネクションの相手:自分の勢力拡大を目指しつつ、人間と妖怪のバランスを上手く保つように動いており、人間と妖怪どちらともコネクションを結びうる。人里においては得意の術で人間に化けているが、人間のPCはであっても正体を知っているとしてよい。鈴奈庵でのうわばみの例など、新参者でマミゾウに幻想郷での掟を教えられた者などもおり、恩義を感じているパターンも少なくない。
  • 情報源:人里の噂などをはじめ、様々な情報を収集している様子で、深秘録の異変のように、幻想に類するものについての知識や洞察も深い。マミゾウはこれらの情報を自分の目的(もちろん、幻想郷のバランスなども十分に考慮に入れた上で)のために活用することを心得ている。
  • 援助:本人の情報網や幻術などのほか、配下や影響下にある様々な妖怪の力を使うこともできる。また、幻想郷における経済力もそれなりに有していると思われる。見返りや目的など様々な点できちんとマミゾウに納得してもらうことができれば、こうした様々な点からの援助が期待できる。
  • 依頼など:幻想郷に関わることから、妖怪や人里でのちょっとした問題など、様々な情報を知りうる立場であり、こうした問題の解決を他人に依頼することもありうる。特に、自身が動くほどの大きな問題でなければ、そうした方が効率だと判断することも多い。金銭を始めとした様々な報酬を用意することもでき、他の多くのTRPGにおけるフィクサー的な立場で動かしやすいキャラクターであるといえる。

心綺楼

秦こころ


 六十六のお面が妖怪化した付喪神。感情を操る能力を持つ。常に無表情だが感情(とそれを表すお面の表情)は豊か。自我を持って間もないため世情に疎く周囲に影響されやすい。精神の安定のために博麗神社で能楽を披露している。お面の作り主として豊聡耳神子と、寺で修行をしている一面から聖白蓮と、いずれも浅くない関係を持つ。

  • コネクションの相手:博麗神社や命蓮寺をよく訪れるため、それらの関係者であれば会う機会が多い。芸能関係者であれば能楽を通じて知り合ったり、こころが自我を持つことに(動機はなんであれ)協力している関係なども考えられる。
  • 情報源:人々の感情に関わることには敏感である。そのほか、幻想郷で見聞を広めていることもある。
  • 援助:感情を操ることができるが、不用意に人の感情のバランスを崩すような行為は避ける可能性がある。
  • 依頼など:付喪神としての力はかなり強力な部類ではあるものの、世間に疎いため、自分では解決できない問題を抱える可能性がある。また、お面を失ったりした場合には感情のバランスを崩す影響を与えてしまうため、トラブルの発端となることもあるだろう。

輝針城

わかさぎ姫


 おっとり系の淡水人魚。輝針城の異変は例外として、普段は人間を敵視することもなく、湖で歌を歌ったり石を拾ったりして暮らしている。
 草の根妖怪ネットワークと呼ばれる、弱い妖怪たちの情報網のようなものに属している。影狼とは知り合い。

  • コネクションの相手:主に湖に住む妖怪や妖精がコネクションの相手となりうる。また、草の根妖怪ネットワークに属している弱い妖怪(PCはたちも適切)ともコネクションを持ちうる。一方で、他の組織に属している妖怪や、湖に近づくことの少ない人間などはコネクションを結びにくいかもしれない。
  • 情報源:湖で起こった出来事などを知っている。河童を除けば水中に住む妖怪は少ないため、独自の情報を知っているかもしれない。その他は、草の根妖怪ネットワークを通じて知った噂話などが中心となる。
  • 援助:水にまつわる能力が使えるが、それ以外にはあまり強い力は持っていない。ただ、拾い集めた石の中には価値のある物があるかもしれない。
  • 依頼など:湖の水にまつわる出来事や、気がかりな噂を知った場合などは、何らかの依頼をしてくるかもしれない。本人があまり強力ではなく、水の外で行動するのも不得意とあって、問題解決の際には他人に頼る可能性が高いと言える。

赤蛮奇


 首を切り離して飛ばすことができるろくろ首の一種。人里に紛れて暮らす妖怪である。
 物事を斜に構えて見る傾向がある。
 なお、2016年現在では人里でどのように暮らしているかについては原作の描写がないため、必要に応じてGMが適宜決定すること。二次創作ではよく草の根ネットワークに属しているという設定が追加されるが、情報源などとして活用する際には便利な設定であるといえる。

