新世界樹の迷宮2発表

発表

新世界樹2の発表は、ペルソナQ発売から3週間弱、公式サイトのトップページのリンクから「2DX」というキーワードのみのティザーサイトがオープンされるところからはじまった(魚拓)。
新で酸苦を舐めさせられたユーザーの多くはこのキーワードを見て「新の路線じゃない、2の純粋なリメイクか」と発表される8月上旬までは大いに盛り上がっていた。
ところが、蓋を開けてみれば相変わらずの新世界樹の迷宮の続編。
しかも「グリモア」「ストーリーキャラ」といった、賛否両論で多くの意見の出た追加要素が
大した改善もなく続投されることが決定し、多くの者が嘆き悲しみながら再び葬列に加わることとなった。
特に「ストーリーキャラ」が続投し、新1と同じくオリジナルの冒険者の進んだ道を上書きされる可能性が残っていることに関して、
「自分の好きだったナンバリング（3・4）も、まだ見ぬナンバリング（5以降）もいずれ新ストーリーで上書きされていくのか…」と
将来のナンバリングの運命まで悲観する声も現れることとなる。
余談だがこの頃本葬式wikiも開設され、新2発売に向けて参列者は徐々に増えていった。
　
なお「D」と「X」部分の発表は発売2日前まで放置状態であった。（後述）

新2ブログでの小森D

新世界樹発表当初の小森Dのブログコメントでは、

しかし、どうしても自分には合わないなと思う人は...。新世界樹ではなく、ナンバリングを待って頂くのが良いかもしれません。

ですが、もし可能でしたら一度は手にとって遊んでみてから自身に合うかどうか判断して頂けると嬉しいです。

http://blog.atlusnet.jp/ssq/2013/04/post-3.html

このようなコメントを残していた。しかし、一年後
2014年6月5日 ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス　発売
更に
2014年11月27日 新世界樹の迷宮2　発売決定
と、ナンバリングとは関係の無い、しかも新シリーズの続編の発表までもが続いた。
　
更には新世界樹2発表当初の小森Dのブログコメントで、

そして…、以前にも同じようなコメントをしたのですが、これまでの世界樹シリーズが大好きで

そして新シリーズが合わないと感じる方は、ナンバリングを待って下さい。

http://sq-atlus.jp/blog/?p=63

まるで「新シリーズに文句を言う奴は黙ってろ」といわんばかりのコメントに、多くのナンバリングファンの反感を買うこととなった。
この発言があったことが影響してか、この時期の世界樹シリーズのファンコミュニティや2ch本スレにおいては
新シリーズへの方向性への疑問や改良希望点、また小森Dの発言に対する軽い苦言に対しても、
一部の信者が批評は許さないとばかりに叩くという魔女狩りもさながらの地獄絵図が展開される事となった。
結果、本スレでの殆どの話題は（主に女性キャラへの）キャラ萌えに関する話題ばかりとなり、
不満点はあれども完璧に見限っていないような住人が葬式スレへ紛れ込むなどの混乱が見られた。

「新・世界樹の迷宮シリーズ コミュニティ」開設

また、発表から程なくしてニンテンドーサービスの一つであるMiiverse(ミーバース)にて
「新・世界樹の迷宮シリーズ コミュニティ」を公式で開設した事についても猜疑的な意見が上がっていた。
Miiverseにおけるゲームタイトル毎のコミュニティはさほど珍しいものではなくなってきていたが、
世界樹シリーズでは新2が初のコミュニティとなった(『新・世界樹の迷宮1』の発売時点でコミュニティが作られていなかった)ため、
一部の世界樹ファンからは公式コミュを開設したというアナウンス自体が珍しいものと受け取られた。
そのため、信者だらけの閉鎖的なコミュニティを監視する公式（というか小森D）側に
「ただ賛同意見のみ耳に入れたいのではないか」と嫌悪感を示す者も少なくなかった。
なおMiiverseでは、ゲームに対する批判的意見は実際に投稿しにくいということを付け加えておく。
これは楽しんでいる人に負の心情を与える・トラブルの原因になるとの理由で、削除対象となる場合があるためである。
（※ただし新2発売以降の新シリーズコミュでは皮肉が書かれる事も珍しくない状況となっている。）
　
余談だがこのMiiverse、あくまで「新・世界樹の迷宮シリーズ コミュニティ」として開設されているはずなのだが、
IIIやIV等ナンバリング作のキャラクター絵の手書き投稿をするものも多く散見されている。
コミュニティのユーザーからは、3DSのゲームである「世界樹の迷宮IVのコミュニティ」を望む声もあるが実現していない。
「新・世界樹の迷宮シリーズ コミュニティ」では新シリーズではない『世界樹の迷宮IV』のスクリーン・ショットを撮ったり投稿することはできない。
(ゲーム自身がスクリーン・ショット機能を装備していなくても、Miiverseにコミュニティが存在すればスクリーン・ショットを撮り投稿することが容易となるため、ユーザーにとってはありがたいサービスである)

