評価が悪いってマジ?

Last-modified: 2024-01-09 (火) 04:45:26

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メタスコアは68点となっておりごく普通の点数のようですが...


キャラゲーという烙印

これはキャラゲーの宿命ですが、そもそもキルラキルを知らない人が買うこともあります。ファンじゃない人が文句を言うのはわかりますよ。でも残念なことにファンも文句を言っていますね。なぜファンが怒るのでしょうか。
ということで、やはり異布のレビューが不評ってうわさは本当なのでしょうか?
今回は、その真偽について検証します。
それにしてもキャラゲーという言葉自体、どうにも印象がよくないですね。
 


レビューが不評のようですが?

 
まずは、ユーザーの声を聞いて、どこが悪かったのかみてみましょう。
 

  • ストーリーモードが短い
  • キャラクターが少ない
  • 遊べるゲームのモードが少ない(やりこみ)
  • ムービーの作り込みが少し甘い(厳しい目で見ると)

ようするに、ストーリーモードでの作り込み不足が不評の主な要因のようですね。
まず、ストーリーが短くてすぐ終わってしまうのはちょっと問題です。(重箱の隅をつつくと)映像のクォリティがちょっと低いという意見もあります。
また、おまけ要素とやり込み要素は少ないので、ゲームをクリアしてしまうとやることがなくなってしまうのはマイナスポイントでした。

アニメファンの目線ではキャラクターが多ければ多いほど良いわけですが、異布は原作の主要キャラでしか遊べません。これはキャラゲー的には大きなマイナスポイントですね。
ただし、登場キャラクターは16人もいるので(格ゲーとして考えた場合)少ないというほど少なくはないはずです。

そのほかにも、各キャラクターも非常に技が多くモデリングも丁寧に作りまれています。とにかくストップモーションのようなアークらしいアニメーションも見栄えが良く秀逸です。

ちなみに、格ゲー界にコンボメーターなるものを初めて実装したのがキルラキルです。そういう先進的なシステムを導入するなど画期的な部分がチラホラ垣間見える先鋭的なゲームとなっています。
 

他のキャラゲーと大差ないのに、なぜかキルラキルだけが不評

なぜ他のキャラゲーと大差がないのかというと、ナルティメットストームの人気があまりのもすごかったため、各開発会社が真似をしてナルトと似たバトルシステムの同じようなゲームを量産したからです(ソウルライクのように優れたゲームをパクる風習はゲーム業界ではもちろん当たり前のことですよね)。
例にもれず、どのゲームもほとんどナルトと同じシステムとなっています(笑)。大きく違うのはその開発予算くらいでしょうか。

他のキャラゲー
ナルティメットストーム、鬼滅の刃ヒノカミ血風譚、ワンピースバーニングブラッド、僕のヒーローアカデミアOne's Justice2、ジャンプフォース

ようするに、異布も他のキャラゲーとゲームの中身はほとんど同じで大差がないのに、なぜかキルラキルだけやたら不評なわけです。それって考えてみたらおかしな話ですよね。異布をクソゲーって言っている人をたまに見かけますが、それって「ナルティメットストームはクソゲーだ」と言っているのと同じようなものです。1100万本も売れている(ナルト4)ゲームをクソゲー呼ばわりするのはさすがに極論すぎるでしょう。
ただ残念な点として、他より予算が少なめというのは明らかなことですが。


定価は6800円

けっして、有名タイトルのような1万円もする高額なゲームと比べたらボリュームやクォリティーが低いというだけで、安いゲームとしては内容的に価格相応と言えるのではないでしょうか。

オンライン格闘ゲームとして考えればコスパは良い

しかしながら、オンライン対戦で遊ぶと何年も遊べるくらい、非常に長い間遊び続けることができます。それくらい奥の深い格ゲーに仕上がっています。たかだか10時間くらい遊んだ程度の初心者、いわゆる浅瀬でチャプチャプしてるだけの人たちには、このゲームのシステムや駆け引きについて何も理解できないでしょう。異布のコミュニティでは発売以来4年(人によっては数 1000 時間以上)も異布で対戦プレイし続け熱心に研究している人たちがゴロゴロといます。あなたは本当に只のクソゲーを5年もプレイし続けることができますか?あなたが無理じゃなくても私には無理です。普通に面白いくらいの対戦ゲームは世の中には五万とありますし、その程度のレベルでは一瞬でプレイヤーがいなくなって誰もオンラインにいなくなってしまうのが現状です(いわゆる過疎)。5年もプレイヤーに遊び続けられるオンラインゲームなんてほんの一握りです。それだけ遊ばれるほどの熱量を持っているのが異布であり、そんなゲームはなかなかないでしょう。
問題は、売り上げが伸び悩んだこともあり、異布が格ゲーとして非常に面白いことに気づいている人が現状ではほとんどいないということです。
一人っきりで遊んでいるだけでは、このゲームの面白さはほとんど全く理解できないと思います。残念ながら、格ゲーというのは基本的にそういうものです。

