原語は「Canoe」。
カヌー。
現実世界では、本来はカリブ海周辺の小型舟艇の名称である。そこから転じて、世界各地の伝統的な舟艇を指して使われるようになった。
ウィキペディアの記述によると、
カヌーなる用語が近代以降は「ヨーロッパ人の用いる船舶ではないもの」という形で使用されていた歴史から来る必然である。カリブ海周辺の小型船舶の名称を北米大陸から大洋州に至る広大な地域の船舶に応用した時点で、「カヌー」という語の多義性、曖昧性は宿命づけられてしまったと言える。すなわち、「カヌー」という語の内実は、語用論的にしか捉えることが出来ないのである。
となっており、これといった明確な定義がない。
一応、「カヌー」は基本的にオープンデッキのタイプを指すのに対して、「カヤック」は基本的にクローズドデッキのタイプを指すとされているが、日本においてはカヌーという言葉の中に広義でカヤックを含める場合もある。
ファンタジー作品では背景設定としてはあっても、作中で特に出てくる場面は多いわけではない。海洋冒険もので港や島へ上陸する場面で出てくる程度。コンピュータRPGのファイナルファンタジーシリーズの初期では、魔法で小型化して持ち運べるアイテムとしてカヌーが存在しており、船では入れない河川を渡ることができるようになる。
クラシック・ダンジョンズ＆ドラゴンズ
クラシックD&D第4版ではエキスパート・ルール・セットで登場する水上の乗物の1つ。
50gpで購入可能。長さ15フィート、船幅3フィート、喫水1フィート。
河川や沼を渡るために使われる程度の小舟だが、それでも収容力は6000cnに達する。
1人でも持ち運び可能だが、これ1つで1000cnの負担となる。ただし2人で持ち運ぶなら1人あたり300cnで運搬可能となっている。
ルールサイクロペディア
ルールサイクロペディア版でも基本的なデータは同じ。
追加として、アウトリガー（舷外浮材）を取り付けたタイプのカヌーが解説されている。
このアウトリガー装着型のカヌーは外洋に漕ぎ出しても転覆しにくい。値段は2倍、荷重は3倍に増しているが。