近接と接近状態

Last-modified: 2020-10-04 (日) 03:17:10

近接と接近状態のルールについて

通常の戦闘ルールでは、「近接攻撃は接近を行って攻撃する」となっており、ややコストが高い。
そのための利点として、グレイズによるダメージ上昇が大きくなっており、ガードによって防御面でも強みが出るようになっているが、ショットと似たルールであり、やや使いづらい位置づけとなっていた。

この選択ルールでは、近接攻撃時の「接近」に追加の効果を設定することで、近接攻撃がより有利になるようにした。
具体的には、「接近」状態が次ターンまで持続し、セットアップ時に通常の攻撃行動よりも早いタイミングで、追加の近接を仕掛ける事が可能になり、接近することによる相手へのプレッシャーが増すことで、近接攻撃がより有利になる。
一方で、接近状態では相手からも同じタイミングで近接攻撃を受ける可能性が生じるため、近接攻撃を保持するキャラクター同士ではリスクも高い行動となる。
カバーやガードなどで接近状態を受け渡すこともできるので、防御の意味でも近接攻撃を可能とする意味が増える。

接近状態

攻撃行動の「近接攻撃」は「接近状態」でなければ行えない。
「接近状態」は二人のキャラクターの間に定義される。
特殊な能力を除き、一方的にどちらかのキャラクターが接近状態になることはないとする。
一人のキャラクターが複数のキャラクターと接近状態となることもある。

接近状態に入る条件

接近状態に入る条件は以下の通り。

  • 攻撃行動「接近」を実行して判定に成功する。
  • 他人への「接近」に対するカバーに成功する。「接近」を実行したキャラクターと「カバー」に成功したキャラクターが接近状態になる。
  • 他人への「近接攻撃」に対するガードに成功する。「接近」を実行したキャラクターと「ガード」に成功したキャラクターが接近状態になる。
  • 特殊な能力を使用する。

接近状態の効果

接近状態となった場合、以下の効果を得る。

  • 接近状態が成立していれば、前衛と後衛にかかわらず、接近状態の相手に対してメインフェイズに「近接攻撃」を実行できる。
    • 特に、攻撃行動「接近」を実行して接近状態に入っていれば、同じメインフェイズ中に「接近」に続いて「近接攻撃」を行ってもよい
  • 接近状態は次のターンのセットアップまで維持される。次ターンのセットアップに、接近状態の相手に対して「近接攻撃」を実行できる。この行動はメインフェイズの行動を阻害しない。また、同じセットアップで、セットアップ時に使用可能な能力の発動を行ってもよい。
    • 複数の「接近状態」があっても、セットアップ時に「近接攻撃」を実行できるのは1回までである。
    • セットアップの時点で自分か相手のどちらかまたは両方が後衛に下がっていても、「近接攻撃」は実行できる。(「接近状態」であれば「近接攻撃」を実行する要件を満たすため。)何らかの能力の効果などによって「接近状態」が解除されていれば、前衛・後衛によらず「近接攻撃」は実行できない。
  • 次のターンのセットアップ終了時に、すべての「接近状態」は自動的に解消される。
  • 若干わかりにくいが、接近状態であっても前衛・後衛の移動は可能で、移動しても接近状態は解消されない。セットアップまで持続している接近状態は、攻撃してすぐに下がる(あるいは、下がる相手に追撃する)タイミングが生じたとイメージするとよい。

接近状態の受け渡し

新しくキャラAとBに接近状態が発生したとき、「Aの味方であるCがすでにBと接近状態にあった」場合、Cは「接近状態からの離脱」を宣言して良い。この場合、判定などは不要で接近状態をその時点で終了する。Bは次のセットアップでの近接攻撃などの対象にCを選択できなくなる。これは、セットアップの処理中などにも発生する。
同様の処理は、接近状態が発生するたび、関連する「AまたはBと接近状態にある全てのキャラクター」について判定する。Bの味方であるDがAと接近状態にあった場合も同様の処理を行う。

攻撃行動の修正

「接近」「近接攻撃」を以下のように修正する。

接近:DP消費=判定ダイス数

 近接攻撃のための間合いを詰める行動。〈近接戦闘〉スキルがなければ行えない。また、後述の「“前衛”と“後衛”」のルールによる制限を受ける。何らかのキャラクターと「接近状態」にある場合は実行できない。
 相手に接近できるかどうかを判定する接近判定を行う。「{身体}+〈回避〉」を判定値として、相手の「{身体}+(〈回避〉or〈弾幕〉)+15」(高い方)を目標値とする。この判定ではDPを自由に使うことができる。 判定に成功すると、相手に接近し、互いに「接近状態」となる。
接近状態となった場合、以下の効果を得る。

  • このターン、前衛と後衛にかかわらず、接近状態の相手に対してメインフェイズに「近接攻撃」を実行できる。
    • 特に、攻撃行動「接近」を実行して接近状態に入っていれば、同じメインフェイズ中に「接近」に続いて「近接攻撃」を行ってもよい
  • 次のターンのセットアップ時に、接近状態の相手に対して「近接攻撃」を実行できる。この行動はメインフェイズの行動を阻害しない。また、同じセットアップで、セットアップ時に使用可能な能力の発動を行ってもよい。
    • 複数の「接近状態」があっても、セットアップ時に「近接攻撃」を実行できるのは1回までである。
  • 次のターンのセットアップに「接近状態」は自動的に解消される。