  • コネクションの相手:人里に紛れて暮らしている、という関係上、コネクションはやや結びづらいが、人里を離れて会う妖怪仲間がいるかもしれない。また、人間ともコネクションを結ぶ機会がありうる。正体を知っているとしたほうがコネクションとして扱いやすいが、知らないという設定にしてもよい。(ただし、PCが情報源として活用することを思いつきにくいような設定はあまり適切ではない) また、何らかの理由で妖怪であることを知ってしまった、という設定も扱いによっては面白いかもしれない。
  • 情報源:人里で見聞きした情報が中心になる。人間を脅かすために夜出歩いていたり、頭を切り離して悪戯をしていたりするため、思いもよらない情報を知ってしまっている可能性もある。人里で暮らすためには金銭を必要としている可能性も高く、金銭などの物質的な報酬も有効と思われる。
  • 援助:本人の手助けが得られれば、人里における情報収集がしやすくなるかもしれない。その他の形での援助は難しい場合が多い。
  • 依頼など:力の弱い妖怪として、手に負えない問題があれば依頼してくる可能性がある。人里で見かけてしまった事件であったり、あるいは何らかの事情で隠れていることが難しくなったり、といった場合が多いだろう。

今泉影狼


 竹林で暮らすニホンオオカミのワーウルフ。妖怪化しても冷静さを失わず、普段は隠れて暮らしている。月の出ている日には毛深くなってしまうのが悩み。
 わかさぎ姫とは知り合いで、草の根妖怪ネットワークに属している。

  • コネクションの相手:竹林で暮らす他の妖怪や、草の根妖怪ネットワークの友人など。永遠亭の住人とも知り合いである可能性がある。やや隠れて暮らしたがる傾向があることには注意。
  • 情報源:わかさぎ姫と同様、草の根妖怪ネットワークの妖怪などが相手として考えられる。あまり積極的に出歩く方ではないが、行動範囲が地上である分、いろいろ情報を持っていることもあるかもしれない。
  • 援助:情報による援助が主だが、頼めば自分で何らかの行動を起こしてくれる可能性もある。人里で手に入る品物などは、報酬としてありがたがられるかもしれない。
  • 依頼など:力が強い方ではなく、積極的に出歩く方ではないとあって、何か問題を知ったり、解決できない課題にぶつかったときなどは、誰かを頼る場合もあるだろう。草の根妖怪ネットワークを通じるなどして、なんとかして報酬を工面する可能性がある。

九十九八橋&九十九弁々


 輝針城の異変の際、付喪神化した古い琵琶と琴。付喪神故に血のつながりはないが、すぐに姉妹の契りを結んだ。打ち出の小槌による一時的な妖怪化が終了する可能性があったところを、堀川雷鼓に助けられて力の源を別の媒体に移し、妖怪として生きながらえることができた。
 鈴奈庵では琵琶を弾いての語りを披露するなど、音楽活動をしながら過ごしている様子。
 なお、二人同時に解説しているが、コネクションはそれぞれ個別に結ぶこと。

  • コネクションの相手:音楽などの芸事の関係者であったり、付喪神などがコネクション相手として適している。他の妖怪や、あるいは人間にも友好関係を広げているかもしれない。
  • 情報源:音楽関係の事や、付喪神に関する琴以外の知識は限られる。幻想郷についてどれぐらい見聞を広めているかはGMの設定に依存する。付喪神については独自の情報ネットワークを持つかもしれない。
  • 援助:音楽に関すること以外の援助は難しいが、堀川雷鼓に助けられた経緯上、付喪神同士であれば、親身になってくれる可能性がある。
  • 依頼など:音楽に関することであったり、あるいは自分たちを含めた付喪神達に生じた問題の解決依頼だったりする。報酬の用意には苦労するが、音楽活動で得た金銭などが考えられる。

鬼人正邪


 輝針城の異変の首謀者といえる天邪鬼。弾幕アマノジャクでは指名手配を受けたが、様々な道具を使って逃げおおせている。根っからの反逆者であり、友人は少ない。

  • コネクションの相手:反逆者という立場上、コネクションを結びづらいが、幻想郷の秩序に不満を持つものを上手く唆したりして味方を作っている可能性があるため、悪友などとしての形でコネクションを結ぶことが考えられる。また、追いかけているライバルなどのような形も考えられるだろう。
  • 情報源:地下活動のような形の情報収集には慣れていると思われ、なかなか知られていない類の情報を持っているかもしれない。どちらかと言えば、不和の種のような内容の方が詳しいと思われる。ただし、こうした情報を自分の利益のために使うことについては聡いはずであり、うまく騙して自分だけが利益を得るような形を望むことも少なくない。
  • 援助:自分の利益になるのであれば、情報やアイテム、能力の活用などによる援助を行うことも考えられる。ただし、妖怪としての性質上、善意は期待できない。
  • 依頼など:上手く報酬が工面できさえすれば、自分の目的を達成するために何らかの依頼をすることが考えられる。ただし、正邪の依頼を受ける場合、自分にとって不利益とならないか注意する必要があるだろう。

