モンスター/【レイス】

Last-modified: 2022-08-13 (土) 09:49:25

原語は「Wraith」。
欧州のスコットランドに伝わる幽霊の1種。魔術師が幽体離脱に失敗した成れの果てとされる。伝承のレイスは善良なものも邪悪なものもいるとされる。
アンデッドモンスターとしての知名度は微妙なところで、非実体型のアンデッドとしてはゴーストの方が有名。
メタルフィギュアではローブのような布が浮かんでいるような姿で立体化されていることが多い。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

クラシックD&D第4版ではエキスパート・ルール・セットで解説される。
固体としての肉体は持たず、青白く、ほとんど透明に近い人型のもやという外見。
ヒットダイスワイトより高い程度。しかしレイスに接触されると被害者はダメージと同時にエネルギードレインまで受けてしまう。さらに、接近戦での物理攻撃は魔法の武器か銀製の武器でなければダメージを与えられない。しかも銀製の武器からは半分のダメージしか受けない。アライメントはカオティック。移動速度は速く、空も飛べる。

ルールサイクロペディア

ルールサイクロペディア版でも表記は「レイス」。
種別はアンデッド、魔力タイプ。知力7。サイズM。
「レイスは非業の死を遂げた死者の魂であり、身勝手にも生者の生命を吸い取ることで物質界にしがみついているのです」という文が追記されている。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

AD&D第2版のモンスターコンペンディウムでのページの序文では「レイスは、人間の生命エネルギーを吸収しようとする、以前は強力な人間であった者の邪悪な霊である。」と記述されている。
外見は、かすかに人間のような姿をした霊。頭と胴、2本の腕を持った姿をしていることが多い。頭の部分には目のような一対の赤く光る目がある。
生前は強力かつ邪悪な人間が死霊と化したアンデッドで、墓などの葬られた場所に出現する。レイスに殺された者は殺したレイスの支配下のレイスとして復活するため、遭遇時には複数体いることが多い。彼らは生者を殺して邪悪な力を広めようとするが、他のアンデッドや強力な術者の支配下に置かれることもある。
基本データとしては、気候/地形は全域、出現頻度は頻繁、社会構成は群れ、活動時間は夜間、食性は特殊、知能は高い、アライメントはLE(ローフル・イービル)、サイズM。
戦闘では接触することによりダメージを与える。レイスによる接触は、凍えるような感触によるダメージと攻撃対象の生命力を吸い取るエネルギードレインの両方をもたらす。
レイスは主物質界と負物質界の両方に存在するが、負物質界での存在の比重が高いアンデッドである。このためレイスにはスリープ・チャーム・ホールド・即死系の呪文の効果や冷気によるダメージが全く効かない。さらに武器で十分なダメージを与えるためには+1以上の魔法の武器が必要になる。銀製の武器でもダメージを与えることは可能だが、ダメージは半減してしまう。
レイスは日光の下でも存在が消滅するわけではないが、その戦闘能力を失ってしまうため逃走しようとする。また光を避けようとはするが、日光でなければ無力化するわけではない点に注意。
レイスは負物質界の影響が強いため、主物質界の生物からは忌み嫌われる。

関連用語

アンデッド