ヘイトを買ってしまったロックオン問題

ごく一部の人から猛バッシングを浴びる
 

  • ゲームが難しすぎてストレスがヤバイ
  • 多人数に画面外から攻撃を食らいボコられてストレスフル

残念ながら「キルラキル=クソゲー」と言う人が少数ながらも一定数存在します。
そういう人たちはクソゲーと言うほど怒っているわけですが、この原因となったのはゲームの難易度が高いことです。
そもそも難しくてクリアできないという意見を見かけるわけですが、確かに少し難しいかもしれません。
ファンアイテムとして買うようなキャラゲー購買層はアクションゲームが苦手なので、やはり格ゲーは「難しすぎる」という感想になるのでしょう。
例えば鬼滅の刃と比べると難易度が非常に高いです。鬼滅が簡単すぎるというのもありますが、アニメファンはゲームが苦手な人も多いので、まさにファン向けの割には難しすぎたのが不評を買った最たる要因と言えるでしょう。
難易度が難しすぎてファンの憎悪を買ってしまい、さらに不満の矛先はロックオンの不備へと向かいます。
問題の根源は「難易度の高さによるストレス」なのですが、必要以上にヘイトを集めてしまったのは残念な出来事でした。
 

  • カメラ移動・ロックオンのターゲット変更ができない

さらに(カメラワーク)ロックオン切り替え不可という仕様も難易度の上昇に拍車をかけています。
しかも、難易度は初期設定だと「★1個」となっているので、難易度を下げたい場合はストーリーモード選択時にオプションボタンを押して(もしくはゲームオーバー時に)難易度を「☆0個」に変更する必要があります。
難しすぎるというストレスも相まって、何度もリトライさせられるうちにカメラワークへのヘイトが止まらなくなってしまった可能性もあります。ちょっとのことなのに過剰なバッシングを招いています。
 

  • 攻略法さえわかれば簡単にステージクリアできる
  • 攻略法は飛び道具キャラを率先して倒す(歩いて近づく)
  • 狙いたい敵に歩いて近づくとロックオンが切り替わる

このロックオン問題については明確な対処法があります。ようするに攻略法さえわかっていればこの問題の対処が簡単にできるわけです。攻略法がわかっていれば任意のロックオン切り替えがある程度できるので、そんなにストレスも感じません。とはいえ、最初から攻略法を理解しろというのは難しいことですが。
そんなわけでどちらかというと、何度もゲームオーバーで負けてしまうストレス、ようするに、ゲームがあまり上手くないことが原因で、カメラワークの酷さが必要以上にクローズアップされてしまっているように感じます。

 

  • ロックオン変更ができていたら問題なかった
  • 攻略法がわかっていれば任意のロックオン切り替えが可能

もちろんそれはそうで、できるに越したことはありません。
しかし、仮に、カメラワークが改善されていたとしても、結局、ロックオンしていない雑魚が画面外から攻撃してくるという結果はいくら直しても改善しようがないので、カメラワークは根本原因ではありません(多人数の乱戦では限界がある)。
ようするに、ストレスの原因は主に「画面外から攻撃され横槍を食らう」「プレイヤー自身がアクションゲームが下手なせいで難易度についていけてない」ことなので、カメラワークについては批判の矛先が的を得ていないと言えます。

とはいえ、ストーリーモードの難易度設定は普通のアクションゲーム程度なのですが、「難易度を下げる」設定のやり方がかなり分かりづらいところにあります。なので、辛辣なレビューの全ての元凶は「不親切なUI」だといってもいいのかもしれません。