少名針妙丸


 小人族の英雄である一寸法師の末裔。正邪にそそのかされて輝針城の異変を起こした。弱者を救おうとするなど、正義感が強い。輝針城の異変の直後は力を失って小さな小人になってしまっており、霊夢に保護されていたが、その後は多少の力を取り戻した様子で、深秘録の異変ではオカルトボールを巡る争いに参加しており。

  • コネクションの相手:正義感が強く、弱者に対して共感しやすい。幻想郷での見聞を広めているなど、様々なところでコネクションを結ぶ機会があるとしてもよい。
  • 情報源:本人が見聞きしている情報がほとんどだが、霊夢などとも知り合いなので、様々な情報を持っているかもしれない。また、異変の首謀者や英雄の子孫として十分な資質があり、情報を元に判断する思考力なども低くないと思われる。
  • 援助:弱者に対しては同情的であり、正義感もあるが、本人の能力以外の援助は人づてとなるだろう。打ち出の小槌の力を使用すれば強力な援助が可能だが、代償も大きく、一度それを身にしみて理解しているだけに、乱用することは避けると思われる。
  • 依頼など:本人に解決できない問題を見つけた場合などは、誰かに解決を依頼してくることがありうる。正義感が強いので本人が動かない理由を設定したり、あるいはPCとは別に何らかの努力をしている様子を描写するなどする必要があるかもしれない。

堀川雷鼓


 元々は和太鼓の付喪神。輝針城異変の際に付喪神化したが、小槌の影響であることを見抜き、外の世界のドラムと奏者を魔力の源として獲得することで、小槌の力がなくなっても消えることのない自分を手に入れた。
 エピソードから分かる通り聡明であり、さらに強い魔力も手に入れていて、付喪神の中ではかなりの実力者であることを感じさせる。九十九姉妹を助けるなど、リーダーシップもあるような描写がある。
 こうした経緯から、付喪神の間では頼られる存在としておくと、情報源や依頼主として扱いやすいと思われる。

  • コネクションの相手:付喪神に対しては同情的であり、輝針城異変では同じように救われた付喪神が他にいるかもしれない。また、音楽活動などを通じて交流を広げていることも考えられる。
  • 情報源:原作では交流が広い描写はないものの、付喪神仲間や音楽仲間がいれば、人脈を広げている可能性がある。また、小槌の力の性質に気づき、外の世界の魔力を手に入れるなど、かなり情報を元に推察する能力は高い。外の世界の魔力を得ていることから、外の世界について知識があると設定してもよい。
  • 援助:付喪神同士であれば、見返りが少なくとも何らかの援助をしてくれる可能性がある。「何でもリズムに乗らせる程度の能力」の解釈は難しいが、付喪神としての力は強いものと思われる。その他の妖怪や人間への友好度は、原作設定が更に明かされない限りは不明だが、人間に危害を加えないとすぐに約束するなど、特に誰かと敵対する理由はないように見える。
  • 依頼など:付喪神に起こった事件などの場合、自分達の手で解決しきれなければ、誰かを頼ることがありうる。人脈が広いと設定しておけば、報酬の工面なども難しくないだろう。

深秘録

宇佐見菫子


 外の世界の女子高生で、深秘録の異変ではオカルトボールをばらまいた直接の首謀者に当たる。秘封倶楽部の宇佐見蓮子との関係が想像されているが、直接の記述はない。
 強力な超能力者であり、外の世界では自分を特別な人間だと思っていた。幻想郷では妖怪たちを恐れてはいたが、夢の中で幻想郷に来ることができるようになってからは頻繁に訪れるなど、こちらのことを楽しんでいる様子もある。

