ダイナミック戦闘システム

Last-modified: 2023-08-11 (金) 09:13:32

ダイナミック戦闘システム(だいなみっくせんとうしすてむ)

GENESISにより実装された新たな戦闘システム。
マビノギの戦闘システムの根幹に大きな影響を与えた。

  • この変更はマビノギの戦闘における歴史的なターニングポイントとなったが
    当時はかなり不評であり、マビノギそのものを台無しにしかねない新システム、その名前から「ダイナシ」と言われた。
    現在でも「ダイナシ」と言うとまずこのダイナミック戦闘システムを指すものと見られる。
  • 「ダイナシ」といえばほとんどが批判的な意見が占めているが、その多くは風評被害や誤解のたぐい。
    後述されているが、ダイナミック化後はほとんどのミレシアンが適応しており、現在でもこのシステムを根幹としたコンテンツが実装され続けている。

概要

  • ダイナミック戦闘システムは、マビノギの歴史上最も大きな戦闘関連の仕様変更である。
    それまでの戦闘では、読みあいと挙動の重たいスキルのやりくりが重要であった。しかしダイナミック戦闘システム以降スキルの準備時間が大幅に短縮され、代わりに使用後にクールタイムが入るようになった。その結果、マビノギにおける戦闘はそれまでよりもかなり高速になった。*1
    • この変更でシャープマインドが日本でも標準仕様に変わった。
      スキルとして存在していた韓国でもスキルを廃しAPも還元され、全てのプレイヤーが平等に相手のスキルを見られるように。
      シャープマインドはダイナミック戦闘システムに組み込まれたと言っても過言では無いだろう。
    • 一方、敵の挙動を『読む』という面白さはシャープマインドの仕様化と戦闘の高速化によって損なわれたと見る向きもあり、賛否両論。
  • 一方、錬金術や魔法の多くは準備時間が早くなるだけだったため、ほとんど強化である。
  • 唯一ランスカウンターは元々の性能が「準備時間が短い代わりにクールタイムが存在する」という性能を持っていた。これってもしかして?そう。最初からダイナミック戦闘システム搭載状態だった。
    しかもこのスキル、一切変更をもらってないしそのせいで強みをほぼ完全に失った。どういうことかというと…
    • カウンターアタックと比べて準備時間が短かったのに、今はカウンターアタックのほうが早い。
    • にも拘わらず、クールタイムについてもカウンターアタックのほうが早く再使用可能。
    • しかも、カウンターアタックには存在しない解除後の硬直2秒までついてくる。
    • 攻撃力はランスカウンターの方が少し高いが、戦闘の高速化でほとんど無関係。
  • …つまり、ランスを装備したら弱化カウンターに変化するという残念仕様に変貌。
  • こうしてプレイヤー側は大幅な変更を受けたものの、敵側のスキルはほとんど変更されず旧仕様のままだったので基本的にはプレイヤー側が高速化した各種スキルを使って優位に立ちやすくなった。
    (補足:最近では徐々にダイナミック仕様のモンスターが実装されてきている)
  • 余談だが、本国でのβテスト時点での情報がかなり早い段階で入ってきており、その内容は日本のプレイヤー達に相当不安視されていた。
    • 具体的には選択した「将来の希望」によって使用できるスキルに制限がかけられるというもので、
      戦士であれば魔法スキルが使えなくなる、弓師であればウインドミルが使えなくなるといった縛りプレイの強制が予定されていた。
    • しかしマビノギはそもそも様々なスキルを組み合わせた戦術的広がり、戦術的自由度の極めて高いゲームである*2
      そこに無理やり「あれはできない、これはできない」と遊びの幅を狭めるような調整には本国のミレシアン達からも不満が噴出。ダイナミック戦闘システムが最も反発されたのはこの点である。
      結果、開発は「自由」を優先し、「将来の希望」によるスキルの制限を撤廃、全体的に重かったスキルクールタイムも緩和*3することでダイナミック戦闘システムの骨子を残しつつもマビノギの自由度を損なわないようなバランス感覚で実装した。
      • なお、この「選択制」で出来ることが変わるというシステムは、のちの時代に別の形で実装された。特性、新精霊アルカナがこれに当たる。
    • 一方、日本へはβテスト時点での情報だけが拡散され、本サーバ実装時の情報が(なぜか)全然伝わっていなかった。
      そのため当時の日本のプレイヤー達はダイナミック戦闘システムへの不安に震えて過ごすことになったつらい記憶から、ダイナミック戦闘システムにあまりいい思い出が残っていないらしい。

その影響

  • ダイナミック戦闘システムは現代マビノギの戦闘高速化の大きなターニングポイントとなり、以降の高速化を後押しする切っ掛けとなった。
    • 現在のマビノギはデュアルガン忍術チェーンアルカナや、
      アップデートによって高速化したヘイルストームファイアボールなどの既存スキルも瞬時に高い効果・高速で広い影響力を得られる調整を加えられていった。
    • 一方、IBCなどの安定性重視の戦術、接射のようなテクニカルな戦術がダイナミック戦闘システムにマッチしなくなり*4圧倒的な大火力で一方的に叩き潰すようなスタイルへの適応を余儀なくされた。
      結果、マビノギの戦闘の特徴である三すくみシステムと、それから発生したプレイヤー発の戦術が淘汰されることにもなり、よくいえばシンプルに、悪く言えば大味な戦闘になってしまった側面もあった。
    • それはそれとして、ダイナミック戦闘システムが実装されなかった未来も覗いてみたいものである。

*1 当時からスキルのクールタイム制の高速バトルはかなり多くのオンラインゲームで主流となっていた。マビノギでもこうした流れに対応するために開発をした旨がインタビューで語られている。
*2 しかし自由すぎるがゆえに最終的には誰もが同じ戦術にたどり着いてしまうため、結果的には自由度を失うというジレンマを抱えてもいる。開発はこの「みんな同じ」を制限することでプレイヤーごとに「選択」をしてもらいたかった、とインタビューで答えていた。
*3 伝説に残る「エルフのスマッシュクールタイム5秒」はこの頃の名残。かなりのエルフ達が色を失った一方、近接エルフ達はむしろニヤリと笑ったという。
*4 その後のアップデートでこれらの戦術は現環境においても有用となったが、ダイナミック戦闘システム実装直後に一気に廃れてしまったため使用者が極端に減り、現在では継承者が少なくなってしまった。