格ゲーとしての評価

格ゲーとしては100点
キャラゲーとしては30点
 
それでは、格ゲーとしての評価はどうなのか?
対人戦メインの格ゲーとして考えると、人と競い合っていかに読み合いが深くて戦っていて楽しいかという格ゲーのポイントを押さえているかが問題となります。
キルラキルは対人戦で遊ぶと、あらゆる格ゲーの基礎がしっかりと収まっていることに気づかされます。
対戦バランスも良く、技もたくさんあり、難しいコンボも色々とできます。
キャラクターは少ないですが、その分一人ひとりのキャラが濃くて攻略法も覚えきれないほどある(よくある水増しキャラはいない)
総じて「完全3D格ゲー」というジャンルの中では、一番「格ゲー成分が濃い」良くできたゲームといえるのではないでしょうか(完全3Dの意味は、鉄拳など完全な3Dタイプではないサイドビューの疑似3D格ゲーと差別化するためのものです)。
売る時期が遅く旬を逃したこともありあまり売れなかったせいで、格ゲーとして評価されることなくフェードアウトしてしまい、過小評価されているのが現状です。


不評レビューに異議あり!


  • レビューで悪い点数をつけている人のなかでオンライン対戦を行っている人が誰もいない
  • そもそも、やりこんで攻略しようとしてるレビュアーが一人もいない

せめてオンライン対戦を行ってからレビューしてもらいたかったところです。やりこまないで面白くなる前にやめてしまったのでは意味がないです。
 
たしかに一人用のキャラゲーとして見た場合は、あまり面白くないかもしれません。
しかし、格ゲーとして見た場合は、どうでしょうか?
格ゲーという基準で見た場合、一人用が面白くないというのも至って普通のことです。
たしかに一人で遊んでも面白くないかもしれません。
しかし、誤解を恐れずに言うなら、そもそもキルラキルは格ゲーです。
しかも、本当に純粋な格闘ゲームです。
そもそも、格ゲーに対して、一人で遊んでもつまらないと言うようなレビューは正確ではないでしょう。
いくらストーリーモードがつまらなくても、そんなところは格ゲー作るときにオマケで付け加えてるだけなので、格ゲーファンにとってはどうでもいい部分です。
普通に考えたら、格ゲーとして面白ければそれで何の問題もないわけです。
ただ、「格ゲー」として売りに出さず「対戦アクション」として売りに出したのは、メーカーの落ち度だったのかもしれません。

ファンが求めていたのはよくある普通のキャラゲー

 
異布はバッキバキの格ゲーなので技術的にも高度で難しいゲーム。
しかもオンラインで遊ばないと面白味に欠ける。
ぼっちで遊ぶにはなかなか厳しい感じのゲーム。
 

  • 根本的にこのゲームは1対1の格ゲーとして作られてるわけで、アクション寄りのシステムではない
  • 格ゲーみたいな1対1での読み合い要素が強いゲームを、CPUとやってても、あんまり楽しくない
  • その上、ストーリーモードでは1VS多数のバトルを何回もやらされる
  • この1VS多数のバトルでは、ロックオン変更ができないため、狙った相手を攻撃できずイライラする(1VS1システムが基準のせいで)

よくある普通のアクションゲームだったら・・・
最初から、1VS多数のバトルを前提とした普通のアクションゲームとして作っていた方が、単なるファンアイテムのキャラゲーとしては幸せだったのかもしれませんね。


初期バージョンの失敗

実は、キルラキルの初期バージョンは、問題点を抱えていました。
バーストゲージがたまりにくく、そのせいで永パ即死コンボが決めやすいなどの問題がSNSなどで拡散されてしまい、所詮キャラゲーという烙印を押されてしまったのです。
後日、アップデート・パッチによりバランスは修正され、ほとんど問題のないバランスに改善されていますが、格ゲーファン相手にスタートダッシュでつまづいてしまった印象は否めません。
原作アニメ終了から数年後に発売したのも良くなかったです。旬を逃したゲームは売り上げが伸びません。ゲームは生ものですから。

格ゲーという制約

 
やはり格ゲーというジャンルは敷居が高いです。
 

  • 人と対戦するのが好き
  • 負けてもあきらめないで頑張れる
  • 格ゲーが好き
  • オンライン対戦ができる環境が整っている
  • 上達するのに時間がかかる
  • やりこむのが好き

 
まずは、これらのような高い壁を乗り越えないと、楽しめないことが多いです。

そもそも、格ゲーは基本的に2人で遊ぶことを前提に作られています。
格ゲーを遊んだことがある人にはわかるかと思いますが、一人で遊んでも全く面白くないです。
その代わり、格ゲーは人と対戦すると面白くなる。
コンピューターと戦うのと人と戦うのは、全然違います。
人と戦っていって、経験を積み、ゲームを攻略して、自分がうまくなっていくと段々と面白くなっていくもの。
人と勝ち負けを競って、負けたら嫌だから対人戦はやりたくないという人にとって、残念ながらキルラキルは面白くないゲームかもしれません。