  • コネクションの相手:主に人間などが相手にとして適切だが、幻想郷に来ることを楽しんでもいるので、他の妖怪でも彼女の興味を引くことがあればコネクションの相手となりうる。
  • 情報源:幻想郷についてはあまりよく知らないが、外の世界の住人ならではの視点で気付くこともあるだろう。また、当然ながら外の世界のことはよく知っており、さらにそこから物品を持ち込んでくることもある。外の世界とリンクしたストーリーなどでは重要な情報源となりうる。
  • 援助:超能力やオカルトによる援助が考えられる。外の世界の物品については、貴重なものや高価なものを渡してくれることはあまりないかもしれない。幻想郷の珍しい情報や物品などが報酬として適切だが、あまり重要なものや、外の世界に持ち出した場合に問題が起こりうる物品を渡した場合、それがトラブルとなることもあるので、注意が必要である。
  • 依頼など:幻想郷に関して知るための依頼などが考えられる。他にも、不用意にいろいろなものを見て回ったり、持ち出したりと、外来人ならではのトラブルの原因となることもある。

紺珠伝

清蘭


 地上調査部隊「イーグルラヴィ」に属している玉兎。紺珠伝の異変では潜入という最も危険な役割を担っていた。
 鈴瑚のように裏の事情に気づいている様子もなく、一方で本拠地をありかを敵に知られてしまうなど、やや抜けたところのある様子をうかがわせる。清蘭がその後どうしているかについては、原作では明確に明かされていない。月に戻っているとした場合、コネクション結んで活用することは難しくなるため、注意が必要。プレイヤーが希望する場合は、鈴瑚と同じく地上に残った。などの設定を追加するとよい。また、清蘭を介して鈴瑚ともコンタクトをとることができるとすれば、コネクションとして活用する道がかなり広がるため、どうしても清蘭とのコネクションを取りたいというキャラクタがいた場合は、こうした設定の追加も考慮の余地がある。

  • コネクションの相手:かなり典型的な玉兎であることを窺わせ、地上の妖怪や人間と打ち解ける可能性は少ないように思われることから、コネクションを結びづらい人物である。やや特殊なPCとなるが、同じように地上に残った玉兎のキャラクターなどが適切。また、地上に降りてきているとすれば、おそらく清蘭にとっては不本意な状況であり、頼りにできる相手も少ない状況であると考えられることから、「拾って世話をした」といった設定であれば、深い関係を築けるかもしれない。
  • 情報源:月についての知識はあるが、彼女がどの程度深い知識を持っていたかどうかは疑問である。地上についても知識は少なく、実際に見聞きした範囲のこと以上に情報は持っていないものと思われる。一方、玉兎などのように月にいる清蘭と連絡を取ることができれば、月の情報を引き出す窓口などとして活用できる可能性がある。
  • 援助:人脈などを持っておらず、清蘭に期待できる援助は限られている。性格はまっすぐなので、恩義などがあれば自分で行動してくれる可能性はある。
  • 依頼など:地上で暮らし始めたと設定する場合、どのように生活すべきか困っているはずである。ただし、よほど信用した相手でなければ何かを頼むことはなく、あるとしても高圧的に脅すなどの手段になってしまう可能性がある。また、清蘭自身が用意できる報酬も少ない。

鈴瑚


 地上調査部隊「イーグルラヴィ」に属していた玉兎。情報分析を担当していた。
 ドレミーの存在など、紺珠伝の異変の裏事情にある程度気づいており、情報収集の目的で霊夢たちを夢の世界へ行くように示唆するなど、情報分析力や判断力などに長けている様子がある。
 紺珠伝の異変を通して地上に興味を持ち、異変後も地上に残っている。地上でどのように生活しているかについては、2016年時点ではGMが設定する必要がある。何らかの組織に属していたり(おそらく永遠亭が最も適切)、単独で生活を確保していたりなど、様々な可能性が考えられるので、コネクションを結びたいキャラクターのプレイヤーやシナリオの都合などから適宜決定すること。

  • コネクションの相手:情報収集などの観点から、地上では様々な見聞を広めると思われるので、色々なキャラクターからコネクションを結びうる。地上への偏見なども強くはない様子であり、GMとプレイヤーが相談の上で設定を追加してコネクションを設定してもよい。
  • 情報源:月の事情についてはある程度詳しく、夢の世界のことなども知っている様子。また、元々情報分析担当であったことから、情報を収集して内容を分析する能力にも長けていると思われ、地上に来てから日は浅いものの、様々な情報を得ている可能性がある。鈴瑚はこうした情報の価値も心得ているはずであり、情報の取得には適切な交渉が必要。
  • 援助:情報収集や分析の役目を果たしてもらうのが適切である。設定次第だが、人脈などが広いわけではないので、それ以外に得られる援助は限られている。
  • 依頼など:地上で生活したり情報を手に入れたり、あるいは人脈を繋いだり、といった目的があると考えられるので、こうした目標のために必要な依頼を行う可能性がある。報酬は手持ちの情報などを活用して工面する。