発売前情報と葬式スレでの評価

新世界樹２の発売前情報が徐々に開示される中、葬式スレでは新で問題点として上がった様々な要素を再び導入したという点を中心とした不満・批評が多かった。
特に主人公ヒロインがふたたび新職＋続編職業先取りキャラクターとなったことに関して、
「また他の職業よりもステータスやスキル面で優遇・特別視されているのか」と冷ややかな反応も。
キャラ設定についても邪気眼変身持ちの厨キャラ設定や安直な王族設定（この手のキャラにありがちな動物に好かれる設定も）と、
前作以上に凡庸で中学生の考えたオリキャラのようと揶揄られた。
　
情報の公開順の傾向については「新シリーズは新規ユーザーを取り込むのが目的」と新1ブログで言っていたにも拘らず、
世界樹シリーズのシステム紹介を後回しに新2オリジナルキャラクターの紹介動画（スキルの紹介ほぼなし）や声優情報ばかりの更新が続き、
所謂「知ってる人向け」にしかならないのではと危惧する声も相次いだ。
その上ウリにしているはずのストーリーそのものの細かい内容についても前作以上にほとんど触れられず、「主人公の設定もどうせラスボス関連だろう」
「肝心の儀式とやらの内容はヒロインが都合よく話さないままだろう」といったテンプレ的ありがち展開の予測も多く挙がる。
次いで数少ない新システムとして「料理システム」や「街への投資システム」などが紹介されたが、
スレ民からは「小森Dがノーラ2でやりたかったことを突っ込んだだけじゃないの？」という批判も上がった。
また、ゲーム情報雑誌などで公開されたキャラクターの痛いなりきりインタビューも読む者の鳥肌を誘う気色悪さとして話題になった。
　
その他、登場人物「フロースガル」やその他NPCの紹介時には、登場人物の名前が間違えて記載された。
この登場人物はファンの間で名前を間違えられるネタでしばしば話題になるNPCの為、
「また公式側がファンへの擦り寄りの様な事をしているようで気持ちが悪い」という反応や、
「わざとでは無くて単なるミスだろうが、それでも誤記にはやる気が感じられない」などの冷淡な意見が飛び交った。
　
新２の発売となる11月27日はモンハンシリーズやポケモンシリーズのリメイクなど大型タイトルの発売日が近く、
また前作発売時の追い風となったような開発元の倒産騒動も無い為、
前作やナンバリングに比べての売り上げ数低下に関する予測などの書き込みも多く散見された。
（他ゲーの発売日と被らせることで不人気であることを誤魔化そうとしているのではないかと疑う声もあった）
こういった売り上げに関する話題が多かったことは、新シリーズの傾向（キャラ固定や問題点で挙げられた様々な要素）を
続投されるくらいならいっそ売れないで欲しい、そして負の連鎖は新2で断ち切ってほしいというスレ民の願いが感じられた。

体験版の配信

新2発売まで1ヵ月となった11月上旬に体験版が配信される。

体験版の時点で登場人物は原作ファンが萎えるような発言やイベントを各所にちりばめたシナリオ、テンプレキャラの無双に相変わらずの厳選必須なゴミモア大量生産、
職業バランスは体験版圏内でもストーリー職のツリーには優秀なスキル詰め合わせという贔屓という、
製品版でもより凄惨になるであろう空気が漂う体験版に本スレからあぶれた者も少なからず居たようである。
BGMに関しても前作以上に微妙アレンジという意見もあり、IIファンを落胆させた。

