■戦闘

Last-modified: 2010-01-11 (月) 00:26:05

戦闘について

 戦闘ルールは、弾幕戦闘を多少はイメージできるように作成してみました。 イメージ的には、ダイスプールは弾避けをしているときの「余裕」です。弾幕によって次第に制圧され、積極的に行動するとさらに危険が増してしまいますが、その中でどうやって相手の方を追い込み、攻撃を当てるかを考える余地のあるシステムになっていれば、と思います。

 弾幕がコスト的に非常に軽いのは、「とりあえず弾幕で行動を制限していく」という流れを推奨するためでもあります。一方、グレイズがたまるので、弾幕だけではそのうち束縛しきれなくなってくるはずです。 ホーミングも複数攻撃が可能で牽制寄りですが、後列への攻撃や、達成値を上昇させてのとどめの一撃狙いなど、コストの分だけ使い勝手は増しているはずです。 一応、弾幕やホーミングを撃っている限りは一切の判定がいらないようになっています。

 弾幕やホーミングが牽制であるのに対して、ショットや近接攻撃は戦闘に決着を付けるための主力の攻撃となります。ダイスプールシステムの関係上、十分なDPを使うつもりがあれば回避はほとんど確実にできますし、回避判定をするのであればきちんと回避しなければ損になりますから、これらの攻撃は「よほど追い詰められない限りは回避される」と思って良いでしょう。その分、ダメージは(きちんとしたレベルで習得していれば)一撃でHPの半分程度を奪える程度に設定しています。耐久特性値が低いキャラであれば、一撃でHPが無くなる可能性もあります。また、グレイズによって威力を上乗せできますので、ある程度長引けば必ずとどめの一撃が入るはずです。弾幕等で牽制し、ある程度DPが減ってきたところで、ショットや近接攻撃を回避させてDPを強制的に消費させ、DPが無くなったところで命中させてHPを0にする(スペルカードを割る)という流れが戦闘の基本になると思います。

 戦闘中の位置関係については、3次元で動きながら空中戦を行っているというイメージを優先し、具体的な位置関係を取り扱うようなルールを設定しませんでした。オンラインでの運用を考慮した結果でもあります。攻撃が集中しすぎないように“前衛”“後衛”のルールを導入していますが、原則として戦闘に参加しているキャラクターは互いに有効射程距離内を維持しながら戦闘を行っていると見なします。範囲のある攻撃の扱いは多少難しくなりますが、基本的には、「互いに好きな敵を攻撃できる」マップ式でない戦闘システムを採用した多くのTRPGやコンピューターRPGのような形で戦闘を取り扱えるはずです。

 千幻抄ではオンラインでの運用も考慮していますが、戦闘ルールを全て適用してしまうと、プレイヤーが意志決定する処理が多く、どうしても時間がかかってしまうと思います。(この点では、今までのルールで「オンラインセッション向け」と書いていたのは偽りを含んでいたと反省しています)オンラインでセッションを行う場合は、戦闘を簡略化する処理を導入することを推奨します。

 スペルカードのDP 回復量などは、何度かルールを改定して適切なバランスを探ってきました。現状では、DP 回復量を多めに取り、スペルカードをの使用の度に仕切り直して派手な行動を可能にするようなルールになっています。これらのバランスに関してはまだ考慮の余地があると思いますので、意見などおありでしたら遠慮無くご連絡下さると助かります。


 幻想郷での戦闘では、戦闘の位置づけにも注意が必要です。スペルカードルールの存在により、全ての戦闘は「ごっこ遊びであり、納得の上での勝負事」であると設定されています。スペルカード戦闘のルールなどで、ごっこ遊びの範囲としての取り扱いを考慮してルールを設定していますが、結局のところ、GM がどれだけ上手に「勝負事として、両者が悔いなく戦闘を行い、結果を受け入れられるような状況としてシナリオを展開できるか」が重要になってきます。幻想郷を舞台としてTRPG を行うときに1 つの難問として出てきてしまう状況ですが、この点に関しては、原作で提示されている幻想郷の雰囲気だと受け入れて工夫するしかないと思います。もちろん、プレイヤーの納得が得られるのであれば、多少の「本気の戦闘」を行っても構わないでしょう。