ドレミー・スイート


 夢の支配者である獏。夢の中では最強とされる妖怪であり、夢の世界に月の住人を移住させる都を作ることも可能。
 普段は夢の世界におり、魔理沙との会話などから他人の夢についても把握している様子が窺える。彼女がどの程度夢に干渉できるかはGMの設定次第だが、多くのキャラクターと干渉できるものと設定してもよい。
 逆に、現実の世界でどのような能力を使用できるか、あるいはそもそも現実の世界に存在できるのか、といった設定も(公式に設定追加がなければ)GMに委ねられる。

  • コネクションの相手:夢を通じてであれば、ほとんどどんなキャラクターともコネクションを結びうる。ただし、妖怪の場合は夢を通じて精神に触れられることは不快感のほうが強いかもしれない。多少面倒な相手という印象を持っている、としてコネクションを結んでもよい。
  • 情報源:夢を通じて様々なキャラクターの精神に干渉できることから、非常に多くの情報を持っている可能性がある。特に理由などがなければ、軽々しく夢の情報を広めたりすることはない、と設定しておいたほうが適切である。ドレミーにとっては、外の世界の面白い情報などが報酬となりうる。
  • 援助:夢を通じた情報収集や、PCを含むキャラクターの精神の深い部分の調査など、能力を活用した様々な援助が考えられる。ただし、ドレミーがこうした援助を行う動機を示す必要がある。
  • 依頼など:外の世界にどれだけ干渉できると設定するかに依存するが、彼女自身はあまり外の世界の出来事に対して積極的でない、などと設定する余地がある。夢を通じて何らかの問題を見つけた場合、同じように夢を通じて他のキャラクターに解決を依頼する、といったことがありうる。何らかの情報を与えることで報酬を用意してもよい。

稀神サグメ


 月の民であり、重要なポストにいる人物。紺珠伝の異変では、純狐による攻撃への対応策として、月の民を夢の世界に移住させ、さらに地上を浄化して万一の場合の移住先を確保する、という作戦を指揮していた。その後、霊夢たちに事態の打開につながる可能性を見出し、能力を活用して打開に成功している。
 能力は「現在進んでいる物事に対して言及することで、本来の流れと逆の方向に進み始める」というもので、やや扱いにくいが、シナリオにおける大きな流れを転換させる理由とするなどの使い方が考えられる。
 紺珠伝の異変では地上に降りてきてもいたが、基本的には月にいるため、コネクションを設定しても活用が難しい。何らかの手段で通信できる、などの設定を追加できなければ、コネクションを追加した場合の扱いについては注意して設定すること。セッション内で了解が取れていれば、異変後は時々地上に来ている、などと設定するのも一つの方法である。

  • コネクションの相手:そのままの設定では、コネクションの相手として適切なのは月の関係者などに限定される。地上に来てサグメが興味を持った、などのエピソードを上手く考える必要がある。
  • 情報源:月世界の重要人物だが、月に関する重要な情報を軽々しく明かすとは考えにくい。どうしても必要な情報について交渉する、といった対応が必要となる。月のこと以外にも、古くから様々な知識を持っている可能性がある。一方、幻想郷にいる個別のキャラクターの事情などについては疎いと思われる。
  • 援助:月の道具や情報などは軽々しく提供しないと考えてよい。能力を活用した援助も考えられるが、どのように転ぶかわからないものであることに注意。活用するのであれば、初めからシナリオの転換点などとして考慮しておくことを推奨する。
  • 依頼など:地上の出来事に自分から積極的に鑑賞する立場ではないため、地上に介入する手段として依頼などを行う可能性がある。キャラクターの立場によっては、サグメの依頼が月と幻想郷の間に及ぼす関係を考慮する必要もあるかもしれない。月の物品などを一部提供するだけでも十分な報酬となりうる。

クラウンピース


 ヘカーティアの部下である地獄の妖精。紺珠伝の異変では純狐の能力によって強化され、汚れた生命力の象徴として月を直接襲撃する役割を持っていた。松明の光で人間を狂気に追いやる能力を持つ。異変後はヘカーティアに言われて地上で暮らすようになり、三月精を始めとした妖精たちと交流を持っている。

