セリフ/【勝手な行動ばかりとるおまえの何を信じろというのだ!】

Last-modified: 2024-03-08 (金) 23:45:54

FFT

ザルバッグのセリフ。
悪人っぽいけどいい人といわれる彼だが、
ダイスダーグを疑うラムザに対し「勝手な行動ばかりとるおまえの何を信じろというのだ!
腹は違えど同じ血を分けた兄弟と思い今日まで目をかけてきたが、所詮、下賎の血は下賎。
高貴なベオルブ家の名を継ぎには相応しくないということかッ!!」とか言っちゃう
(現実に存在した貴族の価値観もまぁそんなもんだとは思うけど)

  • 軍人というよりも政治手腕や権謀術数に長けており、
    父亡き後ベオルブ家筆頭として辣腕を振るってきた長兄ダイスダーグを疑うのは難しかったのだろう。
    また、本来自分と同じく兄と共にベオルブ家を支えるべき重要な立場であるラムザが、
    自分勝手に出奔したことに腹を立て、ついキツイ言葉を出したとしてもおかしくはない。
    更に、古代~中世の貴族身分社会から考えても無理はない。
    妾の子であるにも拘らず、迫害を受けない方が珍しいのである。
  • 実際、他の場面ではラムザを弟として可愛がっているので、この時は頭に血が上っていただけだろう。
    ザルバッグは本来、家族思いな人物なのである。
    • チャプター3:
      ダイスダーグを疑うラムザに「お前は自分の兄を信じられないのか!」と激怒。
    • チャプター4:
      ダイスダーグが父を殺していた事を知り反旗を翻す
      (ラーグ公の件も許せないと言っているが、直接の動機は父親殺しの件である)。
      最期はアルマ救出の願いをラムザに託し、「辛い思いをさせた」と今までの諍いを謝罪。
  • 激昂してつい「本音」を言ってしまったのは確かだろうな。
  • 逆にラムザに責任が無い方向でラムザがそういう事をしてしまう理由を求めたようにも見える。
    • それは無いな。明らかに激昂して言い放ったセリフであって前後の言動を見ても既に釈明など求めていない。
  • まあ、12歳位の時に父親が母親ではない女と子供を作り、
    さらには新しい兄弟だと言って一緒に暮らす事になったら複雑な胸中になるのも無理はないのでは。
    • 平民の妾の子供だったら人間ではない、ぐらいの価値観がまかり通っていたこの世界でザルバッグは可能な限りラムザを自分の弟して扱っていたので正直それだけでも実は大した事だと思う。
      現代の価値観からすればそうしなければおかしいと言う考え方の方が主流だろうけど当時からすればいくらベオルブの名を継いでいても母親が平民と言うだけで下に見るのが当然だった中でザルバッグは多分父親の「ラムザを頼む」と言う遺言を真に受け、可能な限りラムザを実の弟と同じように遇していた。
      1度ならず2度までも北天騎士団に対して弓を引いたラムザを許し、会っているのである。
      頭が固い人ではあるけど大した人だとは思う。
    • 口論になったときに相手が突かれたくない、本心でなくとも相手が確実に傷つくことを言ってしまうことはあるのではないだろうか。
      ラムザのことはどんな生まれでも大切に思っていたと信じている。
    • ザルバッグの立場に立って考えると、ダイスダーグもラムザも同じ家族として大事な存在。
      そこへ、証拠もなしに家族関係を壊すような事を言うラムザに対してカッとなってしまう気持ちはよくわかる。
      ザルバッグにとっては家柄だけでなく、「家族という関係」そのものが大事だったのだろう。

流石にメリアドールほど極端ではないが、彼も充分に「百聞は一見に如かずを地で行く男」である。

  • ラムザに言われただけでは信じなかったものの、ラーグ公の漏らした言葉を聞いて疑念を抱き、ダイスダーグとローファルの密談を立ち聞き記しておそらくこの時点で確信し、薬師を雇って裏を取るなど良くも悪くも「頭の固い(≒融通の利かない)」性格が良く表れている気がする。
    兄とは違いベオルブ家による畏国制覇には全く興味が無いようで、「ベオルブは正義のために剣を振るう者にのみ与えられる勇者の称号!」であると言い切り、兄を全否定している。
    おそらく彼にとって一番大事なのはこの正義の概念であり、チャプター3でラムザに「ベオルブ家は今私利私欲のために戦っている」と指摘されて激高したのは自分でも今一つ納得できていなかったからなのではないかと思われる。
    彼はこの時ラムザが「勝手な行動ばかりとっている」と怒っていたが、後にそれが自分の間違いだと言う事に気づいて兄に切りかかると言う大胆な行動に出た。
    ある意味メリアドールより思い切りが良いような気もする。

一応はラムザを「信じたい」或いは「信じられるところを探してはみた」風にも取れるセリフであり、拡大するばかりで一向に収束の兆しを見せない戦乱に苛立っている様子も伺わせる。
特にこの時期のラムザは何ヶ月も身の無事すら知らせず、場合によっては利敵行為さえ疑われかねない行動を幾度も取っている。

総合的には信じるほうが可笑しい状況である。ラムザとしては肉親の情に縋り、しかし手酷く撥ね退けられた気分だったろうが、そもそもジークデン砦で北天騎士団の軍事行動を阻害した時点で絶縁を申し渡されても文句は言えなかったのだ。


ダイスダーグを信じきっている彼からすれば、この時のラムザの戦争を起こしたのが兄であるという発言は高貴なベオルブ家の名を貶めるものである。
ましてこのときのラムザにはドラクロワ枢機卿殺害の嫌疑がかかっている。敬虔なグレバドス信者であるザルバッグにはその噂も届いていたはずで、
弟であろうと「下賤」と線引きしたがる気持ちも分かる。


実際この時ラムザははたから見れば本当に勝手な行動ばかりとっていたのでめちゃくちゃ怒られても仕方がない。子供のころ親から「お前はうちの子じゃない!」「お前は橋の下で拾ってきたんだよ!」とめちゃくちゃ怒られた経験がある人は結構いると思うが、このセリフもそれに近いものがあったのかもしれない。

  • ただし、その勝手な行動の最初のひとつ、『城の警備の命令を無視してエルムドア公爵を救出』というのはザルバッグが「城の警護など退屈だぞ、そう思わんか?」などと唆したことに端を発している。
    • 功を立てようとするのとジークデン砦以降の反逆ととられてもおかしくない数々の行動とでは全く意味が違う。

久しぶりの兄弟の再会だというのにザルバッグは当初は机に向かい仕事をし続けながらラムザに背を向けて会話をしていた。戦時中故の多忙も理由だろうがラムザの行動に対して相当に腹に据えかね、壁を作っていることが伺える。


勝手な行動ばかりとは言うが、その原因はこれのせいでもある。
ザルバッグがあの場にラムザがいたことを認識していたかどうかは少し怪しいが、
ティータの死によってラムザがおかしくなったと想像するのは難しくないだろう。
上でいくつか語られているように、兄として温情をかけていたのは多少責任を感じての事かもしれない。


ていうかいつの時代でもなんなら現代社会だろうが例えどんな事情があろうが、ラムザみたいに腹違いじゃない実の兄弟でも弟が勝手な行動しまくったら、流石にいくらめっちゃ優しい兄貴でもそりゃキレるわ。