過疎ゲー

対戦したいけど対戦相手がオンラインで見つからない。
これまた残念ながら、キルラキルはオンライン対戦が過疎っています。

ただし、現時点(2023年)でもコミュニティにアクセスすればオンライン対戦が盛んにおこなわれているため、対戦に困ることはありません。
キルラキルを買って、せっかくだからオンライン対戦もやってみようという人は、ディスコードにアクセスしてみてください。

KLK:IF ディスコード

 
KILL la KILL IFゲームコミュニティ

ディスコードとは
掲示板、対戦募集、チャット、音声通話、動画配信、攻略情報など
ゲームを遊ぶのに必要なことが全てそろっているコミュニケーションツールです
ブラウザから直接アクセスすることも可能です
スマホやPCにインストールすることもできます
特に過疎ゲー界隈においては必要不可欠なアプリでしょう


コラム:そもそも他人のゲーム評価がアテにならない理由

 

根本的な問題:そもそも自分と他人とではゲームへの好きの度合いが全然違う

そもそも論として、ゲームのユーザーレビューは参考になるのでしょうか?
結論から言うと、実はほとんど参考になりません。

ゲームが好きじゃない人のレビューはどんな神ゲーだろうが点数が低く、全部つまらなそうに書いてある。ようするに人によって「好きのバロメーター」が全然違うので評価が同じ尺度にならないわけです。もしかしたら自分が一番好きな神ゲーが他人にこき下ろされるかもしれません。ゲームのレビューは特にそういうことが起こりやすいといえます。

他人がハマって面白いと絶賛しているゲームがあったとしても、必ずしもあなたが面白いと感じるわけではありません。当たり前のことですが、ゲームというものほど他人の意見が参考にならないものはないといえます。
 

ゲームのレビューほどあてにならないレビューはない

では、それはなぜか?
簡単に言うと、自分とゲームの趣味嗜好の感覚がズレている人のレビューは、自分に当てはまらないことのほうが多いです。
よっぽど、あなたと同じような平衡感覚を持っているレビュアーじゃないと、意見が食い違ったり、面白いと感じる熱量がズレています。
ゲームのような嗜好性が高いものは、面白いという基準が他人と異なることが多い。
極端に言えば、アクションゲームが嫌いな人がいれば、パズルゲームの嫌いな人、レースゲームが嫌いな人、アドベンチャーゲームが嫌いな人、そもそも、ゲーム自体が嫌いな人さえいます。
そんな人でさえも、一流のレビュアー気取りで軽はずみなレビューが投稿できる時代になってしまい、そのような低品質なレビューも一緒くたになって世の中に溢れているわけですから、たまったものではありません。
まともなレビューを探そうにも一苦労です。
しかも、そのレビューの一つひとつを良いか悪いか判断しようにも、それを評価する側の人々もまた、各々でズレてしまっているから困ったものです。
レビューの評価システムもまたズレているわけです。
そのような、ゲームが嫌いな人たちが書いた大量のレビューが参考になるかというとならないわけで、自分との温度差が生まれてしまって当たり前です。
逆に言えば、自分とゲーム嗜好の気が合う人のレビューは参考になります。
しかし、そういう人を探すのは毎回毎回、本当に骨が折れる作業となってしまいます。


  • 1 日本人のレビューは世界的な基準からみると辛辣で、かなり点数が低い傾向にある
  • 2 そもそもゲームがそんなに好きでもない人のレビューはどんなゲームも点数が低く、いかにもつまらなそうに書いてある
  • 3 ゲームが上手いか下手か、自分とプレイヤースキルが違う人のレビューにはズレがある
  • 4 どのジャンルが好きかによって、レビュアーと自分に面白いの熱量に大きな差が生じる
  • 5 レビューが下手な人でもインターネットで気軽に投稿できてしまう
  • 6 よっぽどつまらないゲーム以外は褒める部分があるのにつまらない部分しか書かないレビューは基本的におかしい
  • 7 オンライン関連の仕様やバグについて辛口な人が多いが、オンラインなんてバグって当たり前なものについて必要以上に文句を言う風潮がある
  • 8 世界的に悪口レビューの組織的な絨毯爆撃が行われており問題視されているが、特に日本での爆弾投下は規制も何もなくかなり最悪の状況となっているという問題を抱えている


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