  • コネクションの相手:地上に来てからはそこでの生活を気に入り、妖精たちに混じって悪戯をするなどして暮らしている。やはりコネクションの相手としては妖精が適切だが、他の妖怪(地底の妖怪など)ともコネクションを結んでもよいだろう。
  • 情報源:メンタリティは妖精だが、地獄の様子などを知っており、ヘカーティアや純狐から得た知識もあるかもしれない。それ以外は、地上で暮らす間に実際に見聞きした情報などとなる。地上の珍しい物品(あるいは自然の品など)などを渡せば喜ぶ可能性がある。
  • 援助:能力による援助は予期できない結果を及ぼす可能性がある。その他は妖精としての悪戯などとなる。場合によっては、ヘカーティアに取り次いでくれる可能性もあるかもしれない。
  • 依頼など:地上に来て日が浅い一方、妖精としては力が強いので、何らかのトラブルを起こしたりしている可能性がある。こっそり解決したり、あるいはヘカーティアの手を煩わせないことを優先したりして、何らかの依頼をしてくることもある。

純狐


 月に仇なす仙霊を自称しており、月に幽閉されている嫦娥に深い恨みを持つ人物。非常に強い力を持ち、月の民でも撃退できず、定期的にやってくるところを賢者が対応して殺意を紛らわす、という対応しかできないほど。
 紺珠伝の異変で、ひとまずの殺意は紛れたようだが、その後は地上に永琳の存在に興味を持ったり、鈴仙を気に入ったりと、幻想郷に興味を惹かれた様子である。どのように過ごしているかの描写はないので、GMが適宜設定すること。現在は基本的には穏やかで、幻想郷に隠れ住んでいる、などといった設定が扱いやすいかもしれない。

  • コネクションの相手:純狐の興味を引く理由付けが必要となるが、どういった相手とコネクションを結ぶかについては様々な解釈の余地がある。普段は穏やかだが逆鱗に触れてはいけない人物として演出したりすると多少の緊張感があるだろう。
  • 情報源:古代の歴史などを知っているが、逆に自分の存在理由である嫦娥への復讐に関係しないことについては疎い可能性が高い。このため、提供できる情報についてはかなり偏り、幻想郷での噂話や人物の動向についてはあまり知らないとしてもよい。
  • 援助:純化の力などは強力過ぎるものであり、自分の目的以外には殆ど使わないとしておいたほうが適切と考えられる。基本的には、PC達は自分よりも弱い存在として見守るような立場を取るとしてよい。上手に頼み込んで必要性を説得できれば、僅かな範囲で力を使ってくれる可能性があるかもしれない。
  • 依頼など:純狐自身の目的は月への復讐という大きなものであり、これに関する依頼をPCに行う可能性は低い。何らかの問題に気づいたときに、誰か幻想郷の住人へ知らせる、といった形をとる場合がありうる。

ヘカーティア・ラピスラズリ


 ギリシャ神話におけるヘカテーであり、地獄の神。三つの世界に三つの体を持つ。幻想郷の住人と比較しても反則的なほどの力の持ち主である。紺珠伝の異変においては、純狐に協力して月の民を追い詰めた。その後は、幻想郷に興味を持った様子である。
 なお、三つの身体があるが、同一人物とみなして、個別にコネクションを結ぶ必要はない。

  • コネクションの相手:PCは力の弱い妖怪や同程度の人間であるため、ヘカーティアの興味を引くことは難しいかもしれないが、何らかの理由があればそうした設定でも良い。また、魔術の守護者など様々な属性を持って語られる神であるため、魔法使いなどがコネクションを持っていてもよい。
  • 情報源:地獄に関する知識のほか、神話や魔術など様々なことを知っていると思われる。こうした知識を得るためには対価が必要だが、ヘカーティア自身はPC達の見返りを期待するような存在とは超越した立場であり、例えば「PC達の意志の強さを示す」といった形で対価を要求する、といった方針が適切と思われる。
  • 援助:魔術を始めとして強力な援助が可能であるが、やはり十分な対価を示す必要があるだろう。
  • 依頼など:ヘカーティア自身が必要に迫られることは少ないが、PC達が関わるべきことを知った場合にはそれを知らせてくる、といった場合がありうる。フランクな態度だが、神の立場であることを考慮して演出するとよい。

その他、書籍版(香霖堂、求聞史紀、三月精)