近接攻撃:DP消費=1or3or6|

 間合いを詰めて自分の体や手持ちの武器で攻撃する。後述のグレイズによるダメージへの変換効率が高いが、DPの消費が大きい。
 「接近状態」でなければ実行できない。攻撃行動「接近」を実行して接近状態に入っていれば、同じメインフェイズ中に「接近」に続いて「近接攻撃」を行ってもよい。
 また、前のターンに「接近状態」に入ったキャラクター同士は、セットアップに「近接攻撃」を実行できる。複数の「接近状態」があっても、セットアップ時に近接攻撃を実行できるのは1回までである。
 「{身体}+〈近接戦闘〉」を判定値として命中判定を行う。判定はDPを消費して行い、消費したDPと〈近接戦闘〉Lvによってダイス数を決定する。相手の防御行動と対抗判定を行い、攻撃側が達成値で勝って命中すれば威力分のダメージを与える。近接攻撃の威力は、通常の武器ならば「{身体}+([近接武器鍛錬]Lv)D+〈近接戦闘〉Lv」によって与えられる。後述の通り、近接攻撃による攻撃は、グレイズを消費してダメージを増やすことができる。
 [近接武器鍛錬]Lvが0の場合でも、近接攻撃では「1D-3+{身体}+〈近接戦闘〉Lv」のダメージを与えることができる。但し、この場合は、グレイズによるダメージの増加はできない。
 属性を有する存在の場合、格闘による近接攻撃も同じ属性を持つ。

  • DP消費1:牽制のための大雑把な攻撃。判定ダイス数は1個。
  • DP消費3:きちんと当てに行くための攻撃。判定ダイス数は3個+スキル補正
  • DP消費6:狙いすました大技。判定ダイス数は6個+スキル補正
スキル補正表
〈近接戦闘〉Lv123456789~ 
3DPショット001122332Lvごとに+1
6DPショット011223342Lvごとに+1

防御行動の修正

「ガード」「カバー」を以下のように修正する。

ガード:DP消費=判定ダイス数

 弾や攻撃を近接武器で受け止める。〈近接戦闘〉を習得していれば、1ターンに1回まで、「ショット」「ホーミング」「近接攻撃」に対してガードを行ってもよい。
 また、自分に対する近接攻撃に対しては、この条件にかかわらず1ターンに何度でも「ガード」を実行してよく、1ターンに1回までの制限にカウントしない。
 「{身体}+〈近接戦闘〉」を判定値とする。判定はDPを消費して行い、DPが許す限り自由な数の判定ダイスを振ることができる。攻撃に対して対抗判定を行い、成功すればダメージを受けない。失敗した場合でも、ダメージを「〈近接戦闘〉スキル×2」だけ減らす。成功・失敗にかかわらず、グレイズを得られないことに注意。
 自分が“前衛”であり、何らかのキャラクターとの「接近状態」にない場合、そのターンに「カバー」を行っていなければ、他のキャラクターへの攻撃をガードすることもできる。対象のキャラクターの回避判定の代わりに行い、失敗すれば攻撃を本来受けるキャラクターが攻撃を受ける(失敗時に「カバー」の効果はなく、ダメージ軽減効果も生じない)。
さらに、他のキャラクターへの「近接攻撃」に対してガードに成功した場合、近接攻撃を行ったキャラクターとの「接近状態」に移行し、本来「近接攻撃」を受けるキャラクターは「接近状態」から離脱する。
※セットアップの「近接攻撃」に対する「ガード」による「接近状態」の変更は、そのターンに「接近」した場合と同様の効果を与える。すなわち、そのターンのメインフェイズには互いに「近接攻撃」が可能であり、次ターンのセットアップに「近接攻撃」を実行することができる。

カバー:DP消費=判定ダイス数

 他人のダメージを肩代わりする。自分が“前衛”であり、何らかのキャラクターとの「接近状態」にない場合のみ行える。そのターンに「他人へのガード」を行っていなければ、1ターンに1回まで、「ショット」「ホーミング」「近接攻撃」「接近」に対してカバーを行ってもよい。
 「{身体}+〈回避〉」を判定値とする。判定はDPを消費して行い、DPが許す限り自由な数の判定ダイスを振ることができる。攻撃に対して対抗判定を行い、成功すれば「カバー」を行った者が代わりに攻撃を受け、命中した(回避判定を放棄した)として扱う。
さらに、「接近」または「近接攻撃」に対してカバーに成功した場合、近接攻撃を行ったキャラクターとの「接近状態」となり、本来「接近」「近接攻撃」を受けるキャラクターは「接近状態」から離脱する。
※セットアップの「近接攻撃」に対する「カバー」による「接近状態」の変更は、そのターンに「接近」した場合と同様の効果を与える。すなわち、そのターンのメインフェイズには互いに「近接攻撃」が可能であり、次ターンのセットアップに「近接攻撃」を実行することができる。