モンスター/【ホムンクルス】

Last-modified: 2021-05-12 (水) 21:13:09

原語は「Humunculus」。
元々はラテン語で小人を意味する単語。錬金術師が作り出した人造人間の事を指す。
ルネサンス期の錬金術師パラケルススが製作に成功したと伝えられるが、彼の死後に成功した者はいないという。
製法については諸説ある。またフラスコの中でしか生きられない、あらゆる知識を持つといった俗説も伝わっている。
ファンタジー作品、特に錬金術を題材とする作品にはよく登場する存在。もちろん、作品ごとに様々な設定や解釈があるが、概ね「不可思議な技術や魔法により、人工的に作り出された存在」とされる。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

第4版ではAC6 モンスターマニュアルに登場する。種別はコンジュレイション
2フィートほどの体長のヒューマノイドのような外見をしている。
ホムンクルスの正体はイモータルの1種であり、特殊な使命や苦行の一環として物質界にやってくる。彼らは定命の者である術者に仕えるが、長期間に及ぶ束縛もしくは契約は危険を伴う。
ホムンクルスはそのアライメントにより、醜悪な容貌のウルザック、翼の生えたグレッチ、幼い人間のようなフィルガーと、3つのタイプが存在する。
いずれもヒットダイスは低めだが、防御力はかなり高い。また様々な魔法の力を行使することができる。近接戦闘も可能だが、あまり強くはない。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

第2版ではモンスターコンペンディウムに登場する。日本語版の表記は「ホモンクルス」。
ウィザードによって創り出される小さな魔法生命体。
容姿は「身長18インチ。そして所々にいぼの出た緑色の、爬虫類を思わせる肌をしている。翼長24インチのコウモリに似た革の翼と、睡眠薬を相手に注入する鋭い歯の並んだ口を持っている」とある。
魔法使いにより創られる生きた道具で、製造に必要な時間と費用は多大になる。この作業には錬金術師を雇うことが普通となる。
ホモンクルスの肉体を構成する物質は、製作する魔法使い自身の血となる。ホモンクルスと製作者は精神的に感応しており、互いの見聞きしたものを共有している。ホモンクルスは製作者から一定の距離以上離れようとはしない。
ホモンクルス自身は製作者の鏡であり、製作者のアライメントインテリジェンス、さらに癖まで共通している。喋ることはできないが、筆談は可能。魔法的な創造物ではあるが、通常の生物と同様の肉体を持っており飲食を必要とする。食事の量はイエネコ程度だが、嗜好は製作者と同じとなる。
ホモンクルスは製作者の手伝いや伝令、間諜として使われるが、ホモンクルスの死は製作者に悪影響を及ぼすためやむを得ない場合を除いて、戦闘させることはまず無い。
地上を歩く移動速度は遅いが、高い飛行能力を持つ。サイズはT。
戦闘では敵に噛みつくことでダメージを与え、さらに噛み付いた相手に睡眠効果のある毒を注入することができる。しかし戦闘能力は低い上に、ホモンクルスの死の衝撃は製作者である魔法使いにダメージを及ぼしてしまう点に注意。

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