森近霖之助


 人里と魔法の森の中間にある古道具屋「香霖堂」の主人である半人半妖の男性。もともとは霧雨家で働いていた。

  • コネクションの相手:店に来ることがあれば、ほとんどどんな相手にも対応する。
  • 情報源:アイテムの鑑定などを頼めば、名称と用途がわかる程度の能力を用いて結果を教えてくれる。使用方法がわかるわけではないことに注意。また、いつも本を読んでいるので、雑多な知識を持っている。但し、香霖堂本編のようにどこか的はずれな推理や論考をしてしまうことも少なくない。
  • 援助:物品による援助はしてくれるが、その場合は客と商人の関係になる。交渉は下手ではないが、幻想郷の他のキャラに比べれば遙かにまともな交渉が成り立つ相手とも言える。霧雨家との関係はGM次第だが、かなり疎遠になっていると見てよい。
  • 依頼など:本人が荒事が苦手なこともあり、何か珍しいアイテムの取得や調査など、依頼をしてくる場合もある。報酬は店の品などで用意する。また、誰かが報酬を提示して「誰か依頼のできる相手を斡旋してもらう」ことを頼んだ場合、店を訪れる人妖を紹介する、いわゆるフィクサー的な仕事も商売の一環として行う、としてもよい。(霖之助本人がフィクサーとして積極的に客を募ることは無くても、報酬の提示つきで頼まれたのでついでで引き受けた、という形に設定することは可能)

稗田阿求


 幻想郷の歴史を知り、幻想郷縁起を編纂する立場にある九代目阿礼乙女。阿礼乙女は稗田家に何世代かおきに現れ、先代からの記憶を受け継いでいる。 頭脳は明晰だが、体は弱い。稗田家は幻想郷の人里でも伝統ある家系の1つであり、阿礼乙女が編纂した歴史を受け継いでいることもあって、里の意志決定などに関わる有力者となっているとも考えられる。

  • コネクションの相手:普段は人里に住んでおり、阿礼乙女として尊敬を集める立場にもあるため、人間とのコネクションは結びやすい。また、様々な妖怪から聞き取りを行うこともあるので、妖怪とのコネクションも十分可能性がある。
  • 情報源:幻想郷のことについてはかなりの事情通で、必要な情報は教えてくれる。また、過去の歴史などについても記憶を受け継いでいる。一方で、場所に関しては自分から出向いて調べることもあるが、基本的には聞き取りで情報を得ているため、最新の情報や秘匿されている事柄などは知らないこともある。見返りとしては、やはり情報が最も歓迎される。
  • 援助:情報による援助が主だが、人里では社会的・経済的な権力も持っている様子が鈴奈庵などから読み取れる。人里で行動する際に便宜を図ってもらうなどの援助もできるだろう。
  • 依頼など:情報を集めるために何かを見てくるように依頼される場合があり得る。また、集めた情報の中で知り得た事件などについて何らかの依頼をしてくる場合もある(もちろん、霊夢を初めとして異変解決には適任者が他にもいるので、PC達が選ばれる理由付けはあった方がよい)。

光の三妖精(サニーミルク、スターサファイア、ルナチャイルド)


 悪戯好きな三人組の妖精。共通項が多いのでまとめて紹介するが、コネクションは個人と結ぶこと。 サニーミルクは日の光の妖精で、光を屈折させる能力を持つ。三人の中でも一番元気で頭が回り(妖精としては、だが)、普段の悪戯ではリーダー役になることも多い。 ルナチャイルドは月の光の妖精で、音を消す能力を持つ。自己主張では他の二人に押されがちで、損な役回りも多いが、最も妖怪に近いとも言われている。夜中に月にまつわる物など面白いと思ったものを集めては、溜め込むのが趣味。スターサファイアは星の光の妖精で、周囲の生物を感知する能力を持つ。 三人の中では最も狡猾で、能力も相まって自分だけ危険を回避するなどの立ち回りが多い。三人は1つの大木の中の家に住んでおり、ほとんどの場合一緒に行動して、霊夢をはじめとした人間に悪戯をしようとしている。見つかって懲らしめられてしまうことも多い。 戦闘能力は低く、PCと同程度かそれ以下になる。