14/11/24ニコ生での新作発表～DLC第一弾発表まで

発売まで2日を切った段階の11/24、ニコ生での世界樹シリーズに関する生放送が配信される。
前半はアンケート＆コメント乞食のどうしようもない実況が延々と続き、
新2への質問コーナーでは「Yカラーはありますか？」という質問に対して返答に窮するような葬式ムードを公式が醸し出すなど、ファンもアンチも見ていられないような痛ましい番組内容だった。
そのつまらなさは信者の多い本スレですら番組がつまらないといった内容の書き込みを諌める者もいなかったレベルである。
　
しかしこの放送である発表がされた瞬間その沈痛なムードから一転会場は大いに沸きあがった。
中盤と番組最後で公式サイトで初報から半年ほどずっと放置されてきた「D」と「X」部分の発表がされることとなったのである。
「D」はスパイク・チュンソフトとのコラボである「世界樹と不思議のダンジョン」、
「X」はカウントダウンの後に「V」となり、「世界樹の迷宮V」のティザーサイトにそれぞれ展開した。
（ただし、実際には「X」のカウントダウンは日付と連動しておらず、話題づくりの為に強引な前倒し発表をしたという推測もある）
しかし、世界樹Vのディレクターとして、また不思議のダンジョンのプロデューサーとして名前が挙がったのは新1・新2を生み出した張本人である小森氏。
新世界樹の蛇足要素がナンバリング最新作のVや、不思議のダンジョンコラボに取り入れられることを恐れた一部葬式スレ民からは
早くもこれら2作品の出来を絶望視する声が上がる事となり、新作発表が立て続けに起こったことで葬式スレも混迷を極めていた。
　
また、今までの小森氏の「新が合わない人はナンバリングを待て」発言の答えがこの発表に繋がったことについて憤りを覚える者も。

小森が5も担当するってことは

先送りにする気満々だったにもかかわらず、

待ってくださいを二回やった挙句に不評を目の当たりにして渋々ご機嫌とりにイラスト一枚上げたって事だよな

完全にバカにしてる

http://peace.2ch.net/test/read.cgi/handygrpg/1416988458/704

更にその翌日に新2のDLC内容の発表・小森Dによるブログ更新が行われた。
DLC第一弾の内容は以下の通り。

• 冒険者追加立ち絵（※すべて使いまわし）無料
• 職業ハイランダー追加　発売から2週間は無料→期間終了後100円
• 初心者救済ヌルゲー化（クエスト限定モンスター登場） 250円
• 温泉イベクエスト（クエスト限定モンスター登場）
  クロエとアリアンナの全裸立ち絵と男性陣の入浴スチル、豊富なボイスを収録　350円
  http://sq-atlus.jp/ssq2/special/dlc01.php

今作を楽しみにして下さっているユーザーの皆さまはすでに予約をしてくれていると思います。
もし、買うつもりだけど予約をしていないという人は万が一に備えて予約をして頂けると安心だと思いますよ。

ストーリーモードで追加されるイラストは、喜ぶ人もいれば喜ばない人もいるでしょうからそれを確認の上、喜んで頂ける方々にお勧めのDLCとなっております。

http://sq-atlus.jp/blog/?p=531

このDLC発表により新作情報に沸いていた葬式スレも一気に現実に引き戻された。
特に最も問題視されたのは温泉イベント・全裸立ち絵に関するもので、前作でも問題点として挙げられていた
「女性NPCへのセクハラ選択肢」と同系統の嫌悪感を抱かせるような、ファン間での亀裂をますます増長させる発表だった。
特に女性ファンからは「気持ち悪い」「普通に引いた」と公式に大いに失望したような書き込みが散見され、
また、同時に更新されたブログの書き込みで予約数に関してかなり焦っている・煽っているようにしか見えない空気を漂わせていたのもあり、
「予約数の伸び悩みでエロ厨に媚びを売り始めたのでは」と言われる有様だった。
　
また、ハイランダーのDLCについてはこれ以前にも発表されていたが、当然、世界樹の肝である職業を後付けDLCにすることに対しても批判が起こった。