  • コネクションの相手:同じ妖精が最もコネクションを結びやすい。妖怪などは三月精の方で恐れてもいるが、面白半分に悪戯の手伝いをして仲が良くなった、などの関係もあり得る。他にも、気ままに暮らしている力の弱い妖怪であればコネクションを結びうる。
     サニーミルクは日中、ルナチャイルドは夜間に活動しやすいので、時間帯も合わせてコネクションを考えるとよい。人間はまず悪戯の対象にされてしまうので、コネクションを結ぶ場合は関係をきちんと説明すること。
  • 情報源:知識はあまり期待できないが、自然や光に関する知識などであれば持っている可能性はある(原作ではそれ以外にも多少の知識を持っているように見える)。また、ずっと三人で悪戯をしている分、普通の妖精よりは知識は豊富とも考えられる。好奇心も旺盛であり、他人の様子をこっそり覗うことも悪戯の準備として重要なので、思わぬ重大なことを見聞きしている可能性もある。
  • 援助:情報源とする以外に、上手く乗せれば能力による援助が期待できる。悪戯として盗んできた物や、珍しい物として溜め込んでいる物の中から役立つ物が見つかる、という可能性もある。
  • 依頼など:三月精の家に異変が起きたときに、アリスを通して魔理沙に解決を頼んだこともあった。この例のように、三人で対処できないことは他の人妖に頼むことも十分考えられる。

茨木華扇


 妖怪の山の知られていない領域に居を構えている片腕の仙人。
 普段は怠惰であったり、欲望に忠実だったりする霊夢を諭したり、妖怪たちを導こうとしたりするなど、自分の考えに基づいてかなり積極的に干渉してくることがある。幻想郷でも賢者と言える立場であり、深秘録の異変でも率先して行動していた。
 正体は鬼(四天王の茨木童子)ではないかと思われているが、決定的な描写はまだない。正体の扱いについてはGMが考慮する必要があるが、シナリオのキーとなるのでなければ「鬼のように思われるが、正確なところは不明」という現在の原作の扱いを踏襲しておいたほうが適切と思われる。

  • コネクションの相手:様々な妖怪に干渉し、また人里にも姿を表すので、色々なキャラクターがコネクションを結ぶ可能性を持ちうる。通常は、何らかの形で説教を受けて導かれ、その後も行動を時々注視されている、といった設定が適切。
  • 情報源:華扇が考える適切な行いなどについては積極的に注意してくれるはずだが、勝手に解決する、と言った行動は取らないものと思われる。また、仙術を始めとした知識も深い。きちんと言うことを聞く態度があれば、こうした情報を語ってくれる機会もあるかもしれない。
  • 援助:能力や仙術、その他様々な道具などによる援助が考えられる。ただし、必要以上に甘やかしたりはしない、としておいたほうが、援助が多すぎてしまうことがないようにコントロールできるだろう。
  • 依頼など:何らかの問題を見つけた倍に、本人が直接動くことが適切でないと考えた場合や、誰かが行動すべきだと考えた場合などは、こうした事情を直接伝えてくる可能性がある。前者のような場合は、仙術や道具などから報酬を渡す可能性がある。

本居小鈴


 人里の貸本屋の娘で、妖怪の本や外国語の本であっても、書かれたものを読み取る能力を持つが、それ以外の能力は人間の少女のものである。。
 本屋という関係もあり、阿求と仲がよい。
 妖魔本に興味を持って収集している。やや自分の興味をもって突っ走ってしまう危なっかしいところがあり、解決の場合も無邪気に他人に頼ったりするなど、年相応に責任感を欠くため、実際に鈴奈庵の作中でもトラブルに巻き込まれたり、あるいは自分自身がトラブルの原因になったりもしていた。

  • コネクションの相手:妖怪を相手にすると怖気づく普通の人間なので、人間か、あるいは人間としての顔を持つ妖怪などがコネクション相手として適している。店番をしているときの人当たりはよく、好奇心も旺盛なので、何か興味を引けばコネクションを持つきっかけとなりうる。
  • 情報源:本から得た知識なども多く、貸本屋にある本を(代金は必要だが)見せてくれる場合もある。また、阿求を始めとした人脈があり、人里の噂などにもある程度詳しい。大事にしている妖魔本を貸してくれるかどうかは難しいところがあるので、何らかの報酬を用意したり、あるいは何かごまかす手段を考える必要があるかもしれない。
  • 援助:能力以外は人間の少女であり、本や文字の意味を理解する、という能力による援助が期待できる程度である。その他、阿求への取次なども考えられるかもしれない。
  • 依頼など:妖魔本を手に入れるためや、トラブルに巻き込まれた(あるいは起こしてしまった)場合の解決など、自分ではどうにもできないことを頼んでくる場合がある。用意できる報酬は限られてしまうので、何か別の報酬の可能性を用意するか、あるいはコネクションを結ぶキャラクターをあまりがめつく設定しない、などの対応をとっておくと良い。

(紺珠伝までのキャラクターを追加)