発売～一ヶ月後迄の売上発表

発売日からしばらく報告が上がるまでは葬式スレは静かな伸びを見せていた。
しかし売り上げが出るまでの一週間で案の定グリモア関連やストーリー新1から問題点が全く変化していない事が確認されるとスレは徐々に加速していった。
またストーリーをクリアした報告者によってファフニールの中にあるらしいナニカに関するバレが確認されてほどなく、
各ゲーム関連サイトから初週売り上げ（発売開始直後1週間の売り上げ）が発表された。

11/24～11/30集計分 4gamers調べ

世界樹の迷宮IV　　　初週95,506

新・世界樹の迷宮　　初週88,278

新・世界樹の迷宮2　 初週59,531

http://www.4gamer.net/games/117/G011794/20141203029/

世界樹シリーズ：ファミ通初週データ

1　　31,702

2　　85,555

3　　94,462

4　　97,142

新1　92,566

新2　60,123（消化率60～80%）←New

（参考：世界樹と不思議のダンジョン　初週72,038　消化率92%）

http://www.famitsu.com/biz/ranking/

電撃online

新・世界樹の迷宮2　 初週56,400

http://dengekionline.com/elem/000/000/969/969210/

どう言い繕っても初週売り上げに関しては激減であった。
　
こうして新2がシリーズでも屈指の売り上げの少なさであった事が報告されると一気にスレは加速し、
スレは売り上げ低下によってシリーズでの改善が見込めるのではないかという期待の声や、
新シリーズから離れたユーザーが多かったことへ安堵する声、また数多くのナニカネタで湧きあがった。
　
初週売上については大幅に下がってはいるものの、世界樹はジワ売れするという慣例、更には消化率はそこそこ高いという点から、
最終的な売り上げはまだ伸びる可能性があるかと思われていたが、立て続けに発表されたDLCの影響か2周目以降の売り上げは更に落ち込み、
2014年内の売り上げランキングでは、最終的に6万8644本(リンク元)と前作新1からほぼ半減という悲惨な結果に終わった。
2週目以降の売り上げの傾向についてはこちら　

この売り上げの変化、また新2でも届くであろう多くの不満の声をアトラス・セガ側がどう捉えたのか。
一ユーザー・一ファンに過ぎない我々には以降のシリーズ作の中でのみその答えを知ることが出来るだろう。
本作の葬式スレ民の多くは世界樹シリーズナンバリングのファンだった者が多い。
今後のシリーズ展開の隆盛が、世界樹をめぐる冒険がよりよいものへなっていくよう祈るばかりである。関わったスタッフの魂に安らぎあれ。
　
余談だが、発売日配布小冊子については、前作でも似たような小冊子を配布していたがすぐになくなってしまったらしく、
本作でも足りなくなることを見越してか前作の2.5倍刷ったところ大幅に余った模様。
在庫処分の為か後日コラボカフェでも配布され、延長されたツイッターでの感想キャンペーンの景品にまでなった。
その上感想キャンペーンの景品が当選した人の書き込みによると、配布小冊子は2冊ずつ届いた模様。増版したとも考えにくい。
なおツイッターでの感想募集＆景品抽選は2014/12/05に告知されていた。
詳しくは公式の動向ページ参照。

その後の公式側の動向

新世界樹2の発売直後の公式ブログ更新を最後に、ネット上での小森Dの書き込みは途絶えており、ミーバースの管理もほぼ放置状態となっている。
（『世界樹不思議のダンジョン』のPでもあるのだが、(週刊ファミ通でのシステム紹介を除き)こちらもほぼ無言状態が続いていた。）
　
発売から四半期弱、世間が世界樹と不思議のダンジョン発売に沸く中15/03/19～25予定で行われたアトラスオンラインアンケートでは新世界樹関連のアンケートも行われ、
「新世界樹1を購入」項目チェックの上で「新世界樹2を未購入」にチェックを入れると、
「どういった理由で購入しなかったのか・次回作が出た場合購入するかどうか」等を記入するページが表示される仕様となっており、
公式サイドでも新2での売上大幅減については焦りを見せていた様である。
なおどういった意図かは不明だが、予定より1日早い段階でアンケートは終了された。
　　
それから1年後の16/02/24～02/26は2度目のアトラスオンラインアンケートが行われ、
2016年3月1日にて世界樹の迷宮Vのサブタイトル・発売日が発表されることになった。